大濠公園
テンプレート:公園 大濠公園(おおほりこうえん)は福岡市中央区にある公園(福岡県営)。国指定の名勝に指定されている。また、同公園を町域とする同区の町名でもある。
概要
福岡城の外濠で、入り江でもあった草香江をもとにした大きな池が特徴的な公園である。池を貫くように島がいくつか存在し、それぞれが橋でつながっているので、中央部を経由して池を全体を渡ることができる。付近には福岡城址(舞鶴公園)、福岡市美術館、NHK福岡放送局などがあり、福岡市民の憩いの場として親しまれており、周囲がほぼ2km(正確には1921m)とキリの良い距離のため、サイクリングやジョギングをする人も多く見られる。春には近隣の舞鶴公園や西公園とともに、花見の名所ともなっている[1]。また、毎年8月1日(雨天の時は翌日)には、西日本大濠花火大会が開催されており、福岡市の夏の風物詩として知られている。
中国浙江省の杭州市にある名所の西湖を模して整備されている[2]。この公園周辺は良好な住環境の住宅街として知られ、高層マンションや福岡市でも価格帯が高価なマンションも多数点在する、有数の高級住宅街となっている[2][3][4][5][6][7]。
園内には、新婚旅行中のマリリン・モンローとジョー・ディマジオがロイヤル中州本店時代に立ち寄った時のテーブルと椅子がそのまま使われた[8]レストラン「花の木」が2013年5月31日まで営業していたが、老朽化の為同日を以て閉館した(ボートハウスは2013年のシーズン一杯まで営業)。なお、大濠公園便益施設の公募コンペに再び選ばれたことから、「花の木」は2014年秋を予定に復活することが決定した[9]。
歴史
この場所一帯は草ヶ江と呼ばれる入り江であったが、筑前福岡藩初代藩主となった黒田長政により、入り江の一部が埋め立てられ、福岡城の外堀として城の護りとした。大正14年(1925年)、福岡県はこの外堀の約13万坪のうちの7万坪を埋め立て、東亜勧業博覧会を開催することを計画する。当時の金額で50万かかった工事費は、その埋め立て地の一部を住宅地として払い下げることにより償還している。その東亜勧業博覧会は昭和2年(1927年)3月から開催され、その後福岡県が造園し、昭和4(1929年)年に公園として開園する。[10]
施設
- 野鳥の森
- 児童遊園
- カフェレストラン Cafe in the park、フランスレストラン花の木
- スターバックスコーヒー(平成22年4月26日、開業)
- ボートハウス
- 能楽堂
- 日本庭園
行事
周辺施設
- 福岡城址
- 舞鶴公園
- 平和台陸上競技場
- 平和台球場跡
- 鴻臚館跡展示館
- 福岡市美術館
- NHK福岡放送局
- 福岡縣護國神社
- 福岡管区気象台
- 福岡大学附属大濠中学校・高等学校
- 九州大学六本松キャンパス跡地
- 在福岡アメリカ合衆国領事館
交通アクセス
- 福岡市地下鉄
- 大濠公園駅(空港線)下車徒歩5分
- 唐人町駅(空港線)下車徒歩8分
- 六本松駅(七隈線)下車徒歩10分
- 西鉄バス
- 荒戸一丁目バス停
- 大濠公園バス停
- 黒門バス停
- 大濠バス停
- 大濠公園南バス停
- 福大大濠中高前バス停
- 福岡城・NHK放送センター入口バス停
- 福岡市美術館東口バス停
- 福岡シティループバス「ぐりーん」
- 大濠公園前バス停(西鉄バスの大濠公園バス停に隣接)
脚注
- ↑ 王貞治は、東京の桜の名所の近くで育ったため、花見のシーズンが近づくとそちらのものを思い出すことが多かったが、福岡での生活が長くなったため、大濠公園等の桜を思い出すことが増えている旨述べている(スポーツ・グラフィック ナンバー編 『日本野球25人 私のベストゲーム』ISBN 9784167713263 、2008年、p.28。)
- ↑ 2.0 2.1 西日本シティ銀行"大濠公園 - 西日本シティ銀行:地域社会貢献活動:ふるさと歴史シリーズ「博多に強くなろう」"昭和63年8月(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ All About"シリーズ・地下鉄に乗って〜大濠公園駅〜 [福岡の観光・旅行]"2008年1月31日(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ innovade"大濠公園 - とくなび福岡"(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ 福岡穴場スポットNAVI"大濠公園 | 福岡穴場スポットNAVI"(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ SUUMO"九州版!地下鉄空港線が人気な理由"2012年1月4日(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ 有村商事best balance博多駅前店"ロマネスク大濠 402 / 4階 3LDK 85,000円 61.61m2 築28年"(2013年8月6日閲覧。)
- ↑ CONCEPT(レストラン 花の木 - コンセプト) | 大濠公園ボートハウス - 2013年6月6日閲覧
同項目に、三日間連続して来店したと記述がある。1989年に大濠公園へ移動。個室の一つである「Room 1953」には、その時のテーブルと椅子が閉店まで使用されていた。 - ↑ おかげさまで大濠公園に戻ることが決りました。 - 大濠公園ボートハウス 2013年10月11日
- ↑ 井上精三 『博多郷土史事典』 葦書房、2000年、P32