最萌トーナメント

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テンプレート:Pathnav 最萌トーナメント(さいもえトーナメント)とはインターネット上で行われている一連のトーナメント方式の人気投票イベントの総称であるテンプレート:Refnest最萌と略されることもあるが、必ずしも「最萌」の名前が使われているとは限らない。匿名掲示板2ちゃんねるを中心に2001年葉鍵板最萌トーナメントを切っ掛けとして、日本に限らず世界中のサイト[1]でも行われている。

概要

定められたジャンルから候補者を選抜し、参加者がプロフィールを紹介したり、SSアスキーアート(AA)自作絵、画像や動画などを貼り付けたURLを書き込んで応援したり、トーナメント自体への支援全体支援と呼ばれる)を行う事により「同好の志による参加者・作品交流や展示」の過程を楽しむイベント。つまり、理念から言えば「投票も応援ネタの一つ」である。

投票ルール

以下は典型的なものであり、細部はイベント毎に異なる。

  • 試合形式は、1対1で人気投票を行い、得票数の多い方が勝ち進む勝ち残り式トーナメントで、勝敗の決め方は小選挙区制に該当する。
  • 1試合につき1人1票。定められたスレッドに、投票対象の名前を半角記号(不等号が用いられる事が殆ど)2つで括った文章を投稿することで投票となる。レスにはホスト名日付から算出されるIDが付き、これによって当日の投票者を区別する。
  • 投票者の資格に制限はない(普通選挙)。ただしLeaf,key掲示板のように板閲覧そのものに年齢制限が付くことはあるので、実質年齢制限のある場合も存在する(しかし、PINKちゃんねるには年齢を確認、認証する手段はなく、強制力を持つ年齢制限は無いともいえる)。
  • 試合期間を短縮するために、1試合が1対1ではなく3つ巴や4人以上の対戦になる事もある。また、同じ理由で、1日に2試合以上が同時進行になる事も多い。
  • 投票受付時間は、00:00:00(イベントによっては変動する場合もある)~23:00:59の間に投じられた票が有効となる。IDは日付で変化するので、同じ日付の間に1試合を済ませる必要がある。
  • 2002年2月11日に発生した、掲示板サーバ接続障害によるレス不可の事態に対応するため、一定時間以上サーバとのアクセスが行えない場合、その試合は無効試合とし、後日再戦するルールが追加された。
  • 対戦相手への中傷などは禁止。
  • 選挙活動は、初期は投票スレで行うものとされたが、その後は専用の支援スレとの併用が増えている。また候補者の選対スレが立った場合、そこが選挙活動の拠点となる。
  • 同票数で引き分けた場合はともに勝利とし、次回戦は他方から勝ち上がってきた者と併せて3名で対戦する。ただし0票対0票で引き分けた場合は両者負けとする。決勝で引き分けた場合は「その時考える」とされている(2003年の「第1回週刊少年ジャンプ女性キャラ最萌」、及び2011年の「第4回漫画最萌トーナメント」では両者優勝とした)。
  • 投票時に「コード」を必要とするイベントが多い。IDは比較的容易に変更できてしまうため、プロキシのチェック機能など強化した外部のCGIから発行される文字列を投票文に添付することで有効票と認められる。
  • 参加者が多い場合は予選を行うことがあるが、選手ごとに勝ち上がる試合数が異なるシード制は設けていないことが多い(葉鍵板最萌では、初回は予選そのものが無く、第2回から主要キャラは予選免除で、それ以外のキャラで予選を行うシード制を設けている。それ以外で日本国内では予選免除の例はないが、予選を2度行い、一次予選上位者は二次予選免除になるものはある)。人気投票形式で行われることが多いが、詳細なシステムはイベント毎に異なる。
  • 予選は原則として大選挙区制中選挙区制)で、候補者が多いイベントでは連記が認められており、殆どの場合、制限連記制を採用している。基本的に、票の余りがあっても他の候補者への横流しはできない。比例代表制については、2010年に初めて導入例が出た。それまでも「比例区」と呼ばれる制度が導入されたトーナメントはあったが、実際の比例代表制と異なる内容であった。
    • 2002年開催の国会議員最萌トーナメントに比例復活枠というのが存在したが、これは予選各組のそれぞれの2位当選者の投票数に対する惜敗率上位の議員を敗者復活させる方式であり、一般的な比例代表制ではない[2]。また、2005年開催の真・ファイアーエムブレム最萌の予選で設けられた比例枠は、候補者数に比例して、作品の舞台となる大陸ごとに予選通過枠を割り振ったものである。得票によって比例通過枠が増減したわけではなく、これも一般的な比例代表制ではない[3]
    • 2010年開催のファイアーエムブレム最萌トーナメント2010(真・ファイアーエムブレム最萌の後継)では、個人票を大陸ごとにも集計し、大陸票とみなして比例枠をドント方式で比例配分する方式に変更された(ただし、大陸ごとにあらかじめ1枠を分配した残りを比例配分)。立候補者は自動的に重複立候補した扱いになり、選挙区に該当する予選各組の敗退者から、1位通過者に対する惜敗率順に比例枠で復活となる。実際の比例代表制(中選挙区比例代表並立制)を導入した初の例となる。ただし、実際の日本の選挙では導入例のない、選挙区票をそのまま比例票と見なす1票制となっている[4]
  • 同日に複数試合が同時進行することによって生まれる連記投票については、連記票を参照のこと。この場合、1試合に付き1票でも連記と呼ぶので注意。

評価

暮沢剛巳は『キャラクター文化入門』において、「ネット上の無法地帯とも呼ばれる2ちゃんねるにおいて、自発的にトーナメントの管理を行う匿名の参加者の存在と、参加者を律するの自発的な発生、そして法が機能するトーナメントが10年以上続いている事が異例」と述べているテンプレート:Refnest

歴史

2001年10月14日葉鍵板において葉鍵板 最萌トーナメント開催ッッ!!!というスレが建てられ、ルールが纏まった10月17日に最初の最萌トーナメントが始まったテンプレート:Refnest

テンプレート:Main

運営方法の変遷

投票対象を明確にするルールが整備されるまでは、多数のスレッドに分かれたレスの中から投票対象を一つずつピックアップして集計する必要があり、初期のトーナメントでは手作業で行っていた。徐々にツールの整備が進み、工数を掛けずに結果を発表する事が可能となっていった。

  • 集計方法 - 当初は手作業による集計を行っていたが、レスの文中から投票対象を判別するための工数が多大であり、集計時間を要していた。2001年11月3日に、投票対象を<<>>で括る事で集計対象を明確とするルールが提案され採用される。同年11月4日にleaf,key掲示板のコテハン林檎(以下、特に断りが無い限り、leaf,key掲示板のユーザーを示す)が<<>>ルール対応集計ツールを公開し、集計に関する工数が劇的に改善された。また、同年10月19日にコテハンgnuplotが集計結果をグラフ化した事により、試合経過が一目で判るようになり、投票締め切り時間直前の垂直等投票傾向すらもネタとして楽しむ層が生まれた。現在は、代打名無し%元集計 ◆H0bbzpyf32というコテハンが作成した物を基本としたオープンソースソフトとなっている。
    • 2ちゃんねる、PINKちゃんねるの書き込み規制の強化により、投票できないユーザーが増加したため、その他の掲示板を第2投票所として利用可能な集計ツールが2010年のアニメ最萌で開発された。
  • コード - 参加者の規模が拡大するにつれて、IP切り替え等の多重投票が問題となったため、同年11月19日にコテハン三告平がコード発行所を試作、公開した。但し、当時のネット環境の問題から、CATVやADSL等で接続したユーザの取り扱いについて議論が巻き起こった。この問題は、投票時に接続環境を追記する事である程度緩和された。初期のコードには多重投票を抑制する機能が乏しかったため、他のトーナメントの参加者等の意見を取り入れバージョンアップが進んだ。また現在では、perlを基にしたオープンソースソフトとなり、誰でも同一レギュレーションで発行所を開設することが可能となっている。2011年11月までのメンテナーは、元アニメ裏最萌主催の裏最萌屋 ◆URAmoeeQC2というコテハンであったが、同年の第四回漫画最萌終了後に引退を宣言した

