日本語の方言の比較表

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日本語の方言の比較表(にほんごのほうげんひかくひょう)は、様々な地域の日本語の方言の特徴を比較した表である。 日本全国の方言を一つの表にまとめると大きくなりすぎるので地域別に分けて示す。

近畿から関東にかけて(東海道)

大阪弁・京言葉・伊勢弁・名古屋弁・西三河弁・東三河弁・遠州弁・静岡弁・相州弁・首都圏方言の比較表
  大阪府 京都府 三重県 愛知県 静岡県 神奈川県
    山城 伊勢 尾張 三河 遠江 駿河・伊豆 相模  
近畿方言関西弁 東海東山方言 西関東方言
  大阪弁 京言葉 伊勢弁 名古屋弁 西三河弁 東三河弁 遠州弁 静岡弁 相州弁 首都圏方言
アクセント 京阪式 内輪東京式 中輪東京式 外輪東京式 外輪東京式(東部は中輪東京式) 中輪東京式
アクセント遅上がり※1 ×
イントネーション 大きい やや大きい やや小さい 小さい
母音無声化 × ×(富士川以東は○)
否定助動詞 ~ん、~へん ~ん、~へん、~ひん ~ん、

~やん

~ん ~にゃあ、

~ない、~ねえ

~ない、~ねえ
強意否定(例:見やしない) ~へん ~せん、~へん(近年) ~せん、~へん ~せん ~せん、~へん ~しにゃあ、

~しない、~しねえ

~しない、~しねえ
書かない 書けへん 書かへん 書けせん、書かせん、書けへん、書かへん、書かん
書けない 書かれへん、よう書かん 書けへん、よう書かん 書けへん、書けやん、よう書かん 書けえせん、書けえへん、書けん、よう書かん
~しないで ~せんといて ~せんといて、~しやんといて ~せんといて(ちょう)、~しんで
~されている ~してはる、しやはる ~したはる、しやはる ~してみえる、~してござる ~してみえる、~してござる、~しとらっせる、~しとりゃあす
断定の助動詞 だ、や(岐阜県に近い尾張地区)
居る いてる、いる、おる いる、おる おる いる、おる いる
形容詞連用形 ウ音便 ウ音便、語幹 ~く
高くなる たこーなる、たこなる、たかーなる、たかなる たかなる
会う+た おうた あった
写す+た うつした うついた うつした
~ではなくて ~やのうて ~だのうて、~だなて ~じゃなくて
推定の助動詞 やろ、やろう でしょ(う)、※3

だろう、やらぁ(瀬戸)

だらぁ だら、ら、ずら だんべえ だろ、だろう
行こうか(勧誘) 行こか 行こまいか 行こまいか、

行こめぁか

行こまいか、

行かまいか、行くまいか※8

行かまいか 行かまいか

行かざあ(東部)

行かざあ、

行くべぇか(沼津以東)

行くベぇか 行こうか
~う(と思っている) ~う ~あ ~ず/す(か)、~っか ~ず/す(か)

~う、~べぇ(沼津以東)

~べえ ~う
理由

~(だ)から

~よって※6、~さかい※6

~(や)から

~(や)で、~(や)もんで ~(だ)で、~(だ)もんで※7 ~(だ)もんで、

~から、~ので

~から、~ので、~んで
見ろ(命令形) みい みよ みょー みょー、みろ(富士川以東) みろ
過去否定 ~なんだ ~んだ、~なんだ ~なんだ ~なんだ(西部)、~んけ(東部) ~にゃあっき/~ないっけ、~なかった(富士川以東) ~なかった
  大阪弁 京言葉 伊勢弁 名古屋弁 西三河弁 東三河弁 遠州弁 静岡弁 相州弁 首都圏方言
断定の助動詞(強調) ~ねん、~のや、

~ねや、~んや

~のさ、~のや、

~ねや、~んや

~のだ、~んだ、

~だわ、~て(ぇ)、~だて(ぇ)

~だ ~のだ、~んだ ~だ、~んだ、

~だや

~のだ、~んだ
念押しの疑問 ~やな、~やわな、~やんな ~かね?、~(だ)わね?、~(だ)わな?

、~(だ)がやなあ?、~(だ)がん?、(だ)がんねえ?

~じゃんね、~じゃあん※2 ~じゃんね、

~だいね、

~だやね?

~だよね?

〜だよな?

疑問の終助詞(疑念) ~かいな? ~かな?、~かいな? ~けぁあ(も)?、かや?、かいや(あ)?、~かしゃん(~かしらん)※4 ~かいや(あ) ~かな、~っけ ~かな、~っけ
軽い命令 連用形(+な)、

連用形(+や)、~てんか

連用形+ない

、~てんか

連用形+やあ 連用形+(り)ん 連用形+(り)ん、

連用形+ごう※5

連用形+ごう 連用形+な(よ)、 連用形+なさい、

連用形+てごらん

~じゃないか ~やんか、~やんけ、~やん、~(や)がな ~やんか、~やがい、~やん、~(や)がな ~(だ)がや、~(だ)がね、~(だ)が(-)、~(だ)がん ~じゃんか ~じゃん、

~じゃんか

~じゃないか、

〜じゃねえか

~だぞ、~だよ※9 ~で、~やで、

~やぞ

~で、~やで、

~やぞ、~やに

~に/~だに、~で/~だで ~ぞ/〜だぞ/〜よ
読んでしまった 読んでしも(う)た 読んでまった 読んじゃった
辛い、疲れる、大変 しんどい、えらい かいだるい、しんどい、えらい えらい 辛い、疲れる、大変
投げ捨てる ほる、ほかす ほかる ひっぽかす、

