アバーフォース・ダンブルドア

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アバーフォース・ダンブルドア(Aberforth Dumbledore)は、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場する架空の魔法使いである。

登場巻

4巻(名前のみ)、5巻6巻7巻

人物

アルバス・ダンブルドアの弟。

外見

皺だらけで背が高く、髭と髪は針金色でパサついている。兄と同じくブルーの瞳を持つ。

略歴

1883年-1884年頃、モールド-オン-ザ-ウォルドに住む魔法族のダンブルドア家に、パーシバル・ダンブルドアとケンドラ・ダンブルドアの次男として生まれる。

幼少期より吟遊詩人ビードルの物語の「汚れたヤギのブツブツ君」という話を聞きたがるなど、理由は定かでないがヤギ好きであった。

1891年-1892年頃、妹のアリアナ・ダンブルドアが3人のマグルの少年に暴力を振るわれ、以降アリアナは精神不安定になり、時々魔力を爆発させるようになる。父パーシバルはマグルの少年に復讐してアズカバンに収監され、残された家族はアリアナを安静に過ごさせるためにゴドリックの谷に移住する。アバーフォースはアリアナを可愛がっており、母ケンドラよりもアリアナをなだめることができた。

1895年、ホグワーツ魔法魔術学校に入学する。アルバスの三学年下であった。

1899年夏、妹の発作で母ケンドラが死亡(アバーフォース曰く「自分ならなだめることができたが、その場にいなかった」。)。その後、アバーフォースは自分がアリアナの面倒を見ることを主張したが、アルバスはアバーフォースが最後まで教育を受けるべきだと言い、結局アルバスが面倒を見ることになる。 しかし、アルバスは数週間後にゴドリックの谷を訪れたゲラート・グリンデルバルドと意気投合し、アリアナの世話をないがしろにしてしまう。夏休みの終わり頃、アルバスとグリンデルバルドがアリアナを遠くに連れて行くことに反対し、グリンデルバルドの怒りを買って磔の呪文をかけられる。それがきっかけで3人の間で争いとなり、巻き込まれたアリアナは亡くなってしまう。 その後のアリアナの葬儀では、アリアナの死はアルバスのせいだとアルバスを責め、彼の鼻をへし折っている。

その後、ホッグズ・ヘッドのバーテンとなる。1950年代には、ホッグズ・ヘッドを訪れた死喰い人の情報を兄に伝えている(アルバスは、当時の回想でホグワーツを訪れたヴォルデモートに対し、「あそこのバーテンと親しい」と話している。)。

1970年代、不死鳥の騎士団に参加。

1980年頃、ホッグズ・ヘッドでシビル・トレローニーの就職面接が行われ、その際に予言を盗聴していたセブルス・スネイプを追い出している。

1982年頃、ヤギに不適切な呪文をかけ、ウィゼンガモットで有罪判決を受け、大きく報道された。

1996年頃、マンダンガス・フレッチャーより両面鏡を買う。アルバスより使い方を聞き、時々ハリーを見守っていた。翌1997年夏、アルバスの葬儀に出席。

1998年3月、マルフォイの館に捕らわれていたハリーの元にドビーを遣わし、ハリーを救出させる。4月頃には、必要の部屋に隠れていたダンブルドア軍団に食料を提供していた。5月には、ホグズミード村に姿現わししたハリーたちを死喰い人たちから匿い(ハリーはこの時バーテンがアバーフォースだと気付いた)、アリアナに関する悲劇を語った後でホグワーツへの抜け道を教える。ホグワーツ最終決戦では少数の生徒を率いて戦い、オーガスタス・ルックウッドを失神させるなど善戦していた。

物語終了後はホッグズ・ヘッドの仕事を続けるかたわら、ヤギと戯れている。

性格・才能

兄アルバスからは、「粗野で無学」、「字が読めるかどうか定かではない」と評され、兄の学友のエルファイアス・ドージからは「本の虫ではない」、「論理的な話し合いより決闘に訴えるほうが好き」と評されるなど、勉学の才能は兄に及ばない描写がされている。

その一方、記憶力がいいという描写もあり、死喰い人やマンダンガス・フレッチャーなど、過去にホッグズ・ヘッドに来た客のことは詳しく覚えている模様。また、守護霊の呪文を作り出す能力を持ち(彼の守護霊はヤギである)、過去にはグリンデルバルドと決闘したり、最終決戦でオーガスタス・ルックウッドを失神させるなど、決闘は得意な様子がうかがえる。

また、汚れた布巾でグラスを拭くのを楽しみとするなど奇妙な人物として描かれており、アラスター・ムーディには「奇妙なやつ」と評されている。

人間関係

非常に妹アリアナを可愛がっており、母よりも妹をなだめるなどの世話が上手だったとされる。アリアナもアバーフォースに懐いており、アリアナが落ち着いているときはアバーフォースのヤギの餌やりを手伝っていた。アバーフォースは「妹は俺のことが一番好きだった」と述べている。ホッグズ・ヘッドに妹の肖像画があったことからも、良好な兄妹仲がうかがえる。

一方、兄アルバスに対しては、アルバスがグリンデルバルドと意気投合したことがアリアナの死を招いたことなどから、アルバスに対してはあまり良い感情は持っていない。ただし、ホッグズ・ヘッドを訪れた死喰い人の情報を兄に伝えたり、兄が創設した不死鳥の騎士団に在籍したり、兄の葬儀に参列したりと、完全に仲違いしたわけではない模様。 ハリーより、アルバスが、洞窟でアバーフォースとアリアナが傷つけられる幻覚を見て「代わりにわしを傷つけてくれ」と懇願していたことを告げられた際には、何か思いに耽っていた様子。

不死鳥の騎士団員であるが、アラスター・ムーディに「創立メンバーの集合写真撮影以来見ていない」と言われるなど、他の騎士団員との交流は少なかった様子。

ゲラート・グリンデルバルドや死喰い人などの闇の魔法使いは嫌悪しており、実際に決闘や口論も行っている。

映画

不死鳥の騎士団』に登場。ジム・マクマナスが演じた。『死の秘宝 PART2』ではキーラン・ハインズが演じた。日本語版の吹き替えは菅生隆之が担当した。なお、映画では吸魂鬼の大群を追い払うなど、原作以上の見せ場がある。

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