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トーナメントの拡大

葉鍵板最萌トーナメントの話題が2ちゃんねるを含むネットユーザから注目を受け、2001年12月25日に2ちゃんねるのギャルゲーム板でそれを真似たギャルゲ板最萌トーナメントが開催されたのを皮切りに、トーナメント表と掲示板さえあれば比較的簡単に開催できる手軽さから、2ちゃんねるのその他の板や外部の掲示板でも類似のイベントが開催されるようになったテンプレート:Refnest

ブームの終焉

2002年に2ちゃんねる全板人気トーナメントが開催され、それまでトーナメントを知らなかった掲示板にも知れ渡ったことでトーナメントは最盛期を迎える。ゲーム漫画アニメはもとよりアスキーアート鉄道バス国会議員埼玉県(県内の自治体を投票先としたトーナメント)、国家プロ野球選手将棋棋士声優など様々なものを対象にトーナメントが開催された。最盛期には、毎日複数のトーナメントが2ちゃんねるや関連掲示板で開催されていた。

しかし、トーナメントのあまりの頻発に次第に飽きられるようになる。熱心な参加者にとっても、トーナメントに時間を取られることでの疲弊は避けられなかった。特に最萌トーナメントの発祥地であるleaf,key掲示板では、関連するトーナメントが大量に行われたため、トーナメントへの敵意さえ高まった。もともと反発はあったのだが、成功によって抑えつけられていた不満がブームの衰えで一気に表面化したのである。2003年に開かれた「トーナメント優勝者最萌トーナメント」を契機に、トーナメントブームは終焉を迎えた。

定着と将来

  • かつてのように毎日トーナメントが開催される状況ではないが、アニメのトーナメントは毎年恒例の行事として定着し、開催のたび改良が図られている。アニメ以外でも週刊少年ジャンプトーナメント(のち全漫画を対象としたものに発展的解消)、RPGトーナメントなど、複数回開催の例がある。また、ブームの震源地であったleaf,key掲示板では、次回の開催日を4年後とする合意があり、2005年まで第二回葉鍵板最萌トーナメントは開催されなかった。このことは、leaf,key掲示板の強い影響下にあったトーナメントに独自の発展を促すことにも繋がった。
  • 2005年には第2回の全板人気トーナメントが、2008年には第3回の全板が開催され、一応の成功を収めた。2011年に第4回の全板が開催される予定であったが、東日本大震災の影響で、実施は未定となっている。その代わりとして、複数の板によるチーム戦である「第1回2ちゃんねる全板チームトーナメント」が開催された。全板に比べて小規模で、予選は無かった。
  • 2013年11月時点で、複数回開催のトーナメントにおいて、優勝経験者が再度優勝したことは無い。複数回準優勝については、全板において「モーニング娘。 (狼) 板」が第1回(2002年)と第3回(2008年)に、アニメ最萌において『ハヤテのごとく!』の三千院ナギ2007年2010年にそれぞれ果たしている。なお、モーニング娘。 (狼) 板は「第1回2ちゃんねる全板チームトーナメント」でも、準優勝のTeam01(ぜろわんこ)に属していた。

継続して開催されているトーナメント

ここに挙げたトーナメント以外にも、複数回開催されているトーナメントがある。詳細については、最近のトーナメント データ集を参照。

2ちゃんねる全板人気トーナメント

今まで3度開催されている。 テンプレート:Main

アニメ最萌トーナメント

2002年より毎年開催されているトーナメント。 テンプレート:Main

エロゲネタ&業界板のトーナメント

概要

葉鍵板最萌トーナメントの成功を受けて、PINKちゃんねるのエロゲネタ&業界板において、2000年に前年のベストエロゲーを決める企画が行われた。その後、2001年よりその前年に発売された作品を対象[5]とした「2chエロゲネタ&業界板 ベストエロゲー投票」が始まり、派生としてその後もブランド別、キャラ別トーナメントが開催された。ベストエロゲー投票は現在も開催されており、レギュレーションをその年の参加者によって決定し、投票するスタイルを採用している[6][7][8]

ベストエロゲー投票結果
対象年 優勝作品 (評価点制)[9] 優勝作品 (得点制)
1999年 未実施 Kanon
2000年 未実施 果てしなく青い、この空の下で…。
2001年 未実施 君が望む永遠
2002年 未実施 うたわれるもの
2003年 CROSS†CHANNEL 同左
2004年 Fate/stay night 同左
2005年 パルフェ 〜ショコラ second brew〜 つよきす
2006年 戦国ランス 同左
2007年 世界でいちばんNGな恋 同左
2008年 スマガ G線上の魔王
2009年 BALDR SKY Dive2 "RECORDARE" 同左
2010年 素晴らしき日々 〜不連続存在〜 同左
2011年 WHITE ALBUM2 -closing chapter- 同左
2012年 はつゆきさくら White Graduation 同左

過去に開催されたトーナメント

  • エロゲーブランド最萌トーナメント 公式サイト - 最も萌えるブランドを選ぶという異色のトーナメント。開催中にエントリーされたブランドが公式に応援するというハプニングがあった。優勝は、メーカーhueのブランドcolers
  • otherwise最萌トーナメント 公式サイト - 現在では消滅したブランド「otherwise」の作品キャラのトーナメント。優勝者は「Sense Off」のヒロイン織永成瀬。
  • Aeris最萌トーナメント 元公式サイト - Ariesから発売されるはずだった作品キャラのトーナメント。このブランドは後にminori feat. Aerisとして作品を発売した。優勝者は佐倉詩希。
  • エロゲー最萌ロリトーナメント 公式サイト - 開催時点で発売されていた各作品のロリキャラから、誰が一番萌えるかを競うトーナメント。優勝者は水月の香坂アリス。
  • ニトロプラス関係最もえトーナメント 公式サイト - ニトロプラス作品に登場するキャラクターのトーナメント。優勝者は「"Hello, world."」の友永和樹。

用語など

あ行

アンチ票【あんちひょう】
ある特定の候補者を敵視して、対立候補に投じられる票のこと。戦略投票の一種。対立候補に票を集中させることにより、ある程度の人気差はひっくり返ってしまう。最萌ではこのような番狂わせが生まれやすいが単純な人気投票ではなくトーナメント形式なのが大きな原因であり、また醍醐味でもある。そのため単純な人気の優劣だけでなく、いかに敵を作らないかも勝ち抜くためには重要になる。ただしこういった戦略投票は工作を概念化して容認する「なんでもありの祭り」が前提の最萌では受け入れられ易いが、他の最萌では嫌悪される事もある。最萌および全板トーナメントにおける戦略投票については、神輿も参照。
裏葉る【うらはる】
本戦出場者にもかかわらず、その試合に同じ作品の有力なキャラクターがいたために得票数が極端に少なくなってしまう現象。アニメ最萌トーナメント2005で本戦1回戦に『AIR』の裏葉が出場した際、同じ試合に同じくAIRの遠野美凪も出場したために裏葉の得票数がわずか18票(美凪は243票)であった事に由来する。この他の例としては、黒井ななこ610票・柊いのり94票(『らき☆すた』、アニメ最萌トーナメント2007・本戦1回戦)、フェイト・T・ハラオウン1033票・ギンガ・ナカジマ54票(『魔法少女リリカルなのはStrikerS』、アニメ最萌トーナメント2008・本戦2回戦)など。
モバる」との共通点は、デュヴェルジェの法則が働き、勝ち目がないと見られた候補者の得票が極端に少なくなった事例であること。相違点は、「裏葉る」は同一作品(あるいは党派など)で勝ち目のある方に票が集中した事例を指すが、「モバる」は同一作品かどうかに関係なく、特定の相手に勝つため票を集中させた意味合いが、より強くなっていることである。
園芸タン【えんげいたん】
全板トーナメントの予選で、シャア専用板が対戦相手の園芸板を擬人化したAA擬人化萌え)キャラクター。シャア専用板は板を挙げて園芸板支援にまわり、敗北しつつも園芸板を勝ち上がらせている。
エントリー【えんとりー】
候補者の参加登録。全板など、ある程度の数に収まる場合は参加資格のある全てが自動的に登録されるものもある。しかしアニメや漫画など、参加資格者が非常に多数に上る場合は事前にエントリーで候補者を募集し、事実上の足切りを行う(参加資格があっても、エントリーに漏れればそれまで)場合が多い。その結果、ある作品の主役級にもかかわらず、他の人物はエントリーされ、自分だけ漏れてしまうこともある。
主催者が一方的にエントリーする場合(初期に多かった)、期間を決めてエントリーを公募する場合、両方行う場合、予選がエントリーを兼ねる場合などがある。最近のものになるにつれ条件が厳しくなる傾向になり、投票同様、コード発行制にしてエントリー数を制限するトーナメントが主流になって来ている。

