ウェーバ
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ウェーバ(weber, 記号:Wb)は磁束の単位で、SI組立単位の一つである。ドイツの物理学者ヴィルヘルム・ヴェーバーにちなんで命名された。
ウェーバは、ある閉曲線を通過する磁束の変化とその閉曲線のまわりの電界とを関連づけるファラデーの電磁誘導の法則に基づいて定義することができる。1秒あたり1ウェーバの磁束の変化は、1ボルトの起電力を生ずる(E-B対応の場合)。
なお、現在では主流ではないE-H対応の電磁気学においては、磁荷を基本として磁気に関する理論を組立、この場合には1Wbは磁荷の大きさを表す単位として考えられる。E-H対応の理論においては、 「真空中の磁荷A,Bの距離が1mのときに、6.3×104Nの力が生じ、かつ、A,Bの大きさが等しい時」の磁荷の大きさを1Wbと呼ぶ。(E-B対応とE-H対応を参照のこと)
SI基本単位で表すと、ウェーバの次元はkg·m2·s−2·A−1となる。他の組立単位で表すと、V・sまたはT・m2となる。
1ウェーバは、108 マクスウェルに等しい。
名称 | 記号 | 次元 | 組立 | 物理量 |
---|---|---|---|---|
アンペア(SI基本単位) | A | I | A | 電流 |
クーロン | C | TI | A·s | 電荷・電気量 |
ボルト | V | L2T−3MI−1 | J/C = kg·m2·s−3·A−1 | 電圧・電位 |
オーム | Ω | L2T−3MI−2 | V/A = kg·m2·s−3·A−2 | 電気抵抗・インピーダンス・リアクタンス |
オーム・メートル | Ω·m | L3T−3MI−2 | kg·m3·s−3·A−2 | 電気抵抗率 |
ワット | W | L2T−3M | V·A = kg·m2·s−3 | 電力・放射束 |
ファラド | F | L−2T4M−1I2 | C/V = kg−1·m−2·A2·s4 | 静電容量 |
ファラド毎メートル | F/m | L−3T4I2M−1 | kg−1·m−3·A2·s4 | 誘電率 |
逆ファラド(ダラフ) | F−1 | L2T−4MI−2 | kg1·m2·A−2·s−4 | エラスタンス |
ボルト毎メートル | V/m | LT−3MI−1 | kg·m·s−3·A−1 | 電場(電界)の強さ |
クーロン毎平方メートル | C/m2 | L−2TI | C/m2= m−2·A·s | 電束密度 |
ジーメンス | S | L−2T3M−1I2 | Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 | コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンス |
ジーメンス毎メートル | S/m | L−3T3M−1I2 | kg−1·m−3·s3·A2 | 電気伝導率(電気伝導度・導電率) |
ウェーバ | Wb | L2T−2MI−1 | V·s = kg·m2·s−2·A−1 | 磁束 |
テスラ | T | T−2MI−1 | Wb/m2 = kg·s−2·A−1 | 磁束密度 |
アンペア回数 | A | I | A | 起磁力 |
アンペア毎メートル | A/m | L−1I | m−1·A | 磁場(磁界)の強さ |
アンペア毎ウェーバ | A/Wb | L−2T2M−1I2 | kg−1·m−2·s2·A2 | 磁気抵抗(リラクタンス) |
ヘンリー | H | L2T−2MI−2 | Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 | インダクタンス・テンプレート:仮リンク |
ヘンリー毎メートル | H/m | LT−2MI−2 | kg·m·s−2·A−2 | 透磁率 |