きみはペット
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/TVDrama テンプレート:Infobox animanga/Cast テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/Cast テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『きみはペット』(テンプレート:Lang-en-short)は、小川彌生による日本の漫画作品。2003年に第27回(平成15年度)講談社漫画賞少女部門受賞。
講談社の漫画雑誌『Kiss Carnival』2000年6月号に『PET』という題名で読み切りとして初掲載された後、同年10月号から12号まで短期連載。その後、現在の題名で『Kiss』にて2000年から2005年まで連載された。2003年にTBSにてテレビドラマ化、2011年に韓国で映画化された。単行本は数か国語にそれぞれ翻訳されており、TOKYOPOPから英語・ドイツ語版、クロカワからフランス語版、スターコミックからイタリア語版が発売されている。韓国で映画版の上映中止を求める仮処分申請が提出されるなど、男性をペットとして飼うというテーマが、男性差別にあたるという批判が存在する。
目次
あらすじ
巷談新聞社に勤める巌谷澄麗(スミレ)は、モデルの様な容姿と明晰な頭脳を持つ才色兼備のキャリアウーマンだが、本当は繊細で恋愛に不器用。失恋と左遷でストレスを抱えていたある日、スミレは家の前に転がっていたダンボールに捨てられた青年・合田武志を見つける。かつて飼っていたペットに似ている彼を見て、スミレはペットとして暮らす事を提案すると、意外にもすんなり受け入れられた。そんな2人の奇妙な同居生活を描いた異色ラブコメディ。
登場人物
主要人物
- 巌谷 澄麗(いわや すみれ)
- 本作の主人公。身長170cm。物語開始時、27歳。東京大学卒。ハーバード大学に留学・卒業後、巷談新聞社に入社。エリート路線である外報部に所属したが、失恋の痛手で、部長の差し歯を折って生活情報部に左遷される。そんな中、武志(モモ)を拾いペットとして面倒を見ることに。作中では、ほぼ片仮名で「スミレ」と表記される。会社では、クールビューティーで仕事の出来るキャリアウーマンと評判だが、本当は恋愛に不器用で繊細な性格。
- 祖父が空手・柔道・古武術をアレンジした巌谷武闘塾を開いており、スミレも半端ではない強さを誇る。三人姉妹の次女だが、姉・紫乃芙(しのぶ)、妹・紅音(あかね)も強さでは引けを取らない。カツアゲされている同僚の為、屈強な男性3人を一瞬で倒すなど、エピソードに事欠かない。ケンカキックは首を痛める前の蝶野正洋並み。ペットとして面倒を見ているモモにも度々プロレス技を掛けており、虐待が疑われている。ちなみに、猫アレルギー。
- 服のセンスが評判だが、基本的なコーディネートを考えているのは小学校来の親友・ユリのようである。実は、大学の途中まで地味・ダサイ・眼鏡の三拍子で男にモテなかったが、ユリの猛特訓と自身の容姿の良さから、クールビューティな女性へと生まれ変わった。蓮實と別れた後、身長の低いモモとのコーディネートをユリに相談に行くシーンが見られる。
- 喫煙者で、1日1箱は軽く煙草を吸っており、予想以上に身体がニコチンに侵されている。また、酒を飲んでハメを外す場面も度々見受けられる。
- 料理が得意だが、これは前の恋人と付き合っていた際、「仕事ばかりで家のことをやらないと思われたくない」との思いからの努力の賜物である。従って、スミレの料理は茶碗蒸しやえびフライなど、教科書を見て作った様なものが多い。
- 合田 武志(ごうだ たけし)/モモ