か行

カーレース【かーれーす】
全板トーナメントの葉鍵板の試合で開始(0時)ちょうどに乗り物系のAA(アスキーアート)を使った一斉投票。いわゆるラシ行為ではあるが元々は葉鍵板最萌トーナメントで0時ちょうどに車AAを使って投票していたコテハンに追随して広まったもので、Leaf,key板がこれを行い他板の注目を浴びた。また全板全体の投票でもそれまで投票先の板名しか書かれていなかったのが、この試合以降萌え文やAAを添えて投票が入るようになった。決勝トーナメント以降はMS(モビルスーツ)や騎馬などのAAを使った葉鍵板以外の他板住人の参加が増加した。この行為が後に、ラシJSAに繋がっていく。
狩り【かり】
葉鍵板最萌トーナメントで優勝した『』に登場する柏木4姉妹の長女・柏木千鶴による「年増、貧乳、偽善者、殺人料理人」というNGワード発言をしたスレ住人を攻撃するAAを指す、一種の言葉遊び。原作の人間を襲うというシーンが元になっており葉鍵板最萌トーナメントのスレ住民とのやり取りの中でそのスタイルを確立し、決勝戦では700名を越える犠牲者を出している。また「禁止ワード」を巧妙に隠す(メール欄に入れる、AAの中に隠す、縦(斜め)読みに組み込む、遠回しのフレーズを使う)等、参加者もあの手この手で狩りを避ける遊びを楽しんだ。全板人気トーナメントにおいては葉鍵板の試合だけでなく、雑談スレや他板の選対スレにまで出張している。また、狩りの対象となるのは投票者に限らず、票の集計を行う集計人も対象となっており、ネタ票の照らし合わせの際には「狩り」を避けるために「禁止ワード」をあえて出さない集計人もいる。
観戦記【かんせんき】
試合観戦記。試合終了後、その試合についての概要、経過などをしるした感想文。なるべく客観的に恣意的なものがないように書くのが原則で、比重としては負けた方を持ち上げる方が好ましいとされる。(これはトーナメントという試合形式にも関係する。トーナメントとは2つ以上の勢力のうち一つだけが勝ち抜ける形であり、当然決勝戦以外であれば勝ったものには次の試合があり負けた側にはない。つまり負けた側に比重を置き続ければ決勝戦までにより多くの参加者をフォロー出来るというわけである)
企画【きかく】
自板を他板に対してアピールするために行われた行為。囲碁・将棋板の百人組手や特撮板の『ウルトラマンコスモス』主役降板騒動の追悼企画など、各板に合わせた企画が試合ごとに多彩に行われていた。中には本気で勝つ気があるのか怪しい、厨房板無効票祭り(投票7千票のうち実に9割が無効票)やLeaf,key板の数々のLeaf,key板住人でなければ到底理解出来ないような内輪ネタ企画も存在していたが、それがかえって他板の評判を生んだ結果にもなった。
偽票【ぎひょう】
にせひょうとも。途中集計されることを見越して、わざと投じられる無効票のこと。応援する候補者の有利・不利な状況を偽装し、集計を見た者を混乱させたり、標的の支持者をぬか喜びさせるなどといった荒らし目的で行われる。アニメ最萌トーナメントでは、専用のスクリプトで大量の偽票を投じられた。この方法を悪用して、偽票の標的にされたキャラのライバルに怒りの矛先を向けさせるなどの手の込んだ手口も存在する。厨房板のように、始めから偽票を宣言して大規模に行った例もある。
逆支援【ぎゃくしえん】
特定の候補者に不利となるような支援。支援になると思って行った支援が結果的に逆支援となってしまう場合や、荒らしが意図的に行う逆支援などがある。キャラの崩れたパロディネタなどのように、逆支援となることを覚悟はしているものの、基本的には支援しようとしている、というようなものもある。
組合せ抽選【くみあわせちゅうせん】
シャッフルとも。トーナメントの組合せを決めること。プログラムによる疑似ランダムで、抽選を行うことが多い。予選がある場合、予選通過者で、改めて抽選を行い本選トーナメントでの組合せを決める。候補者にとって、組合せの運不運が大きく展開を左右するため、本選の組合せ抽選とその発表は、トーナメント前半の山場として盛り上がる。
また、本選でもベスト8の段階で再抽選を行い、以降は「決勝トーナメント」にする事例が多い。これは初代の全板人気トーナメントで、本選の組合せから決勝までの展開がある程度見えてしまい、予定調和になった部分があったことへの反省から来ている。
詳しい詳細【くわしいしょうさい】
トーナメントのスレッドや表のテンプレに使われる言葉。本来文法上は重複表現で間違っているのだが、ネタとしてトーナメントには欠かせない言葉となり広まった。初出は、葉鍵板最萌トーナメントの5スレ目[10]
工作員【こうさくいん】
最萌トーナメントに現れる荒らしの一種。対戦相手(敗退済みも含む)同士の同盟や選挙協力を妨害したり、対立を煽ったり、士気を下げるものを特に指す。また、第三者を装って自分の陣営に味方するよう働きかけるのも該当すると思われる。単なる意見か工作員なのか見分けの付きにくい書き込みも少なくないため、互いの疑心暗鬼を生む効果もある。主に自分の陣営を有利にするため行う場合と、全くの愉快犯の場合があると思われる。また、トーナメント自体に対する妨害やトーナメントを快く思わないファンや板住民などが意図的に(本来は味方のはずの)選対の足を引っ張るケースもある。2ちゃんねる全板人気トーナメントでは特に盛んに行われた。あまりにあからさまなものは「珍作員」と呼ばれ笑いものとなる。
工場【こうじょう】
第2回以降の全板で見られる、多重投票の隠語。流れ作業で大規模な多重投票を行っているという意味合いがある。多重を実行していることを「工場勤務」と呼んだ。小規模な多重だと「家内制手工業」。他に多重を指す用語として「蕎麦打ち」など。
コード【こーど】
多重投票を抑えるために、外部CGIを通して発行される文字列。この文字列を投票に書き込むことにより、有効票として認識される。現在ではオープンソース化され、多重投票を防ぐためクッキーや携帯の固体識別番号を取得して端末を判別し、同一端末からの再発行を禁止したり、一度CGIに接続した後に一定時間の遅延時間を設定して短時間に連続してコードが発行されないようにしたりと改良が重ねられている。しかしいずれも抜け道はあり、また規制をあまりに厳しくすれば不正と無関係の参加者を巻き込むこととなるため、不正投票する側とのいたちごっこが続いている。但し、根本的には「”インターネットを利用する限り、多重投票を無くす事は出来ない”」という事は留意すべきである。最初に導入されたのは葉鍵板最萌トーナメントの途中からである。

