ジェットエンジン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年7月12日 (土) 22:34時点におけるKurirai2 (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索
ファイル:AirBaltic Boeing 737-500 turbine.jpg
ナセルに覆われたボーイング737-500CFM56ジェットエンジン(ターボファン)。
ファイル:Engine.f15.arp.750pix.jpg
アメリカジョージア州ロビンス空軍基地でテスト中のF-15 イーグルのF100ジェットエンジン(ターボファン)。

ジェットエンジンテンプレート:Lang-en)とは、外部から取り込んだ空気を利用すること、および噴流(ジェット)を直接的生成することをともに満たし、ジェットに起因する反作用を推進に直接利用する熱機関をいう。ジェットの生成エネルギーには、取り込んだ空気に含まれる酸素と燃料との化学反応(燃焼)の熱エネルギーが利用される。狭義には、空気吸い込み型の噴流エンジンだけを指す。また、主に航空機固定翼機回転翼機)やミサイルの推進機関または動力源として使用されるものを指す。

ジェット推進は、噴流の反作用により推進力を得る。より具体的には、噴流が生み出す運動量変化による反作用(反動)がダクトノズルやプラグノズルに伝わり、推進力が生成される。なお、ジェット推進と同様の噴流が最終的に生成されるものであっても、直接的に噴流を生成していないもの、例えばプロペラやファン推力などは、通常はジェット推進には含めない。プロペラやファンは、直接的には回転翼による揚力を推力としている。

ジェット推進を利用している熱機関であっても、ジェット推進を利用しているエンジン全てがジェットエンジンと定義されているわけではない。外部から取り込んだ空気を利用しないもの(典型的には、ロケットエンジン)も、通常はジェットエンジンには含めない。ジェットエンジンとロケットエンジンは、用途とメカニズムが異なる。具体的には、ジェットエンジンは、推進のためのジェット噴流を生成するために外部から空気を取り入れる必要があるのに対し、ロケットエンジンは酸化剤を搭載して噴出ガスの反動で進むため、宇宙空間でも使用可能である点が強調される[1]。その代わりにロケットエンジンの燃焼器より前に噴流は全くない。そのため吸気側の噴流も推進力に利用するジェットエンジンと比較して構造も大気中の効率も大幅に異なり、区別して扱われる。

現代の実用ジェットエンジンのほとんどは噴流の持続的な生成にガスタービン原動機を使っている。なお、タービン(圧縮機/回転機)とはラテン語回転するものという語源から来た連続回転機のことである。このため、タービンを利用することがジェットエンジンであるために必要であるとも説明されることがあるが、実際にはタービンを使わないジェットエンジンも多数あり、タービンの有無はジェットエンジンであるか否かの本質とは関係ない。ただし、ジェットエンジンにガスタービン原動機を使うことが圧縮による効率化に有利であるため、回転翼推力とジェット推力の複合出力エンジンとして様々な最適化が必要(可能)になり、複数の形式が生まれた。

さらに、ジェットエンジンは熱機関の分類(すなわち内燃機関か外燃機関か)からも独立した概念である。つまり、ジェットエンジンは基本的には内燃機関であるが、実用化されていないものの、原子力ジェットエンジンのような純粋な外燃機関のジェットエンジンも存在しうる。

概要

広く実用されているジェットエンジン(ターボジェットターボファンターボプロップターボシャフト)は原動機にガスタービンエンジンを使用しているので、内燃機関としての仕組や熱機関としてのサイクルもそれに準じている。すなわち作業流体・酸化剤として外部から取り込んだ空気を圧縮機で加圧し、燃料(主にケロシン)と混合してブレイトンサイクルの下に連続的に燃焼させ、その燃焼ガスによるジェットの反動そのものを推力として利用したり、羽根車(タービン)を用いて回転力を生成しプロペラファンの揚力に変換し推進力にする。そして回転力の一部は圧縮機を回転させる動力となり、自身の持続運転に使われる。

ガスタービンエンジンは(レシプロエンジンの間欠燃焼と異なり)連続燃焼による連続回転機であるため、連続的なジェットガス生成用の原動機としても最適であった。もしジェットエンジンを間欠燃焼で作るとレシプロエンジンを原動機に使うまでもなくパルスジェットを実現できる。

上記ガスタービン型の航空用エンジンに加え、エアブリージングエンジン(作業流体および酸化剤として空気を吸入・排出する内燃機関の総称でレシプロエンジンも含む)の内、なんらかの方法で空気を圧縮して燃料と混合し、燃焼後に高速の排気流を得て推力とする機関(ラムジェット、パルスジェット、モータージェットなど)もジェットエンジンとして言及される。このうち圧縮機やタービンを用いず燃焼ガスをそのまま出力として利用するラムジェットとパルスジェットはガスタービンエンジンに対してダクトエンジンに分類されることもある。タービンの入り口温度が限界に達しているために、今より高効率、超高速ジェットエンジンを目指す手段として再び注目されている。

なお空気燃焼以外でジェット流を生み、その反動を利用する推進装置にはロケット(非エアブリージングエンジン)や水中翼船用のウォータージェットなどもあるが、それらはジェットエンジンとして言及されない場合が多い[2]発電用もしくは船舶戦車の動力として航空用ガスタービンエンジンが転用される事例も多いが、それらは回転力を利用するだけなのでジェットエンジンとは呼ばれない(単にガスタービンもしくはターボシャフトと記載される)。

開発の歴史

ファイル:Ohain USAF He S-1 page58.jpg
オハインが最初に試作したHeS 1の断面図(軸対称な下部断面は省略されている)。圧縮機、タービン共に遠心式であり、非常に簡潔な構造である。
ファイル:Flughafen Rostock-Laage1.JPG
世界初のターボジェット機He178のレプリカ
ファイル:FrankwhittleE28-39farnborough.jpg
フランク・ホイットルの名が刻まれた支柱の上に設置されたグロスターE.28/39のレプリカ

ライト兄弟1903年に初めて飛行に成功した時から第二次世界大戦頃まで、飛行機の推進装置の主流はレシプロエンジンプロペラの組み合わせであった。飛行機の軍事的価値が高まるに従い、より高速で上昇性能も優れた機体が希求されるようになったが、レシプロエンジンの構造的制約からくる出力の頭打ちとプロペラ推進の空力的な限界により、機体の性能向上にも陰りが見え始めていた。そのような潮流の中で新しい航空機用推進機関が検討されるようになり、1930年代にはイギリスナチス・ドイツを中心として本格的な研究・開発が始められた。

この時期に今日ロケットやジェットエンジンとして知られる噴流推進機関の基本形が考案されることとなり、ガスタービン型のジェットエンジン(ターボジェットエンジン)開発も同時に始まっている。圧縮機とタービンを備えたガスタービンの概念そのものは1791年にイギリスのジョン・バーバー (John Barber) によってすでに提出されていたが、それから100年以上経った1903年になってノルウェーの技術者エギディアス・エリング (Ægidius Elling) が初めて実動させることに成功した。主な困難はタービン出力から圧縮機を回転させることにあった。また、以後のガスタービン実用化に際しては耐熱合金の開発や、熱膨張によるタービンブレードの亀裂を克服する必要があった。

ガスタービン型ジェットエンジン研究の初期にはタービン出力のみで圧縮機を回転させることが難しかったため、折衷案としてレシプロエンジンによる圧縮機駆動を行うモータージェットも考案された。この形式を採用した代表的な機体は1940年に初飛行したイタリアカプロニ・カンピーニ N.1である。当時はファシスト党プロパガンダの影響もあってプロペラのない先進的な飛行機として注目されたが、性能は通常のレシプロ機に及ばず、ジェット流により得られる推力も微々たるものであった。なお、カプロニ・カンピーニに先立ってルーマニアアンリ・コアンダが製作したコアンダ=1910というモータージェット機が存在し、第二次世界大戦中には日本旧ソ連でいくつかのモータージェット機開発が見られたが、結果的に後の技術史へ大きな影響を与えることはなかった。

現代につながるジェットエンジンは、イギリス空軍の技術士官フランク・ホイットルドイツの技術者ハンス・フォン・オハインがそれぞれ独立に考え出したターボジェットエンジンである[3]。ホイットルは1920年代からジェットエンジンの研究を始め、1937年4月にパワージェットと呼ばれるターボジェットを完成させた。ホイットルのチームがジェットエンジンの実験を最初に行なったとき、燃料の供給を止めた後に燃料が逆流して溢れ出し、それが燃え尽きるまでエンジンが止まらずパニックになりそうになったというエピソードが残っている。一方、オハインは当時の航空機業界の大物だったエルンスト・ハインケルに招聘され、ハインケル1936年からジェット推進機関の研究を始めた。そうしてオハインが水素燃料式のHeS 1を経て完成させたHeS 3He178に搭載され、同機は1939年8月に世界初のターボジェットエンジンによる飛行を成し遂げた。またホイットルが開発に参加したターボジェット機グロスター E.28/39はHe178に約2年遅れて1941年5月に本格的な飛行を行っている。

