山口村 (長野県)
テンプレート:Infobox 山口村(やまぐちむら)は、長野県南西部にあった木曽郡の村である。島崎藤村の出生地である馬籠宿で有名である。
2005年(平成17年)2月13日、岐阜県中津川市などと県を超えた合併をした。この越県合併は1959年(昭和34年)1月1日に栃木県足利郡菱村が群馬県桐生市へ編入されて以来46年ぶりのことである。
地理
長野県南西部に位置し、木曽川を挟んで岐阜県に接する村だった。地形的にも村の大半が隣接する中津川市と繋がる形となっており(村内にはNHK長野放送局以外のテレビ局の中継局が無く、ほとんどの世帯が名古屋市及び岐阜市の各局の坂下中継局を受信していた。ラジオも名古屋・岐阜局の中津川中継所からの電波を聴取していた。なお、NHK長野の中継所は2007年7月までは長野放送局管轄【NHK放送センター管内】であったが、NHK岐阜放送局【名古屋放送局管内】に編入された)、そのため、長野県よりも岐阜県との繋がりが昔から深く、それが後の越境合併に至る最大の要因になった。
村の東部には標高1,000m以上の山々が連なり、西部には木曽川の河岸段丘が広がり集落が点在する。村南部にある旧中山道馬籠宿は文豪島崎藤村の出身地として知られ、観光名所となっている。
- 山: 賤母山、高土幾山
- 河川: 木曽川
歴史
中世までは美濃国であったが、以降信濃国に編入される。江戸時代は名古屋藩の領地となり廃藩置県を迎えた。
沿革
- 1871年(明治4年)
- 1874年(明治7年)9月7日 - 筑摩郡田立村と合併して山田村となる(一旦廃止)。
- 1876年(明治9年)8月21日 - 筑摩県の信濃国分が長野県に編入されたため長野県筑摩郡山田村となる。
- 1879年(明治12年)1月14日 - 西筑摩郡発足により長野県西筑摩郡山田村発足。
- 1881年(明治14年)2月24日 - 山田村が分立し長野県西筑摩郡田立村・山口村発足。しかし組合村であった。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 市町村制施行も組合村のまま発足。
- 1897年(明治30年)【この年】 - 田立村との組合村関係が解消され独立した村として発足。
- 1958年(昭和33年)10月14日 - 西筑摩郡神坂村の馬籠集落を編入(※ 自治庁(現在は総務省)の裁定による。残りは翌日岐阜県中津川市に越県編入され廃止した)。
- 1968年(昭和43年)5月1日 - 西筑摩郡が木曽郡と改称したため長野県木曽郡山口村と改称。
- 2005年(平成17年)2月13日 - 岐阜県中津川市に越県編入され廃止した。
越県合併に伴う変更
越県合併に伴い、郵便番号が「399-51xx」(山口郵便局)から「508-05xx」(同)に変更され、地名も以下の通り変更された。市外局番は従来通りである。
- 長野県木曽郡山口村山口 → 岐阜県中津川市山口
- 郵便番号:399-5101 → 508-0501
- 市外局番:0573(60 - 89)(従来通り変更なし)
- 長野県木曽郡山口村神坂 → 岐阜県中津川市馬籠
- 郵便番号:399-5102 → 508-0502
- 市外局番:0264(20 - 59)(従来通り変更なし)
山口村役場は中津川市役所山口総合事務所となり、郵便番号が「399-5192」から「508-0592」に変更された。
また、村内にあった郵便局2局の郵便番号(7桁)・取扱局番号(5桁)も以下の通り変更された(取扱局番号も変更されたのは、「11xxx」が長野県、「24xxx」が岐阜県であるため)また、日本郵政公社の管轄支社も信越支社から東海支社に変更された。
- 山口郵便局(集配特定局)は郵便番号が「399-5199」から「508-0599」に、取扱局番号が「11234」から「24371」に変更された。
- 馬籠郵便局(無集配特定局)は郵便番号が「399-5102」から「508-0502」に、取扱局番号が「11097」から「24372」に変更された。
自動車のナンバープレートも松本ナンバー(北陸信越運輸局長野運輸支局松本自動車検査登録事務所)から岐阜ナンバー(中部運輸局岐阜運輸支局)に変更された。
電話は山口地区はNTT西日本、神坂地区はNTT東日本(但し合併から約4年後の2009年3月1日にMA変更により神坂地区もNTT西日本の管轄となり、村域全てが他の中津川市内と同じ0573に統一された)。
警察の管轄についても、合併前の長野県警察木曽警察署から、岐阜県警察中津川警察署に変更された。
農業協同組合についても、木曽農業協同組合から東美濃農業協同組合に移管された。
アマチュア無線局の管轄に関しては、長野県を管轄する信越総合通信局から、岐阜県を管轄する東海総合通信局に移管された。 アマチュア局の呼出符号(コールサイン)は、地方総合通信局ごとに「プリフィックス部の数字」が決められており、信越総合通信局では「0」、東海総合通信局では「2」とされていることから、アマチュア無線局の呼出符号も変更が生ずることになるが、この移管はアマチュア無線局側の都合により生じたものではないため、特例として合併時に山口村を設置場所(常置場所)とする局のみ免許人の希望により次の選択が認められた(合併当時、約30局が該当したとのこと)。
- 現在の「0」の呼出符号をそのまま使用。
- 東海総合通信局における「2」の新たな呼出符号を割り当て。
馬籠地区では、合併によって運転免許の書き換えや飲食物取扱業者の保健所への届け出が便利になった。
姉妹都市
交通
道路
- 一般国道
- 都道府県道