さ行

最強の仮面ライダーは誰だッ?!【さいきょうのかめんらいだーはだれだ】
2ちゃんねる特撮板で2001年8月30日から行われた投票企画で、2ちゃんねるにおける記録が残る中では最古の投票式トーナメントと言われる。葉鍵最萌と同じく『グラップラー刃牙』の最大トーナメントを参考にした企画であるが、トーナメントの試合形式で行われる投票という以外は以降に行われた最萌とはかなり異なっている。なお優勝は『仮面ライダーBLACK RX』である[11]
最燃男トーナメント【さいもえおとことーなめんと】
文字通り最萌トーナメントの男版でルールは最萌に準拠しており、最萌と区別する意味でこの名前になっている。なお近年は「男に萌えても構わないだろう」という観点からか、両方の意味を掛けて「さいもえ」とかな表記される傾向にある。最初に開催されたのは最萌の元祖である葉鍵板で、1ヶ月遅れて始まった。最萌に比べてネタ要素が強く最萌では振るわなかった作品のキャラクターが上位に勝ち上がる事もあったが、春原陽平という『CLANNAD』に登場する主人公の友人キャラと『AIR』の主人公・国崎往人との対戦では204対3というこの規模の投票としては(これだけの票数が入れば、負けた方もある程度の同情票は入る)きわめて一方的な試合結果となった。これは当時CLANNADが発表間もなく、キャラの個性が掴めていなかった為である。実際、発売後は葉鍵板でも屈指のネタ要素の強い人気キャラとなり4年後に行われた第2回最燃では国崎と再び対戦となり、リベンジを果たしている。
雑談スレ【ざつだんすれ】
そのトーナメントに関する雑談をするために立てられるスレ。トーナメントによっては、終了後も残ることが多い。アニメ最萌は毎年恒例行事なので、スレはトーナメント終了後も立て続けられている。工作の巣になっていることが多く、特にアニメ最萌では工作自由を謳っている。他スレへの介入は咎められているものの、結局誰かがちょっかいを出すことが多い。全板では通称「東スポ」と呼ばれていたが、IDの無い難民板に立てられたものは「ゲンダイ」と呼ばれている。アニメ最萌では通称「騙るスレ」。
JSA【ジェットストリームアタック
シャア専用板が、全板トーナメントの予選敗北後に葉鍵板のカーレースに触発されて始めた企画。『機動戦士ガンダム』における同名のMSの攻撃方法を元ネタにした、0時半過ぎに3体のMSのAA(アスキーアート)で投票するいわゆるラシ行為の一種。後にトーナメントの途中で一旦幕を引いたが、翌日以降からはJSAZ(ジェットストリームアタックゼット)やAA人気トーナメントにおいてはアッガイのAAを使ったJSA(ジェットストリームアッガイ)と呼ばれる同様の別企画を行っている。
支援【しえん】
候補者を支援すること。また、支援のためにスレに投下された支援物資の事も支援と呼ぶ。支援には様々な種類があり、支援を行う人の自由な想像力によって何でも支援となりうる。ただし、法律に著しく違反するようなものは単なる荒らしと見なされる。支援になるのか分からないけど面白いから投下する「ネタ支援」などもある。
自作絵【じさくえ】
候補者支援のために、新たに絵を描き下ろすこと。自作絵見たさの参加者も多い。もっとも一部の例外を除き、二次創作絵に分類される。ジャンルや参加層によっては「自炊」「自炊絵」と呼称される事もある(主に漫画・ゲーム系最萌の一部に見られる)。
集計人【しゅうけいにん】
投票時間終了後に当日の投票数を集計するボランティア。トーナメントでは、その日の投票対象の正式名称以外に様々な名称(キーワードと呼ばれる)を使って投票しており、集計人の間でキーワードの妥当性審査を行い、その票数が集計人全員で一致した段階で結果が即確定となる方式と、この結果を準確定として異議申し立て時間を設け、最終的に確定する方式に分かれる。キーワードの妥当性の判断が原因で他の参加者から非難されることも多く(接戦になった場合に多い)、そのせいで集計人をやめた者も少なくない。但し最近のトーナメントでは弊害を避けるため、事前にキーワードを定めておいてすり合わせを不要とする方式を取っているため恣意的なキーワード選択は出来なくなっているが、元祖である葉鍵板最萌トーナメントでは、現在でもネタ票を採用している。
ステルス
試合中候補者が叩きの対象にならないよう、隠密行動を取ってうまくやり過ごすこと。隠れすぎて存在感のないまま落ちてしまわないよう、気をつけなければならない。
偽票を投じた後、同じIDで真票を投票すること。集計ツールの仕様上、正しいコードが明らかになるまでは偽票が有効と見なされて集計されるが最終的には後者が有効票となる。このため、ステルスと呼ばれる。この方法を用いる事で投票者が投じたい投票先を途中集計から隠す事が出来るので、こう呼ばれる事もある。
選対スレ【せんたいすれ】
トーナメントに出場したキャラや板を応援する支援本部でキャラクターならそのキャラスレッドが使われ、板ならそれぞれの板に全板トーナメント用のスレが建てられる。工作員や荒らしの書き込みが多い場合もあり、実際の試合に向けた議論は避難所となる外部掲示板やチャットやmixiなどで行なわれたりもする。板住人に対する宣伝告知や住人同士の雑談スレになる場合もある。アニメやゲ-ムのキャラスレを選対スレにする場合、トーナメントに関心のないスレッド住人との対立が問題化することがある。全板では選対スレは管理者容認とされたが、反発する住民に荒らされたり、モリタポを使える板では、それを利用して強引にスレッドストップを掛けられてしまった板もあった。
全体支援【ぜんたいしえん】
キャラクターや作品などの個別支援ではなくそのトーナメントに参加した全てのキャラクターやトーナメント自体、あるいは一定以上の上位者などを総合的に応援した支援のこと。
例としては葉鍵最萌での選手紹介FlashやエンディングFlash、アニメ最萌での開幕支援MAD、ベスト8・32決定後の選手入場紹介などがある(選手紹介やEDネタには、『グラップラー刃牙』の地上最大のトーナメント編が元ネタとして影響しているものが複数ある)。他にも、第二回漫画最萌の参加者画像で作られた優勝者モザイク画や埼玉県最萌の決勝Flashのように全体支援と最萌を振り返るメモリアルのようなものを兼ねた支援も存在する。これらトーナメント全体の節目を飾る支援物資は数多く存在し、最萌の意義である「同好の志による参加者・作品交流や展示」の集大成という意味で有意義な支援の一つであると言えよう。

た行

多重【たじゅう】
多重投票の略語であり、一人で複数票を投じること。投票の意味が無くなるため、殆どのトーナメントで違反である。初期のトーナメントで横行したことから、コードによる多重抑制が導入された。しかし基本的に匿名掲示板での投票であるため、取得できる情報に限度があり多重を完全に防ぐことは難しい。また、コードの裏をかく手法とのいたちごっことなっている。特に第2回全板では「工場」と称して公然と多重を行う者も現れ、多重の横行に拍車を掛けている。また、複数のPCや携帯電話を使った多重は、個体識別が出来ない為、利用者のモラルに依存した状態である。一部のトーナメントでは、意図的に多重を容認したものもあった。
超俺車【ちょうおれぐるま】
もともとはLeaf,key板のコテハンで、彼が最初に最萌トーナメントのスレを立てた人間である(ただしいわゆる立て逃げであった)。この1に使われたサザエさんのOPのような8頭身ギコのAA(下記参照)を超俺車とさす場合もありLeaf,key板以外で開催されたトーナメントのスレのテンプレやトーナメント表に使われる事が多く、1の名前に『超○○』と必ず頭に超がつくのはこの名前に由来する。なおLeafのシナリオライターの超先生との直接の関連は無い。

