イル=ド=フランス地域圏

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フランス > イル=ド=フランス地域圏 テンプレート:フランス地域圏概要

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イル=ド=フランス地域圏テンプレート:Lang-fr-short[† 1])は、フランスの首都パリを中心とした地域圏。海には面しておらずシャンパーニュ=アルデンヌ地域圏ブルゴーニュ地域圏サントル地域圏オート=ノルマンディー地域圏ピカルディ地域圏と接する。首府はパリセーヌ=エ=マルヌ県イヴリーヌ県エソンヌ県オー=ド=セーヌ県セーヌ=サン=ドニ県ヴァル=ド=マルヌ県ヴァル=ドワーズ県に分割されている。イル=ド=フランスはフランス語で「フランスの島」という意味を持つ。

フランスの首都圏であり、その人口は1169万人を超え、フランス全土のおよそ2%ほどの広さの場所にフランスの総人口の約19%が集中している。人口ではオーストリアベルギーブルガリアギリシャスウェーデンを超えており、イングランドドイツノルトライン=ヴェストファーレン州バイエルン州に次いでEU内で4番目に人口の多い地域区分となっている。

1961年にパリ地域圏として作られたものが1972年にイル=ド=フランス地域圏に改名された。しかしフランスの人々は2000年になっても未だに旧称で呼ぶことが多い。

経済的には世界で最も裕福な地域の一つであり、GDP は 2006年の統計で5千億ユーロ(7880億ドル相当)を超えており、オランダ一国よりも多い。

歴史

イル=ド=フランス地域圏は10世紀のカペー朝時代から王の領有地となっていた。その範囲は王政の終わりまで変遷しており、現在と比較すると、西方と北方にはより広く、東方と南方は狭かった。パリ商人の同業組合が経済圏を形成しており、それにより地域圏の境界が画定されていた。
フランス革命後、3つの県、すなわち、セーヌ県、セーヌ=エ=オワーズ県、セーヌ=エ=マルヌ県に分割された。1965年には、3つの県はパリを含む8つの県に再編成された。セーヌ県はパリ、オー=ド=セーヌ県、セーヌ=サン=ドニ県、ヴァル=ド=マルヌ県の4つに分割、セーヌ=エ=オワーズ県はイヴリーヌ県、エソンヌ県、ヴァル=ドワーズ県に分割された。

地理

“イル=ド=フランス”は、「フランスの島」のことである。セーヌ川をはじめ、オワーズ川マルヌ川などの川によって、島のような地形になっていることから名付けられた。パリの周囲をオー=ド=セーヌ県、セーヌ=サン=ドニ県、ヴァル=ド=マルヌ県が囲み、その外側を他の4県が囲む形となっている。セーヌ=エ=マルヌ県は東部にあり、地域圏の面積の半分近くを占める。

パリ西部郊外は比較的裕福な住宅地が多いのに対して北東部の郊外の一部では、比較的貧しい移民が多い団地が広がる。パリで社会問題となる「郊外(バンリュー)」は、後者の、移民が多く犯罪率や失業率の高い公営団地地区を指す。2005年パリ郊外暴動事件は、パリ北東部のベッドタウンクリシー=ス=ボワで始まった。

行政

パリ県を含む8つの県で構成されている。 テンプレート:地域区分表

パリを中心に同心円上にある3つの県(小さな王冠、petite couronne)まで都市化が進んでおり、もう一回り大きい同心円(大きな王冠、grande couronne)まで都市圏が広がっている。

イル=ド=フランス地域圏の大部分はパリ都市圏 (INSEE)fr:aire urbaine)に覆われている。統計的にはパリ都市極にも覆われている。couronne périurbaine通勤地帯とも重なっている。1999年の統計ではイル=ド=フランス地域圏の住人の 88% (9,644,507人)はパリに居住しており、ほぼ同じだけの人口(10,842,037人)がパリ都市極のパリ以外の地域に居住している。[1]

Departments in Île-de-France (INSEE 2005 estimates)
同心地域 テンプレート:Color テンプレート:Color テンプレート:Color テンプレート:Color テンプレート:Color
  パリ (75) 2,168,000 105 km² 20,648/km² +0.3%
petite couronne
小さな王冠
オー=ド=セーヌ県 (92) 1,532,000 176 km² 8,705/km² +1.0%
セーヌ=サン=ドニ県 (93) 1,485,000 236 km² 6,292/km² +1.0%
ヴァル=ド=マルヌ県 (94) 1,293,000 245 km² 5,278/km² +0.8%
grande couronne
大きな王冠
ヴァル=ドワーズ県 (95) 1,153,500 1,246 km² 926/km² +0.6%
エソンヌ県 (91) 1,193,500 1,804 km² 662/km² +0.7%
イヴリーヌ県 (78) 1,398,500 2,284 km² 612/km² +0.5%
セーヌ=エ=マルヌ県 (77) 1,267,500 5,915 km² 214/km² +0.9%

観光

イル=ド=フランス地域圏にある観光地のほとんどが、パリから日帰りで往復できる。ここでは代表的ないくつかの場所を紹介する。

この他、観光地として有名ではないが魅力的ないくつかの町がある。

  • ジョアンヴィル=ル=ポン Joinville-le-Pont パリからすぐ近く、ヴァンセンヌの森の裏手にあるセーヌ川上流の支流マルヌ川の川沿い。春になるとギャンゲットと呼ばれるレトロなダンスホール兼安食堂がにぎわう。ここへ休日のピクニックに訪れるのが19世紀末より流行っていた。パリから郊外電車RER-Aで約10分の近場。
  • モー Meaux マルヌ川上流に位置する町。ブリー・ド・モーというチーズの名産地でもある。パリ東駅からSNCFで約30分。
  • ポントワーズ Pontoise クロード・モネカミーユ・ピサロが描いた町。特に見所の建造物があると言うわけではないが、町並み全体に印象派絵画の雰囲気が残る。オーヴェル=シュル=オワーズへ行く途中駅でもあり、併せて訪れることも可能。
  • ロワイヨーモン Royaumont オワーズ県にある僧院。バロック音楽や現代音楽のコンサートも多く開かれる。パリ北駅からViarme駅まで約40分、駅からバスかタクシー。
  • モンフォール=ラモーリー Montfort-l'Amaury 作曲家モーリス・ラヴェルの晩年の家があることで知られる、郊外の小さな村。パリ・モンパルナス駅から約40分、駅から徒歩約45分またはタクシー。
  • ポワシー Poissy 建築家ル・コルビュジエの代表作サヴォア邸がある。パリから郊外電車RER-Aで約40分、駅からバスで10分弱または徒歩30分。
  • エクアン Ecouen 小さいが魅力的なルネサンス様式の城が建つ。城はルネサンス美術館となっている。パリ北駅からSNCFで約20分。駅からバスで10分弱または徒歩30分。このエクアン城の上空はシャルル・ド・ゴール空港へ離着陸する飛行機の空路となっていて、城から見上げると頻繁に飛行機が飛んでおり、また飛行機に乗って着陸寸前や離陸直後に中から窓を見下ろすと城が見えることもよくある。
  • アルクイユ
  • モレ=シュル=ロワン
  • ミリー・ラ・フォレ
  • ロワシー シャルル・ド・ゴール国際空港の所在地。TGVイル・ド・フランス連絡線上に、同空港の第2ターミナルビルと直結したシャルル・ド・ゴール空港TGV駅がある。

脚注

テンプレート:Commons category テンプレート:脚注ヘルプ

注釈

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出典

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外部リンク


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