うっちゃる

捨てる、投げ捨てる、うっちゃる
あたたかい ぬくい、ぬくとい ぬくとい、ぬくたい ぬくとい あたたかい

あったかい

馬鹿 あほ(阿呆) あんご、あほ たわけ(戯け)、たあけ、とろ、とろい、とろくさい※10</small> ばかっつら ばか(馬鹿)
麦粒腫※11 めばちこ めいぼ めぼ、めっぽ めんぼ、ものもらい ものもらい めこんじき、ものもらい ものもらい
駄目だ あかん あかん、あかへん かん、いかん、だちかん、あかん いかん
とても、すごく えらい、えろう、めっちゃ、ごっつ、 えらい、えろう、めっちゃ どえらい、どえれぁあ、どえらけない、どえらけねぁあ、でら、どら、めちゃんこ
よい ええ いい
たくさん ぎょうさん、ようさん、ようけ ようけ ぎょうさん、ようさん、ようけ
最下位 どべ

※1 頭高型以外のアクセント型(低起)において、ピッチの上がり目が3拍以降に出るもの。例:4拍語であれば、「低低高高」または「低低低高」。

※2 「じゃあん」のときには必ず文が続く。

※3 「だろう」は極めて粗野な言葉とされており、敬語を使っていない文脈でも「だろう」の使用を避けて「でしょう」と言う。

※4 使い分けがある。「かしゃん」が答えを期待しない独り言であるのに対し、他は相手の答えを期待している。

※5 静岡県西部地方の西側は連用形+(り)んで、静岡県西部地方の東側は連用形+ごうを使う。

※6 近年ではいずれも使用頻度が低く、標準語・共通語由来の「から」がむしろ通常多く使用される。

※7 三河弁では「~もんだ(い)」の語も使われる。

※8 「行くまい」は三河弁の典型的な言い方である。

※9 相手が知らなかったことを教えてやるというような感じのときに使う。

※10 遠州弁では「あんも」の語も使われる。

※11 まぶたのふちや内側に黄色葡萄球菌等の細菌が感染して起こるもの。

近畿から関東にかけて(中山道・甲州街道)

京言葉・近江弁・美濃弁・飛騨弁・木曽弁・松本弁・佐久弁・長野弁・甲州弁・群馬弁の比較表
  山城 近江 美濃 飛騨 信濃 甲斐 上野
近畿方言(関西弁) 東海東山方言 西関東方言
京言葉 近江弁 美濃弁 飛騨弁 木曽弁 松本弁 佐久弁 長野弁※1</small> 甲州弁 群馬弁
アクセント 京阪式 京阪式/垂井式 内輪東京式、京阪式・垂井式(西濃西端部)、中輪東京式(東濃南東部) 内輪東京式 中輪東京式 外輪東京式 中輪東京式
アクセント遅上がり ×
母音の無声化 × ×
イントネーション 大きい 大きい(ゆすり音調有) やや大きい
否定助動詞 ~ん、~へん、~ひん ~ん ~ねえ、~ない ~ん ~ない、ねえ
強意否定(例:見やしない) ~へん ~へん、~せん>※5</small> ~せん ~しねえ、~しない ~せん ~しない、しねえ
書かない 書かへん 書かん、書かへん 書かん
書けない 書けへん、よう書かん 書けん、書けえへん、書けへん、よう書かん 書けん
否定過去 ~なんだ※3</small> ~んだ、~なんだ、~へなんだ※3</small> ~なんだ※3</small> ~なかった ~なんだ、~なんどー※3</small> ~なかった
断定の助動詞 や(大正期までは「じゃ」)、(東濃南東部は「だ」)
居る いる、おる おる いる
アスペクト 進行相 てる よる てる
結果相 とる
推定の助動詞 やろ、やろう やろう、じゃろう

やらぁ(東濃)

だら、ずら、ら ずら、ら だらず、ずら だらず、だろう(古くは「だろうず」) ずら、ら だんべ、だんべえ
形容詞連用形 ウ音便 ウ音便、語幹 ~く
会う+た おうた あった
読んでしまった 読んでしも(う)た 読んでまった 読んじゃった、読んでしまった、読んじまった
理由 ~よって、~さかい ~さかい、~(や)で ~(や)もんで、~(や)で ~やし、~(や)もんで、~(や)で ~(だ)で、~(だ)もんで、~に ~に、~だから ~そんだから、~だから、~だぁら(だからの転訛) ~から、~だぁら、~だから
行こうか(勧誘) 行こか 行こまいか 行かまいか 行かまいか、行こまいか 行きや(古くは「行けや」)、行かっか、行くじゃねえか 行かざあ、行かねえか、行くじゃんか 行かず、行くしない(新方言 行かざあ、行かだあ、行くじゃん 行ぐべぇか
行こうと(思っている) 行こうと 行こうと

行かしと、行かすと(東濃)

