や行

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五十音
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や行(やぎょう)とは、五十音図の第8番目の行をいう。や行は仮名、()、、()、 で構成され、それぞれ日本語の1音節または1モーラを表すが、「い」と「え」は、あ行と重複するので、空欄とすることが多いが10世紀以前にはヤ行エに独自の発音が存在し平仮名も作られていた。

「や」「ゆ」「よ」 は、子音母音から成り、頭子音の音素はテンプレート:IPA2またはテンプレート:IPA2で表される。これらの頭子音はいずれも母音の「」(硬口蓋接近音[j](IPA))の音を短くした半母音である。い、え は母音のみで、頭子音がない。や、ゆ、よ のローマ字表記は日本式、ヘボン式ともに ya yu yo である。

なお、現代日本語には[j]と母音「」を組み合わせた、や行の「え」に当たる音(外来語の「イェ」)が存在せず、また1文字で表記できる仮名もない。音韻上は、10世紀頃には既に、あ行・や行の「え」の混同が始まり、両者とも「イェ」のように発音されるようになっていき、江戸期に、現代の、あ行の「え」に近いものに変化した。仮名については、仮名の成立初期には、あ行、や行の「え」の区別が認識され、別個の文字が作られた。しかし、仮名完成から仮名遣いの確立期には、既に両者の発音上の区別が失われていて、使用上の区別も失われ、単なる異体字として扱われるようになった。明治期には、50音図を埋める目的で、や行の「エ」の片仮名が新たに造字された。現在、や行の「え」の仮名が存在しないのは、戦後の仮名文字の整理によるものである。詳細は、ヤ行エの項目を参照。

「や」「ゆ」「よ」 の頭子音が有声であり、また、「い」「え」 には頭子音がないので、や行の仮名に濁点をつけた濁音は存在しない。

や行の 「や」「ゆ」「よ」 は、 を除くい段直音(清音のほか濁音、半濁音を含む)を第1字とする拗音(開拗音)の第2字として使われる。このときは、現代仮名遣いでは小さく 「ゃ」「ゅ」「ょ」 と書く。


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