- 赤茶の巻毛の美青年。身長164cm。物語開始時、20歳。幼少期より、母や姉の影響を受けてクラシックバレエを習う。4人の姉を持つ、5人姉弟の末子。女系家族に生まれた為、女性の扱いに慣れており、スミレを癒す存在となる。ストレスによる神経症の持病があり、最初の留学時にペアを組んだバレエダンサーを再起不能にしてしまう。失意の中、日本に帰国した際、トラブルに遭い、ダンボールに捨てられた所をスミレに拾われペットになる。尚、モモという名前は、スミレが昔飼っていたペットに似ていたから。
- 本名がジャイアン(剛田武)と同じ「ごうだ たけし」。スミレが付き合っている蓮實に、本名を告げる時に判明。スミレはモモを滅多に本名で呼ばない。15歳でローザンヌ国際バレエコンクールに好成績を残し新聞に載っており、踊りの世界では有名。クラシックに限界を感じ、現在はモダンに転向しつつある。代役でアメリカ公演で踊ったり、ベルギーの留学には文化庁の制度を利用。巷談新聞の芸術欄担当の同僚は、モモの情報を入手したがっている。身長の低さも、幼少時からの運動量が原因らしい。好物は銀杏がたくさん入った茶碗蒸しで、豆が嫌い。
- 蓮實 滋人(はすみ しげひと)
- 身長183cm、東京大学卒。スミレが入部していたフェンシング部の先輩。巷談新聞入社後、外報部所属。香港支局へ配属されるエリート。スミレ曰く「外報部には例外的なイケメン」で高身長、高学歴、高収入という絵に書いたような3高。格闘技も強く、非の打ち所がない。弟が1人いる。
- 東大在学中に付き合った恋人と結婚する予定だったが、スミレと強引に一夜を過ごし、破局。就職後、香港支局での恋も実らず、帰国したその足でスミレに会い告白。天然ボケな上に、視界の狭さから来る強引さで恋愛には積極的。関心のない女性には見向きもしない一途さもあるが、非常にモテるので困っていないという向きもある。
- 高校時代はボクシング部に所属していたことから、3名程度のチンピラ相手には負けないケンカ強さを発揮しており、天然ボケな点も含めて、スミレとほぼ同格と思われていた。しかし、スミレにあっさりと裏拳をかまされて負傷。スミレ最強伝説が誕生した。
- 読者の人気もモモではなく、蓮實に集まり、担当編集者も蓮實寄りを宣言していた。しかし、蓮實は福島を含めて4名にプロポーズをしていた計算になり、実は不毛な恋愛生活であった。
- 東大にはハスミシゲヒコ(蓮實重彦)という教授がかつて実在し(総長も務めた)、12巻でそれを聞いたスミレが階段から転げ落ちている。
- 白妙 ユリ(しろたえ ゆり)
- スミレの幼馴染。パイロットの夫と娘の3人暮らし。現在は少々肥満体質だが、学生時代は誰もが認める美少女であり、様々な男と付き合っていた。陰では姑のことを大魔神と呼んでいる。最終的な家族構成は夫・信一と娘のラン、アヤメの4人。
- 福島 紫織(ふくしま しおり)
- 23歳。中学卒業後、上京し働きながら高校に通う。弟2人に仕送りをしながら、歯科専門学校を卒業し、歯科衛生士の資格を取得。父を見返す結婚をするために、蓮實に近付く。
- 巨乳がウリで、次々に金持ちの男性に近付く。極端に女を武器にしているが、再度、香港支局に配属された蓮實のため、短期間で英会話の技術を取得するなど超人的な能力を発揮。ストーカー行為も度を越しており、怪しげな薬を使って蓮實を陥れる。
- 香港居住中に父親が死去。復讐する目的を失い、蓮實との将来も見えないまま、売春婦のような生活をしていたせいもあり、あっという間に薬漬けとなり入院。退院と同時に姿を消す。
- 1つの鍋で作る料理が得意。澄麗と違い、教科書を見て作った様な料理は苦手。
- スミレとは両極端に位置するキャラクター。母親が無責任に家出し、弟2人の面倒を売春までしながら見ていた苦労人。
テレビドラマ
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 2003年4月16日から6月18日までの毎週水曜日22:00-22:54に放送された。主演の小雪は連続ドラマ初主演であり、松本潤はTBSの連続ドラマ初レギュラー出演となる。STORY1は15分拡大で22:00~23:09に放送された。