行かっと 行かずと、行こうと 行かっかと 行くベえと、行こうと
  京言葉 近江弁 美濃弁 飛騨弁 木曽弁 松本弁 佐久弁 長野弁 甲州弁 群馬弁
見ろ(命令) みよ みょー、みろ みろ
出した(サ行イ音便)  だしだ だいた だした だした、だしとぉ だした
念押しの疑問 ~やんな ~やんね、やおね ~やな、~やもな   ~じゃんねぇ?~じゃねえかぇ       ~だぃね
疑問の終助詞(疑念) ~かいな ~かいな、~かいや ~かしゃん、~かいやあ ~かいな、~け ~か(ぃ)や、~かな ~け ~きゃあ
軽い命令 連用形(+な)、連用形(+や) 連体形(カ変では未然形)+ゃあ、やあ、なれ(郡上) 連用形+よ 未然形+(ら)っしゃれ 連用形+ましょ 連用形+とくれや 連用形+な(なせえ)、+とくれや 連用形+し 連用形(下一段・上一段・カ変・サ変では+りぃ)
~じゃないか ~やんか、~やんけ、~やん、~(や)がな ~げ(ぇ)、~やげ(ぇ)、~やんか ~(や)がな ~じゃん(大正時代以降)、~じゃんか ~じゃん(明治時代以降)、~じゃんけ ~だがな(男性)、~だがね(女性)
~だぞ、~だよ ~で/~やで ~やに、~やげ、~やよ、~やお ~やぞ、~やさ ~だに、~だで ~だいね、~だんね、~だで ~だいね、~だぜ ~だお(語尾下がり)、~だぜ、~だい、~だわ(語尾下がり) ~さ ~だで、~だぜ、~さ
辛い、疲れる、大変 しんどい、えらい えらい えらい、ごしたい えらい、てきない かったるい、けったるい けったるい おおごとだ(頭高型アクセント)
捨てる ほる、ほかす ほかす ほかる びちゃる ぶちゃる、ふてる うっちゃる、おっぽりだす べちゃる、おっぽりだす ぶちゃる ぶちゃる、ふてる
あたたかい ぬくい ぬくとい、のくとい ぬくとい ぬくとい あったけえ   ぬくてぇ、あったけぇ
馬鹿 あほ(阿呆) とろい、とろくさい、たわけ(たぁけ)※2</small> だぼ、たわけ※2</small> ばか ばか、たくらた(田蔵田)※2</small> ばか ばか
麦粒腫 めいぼ めんぼ めちんぼ、めこじき めこじき、めこんじき めこじき めかご、ものもれえ※4</small> ものもれえ※4</small> よのめ めっぱ、めかご、めかいご
とても、すごく めっちゃ どえらい、でーれー えれぇ
駄目だ あかん かん、あかん だしかん だちがあかん、だちかん いけねー
よい ええ いい
たくさん ようさん、ようけ、たんと たんと
最下位 どべ びり、びりっけつ
~されている ~したはる、~しやはる ~したはる、~してはる、~しやはる、~しやある・~しゃある・~さある(県東部)、~してござる(老年層)、~してみえる(米原) ~してみえる、~してござる、~しとらっせる、~しとりゃあす、~しておいでる
~しないで せんといて せんで しねえで

※1 正確には北陸に通じる北国街道沿いで中山道からはかなり離れている。

※2 古い方言

※3 「~なんだ」系の使用は年配層に限定されてきており、中若年層は近畿で「~へ/ひんかった」、その他では「~んかった」を使う。

※4 同じ語形で「乞食」の意味もある。

※5 現在は「~せん」はあまり使われず、「~へん」が主流である。

近畿から東北・北海道にかけて(北陸道)

京言葉・若狭弁・福井弁・金沢弁・能登弁・富山弁・佐渡弁・糸魚川弁・上越弁・長岡弁・新潟弁・下越弁・庄内弁・秋田弁・津軽弁・下北弁・北海道沿岸部方言の比較表
  山城 若狭 越前 加賀 能登 越中 佐渡 越後 出羽 陸奥
近畿方言(関西弁) 北陸方言
京言葉 若狭弁嶺南方言 福井弁 金沢弁 能登弁 富山弁 佐渡弁 糸魚川弁 上越弁 長岡弁 新潟弁 下越弁 庄内弁 秋田弁 津軽弁 南部弁 下北弁 北海道沿岸部方言
アクセント 京阪式  無アクセント 加賀式 京阪式の変種から内輪東京式、無アクセントまで複雑に分布 垂井式 京阪式の変種 中輪東京式 外輪東京式 北奥羽式(外輪東京式の変種)
アクセント遅上がり ×
イントネーション 大きい 文末になるに従い大きくなる 大きい やや大きい 文末になるに従い大きくなる 大きい
ゆすり音調 × ×
イとエの区別 × ×
イ段ウ段中舌母音 ×
仮名弁別 二つ仮名弁 一つ仮名弁(ズーズー弁) 二つ仮名弁 一つ仮名弁(ズーズー弁)
否定助動詞 ん、へん、ひん ん、へん なえ、ん ない、ねー ない、ねぁ ねー ねぁ ねぁ、ねー ねえ、</br>ない
過去否定 ~なんだ ~んかった ~ねかった、~ねがった ~ねがった ~ながった
断定の助動詞 や、じゃ  や(大正期までは「じゃ」)、だ(富山市周辺)  だ  だ だ、ら
居る いる、おる おる いる おる いる
形容詞連用形 ウ音便 語幹 ウ音便 語幹 ~く ウ音便、エ段(沿岸部)、~く(内陸部) ~ぐ
会う+た おうた ああた、あった あった おうた(沿岸部)、あった(内陸部) あ(っ)た あった
出す+た だした だいた でぇた、だした だした
  京言葉 若狭弁(嶺南方言) 福井弁 金沢弁 能登弁 富山弁 佐渡弁 糸魚川弁 上越弁 長岡弁 新潟弁 下越弁 庄内弁 秋田弁 津軽弁 南部弁 下北弁 北海道沿岸部方言
理由 さかい  やから、さけ、やでぇ さかい、さけ から、ながで すけに んで、(もん)で、そえ ~だから、~すけ、~っけ(若年) ~から、~すけ、~しけ  ださげ、だがら、だもんで ~だがら、~だいじ、~だったみに・だったいに ~だはんで ~すけぇ   ~から、~はんで
推定の助動詞 やろ、やろう やろ、やろう ろ、ろう、かろ、いろ、だろう、じゃろう、やろう  だろ、らろ だろ、ろ だろ、らろ、ろ だろ、ろ だろ、でろ  だべ、だびょん   だべ   だべ、</br>っしょ
行こうか(勧誘) 行こか 行かんか、行くまいか 行かんか、行かんまいか、行かんまいけ、行こまいか、行こまいけ 行かんか 行こうまいか 行こうか、行くかね、行ごうて(老年) 行ぐが、行ぐがね 行ぐが、行がね 行かねが 行ぐべし 行くべ   行ぐべよ
行こうと思う 行こう~ いごー(行こう)~ えごー(行こう)~ えぐ(行く)~ いぐ~
行けない いけへん いかれん いかれない、いかんねー、いがんねー(老年) いかれない
見ろ(命令) みよ、みい み、みられ、みっしゃい みろ みろ、みれ みれ みろ、みれ みろ みろ、</br>みれ
逆接 けど けど、けれども、が けど、けんど けんども けんど、