こうして第二次世界大戦後半にはドイツ、イギリス、アメリカでジェットエンジンを搭載した航空機が次々に開発された。ドイツではハインケル以外の航空機メーカーでもターボジェットエンジンが完成し、ユンカースBMW軸流式圧縮機を備えたターボジェットを製造した(なおHe178やE.28/39は信頼性は高いが圧縮率の低い遠心式圧縮機を採用していた)。製造されたエンジンはジェット軍用機Me262Ar234等に搭載され大戦末期に実際に運用されている。また、パルスジェット推進のV1飛行爆弾が実戦投入され、ラムジェットを用いた奇抜な兵器(トリープフリューゲルアレクサンダー・リピッシュが設計したP.13aなど)もいくつか計画された。アメリカ、イギリスでは遠心式圧縮機を備えたジェットエンジンが実用化され、グロスター ミーティアをはじめとしたジェット戦闘機開発が進んだ。戦後、ドイツで製造・計画されたジェット推進の軍用機はアメリカや旧ソ連で徹底的に研究され、各国が独自に進めてきた技術研究と相まってジェットエンジンを爆発的に普及させた。戦時中の日本でもドイツのBMW 003を参考に軸流圧縮式ターボジェットのネ20が完成し、試作ジェット攻撃機橘花の飛行を成功させたが実戦には間に合わなかった[4]

原理

内燃機関としての特徴

ファイル:Brayton cycle.svg
ガスタービン動作の概念図とブレイトンサイクルのサイクル線図。線図の左は縦軸・圧力P 、横軸・体積V としたもので、右は縦軸・温度T 、横軸・エントロピーS としたもの。qinqout はそれぞれ吸収した熱量と放出した熱量を示す。
ファイル:ジェット・エンジンの動作原理(詳細図).PNG
最も基本的な航空用ガスタービンであるターボジェットの仕組・動作の概要。

ガスタービン型のジェットエンジンの場合、熱力学的にはブレイトンサイクルに従う。ブレイトンサイクルは断熱圧縮、吸熱・等圧膨張、断熱膨張、放熱・等圧圧縮の4プロセスからなるが、その特性から燃焼(吸熱)を行う時点の圧力が高いほど取り出せる仕事量は増大する。よってジェットエンジンでは燃焼前に空気を十分に圧縮することが重要となる。なおガスタービン以外のジェットエンジンが従う理論サイクルはブレイトンサイクルではないが、一般的に似たようなサイクルであり、やはり圧縮の方式が成否を分ける。

レシプロエンジンでは爆燃が間欠的に行われるが、ジェットエンジンでは(パルスジェットを除いて)燃焼は連続的に行われる。まず、吸入口から取り込まれた空気は圧縮機によって大気圧の数十倍(現行のエンジンでは約30倍)まで圧縮される。圧縮された空気は燃焼室内において燃料と混合・燃焼されて高温・高圧の燃焼ガスとなる。燃焼ガスはエンジンから排出される前にタービンを回転させる。タービンの回転は圧縮機へ伝わり、連続的に空気を吸入・圧縮するための動力になる。燃焼ガスはそのまま推力となるか、タービンもしくはその後段に設置された追加タービン(フリータービンとも)を回転させ軸出力として取り出される。なお、ブレイトンサイクルの吸熱・等圧膨張過程は燃焼室内での燃焼に対応し、断熱膨張過程はタービンおよび排気口におけるガスの膨張に対応している。

推進力を得る仕組

ジェット推進もプロペラ推進と同様に空気の運動量を変化させたことによる反作用として機体を前進させる。ジェットエンジンあるいはプロペラ回転面を仮想的な円盤と仮定した、単純化したモデルを考えてみる。この円盤を通過する流体によって得られる推力 T は、その大きさが空気に与えられる運動量変化(力積)を単位時間当たりにしたものの大きさに等しく、またその向きは正反対となる。このため、当該円盤が吸いこんだ空気の質量(質量流量)を単位時間あたり <math>\dot{m}</math>、円盤への流入空気速度(≒飛行速度)を V、円盤から十分離れた下流における気体の排出速度を V とすると、推力 Tは次のように書ける[5]

<math>T = \dot{m} (V_{\infty} -V)</math>

プロペラ推進では主に質量流量 <math>\dot{m}</math> を大きくすることで推力を発生させる。すなわちプロペラを大型化したりブレード数を増やしたりして推力 T の増強を図る。これは、プロペラブレードと機速の合成速度が音速を超えると衝撃波が発生することで効率が著しく落ちるためである。その結果、通常のプロペラを装備した機体の速度は 700-800 km/h が上限となる。これに対し、上式で気流速度差 V - V を大きくする(排気流を高速にする)ことでも T を増すことが可能であり、これに基づいて考案されたのがジェット推進である。ジェット推進でも回転物体(圧縮機やタービン)は存在するが、ダクトやブレードの形状を工夫することで衝撃波が抑えられるのでプロペラ推進の場合に生じかねない衝撃波による悪影響を防ぐことができ、実際にその発想がブレークスルーとなった。

ちなみに、機速V が増加すると次第に V - V が小さくなっていくが、その一方で流入する質量流量(単位時間あたりに流入する空気の質量)<math>\dot{m}</math>が増加するので、V - Vが極端に小さくない限り、互いの効果が相殺されて推力 T はほぼ一定に保たれる(この点は機速によらずほぼ一定出力P を仮定するレシプロエンジンと異なる)。

なお、効率面で補足すると、ジェット推進では気体に与えられえる運動エネルギーの割合が大きくなり、パワーロスは一般的に大きくなる。ここで、推進効率[6]は、プロペラ推進ではプロペラ効率とも呼ばれ、設計の指針とされるパラメータである。このパラメータは特に出力が限られたレシプロ機では重要視されたが、ジェット推進で同様の効率を計算するとプロペラ推進の場合より低くなりがちである。ただし、 V - V が小さくなるほど気体に与えられる運動エネルギーの割合が低下して推進効率が増加するので、一般的にジェット機(特にターボジェット)は高速時のほうが燃費が良い。この観点では、それほど高速を必要としない用途には、純粋なターボジェットは排気速度が高すぎるともいえ、効率の改善を図るために、現代の殆どの航空機用エンジンでは、ターボプロップターボファンのようにプロペラやファンを採用し、排気速度を高めすぎずに質量流量 <math>\dot{m}</math> を増大させる手法も併用されている。

実際のジェットエンジンの出力

ピストンエンジンやエンジン構造がジェットエンジンとほぼ同じターボプロップ・エンジン、ターボシャフト・エンジンなどは、出力を軸出力で取り出す為、出力の単位は軸馬力(SHP)使用されるが、ジェットエンジンの出力の単位はスラスト(推力)で表され、単位はポンド(Ibf)またはキログラム(kgf)またはニュートン(N)で表される。またジェットエンジンが発生する有効なスラストを正味スラストFn (kgfまたはIbf)といい、次のようになる。

ターボジェットエンジンの場合
<math>F_\mathrm{n} = \frac{W_\mathrm{a}} {g}(V_\mathrm{j} -V_\mathrm{a}) + \frac{W_\mathrm{f}} {g}V_\mathrm{j} + A_\mathrm{j}(P_\mathrm{sj}-P_\mathrm{am})</math>

となる。ここで

Wa は吸入空気流量(kg/sまたはIb/s)
Wf は燃料流量(kg/sまたはIb/s)
g重力加速度(9.8m/s2または32.2ft/s2
Va は飛行速度(m/sまたはft/s)
Vj は排気ガス速度(m/sまたはft/s)
Aj は(ジェット・エンジン出口面積(ft2またはm2
Pam大気圧(kgf/m2またはIbf/ft2
Psj はジェット・ノルズ出口静圧(kgf/m2またはIbf/ft2
ターボファンエンジンの場合
<math>F_\mathrm{n} = \frac{W_\mathrm{ap}}{g}(V_\mathrm{jp}-V_\mathrm{a}) + \frac{W_\mathrm{af}}{g}(V_\mathrm{jf}-V_\mathrm{a})</math>

ここで、

Wap はエンジン本体に流入する1次空気流量(kg/sまたはIb/s)
Vjp はエンジン本体から排出される1次空気排気速度(m/sまたはft/s)
Waf はファンに流入する2次空気流量(kg/sまたはIb/s)
Vjf はファンから排出される2次空気排気速度(m/sまたはft/s)

