溶岩流

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溶岩流(ようがんりゅう、テンプレート:Lang-en-short[1])とは、火山噴火に伴って、地下のマグマが液状の溶岩として地表に出現し、低地へ流出する状況、およびその結果、地表に残された特徴的な地形。なお、マグマが水中に出現した場合は、急冷されて枕状溶岩テンプレート:仮リンクとなる。

概要

一般に、テンプレート:要出典範囲、溶岩流を伴わない噴火も多い。溶岩流が生成する条件として、下記2項目が挙げられる。

  • マグマが充分な流動性を有していること。
  • 流れるのに充分な量のマグマが地表に噴出すること。

溶岩の流動性

溶岩の流動性は、その温度成分結晶の含有量によって著しく異なる。溶岩の主成分は二酸化ケイ素だが、その比率が増えるに従って流動性が低下する。

二酸化ケイ素を多く含む流紋岩質溶岩は流動性が非常に低く、溶岩が地上に出た場合、有珠山側火山である昭和新山のような溶岩ドームを形成し、溶岩流を形成しないことが多い。だが、デイサイトや流紋岩など流動性に乏しい溶岩でもまれに溶岩流を発生することがある。この場合、溶岩流の厚さが100mを超えるので、小さく丸い山脈のように見える。雲仙普賢岳の新焼溶岩流が好例。

逆に二酸化ケイ素の少ない玄武岩質溶岩を噴出するハワイ諸島伊豆大島での噴火では、火口から噴出した溶岩は十分な流動性を有し、長い距離を流れ下り、典型的な溶岩流となる。

溶岩の噴出量

小規模な噴火では、火山灰の噴出のみで溶岩が流出しない場合もある。溶岩噴出量が多い場合は、流動性の少ない溶岩でも溶岩流を形成することが多い。例えば、大正桜島噴火の場合、安山岩質溶岩はやや流動性に欠けるが、高所にある火口から大量の溶岩が出て溶岩流となって海まで流れ下り、桜島の面積を広げた。この噴火の前まで桜島は文字通り島であったが、溶岩流が桜島と大隅半島海峡を埋め、地続きとなった。

溶岩流地形

溶岩が流れ、冷え固まった後は、溶岩皺溶岩堤防プレッシャーリッジなどの特徴的な地形を残す。流動性の低い安山岩質溶岩の場合、数mから数十mの大きな岩塊がごろごろ転がった地形を残す。例えば、浅間山鬼押し出し、桜島の大正溶岩

流動性の良い玄武岩質溶岩の場合、表面がつるつるのパホイホイと、表面がガラガラしたアアに分類される。パホイホイとアアはハワイ語に由来した火山用語である。

溶岩流の例

超大規模溶岩流

テンプレート:Main インドデカン高原は、日本の約6倍の面積がある玄武岩質の高原。この高原の生成時には非常に活発な噴火活動があったと推定され、洪水玄武岩と呼ばれているが、詳細は不明である。

脚注

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関連項目

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外部リンク

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  1. テンプレート:Cite book
  2. 島村英紀「地震と火山の島国 極北アイスランドで考えたこと」第6章 岩波書店 ISBN 4005003699
  3. 竹内均「燃える島 アイスランド紀行」p155-157 徳間書店 ISBN 4195994772