けん(ども)

ども ばて ども ばて、たて ども
読んでしまった 読んでしも(う)た 読んでしまった 読んじゃった 読んでしもた(沿岸部)、読んでしょもた/読んでしまった/読んじまった(内陸部) 読んでしまった 読んでまった 読んですまった 読んでまった 読まさった(受動)、読んでまった(能動)
~なさる ~はる ~まさる ~はる(呉西)、~てや、~しゃる ~なさる
行こうよ   いこっさ       行こてば、行ごうて 行こてば、行こよ 行ごでばね、行ごぎね(老年)  行ご 行くべ 行くべ      行くべ
断定の助動詞(強調) ~(ん)やわ、~(ん)やで ~んや ~んや、~がや/~げん、~ねん ~(が)やちゃ、~がいちゃ、~(が)やよ/やわ、~(が)だちゃ/だわ(富山市周辺)     ~てば、~さ ~だよ、~らよ ~だよ、~だわ、~だぎね(老年)  だろ、~け  だべ、だべっしゃ、だじゃ  だじゃ だじゃ、だでゃ  (なん)だわ
念押しの疑問 ~やな、~やわな、~やんな ~やろ  ~やないんけ、~やろ ~やないけ ~かろ、~にか、~ねか、~ねけ、~やろ、~にけ(砺波地方)、~だにか(富山市周辺) ~だろ、~らろ ~だろ  だべ、でねが だべ  だべ
疑問の終助詞(疑念) ~かいな  ~け、~え、~ど ~け ~だろうか、~だろっか、~らろっか ~だろっか  だが、け、で  だべ、だべが  べか  べか、だか  べか  かい
  京言葉 若狭弁(嶺南方言) 福井弁 金沢弁 能登弁 富山弁 佐渡弁 糸魚川弁 上越弁 長岡弁 新潟弁 下越弁 庄内弁 秋田弁 津軽弁 南部弁 下北弁 北海道沿岸部方言
軽い命令   命令形+ま、命令形+や 連用形+まっし(ま) 連用形+られ、連用形+られよ、連用形+られま、連用形+ま、連用形+っしゃい、連用形+っしゃいよ、連用形+っしゃいま(砺波地方)   命令形+て、命令形+さ 連用形+なせ ~せ ~せ 連用形+へ      せ
~じゃないか ~やんか、~やんけ、~やん、~がな     ~がいや、~がいね、~わいや、~わいね ~にか、~ねか、~やにか、~やねか、~やねけ、~やないけ(砺波地方)、~だにか(富山市周辺) ~だねか、~だ(で)ねっか、</br>~じゃん ~だ(で)ねが  ~だんね ~でね・でねが、~だべ・だべっしゃ ~だべさ ~っきゃ、~っけぇ ~(だ)べや、</br>~(で)しょや
示唆   ~やざ ~がに ~がよ、~がいぜ          
借りる かる かりる、かれる かれる かりる、かる かりる
辛い、疲れる、大変 しんどい、えらい   だるい、てきねえ だええ、だやい/えれえ、えらい   なんぎい、せつねぇ つれぇ、疲れる せづね、疲れる せつね、こえ、すげ こえ、つれ かれぇ、こい、たげ   ゆるくない、こわい、</br>大儀だ
投げ捨てる ほる、ほかす すてる なげる ほかす すてる、ほっぽる、ほっちゃる、おっちゃる(「ほっちゃる」と「おっちゃる」は放っておく意味のほうが強い) すてる ぶしゃる、すてる ぶちゃる、ほげる ぶしゃる すてる、べじゃる、ほなげる(老年) なげる、うだる なげる なげる なげる
あたたかい ぬくい のくてー、のくとい ぬくい あったかい あったぁけ、あったけぇ あっだげぇ あったけぇ ぬぎぃ、ぬぎぃで      
馬鹿 あほ のくてー、あや だら※1、だらぼ、だらけ だら、だらぼこ、だらぶち、だらぶつ、ばか ばか ばが ばか ばかっけ、ほじなし ほんずなす、ほんつけなし ほんじねー   たくらんけ、はんかくさい
駄目 あかん あかん、だち(ゃ)かん だめ、られん、ならん、だしかん、だちかん だめら だめだ やつかね まいねー わがね わがねん
麦粒腫 めいぼ めぼ めもらい めもらい、いもらい めもらい、めちんぼ、いもらい めもらい、いもらい めもらい、めふぐり めっぱ めっぱつ、ものもらい めふんぐり、ものもらい もらい、めっぱじ ものもらい ほいと、めっぱ のめ、よのめ のめ めっぱ
とても、すごく えらい ばか なまら
たくさん ようけ でかいと いっぺ、いっぺこと、こっていっぺ
最下位 げべ げっと、げべす げっぽ げっぱ

※1 だらの語源は「足らず」が転訛したものと言われている。北陸から山陰にかけて広く頒布した表現。

 

(加筆希望)

関東から東北にかけて(奥州街道)

首都圏方言・房州弁・茨城弁・栃木弁・会津弁・福島弁・浜通り方言・仙台弁・盛岡弁の比較表
    総州・常陸 下野 奥州
首都圏方言 房総弁 茨城弁 栃木弁 会津弁 福島弁 浜通り方言 仙台弁 盛岡弁
内房 外房 南部 仙台都市圏 北部
アクセント 中輪東京式 中輪東京式の変種 無アクセント 特殊式 北奥羽式(外輪東京式の変種)
イントネーション 小さい やや小さい 語尾が尻上がりになる 文末に従って大きくなる
イとエの区別 ×
イ段ウ段中舌母音 ×
仮名弁別 二つ仮名弁 一つ仮名弁(ズーズー弁)
否定助動詞 ~ない、~ねぇ ~ねぇ ~ね
断定助動詞 ~だ
推定の助動詞 ~だろう ~だっぺ、~だんべ ~だっぺ</br>(一部に~だっべ) ~だっぺ ~だっぺ、~だんべ ~だべ ~だっちゃ ~だじゃあ ~でがんすえん・~だじゃあ
馬鹿 ばか でれすけ でれすけ、おんつぁ ばかっこ
駄目だ だめだ わがんね わがね
軽い命令
説明 ~なんだ・~なので・~なの ~なのっしゃ ~なのす
同意を誘う ~そうなのさ・~だからさ ~なのし</br>(上記の“なのっしゃ”と混合している) ~なはん</br>(~なは、と変わる例あり)

