タブロイド (テレビドラマ)
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『タブロイド』は、フジテレビの水曜劇場枠で1998年10月14日から12月16日まで放送されていた日本のテレビドラマ。全10回、最終回のみ放送枠を21:00 - 22:14まで20分拡大した。平均視聴率は13.8%、最高視聴率は初回の16.1%。常盤貴子のフジテレビ制作ドラマ初主演作でもある。制作に夕刊フジ編集部が協力した。
ビデオソフトは放送直後に発売されたVHSのみでDVD化はされていないが、2013年2月1日よりフジテレビ On Demandにて全話有料動画配信を開始した。
目次
あらすじ
中央新聞社会部の女性記者・片山咲は、大蔵省官僚への手厳しい取材が元で、系列の夕刊紙「夕刊トップ」に出向社員として左遷される。そこは、芸能人の離婚やヘアヌード写真集の記事が一面トップを飾る駅売り夕刊紙=タブロイドの編集部だった。中央新聞会長の横手から、年内に部数を50万部以上にしなければ廃刊すると通告されていた編集局長・桐野卓は、夕刊トップのライバルは駅売りで同じ値段の缶コーヒーであると説き、まず売れる記事を書け、と咲に要求する。彼女は、年下の契約社員でシングルマザーの白河くるみと勢をめぐってせめぎ合いながらも、さまざまな事件の現場に飛び込んでいくのだった。そんな時、咲は「青島ビンゴ殺害事件」で一審有罪判決を受けながら、なお無実を訴え続ける真鍋敏彦に面会、冤罪事件とみて取材を開始する。
登場人物・キャスト
- 片山咲(26)(演:常盤貴子)
- 夕刊トップに異動してきた女性記者。売り上げ第一主義の編集局の方針に反発しながらも、記者として成長していく。
- 桐野卓(36)(演:佐藤浩市)
- 夕刊トップ編集局長。かつては優秀な社会部記者だったが、夕刊トップへ左遷されてきた。一見軽そうだが、部下思い。
- 白河くるみ(21)(演:ともさかりえ)
- 夕刊トップ記者で契約社員。咲の教育係として、厳しくも温かく接する。4歳の娘を持つシングルマザー。桐野が好き。
- 三枝チカ(22)(演:京野ことみ)
- 夕刊トップ編集局員で、主に紙面のレイアウトや記事のタイトルを決めており、そのセンスには定評がある。
- アキ(24)(演:小雪)
- 情報屋。桐野と懇意にしており、高額の金で情報を売っている謎めいた女。
- 山本釣子(49)(演:鷲尾真知子)
- 夕刊トップの経理担当者。桐野をはじめ編集局の面々に、経費節減を口うるさく叫ぶ。
- 売店のオバチャン(演:大島蓉子)
- 中央新聞社本社前の売店で働く。くるみと懇意にしており、勤務時間中娘のサラダを預かっている。
- 白河サラダ(4)(演:井上結菜)
- くるみが高校生の時に、当時の担任教師との間に生まれた娘。
- 長谷部聡(58)(演:山谷初男)
- 夕刊トップ副編集局長。飄々としている好々爺。
- 角田大吾(38)(演:酒井敏也)
- 夕刊トップ編集局員
- 滝信也(42)(演:モロ師岡)
- 夕刊トップ編集局員
- 横手喜和子(50)(演:大楠道代)
- 猿渡匠(23)(演:柏原崇)
- 夕刊トップ専属カメラマン。無口で取っ付きにくいが、腕はいい。くるみに密かに想いを寄せている。
- 真鍋敏彦(36)(演:真田広之)
- 青島ビンゴの殺人罪で拘置中の被疑者。元調理師。無実を訴えており、咲と出会ったことがきっかけで、終盤には晴れて自由の身になるが…。
ゲスト
- 葛城ミカ(18)(演:水川あさみ)
- 人気タレント。夕刊トップに異動してきた咲の初めての取材相手。2億円のギャラでヌード写真集を出す。
- 青島ビンゴ(演:中野英雄)
- 3年前に真鍋が殺害したとされるタレント。話題作りに自殺を図ることがあり、愛人のマンションで3度目の自殺未遂騒動を起こす。
- 太田和彦(演:田宮賢太朗)
- 中学生。いじめられっ子で中学の屋上で死亡しているのが見つかる。
- 鈴木優太(演:呉村哲弘)
- 和彦の友人であるが、暴力で和彦を殺したとマスコミに疑いをかけられてしまう。
- 江上茂樹(25)(演:KEE)
- クレジットカード会社に侵入し不正アクセスを図るも、くるみに見つかり彼女を人質にした立て篭もり犯。後に、真鍋の事件の目撃者で有罪の決め手となる証言をしていたことが判明する。
- 沢口深雪(25)(演:三浦理恵子)
- クレジットカード会社の社員。江上からストーカー被害を受けていると訴えていたが、実は江上の恋人であり、立て篭もり事件も顧客情報流出の不正隠蔽のための狂言だった。
- 大隈信子(28)(演:中島ひろ子)
- 1億円を横領し、逃亡中の銀行員。容姿にコンプレックスがあり、自分を「美人銀行員」と報じた夕刊トップ編集局へ接触してくる。
- 長田美奈(演:山村美智子)
- ワイドショーのレポーター。視聴者には人気だが、業界内や過去の取材相手には敵が多い。自宅前で何者かに襲われ重傷を負う。
- 長谷川志穂(33)(演:洞口依子)