である。

ターボジェットエンジンの構成要素

ガスタービン型のジェットエンジンは主に圧縮機、燃焼室、タービンおよびそれらの周りの吸・排気口やナセルから構成される。さらにそれらに加えて搭載機の用途に応じた特殊な装置・機構が付随することもある。以下でそれぞれの構成要素を説明する。

吸気口

ファイル:Airintake duct.jpg
ダイバージェントダクト(上)とコンバージェント・ダイバージェントダクト(下)の模式図
ファイル:Concordeintake.gif
コンコルドの可変吸気口の動作概要。離陸時や亜音速時(上)は多くの空気を取り入れつつダイバージェントダクトを構成し、超音速時(中)にはコンバージェント・ダイバージェントダクトを構成する。

ジェットエンジンに流入する空気はまず吸気口(エアインテーク 、またはエアインレット)を通り、吸気ダクトを通過する。吸気口はベンチュリ状の構造を利用して流入空気の動圧を静圧に変換し、流速を減じる役割を担う(ベルヌーイの定理の応用)。流速をマッハ0.5程度まで下げて圧縮機の回転による衝撃波の発生を防ぎ、同時に空気を圧縮する効果を得る。ただし、流速が亜音速(音速以下)か超音速かでベンチュリの果たす役割が逆転するため、亜音速機と超音速機では使用する吸気口が異なる。吸気口はエンジン・ナセルの一部となるのが一般的であり、エンジンメーカーが製造する。機体外板が吸気口の一部となる場合や、吸気ダクトが機体内部となる場合は、機体メーカーが作る。

ダイバージェントダクト (divergent duct)
亜音速機ではエンジン内部に向かってダクト径が広がっていくダイバージェントダクトが用いられる。亜音速流体にベルヌーイの定理を適用すると、ダクト径の広がりと共に動圧(流れによる圧力)が低下し、その分静圧(流れのないときの圧力)が増加するためである。
コンバージェント・ダイバージェントダクト (convergent divergent duct)
超音速機にはダクトの中間部がくびれたコンバージェント・ダイバージェントダクトが用いられる。これは超音速流ではダクト径の変化と動圧・静圧変化が亜音速の場合の逆になるからで、ダクトがすぼまっていくコンバージェント部で流速を音速程度まで減じ、その後に広がるダイバージェント部で亜音速流体の減速・圧縮効果を得ている。ただし機速が音速に達するまでは全体をダイバージェントダクトとして用いる必要があるため、吸気口の形状を速度によって適宜変化させるための可変吸気口を備えている。可変吸気口のコンバージェント部に使われるのが可変円錐(ショックコーン、マッハコーン、エアロスパイク)と可変傾斜版(ランプ)である。可変ショックコーンは全体が前後に動き円錐斜面がコンバージェント部を形成する。可変ランプは傾斜版の角度を可変にしてコンバージェント部を形成する。超音速時のコンバージェント部での圧縮とは衝撃波を吸気口に集中して行われる。
フィルタ、セパレータ
回転翼機ホバリングなどを行うために前進運動だけの固定翼機よりも地上から巻き上げられる異物をエンジン内に吸入する可能性が高い。レシプロエンジンではエアクリーナーによって吸入空気をろ過していたが、ガスタービンエンジンでは吸入量が大きく別の機構が使われる。ターボシャフトエンジンでは、エアクリーナーに代ってパーティクル・セパレーターと呼ばれる装置によって異物を除去する。パーティクル・セパレーターの代表的なものに多数の小孔を備えたものがあり、孔の中の渦発生ベーンで空気の流れがねじられ、その遠心力で異物を分離し吸入空気から除去する仕組みを持つ[7]

圧縮機

ファイル:Turbojet operation- centrifugal flow.png
遠心圧縮式ターボジェットの概略図。流入空気はインペラーにより円周方向へ偏向され、その後ディフューザーを通過して加圧される。
ファイル:Turbojet operation-axial flow-en.svg
軸流圧縮式ターボジェットの概略図。流入空気は複数段のブレード・アンド・ディスクとベーン・アンド・シュラウドの組によりエンジン後方に送られるつれて圧縮されていく。
ファイル:Rotation compresseur.JPG
軸流圧縮機のブレード・アンド・ディスク(赤色)とベーン・アンド・シュラウド(青色)の配置

吸気口を通過した空気は燃焼室へ送り込まれる前に圧縮機により加圧される。初期のジェットエンジンの圧縮率は大気圧の数倍という小さいものであったが、F-15に搭載されているF100では約30倍、ボーイング777に搭載されているGE90では約40倍という高圧を生み出している。ジェットエンジンに使われる圧縮機には遠心圧縮式軸流圧縮式の2種類がある[8]。通常、圧縮機は複数設けられ、その数は「段数」で数えられる。また、軸流圧縮機の後段に遠心圧縮機が設置されるような場合もある。

遠心圧縮式 (centrifugal compressor)

テンプレート:Main

流入空気を羽根車(インペラー (impeller))によってエンジン回転軸の遠心方向に90°偏向させ、その遠心力と圧縮機出口に設置されたディフューザーで圧力を高める方式である(インペラーとディフューザーの組を1段と数える)。構造が簡単で1段当りの圧縮率が高く、回転数がある程度変動しても効率が落ちないといった利点があり、小出力ならば軸流圧縮式に比べて軽量化が可能である。このような特徴からオハインやホイットルが製作した初期のターボジェットはこのタイプの圧縮機を使用している。ただし、軸流式と組み合わせなければ段数を増やすことが難しく、圧縮比を大きくするためにインペラーの直径を増すと前面投影面積が大きくなる(機体に搭載した場合空気抵抗が増加する)という欠点を持つ。したがって今日の航空機用大推力エンジンにはほとんど用いられない。しかしながら、中型輸送機用ターボプロップや中・小型ヘリコプター用ターボシャフトなどの比較的低出力のエンジンには、その構造の単純さ故に今なお使われている(その場合、軸流式との組み合わせであることも多い)。また、ホンダジェットに搭載されたターボファンエンジンHF120の高圧圧縮機(最終段の圧縮機)にもチタン合金製の遠心式圧縮機が使用されている。ちなみに航空用レシプロエンジンのスーパーチャージャーもインペラーとディフューザーを備える遠心圧縮式である。
軸流圧縮式 (axial compressor)

テンプレート:Main

軸流圧縮機は回転軸と平行方向に空気流路を持つ圧縮機である。大きくわけて2つの主要部品から構成されている。圧縮機ロータ(Compressor Rotor)と圧縮機ステータ(Compressor Stator)である。圧縮機ロータは、円盤状のディスク(Compressor Disk)の円周に動翼(Rotor Blade)を取り付けたブレード・アンド・ディスク(Blade and Disk)を回転軸方向に何段も重ねて一体化させたものである。一方、静翼(Stator Vane)端部を内側はインナ・シュラウド(Inner Shroud)と外側はアウタ・シュラウド(Outer Shroud)と呼ぶ大小2つのリングに取り付けたものをベーン・アンド・シュラウド(Vane and Shroud)と呼ぶ。このベーン・アンド・シュラウドを圧縮機外側ケースの内面にロータ回転軸方向に何段も取り付け一体化させたものが圧縮機ステータである。圧縮機ロータと圧縮機ステータはそれぞれの各段の動翼と静翼が交互になるように設置される。流入空気は圧縮機ローターが回転することで動翼と静翼によって加圧され、何段もの動翼と静翼を通過させることで次第に高圧となっていく。構造は複雑になるが多段化しやすく高圧縮比を得られ、エンジン直径を小さくすることができる。一方、動翼(ブレード)と静翼(ベーン)の製作にはコストがかかり、特に動翼はディスクに片端支持のみで固定されるため加工精度いかんでブレードによるフラッターを起こしやすいという欠点がある。このフラッターは静翼の角度を調節することである程度まで対応できるが、回転数は限られる。現在では1軸式は少数派で低圧タービンで低圧圧縮機を駆動し、高圧タービンで高圧圧縮機を駆動することにより効率を高める2軸式が主流である。近年の大型、高出力ターボジェット、ターボファン、ターボシャフトのほとんどはこの軸流圧縮式を用いている[8]。小型のものでは圧縮機の後段の動翼・静翼が小さくなり製造が困難となる。加工精度も高いものでないと空力的悪影響を引き起こし、設計時に想定した要求性能を到達させるのが困難なので、最終段のみ遠心式とする場合もある。

