奈須きのこ
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テンプレート:Infobox 作家 奈須 きのこ(なす きのこ、男性[1]、1973年11月28日 - )は、日本のシナリオライター、小説家。血液型はAB型。千葉県出身。法政大学大学院人文科学研究科修士課程修了。
人物
- 概要
- 座右の銘は「人類皆強大」。自画像は「化けきのこ」。
- 中学時代からの同級生武内崇らと共に同人サークルTYPE-MOONを立ち上げ、2000年発表の同人ゲーム『月姫』シリーズで人気を博す。現在は同サークルを法人化したゲーム制作会社「ノーツ」(TYPE-MOONはそのブランドに)に所属し、2004年発表のアダルトゲーム『Fate/stay night』などでシナリオを手がける。また、講談社刊『DDD』シリーズ(講談社BOX)などで小説家としても活動中。
- SF・ミステリファン
- 自身が公言するように熱心なSF・ミステリファンであり、自身の分野である伝奇小説に新本格ミステリの手法を取り入れ、講談社の文芸誌「ファウスト」では「新伝綺」と銘打たれた。
- なお、本人の口から「影響を受けた作家」として、菊地秀行、綾辻行人、島田荘司、竹本健治、上遠野浩平、京極夏彦らの名前が挙げられている(内、綾辻行人と菊地秀行の二人は講談社文庫の『空の境界』の解説者)。小説を書き始めた当初は伝奇やファンタジー一本槍の作風であったが、綾辻行人の『十角館の殺人』や竹本健治の作品と出会い大きな衝撃を受け、以降伝奇と新本格ミステリの融合を目標に執筆活動を続けている。
- また、アダルトゲームである『ONE 〜輝く季節へ〜』が、自作への影響力があったという見解を表している(「コンプティーク」記事より)。
- ヴィジュアル系音楽の影響
- 80年代後半〜90年代初頭のヴィジュアル系アーティストに造詣が深い。特にBUCK-TICKとSOFT BALLETからは多大な影響を受けており、曲のタイトルや歌詞からの引用が各所に見られる他、キャラクターのイメージソングとしてそれらのアーティストの曲を挙げている。また、Fateの登場人物である言峰綺礼の風貌及び声のイメージは、元SOFT BALLETの遠藤遼一がモデルとなっている[2]。
- 独自の世界観
- 奈須作品の特徴は、その作品のほとんどに共通する独自の世界設定にある。それは「魔術」を使える「魔術師」と「魔法」を使える「魔法使い」とが存在し、それらを束ねている組織「魔術協会」があることなどである。それらの共通設定は各作品において、時に詳しく、時に断片的に描かれている。
- また、「檻髪(おりがみ)」や「復讐騎」など、駄洒落を好んで使用することで知られている。その他、誤字・脱字に関しては本人曰く、「書いた文章は全部覚えているから、読み直しても頭の中で修正してしまって気がつかない」と述べている。
- その他
- 2004年7月22日の『日経新聞』夕刊で「奈須氏はパソコンゲームの女性ライターとして、知る人ぞ知る存在」と紹介された。この記事の女性報道については、自身のHPで本人が否定している。
- 公式写真として後姿ではあるが、講談社の文芸誌『メフィスト』2005年1月号における推理小説家綾辻行人との対談時のものがあり、また数々のインタビュー記事での発言などから、男性であることはほぼ間違いない。しかし、OKSGがとあるインタビューにて「ホントの話、奈須さんは男性ですか、女性ですか?」という質問に「もちろん女性です。本名奈須きの子」と、言っている。
- 前述の「化けきのこ」のキャラクターを用いた会話では、語尾に「~でちゅ」と付けて表現されることが多いが、それ以外の対談や解説などによる会話表現では基本的にこの語尾は用いられない。
- 「『月姫』以前に某会社のゲームを手伝った」という発言から、VOICEから発売された『LOVELESS 〜終わらない物語〜』(アダルトゲーム)のシナリオライター那須邦宏が本人ではないかとも言われており、実際『LOVELESS』のFlashのクレジットにはシナリオ「Nasu Kinoko」と表示されているが、この件に関しての真偽は現在のところ不明である。
