ガンダム・チーム

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テンプレート:Pathnav ガンダム・チームは、アニメ機動戦士ガンダムΖΖ』に登場する、架空の部隊。

概要

第一次ネオ・ジオン抗争期、エゥーゴに所属したガンダムタイプおよび系列機体(ΖガンダムΖΖガンダムガンダムMk-II百式)から構成されるモビルスーツ (MS) 部隊の愛称である。エゥーゴの技術士官メッチャー・ムチャにより、命名された。

アクシズ(ネオ・ジオン)との戦いで中核的な役割を果たし、エゥーゴを勝利へ導いた。主人公ジュドー・アーシタをはじめとしたパイロットは皆少年兵で、時として暴走しながらも、一時的にメンバーに加わったエルピー・プルの戦死など様々な悲劇を乗り越えて奮戦し、最終的には当初の全員が生存して終戦を迎えている。当初は強襲巡洋艦アーガマを母艦としていたが、アーガマが地上に残留したために機動戦艦ネェル・アーガマを新たな母艦とした。

『ΖΖ』の物語開始時点でアーガマに所属していたMSはΖとメタスの2機のみであり[1]、Ζをジュドーが、メタスをファ・ユイリィが操縦していた。しかし、アーガマ出航後の戦闘でメタスは中破したため、ファと共に戦線を離脱。新鋭機ΖΖの配備後、再建されたMk-IIと百式が配備され、さらにSFSメガライダーが配備された。なお、移動拠点および支援砲撃用にメガライダーが随行することも多かった。

チームの運営・メンバー間での配置など

戦力面の主力はジュドーやルーが担うことが多く、ブライトの指揮から外れた物語後半においては、意思決定上のリーダーはビーチャが担当した。各メンバーが搭乗するMSは度々乗り換え・交換がおこなわれており[2]、主な配置は以下の通りである。

モンド・アガケやイーノ・アッバーブはメガライダーやドダイ改、コア・トップやコア・ベースなどの支援兵器を中心に搭乗する他、必要に応じてモンドは空いたMSに搭乗し、イーノはブリッジのサポート業務を行った。ダカール襲撃に備えたサハラ横断では2人ともメガライダーに搭乗していた。

エルピー・プルは捕虜扱いでアーガマに収容されていたため、無断で出撃した際を除き、直接戦闘には関与していない。アフリカ行では、ジュドーとΖガンダムやΖΖガンダムに相乗りしていることが多かった。

メンバー

ジュドー、ビーチャ、モンド、イーノ、エルはサイド1のスペースコロニー「シャングリラ」に住む少年少女で、生活のためにジャンク屋稼業をしていた。修理と補給のために入港したアーガマからΖガンダムを盗んで売り払おうと企み、元ティターンズのヤザン・ゲーブルと共に艦内へ侵入したが、成り行きでΖガンダムに乗り込んだジュドーがアーガマの危機を救ったことをきっかけに、皆で同艦のクルーとなった。その後、エゥーゴの志願兵であるルーがメンバーに加わり、さらにネオ・ジオンから投降したプルが行動を共にするようになった。

雑誌「SDクラブ」で連載された漫画『機動戦士ガンダム 英雄伝説』では、ビーチャ、モンド、イーノ、エルは第一次ネオ・ジオン抗争後にシャングリラへ戻り、ジャンク屋「ウィザード」と喫茶店「ウィッチ」を経営する。宇宙世紀0094年頃、第二次ネオ・ジオン抗争時に消息を絶ったアムロ・レイを捜索するために同地を訪れたカイ・シデンに協力し、ネオ・ジオン残党やヤザンとゲモン・バジャックとの騒動を収めている。ただし、この漫画は公式設定というわけではない。