(加筆希望)

近畿から中国にかけて(山陽道)

大阪弁・神戸弁・播州弁・岡山弁・備後弁・広島弁・山口弁の比較表
  播磨 備州 安芸 周防・長門
大阪弁 神戸弁 播州弁 岡山弁 福山弁 備後弁
(南東部除く)
広島弁 山口弁
アクセント 京阪式 京阪式(南部・東部)
垂井式(北部・西部)
内輪東京式 中輪東京式
アクセント遅上がり × ×
イントネーション 大きい 文末に従い大きくなる やや小さい
否定助動詞 ~ん、~へん ~ん
強意否定(例:見やしない) ~へん ~せん、~へん、~れん ~せん
断定の助動詞 ~や ~じゃ
アスペクト 進行相 ~てる ~よお、~よる ~ょーる ~よる
結果相 ~とお、~とる ~とる ~ちょる
理由 ~から、~よって、~さかい ~さかい、~さけえ ~けえ、~けん ~けえ ~けえ、~けん、~きん
過去否定 ~なんだ ~なんだ、~だった ~だった、~ざった、~んかった
断定の助動詞(強調) ~ねん、~んや、~のや
~ねや(ただ播州弁では「~ねん」は使われていない)
~んじゃ、~のじゃ ~んじゃ、~のじゃ
~んや、~のや
~なさる ~はる ~てや、~はる ~てや、~たった、~ちゃった ~てじゃ ~てじゃ、~んさる
軽い命令形 ~せい、~しとってや (備前)~せられえ
(美作)~しんさい、~しんちゃい
(備中・備後)~しねぇ
~しんさい、~しんちゃい
とても、すごく えらい、めっちゃ でーれー、ぼっけぇ どえりゃあ、ぶち、ばり

※形容詞連用形は全域でウ音便。

※「会う」+「た」は全域で「おうた」。

近畿から中国にかけて(山陰道)

京言葉・丹波弁・丹後弁・但馬弁・鳥取弁・雲伯方言・石見弁の比較表
  山城 丹州 因幡 伯耆 出雲 石見
近畿方言 東山陰方言 雲伯方言 西中国方言
京言葉 丹波弁 丹後弁 但馬弁 鳥取弁 米子弁 出雲弁 石見弁
アクセント 京阪式 京阪式(南部)
垂井式(北部)
内輪東京式 中輪東京式 外輪東京式  北奥羽式(外輪東京式の変種) 外輪東京式(東部)
中輪東京式(西部)
アクセント遅上がり     ×
イントネーション 大きい やや小さい     文末に従い大きくなる 小さい
母音無声化 ×
イとエの区別 ×
イ段ウ段中舌母音 × ×
仮名弁別 二つ仮名弁 一つ仮名弁(ズーズー弁) 二つ仮名弁
否定助動詞 ~ん、~へん、~ひん ~ん、~へん ~ん
強意否定(例:見やしない) ~へん ~せん、~へん ~せん ~せん、~さん ~せん
断定の助動詞 や、じゃ だ、じゃ
居る いる、おる おる
アスペクト 進行相 ~てる ~とる(東部)
~よる(西部)
~とる ~よる ~ょーる ~よー ~ちょー、~ちょる、~とる ~よる
結果相 ~とる ~とる ~ちょー ~とる
形容詞連用形「高く」 たこ(う) たかあ たかあ/たか たかあ、たこう
買う+た こうた かあた、かった かあた かった、かあた こうた
出す+た だした だした、だいた だいた、でゃあた でえた 、でゃあた だいた、でえた だいた  だえた だした、だいた
思う+た おも(う)た おもった おもうた
理由 ~よって、~さかい ~で、~さかい ~で、~さかい/~さきゃあに ~で、~さけえ、~しけえ、けえ ~けえ ~けん ~けえ
推定の助動詞  やろ/やろう やろ/やろう、やろかいな だろ/だろう だらあ だら/だらあ だろ/だろう、じゃろ/じゃろう
行こうか(勧誘) 行こか 行こか(いな) 行こうで 行こか(いな)、行かあ 行かあ、行かい 行かか、行かこい 行こうで、行こうや
~う(と思っている) ~う ~あ ~う
京言葉 丹波弁 丹後弁 但馬弁 鳥取弁 雲伯方言 石見弁
過去否定 ~なんだ ~ざった、~だった
逆接 けど ども
読んでしまった 読んでしも(う)た 読んでしまった、読んじまった、読んじゃった 読んでしまった、読んですまった、読んでしまーた 読んでしもうた
断定の助動詞(強調) ~んや、~んじゃ ~(だ)っちゃ、~だあや、~わいや ~だ(わいや) ~わい、~っちゃ