ディフューザー

圧縮機の後方に位置し、圧縮機出口と燃焼室との間をつないでいる。ディフューザー (Diffuser) は、圧縮機で圧縮された空気の流れを燃焼室で利用するのに適した速度まで落とすため、末広がりのダイバージェント・ダクト形状になっている。圧縮機から送られた空気の速度エネルギーが静圧に変換されるため、ディフューザー出口ではエンジン中でも最も圧力が高くなっている[7]

燃焼室

ファイル:RM2 aka De Havilland Ghost.jpg
カン型燃焼室を採用した初期のターボジェットであるテンプレート:仮リンク。左から右に空気が流れ、銀色の筒状部分が燃焼室後部でケーシングやライナおよびノズルの配置が確認できる。
ファイル:Combustion chamber GE J79.jpg
GE J79エンジンのカン型燃焼室

空気の流れから見て圧縮機とディフューザーの後に位置している燃焼室 (Combustion Chamber) の役割は、取り込んだ空気流に熱エネルギーを与えることであり、燃料噴射による火炎を維持しながら適度の流入空気を取り込んで、空気と燃料をすばやく混合して燃焼させ、後に続くタービンや排気ノズルに高温ガスを送り出すことである。

燃焼室にはいくつか異なる形状が存在するが基本的には入れ子状の構造をしており、燃焼室の外形を構成するケーシングと内側のライナ (Liner) から成る。ライナは多数の孔が開けられており、燃焼前の空気の層流で冷却されるように配置されている。ライナの内側に燃料噴射ノズルが設置されており、点火プラグは燃料噴射ノズルに近い4時と8時付近の2か所に設けられることが多い。

燃料にはジェット燃料が使用され、その主体であるケロシンの理想的な空燃比は15対1であるが、実際に燃焼室に送り込まれる空気流量の全量と噴射される燃料の総空燃比(重量比)は40 - 120:1程度である[9]。燃焼室の上流部では、燃料噴射ノズルの周囲のオリフィスの機能を持った旋回案内羽根(Swirler、スワラー) から、14 - 18:1程度の混合比になるように空気流量の25%程だけがライナで囲われた燃焼領域に取り込まれ、これは一次空気と呼んで区別される。残りの空気流量の75%程は二次空気と呼ばれ、燃焼室の内部冷却と燃焼ガスの希釈、一次空気で完全燃焼しなかった燃料の二次燃焼に利用される。

燃焼室直前の圧縮空気の流速は100 - 200m/sであるが、ライナはその流れから火炎を保護し、部分的に10 - 20m/s程度に減速された燃焼領域を作り出す。ケーシングとライナの間およびその孔には空気が流れ、燃焼領域に流れる空気量が調節されるとともに高温に晒されるライナが冷却される。

燃料コントロール装置によって高圧に加圧された燃料はノズルから噴射されて霧状にされる。始動時は圧縮空気の流れの中で、ノズル近くに位置する点火プラグの電気火花によって霧状の燃料に点火される。一次空気の持っていた軸方向での運動量はスワラーによって旋回運動に変換され、燃料噴射ノズルから噴射される霧状の燃料との混合とその初期燃焼に必要な時間だけ旋回しながら燃焼領域の前部を形成する。最初に点火プラグによって点火された後は、火炎は自ら燃焼領域内で維持するため、電気火花は始動時だけ放たれる。

旋回渦(スワール)を形成しながら空気と燃料は混ざり合い燃焼することで一次燃焼領域を形成する。ライナの冷却も兼ねた二次空気が、ライナの孔から一次燃焼領域の下流側に流入することで、二次燃焼領域を形成する。流入する二次空気の流れがその上流である一次燃焼領域内に環状渦を作り、これが火炎を持続させる効果を生む。二次燃焼領域内では一次空気で燃焼しきれなかった燃料まで燃焼されると共に二次空気による希釈が始まる。ライナ内の後部は混合希釈領域となって一次空気と二次空気が混合され、後に続くタービンノズルやブレードが部分的な高熱で損傷を受けないように高温ガスは平均化される。燃焼直後の一次燃焼領域のガスは2,000℃程になるが、二次空気と混合希釈されることでタービン直前では1,000℃前後まで低下する。

エンジンの停止時に燃料が燃焼室内に残留することで、次回の始動時に燃料過多となってホット・スタートや燃焼室の焼損の可能性があるため、底部にドレンバルブを設けてドレンタンクへ残留燃料を排出するようになっている。

4つの形式

ファイル:3 types of combustion chamber.PNG
左:カン型 中央:アニュラ型 右:カンニュラ型

ライナなどで構成される燃焼缶の形状と配置の違いによって燃焼室には4種類の形式が存在する。

カン型
カン型燃焼室 (Can type combustion chamber) では、複数の筒状の燃焼缶が輪状に等間隔で配置され、それを包むように燃焼室ケーシング(燃焼室ケース, Combustion case)も個別に設けられる。隣接する燃焼缶同士は火炎を伝播させ圧力を平均化するためのインターコネクタと呼ばれる管でつながれていて、2ヶ所からの点火が全体に伝えられる。カン型は空間の無駄が大きく少し製造が複雑でありまた、燃焼缶ごとで燃焼が不均等になりやすく、燃焼効率も良くない。その反面強固な構造であり整備性も良い。
アニュラ型
アニュラ型燃焼室 (Annular type combustion chamber) では、燃焼室に単一のドーナツ状のライナを備えている。ライナはおおむね円筒形の内外2枚の金属板より構成され[10]、2枚の間が燃焼領域となる。ライナを包むように、燃焼室外側ケースと燃焼室内側ケースより構成される燃焼室ケーシングが設けられる。アニュラ型はケーシングとその内面に沿った形状のライナの占有空間が、共に厚みを持った円筒形となるため、カン型のようなケーシング外に無駄な空間が存在せず、空気流路も直線的となる。同じ空気流量では燃焼室全体の直径を小さく作れて、ライナ冷却のための空気量も少なくて済むため、燃焼効率の向上と有害排気の減少に寄与するが、整備性は良くない。
カニュラ型
カニュラ型 (Can-annular type combustion chamber) は、アニュラ型の内側にカン型が置かれた構造である。ケーシングはアニュラ型と同様であるが、ライナはカン型の構成になる。
リヴァースフロー型
燃焼室をタービン部の外周に置いたリヴァースフロー型燃焼室 (Reverse flow type combustion chamber) という形式もある。アニュラ型、カニュラ型、カン型のいずれにも適用可能。エンジンの小型化が最大の長所である。

テンプレート:Main

初期のジェットエンジンではカン型が、1960年代にはカニュラ型が採用されていたが、現在では一般的にアニュラ型が主流である。リヴァースフロー型は小型ターボプロップやターボシャフトで多用され、一部の小型ターボファンにも使用されている。

性能

燃焼室の性能は「燃焼効率」と「圧力損失」「燃焼負荷率」「燃焼安定性」「出口温度分布」「高空再着火性能」「有害廃出物」で示される。

燃焼効率
供給された燃料は完全に燃焼することはなく、エンジン内で生じる熱量は理論的に発生可能な熱量より小さくなる。燃料が燃焼した割合が燃焼効率 (Combustion Efficiency) であり「実際に発生した熱量/供給燃料が理論的に発生可能な熱量」で表される。燃焼室に供給される圧力と温度が高くなるほど理論値に近くなり、実際には海面高度でほぼ100%であり、巡航高度では98%ほどになっている。
圧力損失
燃焼室の入口圧力と出口圧力の比を圧力損失 (Pressure Loss) と呼び、燃焼室での圧力損失は、燃焼室出口圧力の総圧/燃焼室入口圧力の総圧で表される。これは過流や摩擦によって生じるものであり、出来るだけ1に近い方が良いがおおむね0.93 - 0.98であり、失われた圧力が2 - 7%であることを示す。
燃焼負荷率
同じ大きさの燃焼室であればより多くの熱量が生み出せる燃焼室のほうが高い性能であるため、燃焼室の単位当りの空間容積でどれほどの熱量が発生できるかを示す指標として燃焼負荷率がある。燃焼負荷率は燃焼による発熱量/燃焼室内筒容積で表される。アニュラ型が高い燃焼負荷率を持つ。燃焼負荷率の向上を求めて過度に狭い空間で燃焼させると、高熱に曝される耐熱材の耐久性が損なわれる。
燃焼安定性
空気と燃料の混合比である空燃比と空気流量との相関について考え時、大きな熱出力を発生させようと空気流量を増すと、燃焼を継続できる空燃比は狭い範囲に限られ、やがて空気流量が限界を超えると最適な空燃比であっても燃焼は継続できなくなり「フレームアウト」する。これらの特性が燃焼安定性である。燃焼安定性はフレームアウトを起こさない限界の空気流量と希薄限界、濃厚限界からなる。
出口温度分布
燃焼室の出口ではガスの温度分布が均一である方が、後のブレードなどに熱的負担が少なくて済むため、その均一性を出口温度分布として示す。
高空再着火性能
飛行中にフレームアウトを起こした場合は再着火を試みるが、あまりに高空では燃焼室内の圧力が足らずに燃料に点火できない。同様に機速が不足しても圧力が足らずに燃料に点火できないか、仮に点火できても燃焼がタービンや排気部分まで及んで焼損が生じる。逆に機速が大きすぎると空気流量が大きすぎてやはり点火できない。高空再着火性能では、低空も含めた空中での再点火が可能な高度と速度の一定領域を性能として示す。
有害廃出物
環境保護の観点から、運転されるエンジンから排出される一酸化炭素や窒素酸化物といった有害廃出物の量は少ないほうが良く、燃焼室の性能の1つに数えられる。
材質
燃焼室はニッケル系の耐熱合金で作られる。特にライナは二次空気による冷却でもかなり高温になるため、セラミック・コーティングが施されている[7]

