ニコール・キッドマン
テンプレート:ActorActress ニコール・メアリー・キッドマン,AC(Nicole Mary Kidman, 1967年6月20日 - )は、アメリカ合衆国ハワイ州出身のオーストラリアの女優、映画プロデューサーである。
これまでアカデミー賞、ゴールデングローブ賞受賞。2006年にオーストラリア国民の最高の栄誉である、勲章「Companion of the Order of Australia(AC)」を受勲。1994年よりユニセフの親善大使、2006年から2010年までは国際連合婦人開発基金の親善大使も務めていた。
来歴
生い立ち
アメリカ系オーストラリア人の両親のもとにハワイ州ホノルルで生まれたため、アメリカ合衆国とオーストラリアの二重国籍である。4歳でオーストラリア・シドニーに戻った。3歳下の妹にアントニアがおり、アントニアはオーストラリアでテレビ番組のプレゼンターをしている。
4歳からバレエを習い始め、Australian Theatre for Young Peopleで発声や演劇史を学ぶようになる。
キャリア
15歳からテレビやミュージック・ビデオなどに出演、映画にも出るようになり、オーストラリア映画で実績を積む。1988年に出演した『デッド・カーム/戦慄の航海』を偶然目にしたトム・クルーズに招かれてハリウッド入りし、『デイズ・オブ・サンダー』で共演、1990年に結婚した。
ハリウッド進出当時は、当時の夫であり、ハリウッド進出に導いたトム・クルーズ夫人としての側面が強く、いわゆる型どおりの美人女優として平凡なキャリアに甘んじた。しかし2001年にトム・クルーズとの離婚を機に、充実したキャリアを開花させ、以降、アメリカを代表する演技派女優として変身を遂げた。
2001年公開の『ムーラン・ルージュ』でゴールデングローブ賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。2003年公開の『めぐりあう時間たち』では、特殊メークによる付け鼻で完全に自らの容姿を隠し、ヴァージニア・ウルフを演じきり、アカデミー主演女優賞やゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)などを受賞した。
2004年には日本をはじめ世界各国で放映されたシャネルの香水「No.5」のテレビコマーシャル(監督:バズ・ラーマン)に出演し、120秒(一部の国では240秒)という異例の長さのCMに注目が集まった。また、出演料も破格であった。現在はオメガの顔として広告に出演している。
映画1作品の出演料が高額なことで知られており、2006年には「最も出演料の高い女優1位」となる[1]。
2007年1月、アメリカの経済誌『フォーブス』がエンターテイメント界で活躍する女性で資産の多い女性トップ20を発表し、ニコールは総資産72億円で18位にランクインした。
2008年の『フォーブス』誌では高額なギャラ相応の興行収入が稼げないことから、「コストパフォーマンスの悪い俳優1位」になってしまった[2]。
2010年の映画『ラビット・ホール』の演技によって再び評価を高め、アカデミー主演女優賞をはじめとする多くの賞にノミネートされた。
私生活
アメリカ版『ザ・リング』などで有名なナオミ・ワッツとは、オーストラリア時代のルームメイトで今でも大親友。
1990年にトム・クルーズと結婚したが、2001年に離婚。二人は養子を二人取っているが、離婚後はお互いのもとで交互に暮らしている。「婚前契約で離婚をあと少し伸ばせば莫大な慰謝料が入る」と助言されても、それを無視して離婚、また離婚後には「これでやっとハイヒールが履ける」と発言した。トム・クルーズとの離婚後はレニー・クラヴィッツやスティーヴ・ビーイングなどと交際した時期もあった。
2006年6月25日、カントリー歌手のキース・アーバンとシドニーで結婚式を挙げる[3]。2008年7月7日、第一子となる女児(サンデー・ローズ・キッドマン・アーバン)を出産[4]。
2007年1月、ロサンゼルス市内において『インベージョン』の撮影中に乗っていた車が事故を起こし、スタッフら8名とともに病院に搬送された。彼女に大きなけがはなく、検査などを受けた後、病院を出た。スタント・ドライバーが運転を誤ったことが事故原因と見られる[5]。
2010年12月28日、アーバンにとっての第二子であり、キッドマンにとっての三番目の娘であるフェイス・マーガレット・キッドマン・アーバンを代理母出産(「surrogate」、ただしキッドマンは「gestational carrier」と表現している)によりナッシュビルのセンテニアル・ウーメンズ・ホスピタルで授かった。この子供はキッドマンとアーバンの生物学的実の娘である。
整形の多いハリウッドで唇などの整形疑惑が特に囁かれている女優であり、メスに関しては否定しているがボトックス使用については認めたことがある。[6]
主な出演作品
公開年 | 邦題 (原題) |
役名 | 備考 |
---|---|---|---|
1983 | BMXアドベンチャー BMX Bandits |
ジュディ | |
1985 | アーチャーズ・アドベンチャー Archer's Adventure |
日本では劇場未公開 | |
陽のあたる街角 Vietnam |
テレビ映画 | ||
1986 | ニコール・キッドマン in シャドウ・オブ・ブロンド Watch The Shadows Dance Nightmaster |
エイミー・ガブリエル | 日本では劇場未公開 |
ウインド・ライダー Wind Rider |
Jade | 日本では劇場未公開 | |
1987 | 誘惑の香り An Australian in Rome |
ジル | 日本では劇場未公開 |
1988 | 最も危険な悪女 Emerald City |
ヘレン/マイクの彼女 | 日本では劇場未公開 |
デッド・カーム/戦慄の航海 Dead Calm |
レイ | 日本では劇場未公開 | |
1989 | 囚われた女 Bangkok Hilton |
カトリーナ | テレビ映画 |
1990 | ニコール・キッドマンの恋愛天国 Flirting |
ニコラ | 日本では劇場未公開 |
デイズ・オブ・サンダー Days of Thunder |
Dr.クレア | ||
1991 | ビリー・バスゲイト Billy Bathgate |
ドリュー | ゴールデングローブ賞 助演女優賞ノミネート |
1992 | 遥かなる大地へ Far and Away |
シャノン | |
1993 | マイ・ライフ My Life |
ゲイル・ジョーンズ | |
冷たい月を抱く女 Malice |
トレイシー | ||
1995 | バットマン フォーエヴァー Batman Forever |
チェイス・メリディアン博士 | |
誘う女 To Die For |