~んじゃ

  ~だ(わいや)、~んじゃ
念押しの疑問 ~やんね ~やんな   ~だろ/だら ~だが、~が ~だろ、~じゃろ
疑問の終助詞(疑念) ~かいな ~かいな(あ)、~かしゃん ~かいな(あ) ~かいな(あ)、~かしゃん ~だいや、~かいや   ~かいな(あ)、~かしゃん
軽い命令 連用形(+や) 連用形+な(いな/あよ) 連用形+ない(な) 連用形+いな/いよ 連用形+や(いや) 連用形+ない 連用形+んさい、んちゃい
~じゃないか ~やんか、~がな ~やんか、~やがな   ~がな ~が、~だが ~じゃなあか(や)
示唆 ~で ~で(よ)、~やじょ   ~で(よ)
借りる かる かる、かれる かれる かりる かる
辛い、疲れる、大変 しんどい、えらい えらい/えれゃあ しんどい、えらい/えれえ しんどい、えらい えらい しんどい/しわい(辛い)、えらい(疲れる)、いたしい(大変)
投げ捨てる ほかす ほかす、ほる ほかす ほかす、ほる ほける、ほかす    
あたたかい  ぬくい あったかい、ぬくい あったけえ、ぬきい ぬくい   ぬくい
~なさる ~はる ~てや ~なる ~なる/~んさる ~んさる ~なる ~んさる、~てじゃ
馬鹿 あほ あほ(う) あほ(う)/あはあ、だらず だらず だら、だらず  
麦粒腫 めいぼ めぼ、めいぼ めぼ ほいと、めぼいと もんもらい、めまんじゃ ほいと、めぼいと

(加筆希望)

近畿から南紀・四国にかけて(南海道)

大阪弁・泉州弁・紀州弁・讃岐弁・徳島弁・伊予弁・土佐弁の比較表
  和泉 紀伊 讃岐 阿波 伊予 土佐
大阪弁 泉州弁 紀州弁 讃岐弁 徳島弁 松山弁 高知弁 幡多弁
アクセント 京阪式 京阪式(東部には京阪式の変種、垂井式、内輪東京式等様々なアクセントが存在) 讃岐式 京阪式 内輪東京式
居る いる、おる、いてる ある、おる おる
アスペクト 進行相 ~てる ~てる ~てる、~よる、~たる ~ょーる ~よる、~とる ~よる ~ゆう ~よる、~よお
結果相 ~てる、~とる ~たる、~とる ~とる ~ちゅう ~ちょる、~ちょう
過去否定 ~なんだ ~ざった ~ざった、~らった
理由 ~やから、~さかい     ~やけん、~やきん ~やけん、~じゃけん ~やけん、~やから、 ~やき、~やけ、~やきん ~じゃけん、やけん
だから・・・ そやから、せやから、やから   やから やけん、やきん、ほなけん、ほなきん ほだけん、ほやけん、ほなけん やけん、やから、ほやけん、ほやから やき、やけ じゃけん、やけん
叫ぶ 叫ぶ   ひしる おらぶ、いがる いがる おらぶ、叫ぶ おらぶ、ひせる、

がなる(「怒鳴る」のニュアンス)

おらがる
私の家  

<一人称>+んち

(うちんち、俺んちetc.)

     

<一人称>+んく

(うちんくetc.)

 

<一人称>+んく

(うちんくetc.)

 

<一人称>+とこ

<一人称>+方(かた) <一人称>+んち (うっとこetc.)

 

<一人称>+んく

<一人称>+んく
~している ~やってる(進行)

~やってた、~やっとった(完了)

   

~しちゃう(る)、~やっちゃう(る)(進行)

~しちゃあった、~やっちゃあった(完了)

 

~やっりょる、~やっじょる、~しょぉる、~しよる(進行)

~やっとる、しとる(完了)

 

~やんりょる、~しよる(進行)

~やんりょった、~しよった(完了)

 

~しよる、~しとる、~やっとる(進行)

~しよった、~しとった(完了)

 

~しゆう(進行)

~しちゅう(完了)

疲れた

しんどい   えらい しんどい えらい えらい せこい、しんどい えらい しんどい たいぎい だれた たいそい、たいぎい だれた たいそい

面白い

おもろい おもしゃい おもっしょい おもっしょい

たくさん

ようけ   ようさん よっけ ようけ だいぶ、ようけ よけ、ようけ
出来ない でけん、でけへん(できひん) 出来やん 出来ん、でけん、ようせん 出来ん、ええせん、ようせん 出来ん、ようせん、出来へん 出来ん、ええせん、ようせん ようせん
駄目だ あかん   あかん いかん あかん、いかん あかん、いかん いかん いかん
~じゃない? ~ちゃう?

~ちゃうん?

  ~ちゃう? ~ちゃん?~ちゃんな?

~でないんな?

~ちゃうん?

~でないで?

~やない?

~やないん? ~ちゃうん?

~じゃない?

~じゃないが?

~やないが?

※ 原則として京阪式アクセントであるが、四国島の西端部に無アクセントや内輪型東京式アクセントが見られる。

(加筆希望)

九州(西海道)

肥筑方言・豊日方言・薩隅方言の比較表
肥筑 豊日 薩隅
長崎弁 佐賀弁 博多弁 筑後弁 柳川弁 大牟田弁 熊本弁 北九州弁 筑豊弁 大分弁 宮崎弁 諸県弁 鹿児島弁
アクセント 二型式 無アクセント 外輪東京式の変種 無アクセント 外輪東京式 外輪東京式の変種 外輪東京式 無アクセント 一型式 二型式
アクセント遅上がり ×   ×
イントネーション 文末に従い大きくなる     やや大きい 語尾が尻高になる 大きい
アスペクト 進行相 ~よる ~よる
~よう
~よる ~よる
~よう
~よる ~よる
~よっ
~よっ
結果相 ~とる ~とる
~とう
~とる ~とる/ちょる
~とう/ちょう
~ちょる ~ちょる
~ちょっ
~ちょっ
よい よか いい、ええ よか いい いい、い よか
形容詞連用形 ウ音便
会う+た おうた(ウ音便) おた
準体言助詞
(例:「見るのです」の「の」)
の、のん、ん、そ の、ん と、つ
(但し、「つ」は形容詞、形容動詞、助動詞の後のみ)
否定助動詞 ~ん
断定の助動詞
(但し、「~ね」「~もん」「~けん」「~し」を伴う。)
じゃ。じゃん。やん。
(但し、「~ね」「~もん」「~けん」「~し」を伴う。)
だ、や
(但し、「~ね」「~もん」「~けん」「~し」を伴う。)

