競輪の競走格付け
競輪の競走格付けでは、日本における競輪の競走格付けについて解説する。
目次
競走のランク
日本の競輪の競走格付けには2001年度よりグレード制が採用されており、以下に示す順で6段階にランク分けされる。なおGI・GII・GIII・FI・FIIの本来の数字表記はローマ数字による。
- GP
- GI (G1)
- GII (G2)
- GIII (G3)
- FI (F1)
- FII (F2)
上記の内、GP・GI・GII・GIIIはS級選手のみが出場できる(ヤンググランプリを除く)。また規定によりGIII(記念競輪)以上のクラスの開催は原則として1競輪場年間1節だけという取り決めがある。
GP
- KEIRINグランプリ(12月)
GI (G1)
- 読売新聞社杯全日本選抜競輪(2月)
- 日本選手権競輪(3月)
- 高松宮記念杯競輪(5月か6月)
- 寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(7月)
- オールスター競輪(9月)
- 朝日新聞社杯競輪祭(11月か12月)
GII (G2)
- 共同通信社杯(4月)
- サマーナイトフェスティバル(7月か8月 ナイター競走)
- ヤンググランプリ(12月) - SAオープン
GIII (G3)
- 各競輪場の開設記念競輪(随時 各競輪場ごとに年1回4日間、ただし4日間以上のGIおよびGIIを開催する場は除く)
FI (F1)
- 各地のS級シリーズ(随時 3日間ないし4日間)
- 国際競輪(4月 - 9月 1開催は3日間)
- ※2007年12月まではS級シリーズはS級5レース:A級6レース(国際競輪はその逆でS級6:A級5。4日間制の場合もこのケースがあった)であったが、2008年1月からS級・A級とも6レースずつの開催となった(協賛競輪開催時など、一部の開催ではS級5:A級6の場合もある)、しかし、2012年7月からは再びS級5レース:A級6レース(4日間制の場合はその逆でS級6:A級5。)に戻された。なお2009年以降は短期選手登録制度の導入により開催されていない。また、2012年7月以降のガールズケイリン開催時はS級・A級とも5レースずつ、ガールズケイリン2レースの全12レースの構成の開催となる。
FII (F2)
- 各地のA級限定競輪(随時 3日間)※A級選手のみで行われる。(10レース構成。2007年度までは原則として10レース編成。2011年までは原則として12レース編成、また決勝レースがこれまでの1つから2つに増やされた。うち前半5レースがチャレンジレースとして、A級3班に所属する選手のレース、後半7レースはA級2班以上の裏素の選手によるレースに振り分ける。なお、2012年からはA級チャレンジレースは9車立てから7車立てに変更、2013年3月まではA級2班以上のレース数が7レースから6レースに、2013年4月からはA級2班以上のレース数が6レースから5レースに変更された。また、2012年7月以降のガールズケイリン開催時はA級2班以上・A級3班とも5レースずつ、ガールズケイリン2レースの全12レースの構成の開催となる。)平(ひら)開催と呼ばれる開催が最も多い競輪。
- 全日本プロ選手権自転車競技大会記念競輪(全日本プロ選手権自転車競技大会の前日、2005年度から2日間開催) - S級のみ
- ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞) - SAオープン
- レインボーカップシリーズ(シリーズの流れについては競輪選手#選手のクラス分けを参照)
- ミッドナイト競輪(2011年より)
- ガールズグランプリ(2012年より)
- ガールズケイリンコレクション(2013年より)
- ガールズケイリンフェスティバル(2014年より)
特別競輪
「特別競輪」はグレード制採用以前から使われていた用語であり、「準特別競輪」はかつて開催されていた新人王決定競輪から使われていた用語である。それがグレード制表記を採用した現在でも並存して使われていることから、意味合いが曖昧に使われることが時折見受けられる。
グレード制施行以前は、現在のGI格付けに相当するレースを「特別競輪」と呼んでいた(なお競輪祭で実施されていた新人王戦も特別競輪に含まれる)。なお、GPは「特別競走」と呼ばれていた(「特別競走」は通常のレースの枠組みに入らないレースのうち一発勝負で行われるものの総称であり、他にヤンググランプリ、ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)、共同通信社杯競輪の前身であった「ルビーカップレース」などが該当する)。また、共同通信社杯競輪は「準特別競輪」、ふるさとダービーは「特別記念競輪」とも呼ばれていた。
グレード制施行後は、GII以上の格付けのレースを総称して「特別競輪」と呼ぶケースが多い。ただし前記の事情に加え、「特別競輪」という言葉を明確な定義なしに使用し続けていることから、現在でも「『特別競輪』はGIのみを指す呼称」とする場合も多く(ファンの主張だけでなく、主催者側の文書でもそのような記述が見られる場合がある)、呼称に混乱を生じている。また、GII格付けのレースを「準特別競輪」と呼ぶことも増えている。
このため、マスコミなどでは「特別競輪」の呼称を使うことを避け、GP・GI・GIIをまとめて「ビッグレース」または「グレードレース」と呼ぶことが多くなっている。
平成20年度の場合(現在もかは不明)、GIに正選手として出場した選手(第1走で失格した選手を除く)には、参加名誉賞という賞金が別個に出た[1]。
主な特別競輪等の歴史
- 1949年 全国争覇競輪(現在の日本選手権競輪)開始
- 1950年 高松宮賜杯競輪(現在の高松宮記念杯競輪)、高松宮妃賜杯競輪開始
- 1951年 全国都道府県対抗争覇競輪(後に全国都道府県選抜競輪と改称)開始、競輪祭開始
- 1956年 全国オールスター争覇競輪(現在のオールスター競輪)開始
- 1963年 高松宮賜杯競輪が特別競輪に昇格、競輪祭新鋭王戦(後の新人王戦)開始
- 1964年 女子競輪廃止に伴い高松宮妃賜杯競輪廃止、新人王決定競輪(競輪祭の新人王戦とは別の競走)開始
- 1966年 秩父宮妃賜杯競輪開始、新人王決定競輪廃止
- 1969年 全国都道府県選抜競輪廃止
- 1970年 秩父宮妃賜杯競輪廃止
- 1985年 全日本選抜競輪開始、KEIRINグランプリ開始
- 1988年 ルビーカップ(後の共同通信社杯競輪)開始
- 1989年 ふるさとダービー開始
- 1992年 世界選手権記念トーナメント(現在の寛仁親王牌)開始
- 1994年 寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメントが特別競輪に昇格
- 2001年 競輪祭新人王戦をヤンググランプリに移行
- 2002年 東西王座戦開始
- 2005年 サマーナイトフェスティバル開始
- 2008年 ふるさとダービー廃止(11月)、SSカップみのり開始(12月)
- 2009年 共同通信社杯春一番(4月)、SSシリーズ風光る(5月)開始。従前の共同通信社杯競輪は、共同通信社杯秋本番に名称変更。
- 2010年 SSカップみのり廃止(12月)
- 2011年 SSシリーズ風光る廃止(5月)、共同通信社杯秋本番廃止(10月)
- 2012年 東西王座戦廃止(2月)、共同通信社杯年1回化
脚注
関連項目
テンプレート:Navbox- ↑ 平成20年度賞金基準別競輪場及び競輪選手の賞金の決定について - 経済産業省