ジュドー・アーシタ

Judau Ashta
声 - 矢尾一樹
ガンダム・チームのエースパイロット。当初はΖガンダム、後にΖΖガンダムを主な搭乗機とした。

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ビーチャ・オーレグ

(Beecha Oleg, U.C.0073年2月21日 - ?)
声 - 広森信吾(現・拡森信吾
姓はオレーグと表記される場合もある。仲間のリーダー格で15歳。UC0089年3月15日時点で16歳になっている。
リーダーを気取っていたが当初は気が小さく、肝心な場面では仲間のジュドーやエルに尻を叩かれるような場面があった。また自己中心的な面もあり、モンドと共にアーガマをアクシズに売り渡そうと企み仲間を危機に陥れたり、モンドと共にアクシズへ投降したりと、トラブルメーカー的な行動も多く見られた。しかし元来は仲間思いであり、数々の経験を積む中で人間的に大きく成長し、リーダーとしての資質を見せるようになる。戦争後期にネェル・アーガマが配備された際にはブライト・ノアから艦を任され、若年ながらも艦長代理に就任。トーレスらベテランのサポートもあり、同艦を率いてネオ・ジオンとの最終決戦に臨んでいる。
人員不足やジュドーへのライバル心からMSパイロットとなり、主に再配備された百式に搭乗するようになる。MS操作に関しては素人同然だったが、アクシズに投降していた時期にモンドと共に訓練を受けており、比較的短期間で操縦技術を身につけている。ただしエースと呼べる程の技量はなく、ΖガンダムやΖΖガンダムといったハイエンド機に搭乗した際は扱いきれなかった[3]。ゆえに戦場ではジュドーらの支援にあたることが多い。
仲間のエルに昔から想いを寄せており、ジュドーを交えて微妙な三角関係となっていた。戦争終盤、成長したビーチャはハマーン・カーンとの決戦に挑むジュドーに加勢するため無理に出撃しようとするエルを諌め、リーダーらしい面を見せている。最終的にエルはビーチャの想いに応え、仲間と共にジュドーの身を案じている。
戦争終結後、3年後に月面フォン・ブラウン市にて再会する約束を交わし、木星圏へ旅立つジュドーとルーを見送った。
主な搭乗機は MSN-00100 百式、MSZ-006 Zガンダム。

モンド・アガケ

(Mondo Agake, U.C.0073年6月9日 - ?)
声 - 塩屋浩三
14歳(のちに15歳になる)。当初はビーチャの腰巾着的な面もあり、彼と共にアクシズへ投降するなどトラブルを招く場面も多かった。しかし、光族のラサラ・ムーンとの出会い、そして彼女の死、その他多くの経験を経て人間的に成長していく。
メカニックとしての腕は高く、光族のコロニー「ムーン・ムーン」において50年以上も放置されていたキャトルを、工具箱一つで稼動状態にするなどの活躍を見せる。アクシズ投降時にはビーチャと共にMS操縦の訓練をいくらか受けており、アーガマに帰還後はパイロットとしての役割もこなすようになる。また、メカニックの腕を活かしアストナージ・メドッソらと共に搭載機の整備を行う事も多かった。特筆すべき戦果は挙げなかったが、無事に終戦まで戦い抜いている。
終戦後は、月面フォン・ブラウン市にて木星圏へと旅立つジュドーとルーを、仲間と共に見送る。
主な搭乗機は、FXA-08R メガライダー、RX-178 ガンダムMk-II、MSN-00100 百式、MSZ-010 ZZガンダム(小説版)。