テンプレート:AA

   _ρ_
  / ⊥ \
  |____|
  ∥∧ ∧¶  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   ( ゚Д゚)/ < おう、葉鍵メインヒロインの人気投票するぞ、
   /  /    \ 組み合わせと一回戦第1試合は、>>2-3だ
  〈  (      \
  ∫ヽ__)        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    U U
  | ̄ ̄ ̄ ̄|
  \__人__/  
超先生【ちょうせんせい】
Leafに所属していたシナリオライターで、本名は竹林明秀。Leaf,key板は彼の起こしたシナリオ盗作問題がきっかけで誕生した板であり、間接的には最萌トーナメントや投票所の生みの親にもあたる。本来葉鍵板においては前述の事情から忌避されていたが、超先生とあだ名された直後に開催された最萌トーナメントにおいて、ネタキャラとして好意的に扱われるようになり、全板トーナメントにおいては板を代表するキャラクターへと変化していった。
超先生23時間マラソン【ちょうせんせい23じかんまらそん】
葉鍵板が全板トーナメント2回戦で行った「23時間葉鍵TV」と称した企画におけるイベント(元ネタは24時間テレビのチャリティーマラソン)。超先生と呼ばれるAAを使って、他板選対を回って他板住人との交流を図るというものだが、訪れた先では手荒い歓迎を受けていた。それまで葉鍵板内のローカルAAだった超先生が他板でも知られるきっかけにもなった。このため、超先生のモデルとなった竹林明秀の訃報が2003年11月23日に齎されると、100以上の追悼スレが2ちゃんねるで立った[12]。第2回全板トーナメントにおいても葉鍵板は神尾観鈴というキャラクターを使ったマラソン企画を行っている。
ちんこ祭り【ちんこまつり】
全板人気トーナメントの予選で私のニュース板のトーナメントスレッドの住人が勝ったら自分のチンコを晒すと発言した為に起こった祭り。このため私のニュース板には多数の板からの投票を得て予選をトップで勝ち上がり、この発言をした者は公約通り、予選後本当に晒した[13]
【とう】
アニメ最萌など最萌系トーナメントに見られる概念で、投票理由となる「萌え」を基準として作品やキャラを越えた、いわば超党派的な集団を結成すること。現実における政党というよりは、秘密結社などに類するものである。全板で言えば似たジャンル同士の同盟関係(アニメ系や漫画系など)に近い要素はあるが、最萌の特性である「個人の萌えを重視・尊重」という傾向から基本的には個人が好きなように応援をしてよいという面が強い(おっぱい党ラシでおっぱい党「貧乳派」「巨乳派」など個別の表記を行った投票が入り乱れるなど)。
初期の頃は最萌の雑談スレにおけるネタの面が強かったが、2005年アニメ最萌においておっぱい党が外部選対を設け、ラシ企画や支援物資からのピックアップ紹介を行った頃から盛り上がり始める。そのまま独自のラシAAなども製作され具体的に「党」の概念が広まっていき、「ドリル党」などが支援MAD動画やラシ企画を立ち上げ、「百合同盟」など数多くの党派が発生する事となる。その後はアニメ最萌以外(漫画最萌など)にも広まり、銀髪党などが生まれた。
個人がフェティシズム的に好きな特定要素を支援するため、所謂濃い人間が様々な企画を行うなど盛り上がりに一役買う事もある。弱点は個対個の勝手気ままな行動が基盤であるが故の結束力・集約力の低さである(特定の人気キャラ敗退などで参加者が減退していく、上述のラシ投票先の不統一等)
同盟【どうめい】
主に全板で、選挙協力のために複数の板が手を結ぶこと。三国志・戦国時代板少年漫画板ボクシング板の「三国同盟」が最初とされる。多くの板にとって単独での勝ち抜けは困難であるため、あっという間に普及した。「三国同盟」に限らず、ジャンルの異なる板同士の同盟や、時には普段は反目し合う板同士の同盟も見られた。トーナメントの特性上、いつかは破綻する(互いに勝ち続ければ必ず直接対決する)運命にあるため善後策に苦慮する光景が各所で見られた。また直接対決以外でも、予選で複数の板と同盟を結んだものの本選抽選で同盟を結んだ板同士の対戦が組まれてしまい、どちらを支援するかが問われる事態になるなど選対には臨機応変の能力が要求された。
途中集計【とちゅうしゅうけい】
試合の途中経過を集計すること。集計を見た参加者にデュヴェルジェの法則が露骨に働くため試合に与える影響は大きく、劣勢(次々点以下)と集計されると非常に不利になる。大差の試合だと興を殺ぐことにもなるため、多くのトーナメントで嫌われている。しかし止める手段は何もないため、結局誰かが集計を貼り付けるケースが多い。途中集計を利用して偽票を投じて惑わせたり(「コード」を使うトーナメントの場合、どれが本物のコードかは試合中は主催者しかわからない。そのシステムの盲点を衝いている)、全くデタラメな「途中集計」が貼られるケースも多い。
トラップ【とらっぷ】
最萌などで発生した投票無効化工作の事。投票に使用されるテンプレなどに細工をする一種の詐欺行為。例えばラシ用AAの<<>>枠を「くく」「く<」、AAに紛れ込ませた形であれば「Kく」などにすり替えてラシ参加者に提示するといった手口である(IEや専用ブラウザ上ではwiki上よりも類似して見える)。ラシテンプレが多数に及ぶ場合は企画者のチェックが完全でなかったり、参加者が初心者または罠を警戒していないがため多数の票が無効になる事がある。多重や偽票など他の工作と違う点は、被害者が投票者という第三者の集まりにまで及ぶため事後処理が面倒な点である(コード一致型の単純な偽票などであれば、投票された先の陣営などが2chガイドラインに沿った通報を行うなどの対応が可能)。
この工作は多くのトーナメントに見られるルールを悪用している。これは投票先が複数ある場合、特定候補の括りをくく、他を<<にする事で「そこを抜いて投票を終えた」事になるという点でこの場合は運営に説明しての再投票で有効化するか誤投票で確定されるという状況になる。しかしこのように第三者の知識や認識の隙に付け込んだ工作方法はある程度の注意により対応が可能である。例えば専用ブラウザのホップアップ等では「く」の形状や文字間の距離が通常と違うため一度テンプレに対して確認作業を行う事は有効な防止策と言える。
またなど対象の文字を変更するケースもある。半角表記程度であれば、集計人のすり合わせキーワードで拾われる可能性は低くないが、全く関係のない類似しているだけの字の全てを含んでいないためである。こちらは見慣れた文字列であれば流し見でも違和感を感じる人間もいるので、急いでいる時や注意力が散漫になっている時、または対象を深く理解していない初心者を狙った罠という性格が強い。ラシの深夜・早朝時や過密スケジュール状況では注意が必要である。ただし、集計ツールに一部のまぎらわしい文字を事前に登録しておき、自動的に表記ミスを有効票とすることも可能となっている。

な行

名雪車【なゆきくるま】
葉鍵板最萌トーナメントにおいて試合開始と同時に必ず投票していたコテハンで、『Kanon』の登場キャラクター・水瀬名雪に車をつけたAAを使っていた。彼女の登場を予言し的中した書き込みがあって以降、追随する者が増え、次第にカーレースと呼ばれるイベントとなり、後に全板トーナメントの葉鍵板戦では参加する者が(つまり0時ちょうどに書き込みする者が)葉鍵板以外の住人を含んで数百名単位になるほどになった。
ネタ票【ねたひょう】
意図的に愛称当て字などを用いる投票。トーナメントによって、禁じているところから完全容認までまちまちである。特にleaf,key掲示板で多く見られる。一見すると意味不明なひねった票も多く、集計人の裁量や知識によって有効になるかどうかが全く変わってくる。そのため、僅差の試合ではネタ票の扱いがしばしば問題になる。