タービン

ファイル:Turbine Stage GE J79.jpg
J79の軸流式タービン部

テンプレート:Main タービン (Turbine) は燃焼室を出た高温高圧ガスを膨張させ、その熱エネルギーを圧縮機やファンなどが回転するための機械仕事として取り出すための機構である。タービンは大きく分けてラジアル・タービン(Radial Flow Turbine)と軸流タービン(Axial Flow Turbine)の2種類がある。タービンは過酷な環境の中で動作させるためにさまざまな工夫を必要とし、エンジンの他の部分に比べて入念な検査と頻繁な交換が行われる。

ラジアル・タービン(Radial Flow Turbine)
ラジアル・タービンは遠心圧縮機と構造や外観がほとんど同じであるが、ガスの流れる方向は正反対である。遠心圧縮機のインペラーに対応するものはラジアル・タービンではタービン・ホイール(Turbine Wheel)に相当する。遠心圧縮機のディフューザに対応するものがラジアル・タービンのノズル(Nozzle)に相当する。ラジアル・タービンのガス流体はタービンの外から中心に向かって流れ、タービン・ホイールを回転させて直結するエンジン・シャフトを回転させる。ラジアル・タービンは軸流タービンと比べ構造が簡単で製作も容易であるが、大型化するとタービン・ホイールに働く遠心力が過大になるばかりでなく、作動流体にも遠心力によって進行方向と逆向きの力が過大になり効率が悪くなる。このような理由から航空ジェットエンジンにラジアル・タービンを採用することは最近ではなくなった。
軸流タービン(Axial Flow Turbine)
軸流タービンは回転軸と平行方向にガス流路をもつタービンである。構造的・外観的にも軸流圧縮機によく似ている。回転部分のタービン・ロータ(Turbine Rotor)と静止部分のタービン・ステータ(Turbine Stator)に大別される。タービン・ロータは、タービン動翼(Turbine Blade)を円盤状のタービン・ディスク(Turbine Disk)の円周に取り付けた(Blade and Disk)をさらに圧縮機よりは少ない数段程度に軸方向に重ねて一体化させたものである。最近のタービン動翼は、先端断面をT字型にさせたシュラウド付きのものが多く採用されている。これはブレードのフラッター防止とガス漏れの抑制を狙って開発されたものである。
タービン・ステータはタービン・ノズル(Turbine Nozzle)とも呼ばれ、翼断面を持つ多数のノズル・ガイド・ベーン(Nozzle Guide Vane)の外径側端部を円筒状のアウタ・ノズルサポートに環状に嵌め込み取り付けられる。ベーンの内径側端部の固定方法は主に2種類あり、円筒状のインナ・ノズルサポートで支持する方法と、リング状のインナ・シュラウドで支持するベーン・アンド・シュラウド構造を採用する方法がある。ノズル・ガイド・ベーンは、インナとアウタ両方のノズルサポートに数段取り付けられるのが一般的である。

テンプレート:Double image aside

軸流タービンは軸流圧縮機と同じように、1列のタービン・ノルズと1列の動翼との組み合わせにより段を構成しており、タービン・ノルズが前で動翼が後ろの配置となっている。タービン・ノズルは流出ガスがタービン動翼に対し最適な角度で衝突するように流れの方向を変える働きを持っており、タービン・ノルズの最狭流路部の断面積の総和であるノルズ面積が小さ過ぎると、エンジンの最大出力時において、流出ガスの流れがせき止められて圧縮機のストール(失速)が発生しやすくなり、逆に大き過ぎると、タービン効率が低下して、燃料消費率の増加と排気ガス温度(EGT)が上昇する、そのため、タービンを設計する場合には最も重要な部分である。
軸流タービンには、タービン・ノルズと動翼で圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して、燃焼ガスを膨張・減圧させる反動タービン(Reaction turbine)とタービン・ノルズだけで圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して、燃焼ガスを膨張・減圧させる衝動タービン(Impuise turbine)がある。
反動タービンは、タービン・ノルズと動翼では、その間の流路断面が出口に向かって先細になっており、タービン・ノルズは燃焼ガスの絶対速度の変化により燃焼ガスを膨張・減圧させ、動翼は燃焼ガスの動翼に対する相対速度の変化によるガスの膨張・減圧による反動力とタービン・ノルズから出る燃焼ガスの衝撃力により、動翼を回転させタービン・ローターに回転力を与えるが、衝動タービンは、タービン・ノルズのノズルの間の流路断面が反動タービンと同じく出口に向かって先細になっており、燃焼ガスの絶対速度の変化により燃焼ガスを膨張・減圧させるが、動翼はその間の流路断面が一定であるため、ガスの膨張・減圧による反動力は発生せず、燃焼ガスの動翼に対する相対速度と圧力は入口と出口で一定である。そのため動翼は、タービン・ノルズから出る燃焼ガスの衝撃力だけで動翼を回転させタービン・ローターに回転力を与える。しかし、動翼は、根元から先端に行くほど周速度が半径に比例して増加するため、動翼に対する燃焼ガスの相対速度は根元から先端に行くほど減少する。それを防止するため、動翼のタービン・ブレードを先端部では反動度50%のタービンとし、根元部では衝動タービンとしてブレード形状にひねりが加えられおり、先端側と根元側で角度が変えられている反動衝動タービン (Reaction-impulse turbine) となっているのが一般的である。


現在一般的な2軸式エンジンの場合には、圧縮機ロータとタービン・ロータをそれぞれ低圧用、高圧用に2つに分割し、おのおのお互いに機械的に独立した2本の軸で駆動する。2本の軸は、内側に低圧用、外側に高圧用の2重の中空パイプで構成され、それぞれの中空パイプは軸受けを介し支持され機械的に独立している。燃焼器直後に設置される高圧タービンにより高圧圧縮機が回転する。高圧タービンの後部に設置される低圧タービンにより低圧圧縮機が回転を行う。またターボファンエンジンの場合はファン・セクションを持ち、現在一般的な2軸式エンジンの場合、ファン・セクションは圧縮機セクションに含まれ低圧圧縮機と一体で回転を行う。ターボシャフトエンジン出力軸は、圧縮機駆動用タービンの更に後部にフリータービンと呼ばれる専用のタービンを追加して、それに直結させるか減速機を介して接続されるのが一般的である。
ファイル:Gas turbine blade with details.jpg
タービンブレード。付け根にはクリスマスツリー状の凹凸構造が設けられている。
タービンブレード
タービン部入口温度が高ければ高いほど出口へ向かう過程での膨張比が大きくなり、圧縮機の圧縮比が高くできることによりエンジン効率は向上する。このためタービンブレードは高温に曝されながら同時に遠心力や振動に耐えうる能力が求められ、その材質や構造には特別な注力が払われている。
実際の膨張仕事と理想的な膨張仕事との比をタービン断熱効率またはタービン効率と呼ばれ、21世紀現在では90%以上に達している。
タービン・ブレードの材質にはニッケル合金やコバルト合金といった耐熱合金が用いられ、近年ではさらなる高温に耐えうるセラミック製や、溶融した金属の凝固時に温度管理を厳密に行う事で結晶化する方向を揃えた一方向凝固や単結晶凝固のブレードも使用されている。
特に燃焼室側に近いタービン入口部の最初の数段のブレードは高効率な冷却機構を備えている。多くの場合はブレード内部に分割された空洞があり、そこへ圧縮機からバイパスされた圧縮空気がローター取り付け部より導入される。このバイパス空気を通してブレード内部を空洞を通して対流冷却するコンベクション冷却は最も基本的な方式であり、さらに内部を冷却したバイパス空気をブレードの翼表面や後縁部の細孔から流出させて断熱層を作り外部からもブレードを冷却するフィルム冷却方式とするものもある。その他にも、ブレードの前縁部分内部に、小さな横笛状のパイプを取付け、そこにバイパス空気を通してその孔から冷却空気を流出させ、ブレード前縁内部を集中的に冷却するインピジメント冷却。ブレード全体を多孔質材料で製作して、その内部にバイパス空気を通してブレード全体から冷却空気を流出させて、ブレードを冷却するトランスピレーション冷却がある。実際にはブレードの冷却機構の多くがコンベクション冷却とフィルム冷却を組合せた方式で、ブレード内に仕切られた空洞を作り流路を複雑にすると共に強度を保つようにしている。ブレードの穿孔にはレーザーなどを用いた高精度加工法が用いられる。ただしいずれも高度な加工技術を必要とし、消耗品であるブレードに適用するとコスト高となる。
ブレードの取り付け部には高温で生じる不均一な膨張によって熱応力がかかるため、クリスマスツリーやファーツリーと呼ばれるジグザクに入り組んだ噛み合わせ形状によって、熱応力を逃がす工夫がなされている。運転終了後にジェットエンジンが冷えるとクリスマスツリー部分の隙間が広がる仕組みになっている。
タービン・ノズル
タービン・ノズルはタービンの静翼であるノズル・ガイド・ベーンが多数環状に取り付けられている。動翼と同様に高温に曝されるために1段目や2段目までが空冷タービン翼構造になっているものが多い。
タービン・ケース
タービン部は熱による膨張と収縮によって各部の大きさと位置が変化し、特にブレードとケースの隙間はタービン効率に大きく影響する。タービン・ケースはエンジンの最大出力時にタービン・ブレードとの隙間が最小になるように設計されているが、巡航時等ではブレードに比べてケースの膨張が大きくなり、隙間が広がるため、アクティブ・クリアランス・コントロール・システムと呼ばれる、空気を吹き付けることでケースを冷却して適正な大きさにする仕組みが備わっている物が多い[11]