イーノ・アッバーブ

(Ino Abbab, U.C.0073年4月15日 - ?)
声 - 菊池正美
14歳(後に15歳になる)。温厚で控えめな性格。当初はその人柄ゆえに、仲間達に意見しようとしても押し切られてしまう場面もあった。非常に仲間想いであり、ビーチャとモンドがアーガマを敵に売ろうとしたことを知りながらもこれを糾弾することができなかった。しかし決して小心者というわけではなく、初めて搭乗したコア・トップを操縦してドッキングを成功させる、頭部を損傷したΖガンダムにザクIIの頭部を取り付けて(通称:Ζザク)出撃する(第12話)、成り行きからではあったがジュドーと共にアクシズ旗艦サダラーンへと潜入するなど、大胆な面も見せる。敵の人質になったり、爆弾を体に括り付けられたり、女装させられたり(第40話。その際はジュドーも一緒に女装していた)と損な役回りが目立つが、第一次ネオ・ジオン抗争を通して己の意見をはっきりと口に出せるようになるなど成長し、無事に終戦まで戦い抜く。
彼の使用したΖザクはあくまで応急措置を施したもので全天周囲モニターも満足に機能しない代物であったが、ガザC部隊を相手に善戦していた。慣れない砂漠戦においてもΖΖガンダムをそれなりに乗りこなすなど(第25話)、MSパイロットとしての資質は低くなかったようである。また、人手不足のアーガマにおいてブリッジ要員や機体の整備も務め、さらに第41話では艦長代理であるビーチャからネェル・アーガマ艦長まで任せられているなど、器用な存在でもある。小説版では、MSの整備に興味を示し自ら率先して学んだのは彼だけであったため、アストナージ・メドッソは感激し、特に目をかけていた。
戦争終結後は、月面フォン・ブラウン市にて木星圏へ旅立つジュドーとルーを、仲間と共に見送っている。
主な搭乗機は、コア・トップ、コア・ベース、MSZ-010 ΖΖガンダム、Ζザク、ドダイ改

エル・ビアンノ

(Elle Vianno, U.C.0074年1月12日 - ?)
声 - 原えりこ
14歳。UC0089年3月15日時点で15歳になっている。仲間内では主に情報収集などを担当。本人の言によると一人っ子。金髪のポニーテールが特徴。
ジュドーがアクシズに囚われた彼の妹リィナ・アーシタを救出するために無断出撃しようとした際、手助けをしたい一心と正規兵であるルーへの対抗心もあり、エルもまたMSパイロットを務めるようになる。操縦に関しては全くの素人であったが、マニュアル片手に再配備されたガンダムMk-IIに搭乗し、初陣ながらゴットン・ゴーガザDを中破させるなど戦果を挙げる。ジュドーやルーには及ばないもののパイロットとしての素質はそれなりに高く、当時半ば旧式化していたガンダムMk-IIで性能向上著しいネオ・ジオンの新鋭機を相手に終戦まで戦い抜いた。
性格は明朗快活、行動的で仲間想い。ジュドーに想いを寄せており、彼と共に行動することが多かった。ジュドーの下着姿を見て赤面したり、逆にアプローチをかける場面も見られたが、ジュドーはビーチャの彼女への想いを知っていたため、さりげなくこれをかわしていた。なお最終決戦の前にエルはビーチャの気持ちに応えている。
ルーとはジュドーを挟んで三角関係となっており、意地の張り合いや立場の違いから喧嘩が絶えなかったものの、MS戦闘では息の合った連携も見せている。
戦争終結後、彼女は月面フォン・ブラウン市にて、木星圏へと旅立つジュドーとルーを仲間と共に見送っている。
主な搭乗機は、RX-178 ガンダムMk-II、FXA-08R メガライダー。

