オーケストラ・アンサンブル金沢

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テンプレート:Infobox Musician テンプレート:Portal クラシック音楽 オーケストラ・アンサンブル金沢(オーケストラアンサンブルかなざわ、Orchestra Ensemble Kanazawa)は、石川県金沢市に本拠を置く日本のオーケストラ。室内管弦楽団としては多目の団員三十数名を擁し、二管編成管弦楽曲を主なレパートリーとする。日本オーケストラ連盟正会員。

概要

1988年石川県と金沢市が中心となり設立した財団法人石川県音楽文化振興事業団を運営母体とし、2001年からは石川県立音楽堂を本拠地とし、定期演奏会を行なっている。毎年作曲家に新曲を委嘱するコンポーザー・オブザイヤー制度を敷く。常設のプロフェッショナル室内管弦楽団としては日本で最初の存在。初代常任指揮者には音楽監督の岩城宏之の推挙により、天沼裕子が就任した。通称は「アンサンブル金沢」、略称は英語名"Orchestra Ensemble Kanazawa"の頭文字を取って「OEK」であるが、「アンカナ」と呼ぶ人もいる。

設立にあたっては、地方を本拠としながらも出身・国籍にかかわらず幅広く人材を募った。結成から数年は旧ソヴィエト連邦崩壊と重なったので亡命ロシア人奏者を豊富に擁することとなり、スラヴの響きがするオケと評された。現在の楽団員はそれほどスラヴ系に偏ってはいないが、精度の高いアンサンブル、特に弦楽合奏のビロードのような質感は依然としてこのオーケストラの美点といえる。

レパートリーはチャイコフスキーシチェドリンなどのロシア物に始まり、ハイドンモーツァルト古典派音楽に軸足を置くが、ベートーヴェンロマン派ブラームスもこの規模のオーケストラとは思えぬほど雄渾に演奏し、武満徹ら作曲家から毎年作品の提供を受けて現代の音楽にも挑戦し続けている。

主なポスト等

永久名誉音楽監督 
岩城宏之(2006年6月13日死去)
音楽監督 
井上道義(2007年1月10日就任)
名誉アーティスティック・アドヴァイザー 
ギュンター・ピヒラーアルバン・ベルク弦楽四重奏団。元ウィーン・フィルコンサートマスター)
アーティスティック・パートナー 
金聖響
ミュージック・パートナー 
山田和樹
専任指揮者 
鈴木織衛
名誉アドバイザー 
前田利祐前田家第18代当主)
理事長 
谷本正憲(石川県知事)
コンサート 
月間1回から3回程度、3種類の定期演奏会を持ち石川県立音楽堂での定期公演の他、毎年2回にわたる東京・名古屋・大阪での定期的な公演を含む全国各地での公演もある。定期会員は現在約3000人程度。

定期公演は、OEK本来のレパートリーを提供する「フィルハーモニーシリーズ」、豪華客演奏者/歌手/指揮者を招いたり、他のオーケストラとの合同演奏によって人気の高い(大規模な)曲を聴かせる「マイスターシリーズ」、ジャズやポップスなど肩の凝らないエンタテインメント性の高いステージで魅了する「ファンタジーシリーズ」の3シリーズがある(以上は大体の傾向である。もちろんフィルハーモニーシリーズでも有名どころは聴けるし客演も毎回のように行われている)。

歴代コンポーザー・イン・レジデンス

録音

井上道義のモーツァルト、ベートーベン、フランスもの等、また金聖響で、ベートーヴェンの「交響曲第2番+第7番」、「交響曲第3番《英雄》+《コリオラン》序曲」、「交響曲第5番《運命》+《エグモント》序曲」を2004年までにリリースし、2006年には「交響曲第6番《田園》+《プロメテウスの創造物》序曲」をリリースした。また、2007年に、ブラームスの交響曲を全曲録音し、順次発売している。

関連項目

外部リンク