トマトソース
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トマトソース(テンプレート:Lang-en-short)は、イタリア料理の基本となるソースの一つ。イタリア語では、サルサ・ディ・ポモドーロ(salsa di pomodoro)もしくはサルサ・ポモドーロ(salsa pomodoro)と呼ばれる。生のトマトで作ったものはサルサ・ポモドーロ・フレスカ(salsa pomodoro fresca)となる。パスタやピザなどのソース、ブイヨンなどで薄めてスープにするなど、幅広く使用される。
日本における一般的な作り方(イタリア料理版)
- 微塵切りニンニクとオリーブオイルを入れ、弱火にかけて香りを移す。ニンニクはすぐ焦げるため、冷たい鍋に入れて加熱する。
- 微塵切りにしたタマネギを加え、焦がさないようにじっくり炒めて、甘みを引き出す。
- ホールトマトをジュースごと入れ、ヘラなどで潰しつつ煮込む。この際、好みでローリエやバジルを加える。
- 分量が2/3~半分になるまで、ゆっくり掻き混ぜながら煮詰める。
- 最後に塩、コショウで味を調える。
- タマネギを抜くと、イタリア本国で使用されているトマトソースに近くなる。
パスタソース
パスタと合わせたものを、トマトパスタの基本として特にポモドリーノ(pomodorino)と呼ぶことが多い。ここから派生して、以下のソースが出来る。
- 唐辛子を加えて辛くすれば、アラビアータ
- 魚介類を加えれば、ペスカトーレ
- アサリを加えれば、ボンゴレ・ロッソ(ロッソは「赤い」の意)
- 挽肉とセロリとニンジンの微塵切りなどを加えると、ミートソース(ボロネーゼ)
- 炒めたパンチェッタを加えて、アマトリチャーナ
- アンチョビ、ケッパー、ブラックオリーブを加えると、プッタネスカ
- オレガノを加えれば、マリナーラ
日本における一般的な作り方(洋食版)
洋食では、ベーコンや複数種の香味野菜、鶏ガラ・ブイヨンでコクを出す、小麦粉でとろみを付ける等、いくつか相違点が見られる。
コロッケのソースとしての利用や、ロールキャベツの味付けで多用される。ケチャップを加えてゆでたスパゲティを会えればスパゲティ・ナポリタンになる。また、トマトピューレの代わりに利用されることも多い。オレガノを多めに加えればピザソースになる。
- 大鍋で、薄切りのニンニクを炒めて香りを出した後、みじん切りのベーコン、人参、セロリ、玉ねぎを炒める。
- ぶつ切りの鶏ガラを加えて更に炒め、小麦粉(基本は薄力粉だが、老舗では強力粉を利用する場合も)を振って更に炒める。
- 水(鶏ガラを使わない時はブイヨン)を加え、トマトの乱切り、トマトペースト、トマトピューレを加え、この際、好みでローリエやバジリコを加える。
- 3時間以上、弱火で煮込んでとろみを出す。
- 最後に、トマトケチャップやバルサミコ酢、砂糖、塩等で味を整えて完成。