ルー・ルカ

(Roux Louka, U.C.0071年9月17日 - ?)
声 - 松井菜桜子
17歳(初登場の7話時点では16歳)。エゥーゴの志願兵で階級は少尉。チームで唯一の正規兵である。容姿端麗でスタイルが良く、勝ち気な性格、なおかつ生意気であり他人から誤解をされやすい。
グリプス戦役終結後、物資・人員共に整わないアーガマに、ラビアンローズよりΖΖガンダムのパーツの一部であるコア・ファイターを輸送した。青地に流星のパーソナル・エンブレムが描かれた専用のパイロットスーツ[4]を着用。MSパイロットとして比較的高い腕前を持ち、カミーユやジュドーにしか乗りこなせなかったΖガンダムを乗機に選んだだけでなく、ΖΖガンダムも乗りこなした。ただし職業軍人としては多少間の抜けた面もある。当初は立場の違いもあってかジュドーらシャングリラ組と衝突することもあったが、持ち前の明るさで打ち解けていった。
ジュドーがΖΖガンダムの主席パイロットとなって以降、Ζガンダムのパイロットとなりチームの一員として第一次ネオ・ジオン抗争を戦い抜いていく。また、ジュドーが戦術上の観点からΖガンダムに搭乗した際には、上位機種であるΖΖガンダムにも搭乗し、これを無難に乗りこなしている(ビーチャではΖΖガンダムを使いこなせなかった)。またジュドーと共に潜入作戦を行った際には、戦闘機を乗りこなしている。
ジュドーとは喧嘩の絶えない仲だったが、共に戦い抜く中で互いに惹かれ合っていった。リィナが生死不明になり落ち込んだジュドーに対し、きつい言葉で活を入れようとしたこともある(第29話)。また、ネオ・ジオンのグレミー・トトや砂漠の町で会った芸術家ジュネ・コクからも一目惚れされており、劇中での恋愛模様は華やかである。グレミーとは敵として幾度も戦場で対峙することになるが、その中でも頻繁に口説かれていた。アクシズ陥落時には彼の搭乗するクィン・マンサと遭遇、乗機Ζガンダムを中破させられるも、プルツーが離脱してクィン・マンサのコクピットが開放した瞬間にビームライフルを発射し、彼に止めを刺した。彼に対して素っ気無い態度を取り続けていたルーもこの時は涙した。
終戦後は、ジュドーと共に木星船団に志願。彼と共に木星圏へ旅立つ。
その後の彼女とジュドーの関係について描かれた作品は幾つか存在するが、公式な設定ではなく、それぞれ解釈も異なる。最も公式に近い映像作品『GUNDAM EVOLVE../10』では木星船団の航行中、ジュドーとコミカルな会話を交わすルーの姿がある。漫画『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』においては、ジュドーの発言から離別したとされている。漫画『機動戦士ガンダム ムーンクライシス』においては、彼女らしき人物がジュドーと共に地球圏へ帰還している姿が見られる。
主な搭乗機は、MSZ-006 Ζガンダム、コア・ファイター、MSZ-010 ΖΖガンダム。
紫がかった色のロングヘアが特徴で、本編中の髪型はストレートロングあるいはサイドテール。『GUNDAM EVOLVE../10』ではショートボブとセミロングの中間位の長さに変更されている。

エルピー・プル

声 - 本多知恵子
天真爛漫な少女で10歳(実質的には11歳)。キュベレイMk-IIに搭乗するアクシズのパイロットだったが、ジュドーを慕ってエゥーゴに寝返り、そのままチームの一員となった。

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他のガンダムシリーズでのガンダム・チーム

『ZZ』以後に制作された作品においても、ガンダムタイプのMSを中核とした主人公達のMS部隊を指して劇中でガンダム・チーム(ガンダムチーム)と呼称されることがあり、『機動戦士Vガンダム』の劇中ナレーションでこの呼称が用いられたことがある。このほか、SDガンダムのシリーズとして展開された『SDコマンド戦記 G-ARMS』では、主人公側であるガンダム達で編成された防衛軍を指してガンダムチームの呼称が用いられており、G-ARMSはその精鋭部隊という設定である。

注釈

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関連項目

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  1. この他に赤いリック・ディアスがアーガマ格納庫内に1機存在することが確認できるが、劇中では稼動しなかった。
  2. ジュドーは砂漠でオアシスを探索する際、「小回りが利く」という理由で、Ζガンダムを使用した。
  3. 書籍『ガンダムMSグラフィカ』では、再配備された百式は2号機であり、操縦性を向上させるため幾分デチューンされ性能が落ちたとしている。
  4. 形状も当時一般的なスーツと若干異なり、身体のラインが出やすいものとなっている。