- 真鍋の離婚した元妻。娘を亡くしたショックで精神を病み、入院中。
- 長谷川一枝(演:岩本多代)
- 志穂の母。
- 坂巻代議士(演:中山仁)
- 与党の大物代議士で、自らのスキャンダルを報じた桐野を名誉毀損で訴えたことが、桐野の左遷の原因となった。
- 戸倉刑事(演:若松武史)
- 真鍋の事件を捜査した刑事。真鍋が犯人であると確信しており、冤罪を主張する咲と対立する。
- 相田刑事(演:中村繁之)
- 戸倉の部下で、共に真鍋の事件を捜査していた。
- 香月弁護士(演:もたいまさこ)
- 真鍋の国選弁護人。無罪判決を勝ち取るために、咲に協力を求める。
- タクシー運転手(演:梶原善)
- 長田美奈を襲った犯人とみられる男を乗せたタクシーのドライバー。事件当日は、初乗り1km340円と書かれた車両を運転していた。
スタッフ
製作スタッフ
- 脚本:井上由美子
- 脚本協力:大森美香
- 音楽:吉俣良
- プロデュース:山口雅俊(フジテレビ)
- 演出:河毛俊作(フジテレビ)、石坂理江子(フジテレビ)、水田成英(フジテレビ)
- プロデュース補:塚田洋子、菊地裕幸、大森美香
- 演出補:小林薫、佐々木詳太、遠藤光貴、洞功二、松山博昭、小島秋子
- 制作担当:中川和則、松本洋二、由利芳伸、網代奈緒美、巣立恭平
- 制作デスク:小笠原幸恵
- 広報:石田卓子
- スケジュール:森保伸二
- 記録:堤眞理子、内田照代
- 制作著作:フジテレビ
技術スタッフ
- 技術プロデュース:堀田満之
- SW:障子川雅則
- 撮影:加藤文也、伊藤明男、西村孝廣、長田崇、岸田花子
- 録画:小田島健秀、山本米勝
- 音声:市村雅彦、山根剛、広岡豊、谷部剛
- 照明:佐々木宏文、和田智裕、富沢宴令、渡辺啓史、毛利克也、穴田建二、中村貞敏
- 音響効果:小西善行、伊東晃、松島良子
- 編集:石井和男
- VTR編集:高橋努、藤田とし子
- Mix'd:蛯原浩彦、佐藤浩二
- 撮影助手:小椋真人、武田篤
美術スタッフ
- 美術プロデュース:関口保幸、中川詠之
- デザイン:根本研二、大澤麻衣
- 美術進行:藤野栄治
- 大道具:大地研之、竹田政弘、安藤朋希
- 装飾:今村文孝、横森剛
- 持道具:寺澤麻由美、武藤浩一
- 衣装:細谷恵子、山口千恵美
- スタイリスト:西ゆり子、福田純子、岩本起法子
- メイク:陽田尚美、坂本敦子
- 視覚効果:浅田雅美
- 電飾:田中信太郎
- アクリル装飾:早坂健太郎、磯高志
- 生花装飾:石川玲子
- 植木装飾:原利安
その他スタッフ
協力
制作協力
協力
撮影協力
美術協力
衣装協力
- FENDI
- Christian Dior
- LANVIN
- GIORGIO ARMANI
- OLD ENGLAND
- GIVENCHY
- ETRO
- 三崎商事ピプロス
- アラ商事
- ミズワン
- アモイ・インター
- MIRACLE WOMAN
- IKUKO
- BARRAGE
- フーセンウサギ
主題歌
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 | ||
---|---|---|---|---|---|
1st | 1998年10月14日 | ヘア・ヌード | 16.1% | ||
2nd | 1998年10月21日 | 放課後の殺人事件 | 15.2% | ||
3rd | 1998年10月28日 | 美容整形手術ミス | 13.7% | ||
4th | 1998年11月4日 | 美人記者が人質に! | 11.9% | ||
5th | 1998年11月11日 | 7分間の殺人者 | 12.4% | ||
6th | 1998年11月18日 | 咲の祈り・判決の日 | 14.1% | ||
7th | 1998年11月25日 | 大暴発!えん罪の男 | 11.7% | ||
8th | 1998年12月2日 | 真犯人は…咲の涙 | 12.9% | ||
9th | 1998年12月9日 | ビデオに殺人の謎? | 13.3% | ||
Final | 1998年12月16日 | 娘の死に復讐を…真犯人?が美人記者・咲を誘拐 | 14.4% | ||
平均視聴率 13.6%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
その他
- 日本GM(提供クレジットは「OPEL」)がスポンサーだった関係で、劇中に登場するハイヤーは、キャデラック・セヴィルだった。
- 2話で事件の舞台となった「江東区立江東中学校」は架空であり、フィクションの断りに「実在する地域や学校名とは一切関係有りません。」と特記されている。
- 4話で横浜市神奈川区のテクノウェイブ100をクレジットカード会社の本社ビルに見立ててブラックリストの流出をくるみ達が取材しているが、後の2004年に同ビルに入居していたコスモ石油のクレジットカード部門から顧客情報が流出する事件が現実に発生している。