は行

馬鹿板【ばかいた】
全板トーナメントにおいて、あまりの選対スレや投票スレでの行いの馬鹿馬鹿しさからついた尊称。その中でもプロレス、パチスロ、シャア専用(現旧シャア専用)、葉鍵板の4板を馬鹿板四天王と称していた。決勝前日のエキシビジョン試合はこの4板での馬鹿板決定戦となった(勝者はルールでニュース速報+板となった)。
葉鍵板【はかぎいた】
leaf,key掲示板の通称。トーナメントが「葉鍵板最萌トーナメント」という名称で開催されたこともあって、こちらの方が知名度が高い。
葉鍵キャラAA紹介一斉投下【はかぎいたきゃらえーえーいっせいとうか】
葉鍵板が全板ト-ナメントで行った、葉鍵のゲームのキャラをAAをつけて紹介していく企画。200人以上の紹介を試合開始早々に40人がかりで一斉に投票スレに投下した。葉鍵のゲームをやっていないと説明も分からず極めて内輪向けの企画であったが、他板住人の度肝を抜き好感と票を得るのに成功した。追随して自分の板のキャラAAの紹介を貼り付けた板も出たり、この企画の製作段階でボツになったAAが他板選対スレのマスコットになる事もあった。この時製作されたAAは先に開催された葉鍵板最萌トーナメントに出場した全キャラクターも含まれており、それまでAAが作られることのなかった作品のキャラにもAAが作られることにも繋がった。
引き分け【ひきわけ】
ほとんどのトーナメントでは、試合において得票数が同じだった場合、両者とも勝ちあがりとなり次の試合は3者による戦いとなる。ただし、0票での引き分けは、両者負けと見なされる。決勝戦での引き分けは、過去の例では両者優勝となった。予選は同票で多数の候補者が並ぶことがあるため、引き分け勝ち抜けルールの適用により、本選進出者が予定より増えるケースが多い。
得票数が僅差の場合の試合は集計、審議で長引いたり揉めることも多くトラブル回避の為にあえて引き分け試合と裁定することもある。最初に引き分けになったのは葉鍵板最萌トーナメントにおける、マルチ対松原葵(ともにToHeart)の試合においてである。
ファイアーエムブレム・ティアリングサーガ合同[14]、およびFE最萌[15]では、予選では同票勝ち抜けを採用せず、決選投票(FE・TS合同)か、試合翌日の京都市南区[16]の気温を判定材料にしたくじ(真・FE最萌以降)で勝ち抜けを決めている。また、FE最萌2010では、決勝のみ同票は再試合を行うと決めていた(1度で決まったため実施せず)。
二三さん【ふみさん】
アニメ最萌トーナメントにおいて、23時23分23秒を狙ってレスする(必ず現れるわけではない)『舞-HiME』に登場する姫野二三のAA。このAAが来る前、来た後に「二三さん乙」と挨拶する一種のネタ遊び。
他にはレスの間に「ラピスたん」や「タチバナたん」というキーワードを書き込み、そのキャラを模したAAにレスされるというアニメ最萌独特の遊びもある。「ラピスたん」は狩り同様NGワードとしてお仕置きされるが、「タチバナたん」はNGではないのが特徴。
補正【ほせい】
その作品の主人公、またはメインヒロインなど作中最上位の主要人物が有利となったり強化される現象を指す「主人公補正」、ある作品の最後の1人に対する同情票や作品全体のファン・他キャラクターファンの投票意思などが収束する「ラス1補正」、逆に強力なアンチによって実力以上に苦戦を強いられる「アンチ補正」といった物が指摘される。
主人公補正には作品自体のファンなどが作品代表としての勝ち抜けを望むなどの内的要因とアニメ本編のキャスト表で最上位付近に扱われたり、関連商品や雑誌の表紙などで大々的に出て作品周辺での認知度が高くなり投票されやすくなるなどの外的要因に分けられる。また、主人公が主人公としての役割を果たしている場合は作中での出番が多くなるため支援素材が多くなるなどのプラス要因もある。逆に出番が少なすぎるという不満感やキャスト表の下位に落とされる、出番が減っていく(男性メイン作品におけるヒロインキャラなど)等、公式の扱いに対する同情という特殊な補正もある(第弐回アニメ男さいもえのシンなど)。
アンチ補正はアンチ票に近い概念だが、キャラクターに嫌悪を示す人間は作品ファン内部にも存在するケースがある。よってアンチ補正はアンチ票よりも外部影響が大きい点で特殊要素と言える。一例としては、作品の展開によって影響が発生するケースである。バトル物であれば敗北や裏切り、ラブコメであれば告白などの山場での行動を嫌った投票者が票を投じない、または相手に入れると言った行動もアンチ補正と言える。作中で裏切った側と裏切られた側、などの関係であれば裏切った側にアンチ補正が掛かる。ただしこういった補正は敵味方の性質が相対的なガンダムや『銀河英雄伝説』のようなタイプや悪役にカリスマ的人気がある『ジョジョの奇妙な冒険』のような作品の場合、逆にその行為がプラスとなる場合もある。このように「補正」は正負織り交ぜて種種雑多なものであり、トーナメントが良くも悪くも盛り上がる一因である。
ボブ【ぼぶ】
集計人など主催側が、特定の投票先をひいきしていると揶揄する言葉。いわゆる疑惑の判定のこと。ワールド・ベースボール・クラシックで疑惑の判定を繰り返したボブ・デービッドソンに由来。

ま行

神輿【みこし】
戦略投票で、特定の候補者を落とすために祭り上げる候補者のこと。基本的にその場限りの使い捨てである。アンチ票に限らず、自分の応援する候補者を有利にするためも使われる。例えば自分の応援する候補者が次に当たる相手の組でわざと弱い候補を神輿にして票を集中させ、強敵を落とす。すると、相手はもともと弱い上に自分の応援する候補者との対戦では自分たちが入れた票をそっくり失うため楽に勝てるというものである(ただしあまりに弱すぎても逆転は難しいので、自分の応援する候補者より弱いが中程度の人気はあると判断された候補者が神輿に担がれやすい)。この戦術により、一般に人気のある候補者はかえって狙い撃ちされる傾向が強い。
しかしトーナメント参加者がこぞってこの手を使った結果、有力な候補者が全て落ちてしまい結果として多くの参加者が去ってしまった例もあり、弊害は大きい(他には多重と組み合わせ有力候補を敗退させた後に相手が多重をしたと風評を流して工作を行うなど、悪辣な手口の温床となるケースもある)。
この行為の最大の欠陥は、それを行っている人間が基本的には少数であり、全体の状況を掌握し切れないという点である。正確には、集団心理を利用して、少数で多数を動かすことはできるが、匿名掲示板の性質上、「誰が」それを行ったのかは検証しにくくなっている。
例えば本当に神輿にされた候補がいたとしても、支援者がそうした事情を知らないか意に介さず精力的な支援・選挙活動などを続けることで「ある時点では」本当に担いだ側の応援候補より弱かった者が同じくそうした事情に関わらない人間を引き込んで勝利を収め、そのまま強力な候補として勝ち進んでいく可能性がある。そして一人のベテラン支援者や有名コテハンなど大きな影響を与えうる存在の腹積もりなど参加者にはまず見えないし、不正投票をしていない多くの一般参加者(または神輿にされた側に付いている工作員)の動向まで制御し切る事は出来ない。
またこの戦略投票は特定候補を落すという事であるが、例にある「応援候補より弱い」「中程度の」などの判断は主観的なものであり状況変化も考慮に入れていない。全板や最萌など長期トーナメントでは特に、作品本編の展開変化や何らかの祭(2ch的な意味で)などで特定候補が外的要因をもって強化、あるいは弱体化される可能性もある。
従って、こうした戦術が存在していても、もくろみ通りにことが進むとは限らないし、結果論であとから神輿だったと言い立てられた事例も少なくない。それは実際の選挙でも似たようなものと言えるが、匿名性などの要素で、より検証が難しくなっているのである。
無効試合【むこうじあい】
一般的なルールでは、12時間以上サーバーと繋がらない状態になった場合、その日の試合を無効とし後日延期にすることがある。国会議員最萌トーナメントにおいてはその日の試合開始から12時間以上立ってからサーバーのデータが消滅するという事態が発生し結果データが復旧しなかった為に消滅時点での正確な投票数が把握出来なくなったため、その日の試合が無効になった。また最萌系トーナメントでは投票が最も伸びる後半22時から終盤までにサーバー停止が起き、逆転の可能性があったと物議を醸す試合になるケースもある(ただし、この場合はルール的に有効試合である)。ちなみに別のピークタイム(例えば大きなラシの予定時間や試合開始時)にある程度サーバーが停止し数票差で勝敗が決した試合でこの言葉が使われるケースもあるが、この場合も原則として無効試合ではない。
ただし、試合開始時からサーバが繋がらない状態になった試合では、12時間を待たずに試合は無効、延期とするトーナメントもある[17]
無効票【むこうひょう】
投票しても有効にならないパターンとしては
  1. コード(必須の場合)を入れ忘れた、もしくは他の投票者の物と重なった。
  2. 決められた括り方をしていなかった。
  3. IDが他の投票者と重なった。
などがある。他にあまりに不自然に片方に投票が続いた場合、運営人による審議により無効と判断される場合もある。わざと有効でないコードを取って投票をしても試合終了後まではそれが有効になるかどうか、判らないのでアナウンス効果を狙って無効票を入れる場合もある。
無効票祭り【むこうひょうまつり】
全板トーナメントの厨房板は、2回戦の三戦板戦で有効コードも取らずに投票数約8000票の9割を無効票で占める行為を実行し、投票スレを14スレも使うイベントとなった。実際の所、これはれっきとしたAA連投荒らし行為であり、試合中は厨房板の選対スレは機能しなくなるなど(厨房板はコピペ荒らしが黙認されており、選対も何度も潰されている)大荒れに荒れた試合であった。
  • しかし、無効票祭りと割り切り無関係のスレへの被害は最小限に抑えられたこと、方向性はともかく一つのことを貫き通したことなどから試合後の評判は厨房板に対して観戦者から賞賛の声が上がるほどであった。なお、試合は720(7929)-1110(1200)票で三戦板が勝利している(()内の数字は無効票を合わせた数字)。もっとも、1回戦では厨房板は比較的穏当に勝っていた。しかし、2回戦では強豪扱いされた三戦板相手に勝てるはずがないと安心して無効票祭りを起こしたということである。
  • ただし、この試合は厨房板が敗れたため洒落で済んだとも言える。厨房板の有効投票数720は他の試合の票数と比べても少なくは無く、1回戦の576票から上積みしている(逆に三戦板は、激戦となった1回戦で2251票を得たが大幅に減らしている)。展開次第では実際に勝利していた可能性もあったのである。
無言票【むごんひょう】
投票の際、コード(必須の場合)と投票対象のみ記述したもの。本来、トーナメント(特に最萌)では、投票する理由をコメントとして付記する事が推奨されているが、大規模なトーナメントでは、このような票が数十〜数百も羅列される事もあり、最萌本来の趣旨と異なったイス盗りゲームの様相を呈するためモラルの低下を呼び、また他の投票と見分けが付かない事からスクリプトによる多重偽票の温床となっている。このため、集計ツールには無言票を無効とする機能が備わっているが、コメントを書く事に抵抗感がある投票者が多いこともあり、2006年のアニメ裏最萌トーナメントや、2010年、及び2011年のアニメ最萌トーナメントで採用された他は採用するトーナメントは少ない。
萌えキャラ化【もえきゃらか】
主にコテハンや運営などを対象に行われる行為。葉鍵板最萌トーナメントにおいて、試合前に告知文を書き込んでいたコテハンが最初の対象である。他にも各板独自に選対スレ用マスコットAAが作られたりしている。全板トーナメントの対戦相手の板に萌えたシャア専用板もあれば、とあるPINKBBS系の板では他板の選対コテに萌えたあげくその選対コテの支援投票要請に対する代償として18歳未満お断りの小説を出したこともある。
萌え文【もえぶん】
投票先になぜ萌えるのかを書いた文章。多重を防ぐ意味もあり、萌え文推奨のトーナメントが多い。萌え文が無いと、無効票にされることもあった。いかに己の萌えを表現するかが、投票そのものよりも重要視される。全板ではコメント等の記入が推奨されたものの拘束力は弱く、第2回全板以降は努力事項となった。あるトーナメントで、萌え文を根拠に不条理な無効判定をされた事例があってからは他のトーナメントでも判定基準には使わずに留める傾向にある。但し、無言票の羅列による弊害もあり、改善方法が模索されている。
モバる【もばる】
三つ巴の試合で2者が激戦を繰り広げる中、もう一方が取り残されてしまう事。第三回全板人気トーナメント本戦一回戦で前回優勝のニュース速報(VIP)板と他板の支援を受けたシベリア超速報板が激突、もう一つの出場板モバイル板は試合早々から取り残されてしまい結果シベリア超速報の3767票、ニュー速VIPの2927票に対しモバイルは340票と大敗してしまった事が由来。事前にモバイルを支援する予定だった板から、軒並みシベリア超速報に票が流れた点で裏葉ると共通するが、票の流れた2板に直接の関係がないこと、対ニュー速VIPがメインであることが裏葉るとは異なる。

