テンプレート:日本の内閣記事
概要
廣田内閣は、元老・西園寺公望の奏薦により、前の岡田内閣の外務大臣であった廣田弘毅が、二・二六事件の後に組閣した内閣である。軍部の抵抗により組閣は難航した。広義国防国家の樹立を目標とし、経済の国家統制を進めるなど、準戦時体制の整備に努める。五相会議で軍備増強と準戦時体制の構築を目指す「国策の基準」を定め、軍部大臣現役武官制を復活し、日独防共協定を締結するなど、軍国主義国家体制の先鞭をつけた。また、国民精神の作興を掲げて『国体の本義』を発行し、文化勲章を制定した。財政問題に加えて腹切り問答により軍部と政党が対立し、内閣は崩壊した。
閣僚
- 広田弘毅(官僚:外務省):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 広田弘毅(首相兼任・官僚:外務省)(岡田内閣から留任):1936年(昭和11年)3月9日 - 同年4月2日
- 有田八郎(官僚:外務省):1936年(昭和11年)4月2日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 潮恵之輔(貴族院所属:研究会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 馬場鍈一(貴族院所属:研究会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 伯爵寺内寿一(軍人:陸軍大将):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 永野修身(軍人:海軍大将):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 林頼三郎(官僚:司法省):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 潮恵之輔(内務相兼任・貴族院所属:研究会)):1936年(昭和11年)3月9日 - 同年3月25日
- 平生釟三郎(貴族院所属:無所属):1936年(昭和11年)3月25日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 島田俊雄(政友会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 川崎卓吉(立憲民政党→貴族院所属:同和会):1936年(昭和11年)3月9日 - 同年3月27日
- 小川郷太郎(立憲民政党):1936年(昭和11年)3月27日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 頼母木桂吉(立憲民政党):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 前田米蔵(政友会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 永田秀次郎(貴族院所属:同和会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 藤沼庄平(貴族院所属:昭和研究会):1936年(昭和11年)3月9日 - 1937年(昭和12年)2月2日
- 大橋八郎(官僚:逓信省→貴族院所属:昭和研究会):1936年(昭和11年)3月9日 - 同年3月10日
- 次田大三郎(貴族院所属:同成会):1936年(昭和11年)3月10日 - 1937年(昭和12年)2月2日
政務次官
- 外務政務次官
- 井阪豊光:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 猪野毛利栄:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 内務政務次官
- 大森佳一:前政権(1934年7月19日) - 1936年4月14日
- 鍋島直縄:1936年4月14日 - 次政権(1937年2月4日)
- 大蔵政務次官
- 矢吹省三:前政権(1934年7月19日) - 1936年4月15日
- 中島弥団次:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 陸軍政務次官
- 岡部長景:前政権(1935年12月14日) - 1936年3月25日
- 立見豊丸:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 海軍政務次官
- 堀田正恒:犬養政権(1931年12月15日) - 1936年3月25日
- 司法政務次官
- 原夫次郎:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 野田俊作:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 文部政務次官
- 添田敬一郎:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 山本厚三:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 農林政務次官
- 守屋栄夫:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 田辺七六:1936年4月15日 - 1936年8月1日
- 山崎猛:1936年8月19日 - 次政権(1937年2月4日)
- 商工政務次官
- 勝正憲:前政権(1934年7月19日) - 1936年4月15日
- 池田秀雄:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 逓信政務次官
- 青木精一:前政権(1934年7月19日) - 1936年4月15日
- 前田房之助:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 鉄道政務次官
- 蔵園三四郎:前政権(1935年8月31日) - 1936年4月15日
- 田子一民:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 拓務政務次官
- 桜井兵五郎:前政権(1934年10月26日) - 1936年3月25日
- 稲田昌植:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
参与官
- 外務参与官
- 松本忠雄:前々政権(1933年12月21日) - 1936年3月25日
- 松山常次郎:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 内務参与官
- 橋本実斐:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 肝付兼英:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 大蔵参与官
- 豊田収:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 丹下茂十郎:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 海軍参与官
- 窪井義道:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 永田善三郎:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 司法参与官
- 舟橋清賢:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 秋月種英:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 文部参与官
- 山枡儀重:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 作田高太郎:1936年4月15日 - 1936年12月28日
- 武智勇記:1936年12月28日 - 次政権(1937年2月24日)
- 農林参与官
- 森肇:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 小林絹治:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 商工参与官
- 高橋守平:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 寺島権蔵:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 逓信参与官
- 平野光雄:前政権(1934年7月19日) - 1936年4月15日
- 多田満長:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 鉄道参与官
- 兼田秀雄:前政権(1934年7月19日) - 1936年3月25日
- 星島二郎:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
- 拓務参与官
- 佐藤正:前政権(1934年10月26日) - 1936年3月25日
- 林路一:1936年4月15日 - 次政権(1937年2月4日)
参考文献
- 秦郁彦編『日本官僚制総合事典:1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
- 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
外部リンク
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