(但し、「~ね」「~もん」「~けん」「~し」を伴う。)

(但し、「~ね」「~もん」「~け/けぇ」(または「~けん」))
じゃ/や、わい や、じゃ、ちゃ   じゃっど、やっど
強調 体言+ぞ、たい、ばい、くさい
(但し、「くさい」を除くと、用言の連体形には「と」を挟む)
体言+ぞ!、たい!、ばい!、くさ!
(但し、「くさ」を除くと、用言の連体形には「と」を挟む)
  体言+ざい
た/たい/たん/たんも
ばの・ばよ/ばい/ばん/ばんも
くさ/くさい/くさん/くさんも
だ/だい/だん/だんも
(「だ系」を除くと、用言の連体詞の「~る」は「~っ」に変化)
    体言+ぞ、~っちゃ 体言+ばい、~っちゃ 体言+ど、~ちゃ、~こと 体言+ど
念押しの疑問 やね?、やろう?、ばいな? やんね?やろ?
の?/のい?/のう?/のも?
    ~やろ ~ろ、~じゃろ/やろ ~どが?
推定の助動詞 やろう じゃろう、ろ やろう、だろう だろう やろう じゃろう/やろう じゃろ/やろ じゃろう、じゃろ
疑問の終助詞(疑念)     ~かいな   か?/かい?/かん?/かんも?     ~か ~か、~な、~かい ~か、~な、~かえ ~か、~け ~か、~や ~や
理由   ~けん/~けんが、~やけん/~やけんが ~けん/けんがら
~やっけん/~やっけんがら
~のけん/~のけんがら
~けん/けんが、~やけん/~やけんが、~だけん/~だけんが、 ~けん/けんが、~だけん/~だけんが ~けぇ/け、やけぇ/やけ ~きー、やきー ~けん/きん
じゃけん/じゃきん、やけん/やきん
~かい/かり、~やかい/やかり、~じゃかい/じゃかり ~かい/で、~やかい/やっで、~じゃかい/じゃっで ~で、~やっで、~じゃっで
逆接 ばってん けんど ばってん
けんどん
けんど けん、けんどん どん、じゃっどん、やっどん
否定過去 動詞の未然形+~んだった 動詞の未然形+~んやった 動詞の未然形+~んやった、~んかった 動詞の未然形+~んだった 動詞の未然形+~んやった/んかった 動詞の未然形+~んじゃった/んやった、~だった 動詞の未然形+~んかった、~ざった 動詞の未然形+~んじゃった 動詞の未然形+~んじゃった、~んかった、~んなった
否定推量   動詞の未然形+ん+やろう 動詞の未然形+めえ
動詞の未然形+ん+やろう
  動詞の未然形+ん+め
動詞の未然形+ん+やろ
    動詞の未然形+ん+やろう 動詞の連用形+めえ
動詞の未然形+ん+じゃろう/やろう
動詞の終止形+め
動詞の未然形+ん+じゃろ/やろ
動詞の終止形+め
軽い命令   連用形+しんしゃい 連用形+やい。または、五段サ変カ変の連用形の長音化したもの/上一段、下二段の連用形+りー   未然形+い
(但し、下一段、下二段、上一段、上二段では未然形+さい。)
  連用形+せぇ 五段サ変カ変の連用形の長音化したもの/上一段、下二段の連用形+りー 連用形+ない 連用形+やい/やん
長崎弁 佐賀弁 博多弁 筑後弁 柳川弁 大牟田弁 熊本弁 北九州弁 筑豊弁 大分弁 宮崎弁 諸県弁 鹿児島弁
上一段活用下一段活用動詞の未然形
(例:「みない」、「みよう」の「み」)
みら、みろ 「みない」→「みん」
「みよう」→「みゅい」
みれ     みら、みろ  
上一段、上二段、下一段、下二段動詞の命令形語尾
(例:寝ろの「ろ」)
れ、ろ よ、い、れ
(但し、「い」は下一段活用動詞以外に、「れ」は下一段活用動詞に用いられる)
上二段活用動詞の活用   上一段
(但し「できる」は未然形で下一段に活用する。)
上一段
(但し、未然形と命令形は五段活用
  上二段
(但し、命令形は五段活用)
    上二段または下二段
(但し、命令形は五段活用)
上二段または下二段 下二段 五段活用または下二段
上二段動詞の未然形語尾
(例:起きないの「ない」)
ん、らん らん ん、らん らん ん、らん らん
下二段活用動詞の活用   下二段
(但し、未然形と命令形は五段活用。)
  下二段
(但し、命令形は五段活用)
  下二段
ナ行変格活用動詞の活用   五段活用 五段活用   ナ変
(但し、終止形・連体形・仮定形は「ん」又は「ぬ」)
    五段活用   ナ変
(但し、終止形は連体形を用いる。)
   