排気口

ファイル:F110-IHI-129 01.jpg
F-2に搭載されているF110-IHI-129の可変ノズル

排気口または排気ノズル (exhaust nozzle) は排気ガスを整流し、吸気口とは逆に静圧を動圧に変えて気流速度を高める役割を担っている。亜音速機では、出口側でノズル径が小さくなるコンバージェントノズルが用いられる。超音速機では、亜音速飛行時にはコンバージェントノズルに、超音速飛行時にはコンバージェント・ダイバージェントノズル(ラバール・ノズル)になる可変ノズルが用いられ、いずれも原理は吸気口の場合の逆となる。高温の排気に晒されるため、材質と構造に高度な技術と設計が要求される。

新しい戦闘機の一部には推力偏向ノズルを備えたものも存在するが、それらはノズル方向を変えることで推力発生方向に自由度を持たせ、従来の機体では不可能であったような機動を実現させている。

アフターバーナー

テンプレート:Main 一部のターボジェットやターボファンはアフターバーナー[12]と呼ばれる仕組みを持つものがある。アフターバーナーでは、これに適するように延伸されデフューザーを備えた円筒状ノズルの上流部に燃料噴射ノズル、または燃料スプレーバーを設けて燃料をタービンからの排気に噴霧し、再び燃焼させることで推力を増すものである[13]。アフターバーナーは主に超音速飛行する航空機に搭載され、離陸時や緊急時の加速性の改善に使用され、超音速飛行のために使用されることもある。特にターボファンエンジンは排気流の速度が低く抑えられるため、アフターバーナーを追加する事によって高速性を補償する[14][7]

高温の排気に燃料を噴射するという仕組上、非常に燃料消費率が悪く、騒音や有害ガスの発生といったデメリットも大きい。超音速機であっても燃料の消費が大きいため、緊急時以外には超音速飛行は行わずに、亜音速/遷音速領域での加速性能の向上が主目的となっているものが多い。超音速巡航(スーパークルーズ)を実現するためには、アフターバーナーを使用せずに音速を突破できることが求められる傾向がある。

逆推力装置

ファイル:Reverse.thrust.klm.fokker70.arp.jpg
ハの字型の偏向ドアをノズル後方に備えるフォッカー 70
ファイル:Easyjet thrust reversers arp.jpg
ファン経由のバイパス流をナセル側面から前方に偏向させるドアを持つエアバスA319

テンプレート:Main ほとんど全ての旅客機用ジェットエンジンと軍用エンジンのいくつかは、主に着陸滑走距離の短縮化のために逆推力装置や逆噴射装置、スラストリバーサと呼ばれる機構を備える[15]。これはエンジン排気、またはファンによるバイパス流をエンジン前方に偏向することで後方への推力を発生させ、着陸時の機体を減速させるために用いられる。

ターボジェットや低バイパス比のターボファンではノズルの後ろでハの字型ドアを展開し、高温排気そのものを斜め前方に偏向するクラムシェル・ドア型やターゲット型のタービン・リバーサが多い。一方、高バイパス比のターボファンではファンでバイパスした空気流のみを斜め前方に偏向するファン・リバーサが主体である。ファン・リバーサでは、エンジン・ナセルのファンケース側面にトランスレートカウル(リバーサドア)が取り付けられており、これと連動するブロッカドアが後部へ向かう空気の流れを遮断すると同時にトランスレートカウルが後方へスライドすることでファンケース側面に開口部が生まれ、ここからカスケードベーンによって偏向されたファンエアが斜め前方に噴出される。高バイパス比ターボファンエンジンでは、ファン・リバーサの前方推力がタービン・リバーサの20 - 30%程度であるため、ファン・リバーサだけでタービン・リバーサを持たないものが多い。

なお、旅客機が空港でエプロンから離れる際にスラストリバーサによって後進を行うことも不可能ではないが、騒音問題や設備への悪影響、および舞い上がった異物を吸引してしまう危険性が懸念されるため、後進にスラストリバーサーを使用することは日本では禁止されている。米国でもエンジンが胴体後方についている旅客機で認められているに過ぎない。そのため旅客機の後退はトーイング・トラクタという大型自動車と前輪などを金属棒で接続しプッシュバックすることで行われ、タキシングの方向にあわせて機首の方向を変えられる。また、着陸時の使用でもエンジン内への異物混入の原因となるので、積雪などの場合を除き約60ノット(100km/h程度)まで減速したら使用を停止し、その後は車輪ブレーキを用いて減速・停止する。

アクセサリー・ドライブ

エンジンの回転力を利用する補機の一群は、アクセサリー・ギア・ボックスという名前の単一ユニットでまとめられ、圧縮機かファンケースの下部や側面、又は上部といった位置に備えられている。多くの場合、以下の補機類が含まれる。

  • トランスファーギア・ボックス
  • 燃料ポンプ
  • 燃料コントロール装置
  • 主滑油ポンプ、排油ポンプ、滑油フィルタ
  • アルタネータ(発電機/電動スタータ)、またはCSD
  • 空気圧スタータ
  • 油圧ポンプ

エンジンによっては整備性などのために滑油ポンプ類をアクセサリー・ギア・ボックスには含まずに、別にギアで接続した形式のものもある。こういったエンジンとギアで接続された補機類を総称して「アクセサリー・ドライブ」と呼ぶ。

回転翼機のターボシャフトエンジンでは、エンジン停止時でも油圧による操縦性を維持しながらオートローテーションが行えるように、油圧ポンプはアクセサリー・ギア・ボックスには含まれずに、メインローター側のトランスミッションに接続されている[7]

また、圧縮機の高圧部から空気(ブリードエア)を取り出し防氷や空調、燃焼室に直接火炎が触れることを防いだりタービンなどの冷却に利用する。

ジェットエンジンの種類

ジェットエンジンは便宜的に以下のような種類に分けられる。

以下、上記の項目を個別に説明する。

ターボジェットエンジン

テンプレート:Main タービンの回転力により圧縮機を駆動して空気を圧縮し、その燃焼によって得られる排気流のみで推力を得る純粋なジェット推進式エンジン。ガスタービン型のジェットエンジンとしては最も基本的なもので、フランク・ホイットルやハンス・フォン・オハインが製作した初期のジェットエンジンもこのタイプであり、第二次世界大戦前後に研究・開発が飛躍的に進んで一気に普及した。ただし、排気流速がエンジン搭載機の速度より遥かに大きいために効率が悪く、後述するターボファンエンジンが完成するとそれに取って代わられていった。ジェット流量が1軸式ガスタービンの回転数と一体となり出力調整が自由に出来ない。