- スタッフ内で嘘を吐くため、「うそつき星人」を自称している。武内が『月姫』のスピンオフ的な同人作品に奈須が語ったキャラクターを登場させたところ、「そんな奴いない」と断言したことがある。このことで大喧嘩になったらしく、後に奈須自身が『月姫読本Plus Period』の中で「友情が本当に崩れかかった」と語っている(なおこの時に登場したキャラというのが、死徒『カリー・ド・マルシェ』。奈須が武内にカリーの存在を語る様子は同人時代のTYPE-MOONのHPにある座談会で確認でき、存在を疑った武内に「(カリーの存在は)本当だよ」と言っている)。
- 竜騎士07はファウストVol.8のインタビューの中で「奈須きのこが同人界に穴を空けたから、今の自分がいる」と評している。
主な著作
小説
- 同人発表
- 商業作品
- 『空の境界』(講談社ノベルス 2004年、講談社文庫 2007年 - 2008年)
- 『DDD』(講談社BOX 2007年 - )
- 『月の珊瑚』(「坂本真綾の満月朗読館 2010年、星海社FICTIONS 2010年)
- 『空の境界 未来福音』(星海社文庫 2011年)
- 『空の境界 終末録音』(劇場版『空の境界 未来福音』劇場限定配布、2013年)
- 「tale」(『真月譚 月姫 prologue』収録、後に宙出版 ファンブック『月姫読本Plus Period』再収録)
- 「宙の外」(『漫画BOX AMASIA』収録 2010年)
- 「MAGNITUNING」(原作:榎本俊二 『漫画BOX AMASIA』収録 2010年)
- 「2015年の時計塔」(モバイルサイト「まほうつかいの箱」掲載 2014年)
- 未公開作品
- 「Fate」
- 「魔法使いの夜」
- 「氷の花」
- 「スクリーマー」
ゲームシナリオ
- 同人作品
- 『月姫』(TYPE-MOON 2000年)
- 『月姫PLUS-DISC』(TYPE-MOON 2001年)
- 『歌月十夜』(TYPE-MOON 2001年)
- 『MELTY BLOOD』(TYPE-MOON / 渡辺製作所 2003年)
- 『月箱』(TYPE-MOON 2003年)
- 『MELTY BLOOD Re・ACT』(TYPE-MOON / 渡辺製作所 2004年)
- 商業作品
- 『Fate/stay night』(TYPE-MOON 2004年)
- 『MELTY BLOOD Act Cadenza』(TYPE-MOON / エコール 2006年)
- 『Fate/hollow ataraxia』(TYPE-MOON 2005年)
- 『Fate/stay night[Realta Nua]』(TYPE-MOON / 角川書店 2007年)
- 『MELTY BLOOD Act Cadenza Ver.B』(TYPE-MOON / エコール 2007年)
- 『フェイト/タイガーころしあむ』(TYPE-MOON / キャビア 2007年)
- 『Fate/unlimited codes』(TYPE-MOON / キャビア / カプコン 2008年)
- 『フェイト/タイガーころしあむ アッパー』(TYPE-MOON / キャビア 2008年)
- 『MELTY BLOOD Actress Again』(TYPE-MOON / エコール 2008年)
- 『428 〜封鎖された渋谷で〜』(ボーナスシナリオ)(チュンソフト 2008年)
- 『MELTY BLOOD Actress Again Current Code』(TYPE-MOON / エコール 2010年)
- 『Fate/EXTRA』(TYPE-MOON / マーベラスエンターテイメント 2010年)
- 『魔法使いの夜』(TYPE-MOON 2012年)
- 『Fate/EXTRA CCC』(TYPE-MOON / マーベラスAQL 2013年)
ドラマCD脚本
- 同人作品
- 『空の境界 俯瞰風景』(TYPE-MOON 2002年)
- 商業作品
- 『アーネンエルベの一日』(TYPE-MOON 2007年)
- 『スターダスト・オペレッタ』(『TYPE-MOON Fes. -10th ANNIVERSARY EVENT-』収録 2013年)
- 『Variety Sound Drama Fate/EXTRA CCC ルナティックステーション2013』(HOBiRECORDS 2013年)
アニメ脚本
関連項目
参照
外部リンク
テンプレート:TYPE-MOON- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 『フェイト/ステイナイト プレミアムファンブック』 宙出版、2003年、43頁。