や・ら・わ行

予想屋【よそうや】
一部のトーナメントでは、対戦前に予想一覧が発表されることがある。戦略投票に影響してくるため、(特に上位陣は)予想によるデュヴェルジェの法則の影響を、途中集計ほどではないものの、まともに受けやすい。ただし、比較的小規模なトーナメントでは勝ち抜け圏外と予想された陣営が奮起し勝ち抜けるケースも多いため、その影響力は限定的なものに留まる。また予選では一組当たりの候補者数が膨大になることが多く、勝ち抜け枠も多くなるのでデュヴェルジェの法則が働きにくい。上位陣にとっては予想によるアナウンスメント効果バンドワゴン効果(勝ち抜けと見られた候補にさらに票が集まる現象)よりもアンダードッグ効果(負け犬効果。当選まであと一歩の候補に同情票が集まる)が現れる傾向が強く、ありがた迷惑な存在でもある。工作の一環として、意図的に偏った予想をする予想屋も少なくないと見られる。
ラシ【らし】
時間を指定し、一斉に投票すること。AA(アスキーアート)・投票先が特定されていることが多い。パチスロ用語の「ラッシュ」に由来する。パチスロ板が使い始めた用語だが、やがて一斉投票の総称となった。一時的に投票スレの雰囲気を支配でき、また追従者も期待できることから全板など大規模なトーナメントでは必ずといっていいほど見られる。特定の投票先への支援として行うのが普通だが萌える対象の宣伝または誇示として行い、また両者を兼ねていることも多い。不特定多数をラシに参加させるため、敢えて投票先を特定しなかったり多彩なAAを用意するなどの工夫も見られた。
Leaf,key掲示板【りーふ,きーけいじばん】
2ちゃんねるで最初に最萌トーナメントを開催した板であり、通称「葉鍵板」。Leafkeyというエロゲーのブランド名から取られている。最萌トーナメントが成功した背景にはこの板が同じ趣味的嗜好な傾向を持った人間が集まりやすい場所で、当時両ブランドの新しい情報が少なく他に話題がなかったからとされている。「「葉鍵板」最萌トーナメント」というタイトルで開催されたこともあって2次元系のジャンルに詳しくない人間からすれば一見すれば何のジャンルの板か分からない為、全板トーナメント開催当初は葉書板と間違われることも多かった。
リングアナ【りんぐあな】
葉鍵板最萌トーナメントにおいて、試合前に次の試合のキャラクターについて口上を投下していたコテハンで最萌トーナメントにおいて最初に萌えキャラ化されている。またグラップラー刃牙をネタにすることが多く、3回戦(ベスト32)が始まる前に投下した全選手入場ネタは2ちゃんねるのガイドライン板の同スレによれば、2ちゃんねるで最初に投下された全選手入場ネタである。
劣勢工作【れっせいこうさく】
自分の応援する投票先が、劣勢であるとの発言を揶揄する言葉。アナウンスメント効果の「負け犬効果」を狙った工作だろう、という意味。
連記票【れんきひょう】
本来の連記票は、予選などで見られる「一度に複数候補に投票できる」票を意味するが、最萌では1試合1票でも、日程の都合で同日に複数試合が行われるケースが多い。同日の複数試合で、関連性のある投票対象などに同時に投票できる場合、例えばアニメなら同じ作品、同じ声優などを理由に投票する事。特撮ならば仮面ライダー同士やウルトラマン同士といった繋がりで投票する場合も、便宜上連記票と呼ぶ(以下、本項では連記票はこの意味で用いる)。連記票は上記の通り関連性をもって投票されるものであり、また同時に投票出来る場合に発生する。従って一日一試合になるか関連対象が1つになった時点で消失する。
連記はどちらかと言えば「」の概念に近いが同盟など戦略投票の一種にも成りえるもので、同じ作品という理由で支援し、また同時に支援を受ける事を期待する事を投票文に書き込むような投票もある。本命が一人だけの投票者でも、他の組の「余った」票を比較的入れやすく、互いの基礎票が相手に上乗せされることになるため、連記対象のいない候補に対して有利になることが多い。特に、飛び抜けて人気が高いか、基礎票の多い候補者(全板におけるVIPなど)がいる場合、他の組に連記対象がいるか否かで、試合展開が全く変わってしまう。
しかし、それだけに個々の萌えなどを追求したトーナメントにおいて「同郷のよしみ」などだけを理由とした投票は、対象とされたファンにも対戦相手のファンにも好まれるものではない。もっとも、それを理解した上で、「別に好きではないが…」と前置きをした上で連記を行うような工作も発生するため、長い目で見れば有利になるとは限らない(秘密投票ではないため、連記票が丸見えになってしまうのも不利に働く)。また、作品によっても傾向が違い、作品単位でのまとまりが強い作品は連記票の効果が高い反面、一対一になると不利になることが多い。逆に、ファン同士の独立性が高く、個人票主体の場合、連記票が少ないため連記ができる状況だと不利になるが、一対一だと実力を発揮しやすい。
複数試合の同時進行は、限られた期間でトーナメントを行う必要性から生まれたものである。しかし、そのために相互に影響を与えることは避けられず、そのことが連記票という表現を生んだといえる。

英数

SS【ショートシナリオ
Short Scenarioの略。萌える人物を応援するための寸劇。キャラクター本人たちが会話をする脚本の体裁を取るため、元となる作品の設定や役柄などを把握しておく必要がある。原作が存在しない、あるいは作品という形ではない(全板など)場合は難易度が上がり、トーナメントによって向き不向きが激しい。本来の意味からすると「ショートショート」とは違うが、混同する者も少なくない。
2×n乗【にかけるえぬじょう】
トーナメントの参加人数は2の乗数(4、16、32、64、128・・・)となるように設定される場合が多い。これは最萌トーナメントの試合を基本的に1対1のタイマン勝負で決着をつけることとしているからで、不公平感の出るシード制は導入されないのが大半である。場合によってはこの数字になった時点でエントリーを締め切ることもあった。トーナメントによっては1試合3選手出場としたり、予選を設けて決勝トーナメントの人数がこの数字になるように調整している。