カ行変格活用動詞の活用   カ変
(但し、命令形が「け~」)
カ変
(但し、「せる」がつくとき未然形「こ」のあとに「ら」を挿入する。)
  カ変
(但し、命令形が「け」)
        カ変      
カ変動詞の命令形「こい」   けー こい       き、きよ、こい けー けー、こんか
サ行変格活用「する」の命令形 せろ せれ せろ せー、しい せろ、せれ、しい しい、しよ しい、せー せー
受け身、尊敬、自発、可能の助動詞「れる」「られる」
(例:「笑われる」の「れる」)
  るう、るっ
らるう、らるっ
るう
らるう
  るる、るっ
らるる、らるっ
るっ
らるっ
るる
らるる
るる、るっ
らるる、らるっ
るっ
らるっ
見える   見える 見える   みゆる
みゆっ
みゆる みえる みゆる みゆる、みゆっ、みゆぅ みゆっ、みゆぅ
行こう   行こう   行こい     いこう いくどー いっどー、いっがー
行きたい いきたか いこごたっ、いきたか いこごたー   行こごたっ いくごたる、いきたかー   いきたい いきてえ いくごたる(ごたっ)、いきて いくごたっ いっごたー
行かなければならない いかんばいけん、さるかんば いかんばならん いかないかん   いかやん いかなん、いかやん いかにゃいかん いかないけん、いかんにゃいけん いかにゃならん、いかにゃいけん いかにゃいかん、いかんならん いかんないかん、いかにゃならん いかにゃならん、いかんじなならん
行けばよい いけばよか、さるけばよか いくぎよか いきゃよか   いきゃーよか
いっげっとよか
いけばよか いきゃーいい   いきゃーいい いきゃいい   いけばよか
長崎弁 佐賀弁 博多弁 筑後弁 柳川弁 大牟田弁 熊本弁 北九州弁 筑豊弁 大分弁 宮崎弁 諸県弁 鹿児島弁
~じゃないか ~やっか/~たいな ~やなかか? ~やないか/~やんか   ~やっか/~やっかい
~やっかん/~やっかんも
~じゃなかか ~じゃなっか ~やないか/~やんか ~じゃろうが/やろうが、~やんか     ~じゃっどが、~やっどが
つらい きつか/やぜか きつか きつか   きつか      きつい/きちい   よだきい きつか、こえ、てせ
大変だ   ざっとなか やおいかん   ざっとなか、やおなか やおいかん   やおねえ ぼくじゃ、ざっといかん   やおいかん、ざっといかん
頑張る がんばる/がまだす   頑張る   がまだす     きばる     きばる、きばっ
暖かい ぬっか ぬくい   ぬっか     ぬくい   ぬきー ぬきー、ぬっか
ばか ばか ふうけもん ばかちん       ばかたん       たり    
このように、そのように、あのように、どのように こがん、そがん、あがん、どがん こげん、そげん、あげん、どげん けん
せん
あん(あげん)
でん
こげん、そげん、あげん、どげん こぎゃん、そぎゃん、あぎゃん、どぎゃん こげえ、そげえ、あげえ、どげえ こんげ、そんげ、あんげ、どんげ こげん、そげん、あげん、どげん
「~だよ」 ~たい ~た/たい/たん/たんも
(尊敬の度合で使い分ける)
~たい ~なんよ、〜(や)わ ~たい ~で、~じゃあ、~(じゃ/や)わ ~じゃが、~やが ~じゃっど、~やっど、~じゃが
「~なんだよ」 ~ばい ~ばい、~っちゃん   ~たのい/たいのう/たんのも/たんものも       ~ちゃ/っちゃ、〜なんよ ~ばい、~っちゃ ~ちゃ、~わい、 ~なっちゃが、~やっちゃが ~じゃっとよ、~じゃっでや、~やっとよ
見てもしょうがない 見てんしょんなか
見たっちゃしょんなか
  見てんしょんない、見たっちゃしょんない   見たっちゃしょんなか         見てんしょうがねえ、見てんしょいねえ 見てんてにゃわん   見てんしょんね
どうか? どがんか?
どげんや?
どげんね?
  でんか?        どうかい?   どげえか?、どげえな? どんげか? どげんか?、どげんや?、どげんけ?
おる   おる、おっ おる おる、おっ     おる おる、おっ
~なさった   動詞の連用形+んしゃった 動詞の連用形+んしゃった 動詞の未然形+っしゃった 動詞の連用形+召した/なはった
動詞の未然形+っしゃった/らした
なはった       動詞の連用形+や(ゃ)った、なった    
小さい こまか こまい、ちんこい こまか こんちょか   ちっこい   こんめえ、ちいせえ こめー こめー、ちんけ

(加筆希望)

音韻の比較

薩隅 肥筑・日向 両豊 山陽 四国・近畿 東山陰 出雲 北陸 濃尾 ナヤシ 越後 西関東 東関東 南奥羽 北奥羽
イ段ウ段中舌性 × × × × × × × × × ×
四つ仮名区別数 4 4、2  3~2 2 2(一部4) 2 1 2~1 2 2 2 2 2 1 1
[u] [u] [u] [u] [u] [ɯ] [ɯ̈] [ɯ]~[ɯ̈] [ɯ] [ɯ] [ɯ] [ɯ] [ɯ̈] [ɯ̈] [ɯ̈]
母音子音優勢
シラビーム方言性 × × × × × × × × × × ×
アクセント 二~無

〇:あり ×:なし △:中間または一部地域にあり 

母:母音優勢 子:子音優勢 (空欄):中間

甲:甲種アクセント(京阪式アクセント)またはその亜種 乙:乙種アクセント(東京式アクセント) 無:無アクセント 二:二型式アクセント

県境・国境と「言境」

江戸時代には藩、天領、寺社領、旗本知行地といった、統治者の領分を越えた人の往来が制限されたため、各地に特徴のある方言が形成された。その後、廃藩置県を経てもそれぞれの方言のもつ従来よりの特徴は残った。

存在動詞「いる」と「おる」を例にとれば、その境は太平洋側ではほぼ浜名湖の東西、内陸側では長野県南部で県内を東西に横断する線の北側と南側、同県北部では岐阜県との県境を成す飛騨山脈の東西など、必ずしも言境と県境・国境が一致する地域ばかりではない。

例えば、同じ愛知県でも三河弁尾張弁は若干異なっており、更に三河弁の中においても西三河は尾張弁に近く、東三河遠州弁に近い。新潟県糸魚川市や静岡県遠江地方でも県境付近では「おる」が使用される。三重県桑名市長島町は、三重県(伊勢国)でありながら尾張系(尾張国)の語彙が話され、静岡県湖西市は、静岡県(遠江国)でありながら三河系の言葉が話されているといった事例が挙げられる。

又、離島は本土よりも更に人の往来が制限されていた為、現在経済的に依存している本土自治体の方言とかなり違う事が多い。さらに旧国とされた島々は、中小の島々よりも更に独立性を持っていた為、特にこの傾向が強い。

関連項目

参考文献

外部リンク


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