採用例
1939年に初飛行したHe178への搭載に始まり、第二次世界大戦中にはドイツで未熟ながらも実用化された。初期のものは耐久時間が短く、低推力・高燃費で安全性にも問題を抱えていたが、朝鮮戦争が始まる1950年頃には一応完成の域に達し、1952年にはイギリスで世界初のジェット旅客機コメット1の運用が開始された。その後も改良が続けられアフターバーナーの使用と共に戦闘機や一部旅客機(コンコルド[16]Tu-144)の超音速飛行を可能足らしめたが、騒音[17]や排煙(初期のジェット旅客機は黒煙を排出していた)、燃費[17]の問題からターボプロップやターボファンが実用化されると順次交代していった。ベトナム戦争ではターボジェット戦闘機F-4MiG-21が活躍するものの、それ以降は戦闘機といえど低バイパス比のターボファンが一般化し、現在では純粋なターボジェットの需要はほとんどなくなっている。

ターボファンエンジン

ファイル:Turbofan operation (lbp).png
低バイパス比ターボファンの概略図。戦闘機に搭載されるものは上図のようにバイパス空気流を燃焼部と外周部の間に通し、ノズル部で合流させる。
ファイル:Turbofan operation lbp.svg
高バイパス比ターボファンの概略図。旅客機に採用されるのはこのタイプが多いが、実際は上図外側にナセルがあるためバイパス流が解放されるのはもっと後方である。

テンプレート:Main ターボジェットの吸気口近傍・圧縮機前方にファンを備えるエンジンで、ファンの外周部を通過する一部の流入空気は圧縮機以降に導かれずにコアエンジン外周部へバイパスされる。このファンはプロペラと類似の役割を担い、大部分の空気を飛行速度と同等の速さで排出することで効率の高い軸推力を得ている。ファン後流の一部はステータやファンダクトによってジェット推進力を得る。ファンを駆動する軸は一番内側に存在するコアエンジンとは別の同軸エンジンとみなすことが出来る。一般的には2軸式ガスタービンエンジンの後方の低圧タービンによってファンと低圧コンプレッサを駆動する。イギリスのロールスロイス社製の高バイパスターボファンエンジンは更に3軸目がファン駆動専用のフリータービンとなっている。基本原理はファン駆動用の別エンジンがコアエンジンと燃焼室と流体を共有しながら串刺しになっていて、コアエンジンの安定した持続運転とファン駆動力の出力調整を両立している。ファンにはプロペラのようなピッチを変更する機構はなく、減速機を介さずに2軸又は3軸目のタービン回転がそのまま伝達されるためプロペラに比べて回転速度は大きい。ターボジェットに比べて総排気流速度が低く抑えられるため、亜音速の輸送機に利用されている。ただし、後述するバイパス空気量の小さいターボファンはターボジェットの性格に近くなり、超音速ジェット戦闘機のエンジンとして主流となっている。

ターボファンの特徴をまとめるとターボジェットに比べて以下のようなメリットがある。

  • 総合的な排気流速度は遅くなるものの、全体として流量が増えるため、結果的に推力が増大する。
  • 燃焼に使わない空気を低速で排出して推力に利用するため、推進効率が良くなり燃費が向上する 。
  • バイパス空気流が燃焼ガスを覆うため、騒音が抑えられる 。
  • 排気に含まれる酸素の割合が大きくなるので、アフターバーナー使用時の出力増大効果が高い(ただしこれは、アフターバーナー使用時の燃費の悪化がより著しい事をも意味する)。

ファンのみを通過し圧縮機に吸い込まれない空気量F を圧縮機に吸い込まれる空気量C で割った値F/Cバイパス比 (By-Pass Ratio, BPR) と呼ぶ。例えばバイパス比5のエンジンならば、ファンだけを通過する空気量は圧縮機から燃焼室へと流れる空気量の5倍にあたる。この値は地上静止状態で定義される事が多く、実際には飛行マッハ数によって変化する。通常、バイパス比が高いほど燃費が良く、亜音速飛行に適した性能特性を持つ。

一般的に、バイパス比が1前後のものを低バイパス比、4以上のものを高バイパス比[8]と呼ぶ場合が多い。初期にはバイパス比が小さいものしか製造できなかったが、今日ではバイパス比9に迫るエンジンが稼動しており、ボーイング787のような新型旅客機向けにバイパス比10を越えるものの開発も行われている。一方、戦闘機用のものはバイパス比が小さく、その値が1を切るものもある。

プロップファン
ファンをプロペラ状にして極限まで効率の向上を追求したターボファンの一種にプロップファンアドバンスド・ターボプロップ (Advanced Turbo Prop, ATP) とも)がある。これは圧縮機の外周部(ナセル外側)に薄くて強い後退角を有する、径が小さめのプロペラ(可変ピッチ機構付き)を備えるもので、プロペラ端で発生する衝撃波を抑えつつ高速(マッハ0.8程度)と高効率を両立させようとしたものである。1980年代の原油価格の高騰に触発されて各所で研究開発が行われたが、プロペラの振動など解決すべき技術的課題のためにそのメリットがかすみ、通常のターボファンの性能向上(高バイパス比の実現)とともに開発は放棄されていった。数少ない実用例の一つにウクライナの輸送機An-70がある。
コア分離型超高バイパス比ターボファン
ターボファンの派生型として、現在JAXAで構想されているコア分離型超高バイパス比ターボファンエンジン[18]といわれるものがある。これはファンとガスタービン部分(コアエンジン)を分離し、ガスタービン側で圧縮した空気をファンへバイパスして駆動しようというアイデアである。これにより10を越える高バイパス比が実現し、ファンのコントロールやレイアウトの自由度を増すことで複数のリフトファンおよび推進ファンの設置とそれらのスイッチングを行い、今までにない大型VTOL機を製作することも可能だとされている。
採用例
現在のジェット旅客機の多くが高バイパス比ターボファンを採用しているが、低バイパス比ターボファンを搭載した旅客機も近年まで製造され続け、日本にも数十機単位で存在する(MD-81/87など)。超音速飛行を行う戦闘機の場合、バイパス比の低い、より高速に適したものが採用されている。特に著しいのはF-22が装備するF119であり、バイパス比は約0.2と非常に小さい。これはアフターバーナーなしでの超音速巡航を可能にするためである。

ギヤードターボファンエンジン

テンプレート:Main

ファイル:Geared Turbofan NT.PNG
ギヤードターボファンエンジン
1.大きなファン 2.遊星歯車

低圧圧縮機の回転を遊星歯車により減速して、大型ファンの回転数を最適化したターボファンエンジン。従来の減速ギヤーを備えないターボファンエンジンにおいては、小さな圧縮機のタービンと大きなファンを同じ回転軸で駆動しているために、回転数は同期したものとなる。そのため、バイパス比が拡大し、ファンの直径が大きくなるに従って、タービンの高回転数はファンの効率的な出力を生み出す回転数よりも高いものとなり、必ずしも適していない回転数によるファン効率の低下が現れるようになる。減速ギヤーを備えたギヤードターボファンエンジン (Geared turbo-fan engine, GTF) では、それぞれの回転軸を最適な比率で回転させ、ファンの回転数を抑えることで、大きなファンにより高バイパス化エンジンにおいても効率が最適化できる。

採用例
2008年現在、計画中のMRJ(三菱リージョナルジェット)で使用する予定である。

ターボプロップエンジン

ファイル:Turboprop operation-en.svg
ターボプロップの概略図。高速のタービン回転はエンジン前部の減速機によって減速される。

テンプレート:Main ターボジェットやターボファンと同じくガスタービンを備えるが、その出力のほぼ全て(約90%)をプロペラの駆動に使うエンジン。タービンで得られる出力の一部は圧縮機の駆動に使われるが、残りは減速機を介してプロペラを回転させる。このプロペラによる推力が大部分を占める(ジェット排気による推力も10%程度あるとされる)。つまりジェット推進というよりは等速可変ピッチプロペラ用の動力源であり、特徴もそれに準じる。等速でよいということなので初期のターボプロップエンジンは1軸式のものもあったが、現在ではほとんど2軸式のターボファンに似た構成になっている。たとえ回転数が一定でも出力調整ができるからである。

ただしレシプロエンジン駆動のプロペラ機に比べると出力は格段に大きく(軸出力が10,000hpを超えるものもある)、高高度での飛行もレシプロエンジンよりは得意である。

ターボプロップには以下のような特徴がある。

  • 亜音速域ではターボファンエンジンよりも燃費に優れ、マッハ0.6程度までの速度域での飛行に適する。
  • ターボファンよりも推力が小さい。
  • ターボファンに比べ高速および高高度での飛行には適さない。
  • プロペラはファンに比べて低速回転であるため、ターボファンよりも高周波の騒音を出さない。