「最萌」と「人気」

leaf,key掲示板では「人気トーナメント」は自らの「最萌トーナメント」と比較して、否定的色合いで使われる傾向にある。これはトーナメントが最萌を名乗っていても、「それは人気トーナメントだ」と批判する用法で使う。

ただし、第1回2ちゃんねる全板人気トーナメント中にはこうした用法はさほど見られなかった。2003年ころから、全板系のトーナメントへの批判として頻繁に用いられるようになった。このような批判が挙がった背景には、

  • トーナメントが普及するにつれ、leaf,key掲示板の流儀との齟齬(キャラへの萌えを語る場としてではなく、投票のみを重視しトーナメント自体をネタとして捉えない事)が目立つようになったこと。
  • トーナメントが好評なうちは目立たなかった欠点が、その衰退と共に非難されやすくなったこと。また、好評なうちは不満を抱きつつも沈黙していた者も批判に加わったこと。
  • leaf,key掲示板の側にも、批判するより先に自分のやり方を見せつけるという積極性が失われたこと。
  • 勝利よりも「萌える」対象への支援を目的とする立場からは、勝利のために「萌え」の枠から明らかに外れた同盟(選挙協力)を進めるやり方に反発が上がったこと。

などがあると思われる。勝利のために自分が心から支持するとは限らない相手を支援することは、現実の選挙に近い行動である(現実の選挙でも、理想論としてはふさわしくないのだが)。そうした生臭さへの反発もあると思われる。ただし、葉鍵板最萌でも実際には見られた行動であることは付記しておく。

問題点など

  • トーナメントごとに規模は違うが、大きな規模の最萌が開催されると1日でスレッドを大量に消費する。元祖である葉鍵板の最萌でも、関連スレを含めて半年間で合計200本以上のスレッドが立ち、決勝戦では投票スレだけで8本を消費、最後の投票スレが1000回の制限書き込み数で埋まるのには15分もかからなかった。
  • この為サーバーに負担がかかり、トーナメント以外の書き込みをしようとした者がトーナメントが原因で書き込みするのが難しくなる事や、トーナメントが理由による住人同士のトラブルをトーナメントに関係の無いスレッドに持ち込む事が多く、反発を招いていた。また、トーナメントに関係無いファンスレなどを標的にすることで、意図的にトーナメントや支援人に反発が来るよう狙った荒らしも発生した。
  • 2ちゃんねる全板人気トーナメントではさらに規模が拡大、数百人規模による一斉投票(ラシ行為)も行なわれるようになったため、運営でも問題となり実況系のサーバーに投票専門の投票所板が作られ、2ちゃんねるでトーナメントを行なう際は投票板で投票スレッドを立てるのが普通となった。ただし、全年齢向けの板でありアダルト向けの支援画像が直接貼れないというルールがある。
  • 試合に出場するキャラを応援する為に支援と呼ばれる絵や音楽が投票スレッドに投下されることがあるが、ゲームや漫画等で使われた素材をそのまま使用する事も多く(明らかな著作権侵害行為である)問題視されている。
  • 上記の理由などから、あくまでも非公式の催しという共通認識ができている。そのため、(たとえ応援のためであっても)著作権者側が最萌に直接言及することはほとんど無い。直接の言及、あるいは参加者側からの接触例として、エロゲーブランド最萌トーナメントで、候補者にノミネートされたブランドが自ら支援活動を行った例(#過去に開催されたトーナメント)、第2回全板でエヴァンゲリオン板が支援素材使用のため、著作権者(ガイナックス)に正式の許諾を得た例、アニメ最萌2008で、『らき☆すた』の柊かがみの優勝後、原作漫画で「漫画やアニメにしか興味がない女子高生達のマンガ」[18]の人物が「キャラコン」で優勝したことを、主人公の泉こなたが喜ぶ描写が描かれた例[19]などがある。
  • 著作権管理が厳しいことで知られるディズニー作品は、トーナメントによっては参加不可にしていることがある。
  • 18禁などの成人向け作品の扱いは、トーナメントによってまちまちである。全年齢対象作品が中心になるトーナメントの場合は、参加不可にすることが多い[20]。ただし、トーナメント普及のきっかけとなった「葉鍵板最萌」は18禁作品が中心であり、また、メディアミックスにより、全年齢化、あるいは年齢制限を緩和する形で他メディアに登場する18禁作品は少なくないため、「原作が18禁」作品の割合は、見かけより高くなっている。
  • 匿名を前提とした2ちゃんねるを利用する性質上、荒らしが圧倒的に有利である。またトーナメント自体への妨害を目的とした荒らしも横行し、いくつかのトーナメントでは中止や開催途中での打ち切りに追い込まれている。このため、投票を2ちゃんねる外で行い不正への監視を厳しくしたトーナメントもあるが、トーナメントの規模としては小~中規模に留まっている。ただし、非日本語圏での最萌(トーナメント方式の他、リーグ戦の要素を加味したものもある)は、2ちゃんねるでのトーナメントを凌ぐ規模のものも出てきている。
  • 2ちゃんねる・PINKちゃんねるの書き込み規制強化により、書き込めない参加者が増えている。そのため、2010年から、投票本スレは2ちゃんねる・PINKちゃんねる内に置きながらも、外部にも避難所として投票スレを設置する例が見られるようになった。

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Tips

  • 決勝で同票
    両者優勝とする場合が多い。
  • 決勝で0-0
    この場合、両者負けなので優勝者無しが正しい。
    2002年開催の最萌トーナメント最萌トーナメント決勝戦では両者負けとし、優勝は該当なしになっている(外部リンク参照)。

脚注

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参考文献

関連項目

  • 選挙運動 - トーナメントのコンセプトとは裏腹に、実態はより多い票を獲得するために選対スレへの挨拶周りを行うなど、実際の選挙と酷似した手法・行為が見られる部分も多い。
  • グラップラー刃牙

外部リンク


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テンプレート:Internet-stub
  1. ISML(International Saimoe League)
  2. 議員最萌トーナメント
  3. 真・ファイアーエムブレム最萌トーナメント
  4. ファイアーエムブレム最萌トーナメント2010
  5. 2001年実施の回のみ、葉鍵作品(AIRまじかる☆アンティーク)が除外となっている。
  6. 1999年〜2009年の結果については、2ch葱板選出 ベストエロゲ 1999~2009に掲載されている
  7. 2003年〜2009年の結果は、ベストエロゲー集計所にて確認できる
  8. 2010以降の結果は、エロゲネタ・業界板ベストエロゲー投票まとめwikiにて確認できる
  9. シナリオ、キャラクター、グラフィック等の評価項目に持ち点を割り振って得られるポイント数
  10. 葉鍵板 最萌トーナメント!!一回戦 round5!!
  11. トーナメント表
  12. 追悼・超先生リンク
  13. このスレッドの20番目の書き込みで発言
  14. FE・ティアサガ最萌トーナメントッ!!!!
  15. 当初TSはFEの続編を匂わせており、任天堂との訴訟に発展していた(ファイアーエムブレム#ティアリングサーガに関わる問題参照)。その結果、両者は無関係との判決が出されたため、以降はFE単独での開催になった。
  16. 任天堂本社所在地。
  17. アニメ最萌トーナメント2011第四回漫画最萌トーナメント。いずれも、午前2時までに復旧しなければ延期としており、2011年8月27日に発生したサーバ障害で、このルールが適用された。
  18. 元は「日経ビジネスオンライン」のKenji Hallによる『らき☆すた』評より。後日、編集部の注として「「らき☆すた」公式サイトによると、まんがやアニメ、ゲームが大好きなのは主人公のみです」と加筆された。 角川、「YouTube」に寛容な決断 自社アニメ作品の著作権侵害を 2008年8月20日(水)
  19. 美水かがみ 『らき☆すた』7巻p.89。「キャラコン」とあり最萌の実名は出していないが、コマに引用されたトーナメント表は最萌の物である。
  20. 18禁より穏やかな制限、または推奨年齢のある作品は、参加不可になっている例は無い。「R-15」(15歳未満禁止、映像倫理機構など)、CEROの「B」(12歳以上推奨)~「D」(17歳以上推奨)など。