キャスト
ドラマオリジナルキャスト
- 脇坂賢介:山咲トオル
- 栗本春香:乙葉 ‐ 東都新聞社カフェのウエイトレス→浅野の秘書
- 大石みのり:山下真司 ‐ スミレのマンションの管理人さん。
- 清水栄吉:渡辺いっけい ‐ 武志の身辺を調べている謎の多い男だが、実はお目付け役
- 星野茂:光石研
- 瓜山信行:マギー
- 石田裕太:佐藤隆太
- 橋本真也
- 白妙信一:寺脇康文<特別出演>
- 浅野哲史:長塚京三 ‐ 東都新聞社のカウンセラー
- 合田好恵:夏木マリ ‐ モモの母
スタッフ
主題歌
放送日、サブタイトル、視聴率
視聴率は赤数字が最高、青数字が最低。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 視聴率 |
---|---|---|---|
STORY1 | 2003年4月16日 | 美少年の飼い方 | 11.6% |
STORY2 | 2003年4月23日 | ペットの効能 | 11.5% |
STORY3 | 2003年4月30日 | 彼氏VSペット(♂) | 10.8% |
STORY4 | 2003年5月7日 | 恋愛感染症 | 13.0% |
STORY5 | 2003年5月14日 | しつけてあげる | 10.3% |
STORY6 | 2003年5月21日 | 飼い犬に噛まれた夜 | 11.9% |
STORY7 | 2003年5月28日 | おうちへかえろう | 11.2% |
STORY8 | 2003年6月4日 | モラトリアムの終焉 | 12.7% |
STORY9 | 2003年6月11日 | 最後の夜に | 13.1% |
STORY10 | 2003年6月18日 | 楽園からの旅立ち | 12.9% |
平均視聴率 11.9%(ビデオリサーチ・関東地区) |
- STORY7とSTORY8は野球中継が30分延長の為、22:30 - 23:24に放送。
原作との相違点
- スミレの身長が170cmから172cm、モモの身長が164cmから169cmに変更されている。
- 福島紫織の職業が“歯科衛生士”から“東都新聞社社員”に変更されている。
- 蓮實の赴任先が“香港”から“リオ”に変更されている。
- マンションの管理人の性別が、女性から男性に変更されている。
- スミレと蓮實の関係が“大学の先輩後輩”から“甲府支局の先輩後輩”に変更されている。
- スミレの働いている新聞社名が“巷談新聞社”から“東都新聞社”に変更されている。
- 蓮實のスミレの呼び方が“巌谷さん”から“巌谷”に変更されている。
テンプレート:前後番組 テンプレート:TBS水曜10時枠の連続ドラマ
映画
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
チ・ウニ | キム・ハヌル | 冬馬由美 |
カン・イノ | チャン・グンソク | 平川大輔 |
チャ・ウソン | リュ・テジュン | 花輪英司 |
イ・ヨンウン | チョン・ユミ | 中嶋アキ |
チ・ウンス | チェ・ジョンフン | 神原大地 |
上映中止を求め仮処分申請
2011年11月2日、韓国の男性差別に反対する人権団体「男性連帯」が、『きみはペット』の上映中止を求め、ソウル中央地方裁判所に上映中止の仮処分を申請した。女性が“主人”で、男性が“犬”として登場し、主人とペットの関係を模写する内容だが、「面白さの為に人格が冒涜されるのは許せない」として、映画配給会社であるロッテショッピング(ロッテエンターテインメント)を相手に前述の申請を提出した。しかし、ソウル地裁はこの訴えを同月9日に棄却した。(この段落の出典:[1])
テンプレート:オリコン週間DVD映画チャート第1位 2012年