スーザン | ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)受賞 放送映画批評家協会賞 主演女優賞受賞 | |
1996 | ある貴婦人の肖像 The Portrait of a Lady |
イザベル | |
妻の恋人、夫の愛人 The Leading Man |
アカデミー賞のプレゼンター | ||
1997 | ピースメーカー The Peacemaker |
ジュリア・ケリー博士 | |
1998 | プラクティカル・マジック Practical Magic |
ジリアン・オーウェンズ | |
1999 | アイズ ワイド シャット Eyes Wide Shut |
アリス | |
2001 | ムーラン・ルージュ Moulin Rouge! |
サティーン | ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)受賞 アカデミー主演女優賞ノミネート |
アザーズ Los Otros |
グレース | ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)ノミネート 英国アカデミー賞 主演女優賞ノミネート | |
2002 | パニック・ルーム Panic Room |
スティーブンの恋人 | 声のみの出演(クレジット表記なし) |
バースデイ・ガールBirthday Girl | ナディア | ||
めぐりあう時間たち The Hours |
ヴァージニア・ウルフ | アカデミー主演女優賞受賞 英国アカデミー賞 主演女優賞受賞 ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)受賞 | |
2003 | ドッグヴィル Dogville |
グレース・マリガン | |
コールド マウンテン Cold Mountain |
エイダ・モンロー | ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)ノミネート | |
白いカラス The Human Stain |
フォーニア・ファーリー | ||
2004 | ハリウッドセレブ恋愛裏事情 Studio Portraits: Love Hollywood Style |
テレビ映画 | |
ステップフォード・ワイフ The Stepford Wives |
ジョアンナ・エバハート | ||
記憶の棘 Birth |
アナ | ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)ノミネート | |
2005 | ザ・インタープリター The Interpreter |
シルヴィア・ブルーム | |
奥さまは魔女 Bewitched |
イザベル/サマンサ | ゴールデンラズベリー賞ワースト・スクリーン・カップル賞受賞 | |
2006 | ハッピー フィート Happy Feet |
ノーマ・ジーン | 声の出演 |
毛皮のエロス/ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト Fur: An Imaginary Portrait of Diane Arbus |
ダイアン・アーバス | ||
2007 | インベージョン The Invasion |
キャロル・ベネル | |
ライラの冒険/黄金の羅針盤 The Golden Compass |
コールター夫人 | ||
マーゴット・ウェディング Margot at the Wedding |
マーゴット | 日本では劇場未公開 | |
2008 | オーストラリア Australia |
サラ・アッシュリー夫人 | |
2009 | NINE Nine |
クラウディア | 全米映画俳優組合賞アンサンブル演技賞ノミネート |
2010 | ラビット・ホール Rabbit Hole |
ベッカ・コルベット | 兼製作 アカデミー主演女優賞 ノミネート ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)ノミネート 全米映画俳優組合賞 主演女優賞 ノミネート |
2011 | ウソツキは結婚のはじまり Just Go with It |
デヴリン・アダムズ | |
ブレイクアウト Trespass |
サラ・ミラー | ||
2012 | ペーパーボーイ 真夏の引力 The Paperboy |
||
2013 | イノセント・ガーデン Stoker |
イヴリン・ストーカー | |
レイルウェイ 運命の旅路 The Railway Man |
パティ・ローマクス | ||
Anchorman: The Legend Continues | カメオ出演 | ||
2014 | The Danish Girl | アイナール・ヴェゲネル/リリ・エルベ | |
グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 Grace of Monaco |
グレース・ケリー | ||
Before I Go to Sleep | Christine Lucas | 撮影終了 | |
2015 | Paddington | Millicent | 撮影予定 |
Queen of the Desert | Gertrude Bell | 撮影予定 |
主な受賞
- アカデミー賞
- ゴールデングローブ賞
- 1995年度 主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門) 『誘う女』
- 2001年度 主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門) 『ムーラン・ルージュ』
- 2002年度 主演女優賞(ドラマ部門) 『めぐりあう時間たち』
- 英国アカデミー賞
- 2002年度 主演女優賞 『めぐりあう時間たち』
- ベルリン国際映画祭
- 2002年度 銀熊賞 『めぐりあう時間たち』
- 放送映画批評家協会賞
- 1995年度 主演女優賞 『誘う女』
- MTVムービー・アワード
- 2002年度 主演女優賞/音楽シーン賞(デュエットシーン)『ムーラン・ルージュ』
- ゴールデンラズベリー賞
脚注
- ↑ ニコール・キッドマン、高額出演料女優ナンバーワンに - シネマトゥデイ 2006年12月4日
- ↑ ニコール・キッドマン、ギャラをもらい過ぎナンバー1女優に選ばれる - シネマトゥデイ 2008年9月12日
- ↑ ニコール・キッドマン、キース・アーバンと挙式 - シネマトゥデイ 2006年6月26日
- ↑ ニコール・キッドマン女児出産…06年に再婚 - ZAKZAK 2008年7月8日
- ↑ ニコール・キッドマン、撮影中に事故 - シネマトゥデイ 2007年1月29日
- ↑ http://news.livedoor.com/article/detail/7372041/