大塚久雄

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テンプレート:Infobox 経済学者 大塚 久雄(おおつか ひさお、1907年5月3日 - 1996年7月9日)は、日本の経済史研究者経済学者歴史学者)。ヨーロッパ資本主義確立期の研究を通して「近代」の問題を考察し、大塚史学と呼ばれる体系を築き、政治学者丸山眞男の「丸山政治学」と並び称される戦後民主主義を代表する学者でもある。

研究内容

  • マルクス経済学ウェーバー社会学を基礎に「近代」を担うべき人間について考察を深めた。大塚はイギリスを近代と民主主義のモデルケースと考え、独立自営農民ヨーマンがその発展を支えたとした。大塚の背景には日本の民主主義が、特にその担い手となる自由で自立した市民が未成熟であったことの反省があるといわれる[1]
  • この大塚の視座は「大塚史学」と呼ばれ一時代を築くが、その後、日本経済が高度成長期に入り、逆にイギリス製造業に陰が見える頃になると、戦前への反省やイギリスの理想視という大塚史学の特徴自体が求心力を失っていった。
  • 大塚史学の批判者は角山栄など。

経歴

研究歴

著書

単著

編著

共編著

訳書

梶山力訳を改訳、岩波文庫.上下, 1955年-1962年
単独改訳版:岩波書店, 1988年/岩波文庫, 1989年/ワイド版岩波文庫, 1991年
  • マックス・ヴェーバー『宗教社会学論選』 みすず書房, 1972年

著作集

  • 『大塚久雄著作集』岩波書店, 1969年/新版, 1986年
  1. 「株式会社発生史論」
  2. 「近代欧洲経済史序説」
  3. 「近代資本主義の系譜」
  4. 「資本主義社会の形成」
  5. 「資本主義社会の形成」
  6. 「国民経済」
  7. 「共同体の基礎理論」
  8. 「近代化の人間的基礎」
  9. 「社会科学の方法」
  10. 「信仰と社会科学のあいだ――小文・補遺」
  11. 「比較経済史の諸問題」
  12. 「社会科学とヴェーバー的方法」
  13. 「意味喪失の文化と現代」

「大塚史学」を後継する学者

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関連項目

脚注

  1. 小熊英二によると、大塚が「労働者の自発性と目的合理性」を重視したのは、太平洋戦争時の戦時体制が「過剰統制」と「神かがり主義」により、敗戦を招いたことへの批判にあるという。小熊『民主と愛国』P.91~95

外部リンク

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