総じてプロペラは、直径が大きいほど効率が良い。ターボファンのファンを「半径が小さいプロペラ」とみなせば、断然ターボプロップのほうが効率が良い事を意味する。ただしプロペラは音速に近づいたあたりから効率が悪化し、直径の大きなプロペラは外周部分から音速に達する。よって高速域においては、ターボファンのほうがより効率が良い。

出力単位は軸馬力 (shaft horse power, shp) で表すが、排気推力を併せた総計等価出力 (effective horse power, ehp) で表す場合もある。

採用例

その特徴を活かして、利用者がさほど多くない中・近距離の路線向けの中・小型の旅客機に採用されている。2005年現在、日本ではサーブ340BDHC-8 Q300/Q400が就航している。また戦後唯一の日本製旅客機YS-11もこの方式のエンジンであった。

特徴的なターボプロップ機として、旧ソ連が開発したTu-95爆撃機が挙げられる。2重反転プロペラを採用して最高速度は900km/h台に達し、「世界最速のプロペラ機」として知られた。実はここまで高速だとターボファンのほうが効率は良いのだが、開発当時はまだターボファンは実用化されていなかったため、ターボプロップの性能を極限まで引き出す形になった(ちなみにライバルとして知られるアメリカのB-52爆撃機も同様にターボプロップを搭載しようとしていたが断念し、結局ターボジェットが採用された。)。

一方、ターボプロップを装備したC-130輸送機は世界中の軍で使用されている(民間型も存在)。これは燃費の良さからだけの選択ではなく、ターボファンよりも排気の温度 (EGT;Exhaust gas temperature) が格段に低いことを活かし、赤外線追尾式の地対空ミサイルから捕捉されにくくすることも意図されている。

ターボシャフトエンジン

テンプレート:Main

ファイル:Turboshaft operation.png
ターボシャフトの概略図。圧縮機駆動用タービンの外側に軸出力用のフリータービンを備える。上図ではエンジン後方にシャフトが延ばされているが、ターボプロップと同様に前方へシャフトを出す場合もある。

圧縮機駆動用のタービンと別に、出力専用のタービン(フリータービン)を備える純粋なガスタービンエンジン。フリータービンにより取り出された出力はシャフトと減速機を介して駆動力となる。ヘリコプターやプロペラ機、船舶、戦車といった乗り物やコジェネレーション用発電機の動力として利用されている。 回転翼を駆動する航空機用エンジンとして使われる時もジェット推進を使わないのでジェットエンジンとは呼ばない(ベル社が206シリーズ時代に「ジェットヘリ」という商標を使っていたために「ジェットエンジン」だという誤解が広まったが、単にベル社のヘリコプターの商標であって、エンジンは「ジェットエンジン」ではない)。

ターボプロップとほぼ同じ構造を持つが、フリータービンのため回転数と出力調整の幅が大きく取れる利点がある(ターボプロップは等速プロペラを前提としている)。ターボシャフトエンジンは最も汎用的なガスタービンエンジンである。航空機以外の動力源では単にそう記載されることも多い。

採用例
主にヘリコプターのローターの動力として広く用いられているが、その理由は多発エンジンでもパワートレインを共有しているためにエンジンの単発停止時に他のエンジンを道連れにしないためである。フリータービンにしないと生き残ったエンジンが死んだエンジンのコンプレッサーまで駆動することになり、一緒にエンジンストールする可能性が高くなる。フリータービンを用いたターボシャフトエンジンは生き残った側の負担増にも粘り強く耐えられるし、停止した側も他者に過大な負担をかけない。パイロットは時間的な余裕があるので停止したエンジンを完全にパワートレインから分離する操作も容易に出来る。

近年ではティルトローターV-22など)にも採用され、アメリカ陸軍の戦車M1エイブラムス海上自衛隊こんごう型護衛艦水中翼船1号型ミサイル艇LCAC等も駆動力としてターボシャフトを用いている。

ラムジェットエンジン

ファイル:Ramjet operation.svg
スパイク前端の超音速流はエンジン内部にいくにつれて亜音速流となり加圧される。燃焼後は排気ノズルから超音速の排気が行われる。

テンプレート:Main 羽根車を用いないのでガスタービンエンジンではないがジェットエンジンの一つで、機械的な圧縮機を使用することなく、吸気口前面に生ずるラム (ram) 圧により圧縮された空気に燃料を吹き付けて燃焼させ、推力を得る方式のエンジン[19]。吸気口から突出した前後に可動するスパイクを有しており、そのスパイク先端で発生させた衝撃波面をエンジンナセルに接するように制御する。こうして生じた衝撃波面の後方では亜音速の空気流が生まれ、非常に高い動圧が静圧へと変換される(ほぼ等エントロピーでの圧縮が行われる)。

マッハ3から5程度の極超音速飛行に向く出力特性を持っているが、高速の空気流の衝突を前提としているため、機速が設計速度を下回ると著しく効率が悪化して充分な推力を発生することができない(もちろん静止時は動作しない)。そのために設計速度域へ到達させるための推進系が別途必要となる。この別の推進系としてはロケットやターボジェット(後述)が使用されている。

採用例
フランステンプレート:仮リンクは1930年代から独自のラムジェット推進機の構想を温め、世界初のラムジェット機レドゥク010を1949年に初飛行させた。その後ラムジェット戦闘機としての改良が続けられたが結局採用されることは無く、1958年に開発は終了した。
一方、アメリカでは1950年にYH32 ホーネットというラムジェット駆動のヘリコプターが試作されている。これはローター端にラムジェットを設置して回転させるというもので、ローター回転によるトルクが発生せずテールローターが不要というメリットがあったが、航続距離や隠密性の問題から実用性が低かったため導入には至らなかった。同様のヘリコプターは戦後に萱場製作所でも試作されている。
現在、ラムジェットは各種ミサイルの推進機関として応用されている。ラムジェットが動作するまでの加速用ブースター固体燃料ロケットを使用しており、固体ロケット統合型ラムジェットエンジン固体ロケット・ラムジェット統合推進システムなどと表記される。例を挙げると、アメリカのボマーク、イギリスのシーダート、フランスのASMP、旧ソ連では特に多用されており、2K11クルーグ2K12クブP-270モスキートP-800オーニクスKh-31などがある。P-800オーニクスやKh-31ではブースター用の固体燃料ロケットが燃え尽きた後に生じる空洞をラムジェット用の燃焼室として再利用する設計が特徴的である。

ターボ・ラムジェットエンジン

ラムジェットエンジンの内部にターボジェットと同等の機構を取り付け、ラムジェットが作動する高速に達するまではターボジェットとして機能する形式のエンジン。もしくはターボジェットの外周部にラムジェットの機能を付加する形式ともいえ、高バイパス比ターボジェット (high-bypass-ratio turbojet) とも呼ばれる。流入空気をターボジェットへ回すか、完全にバイパスしてラムジェットとして機能させるかを飛行速度に応じてバイパスフラップで制御する。

採用例
現在のところ、上記のコンセプトに基づいて製作された実用エンジンは存在しない。

SR-71とその原型機(A-12YF-12)に搭載されたプラット・アンド・ホイットニーJ58シリーズ[20]をターボラムジェットエンジンに分類している事例が多く見られる。 超音速飛行時にJ58はインレット部の空気吸入・圧縮で出力の8割を生み出す[21]。しかし、超音速機においてインレットで推力が発生する事例は珍しくない。またJ58においてもインレット部で燃焼を行うわけではなく、燃焼室に等エントロピ圧縮された空気が供給されるわけでもない。製造元のPratt & Whitney社はJ58をターボジェットと分類している。

なお、ターボ・ラムジェット機としてしばしばMiG-25が挙げられることがある。 しかしこれは誤りであり、同機は3000km/hの高速飛行時に得られるラム圧を考慮して圧縮機の圧縮比を低く抑えてあるだけで、ラムジェットとしてのエンジン動作は行っていない。

スクラムジェットエンジン

ファイル:Scramjet operation.png
基本はラムジェットと同様であるが、超音速燃焼が行われる点が異なる。

テンプレート:Main スーパーソニック・コンバスチョン・ラムジェット (supersonic combustion ramjet) を略してスクラムジェットと呼ぶ[22]。基本的にはラムジェットと同じ発想のエンジンであるが、ラムジェットよりもより高速域で作動する事を前提とし、そのためエンジン内に吸入された空気流が、加圧された後もなお、超音速流が保たれる点が通常のラムジェットと異なる。空気流が高速であるため、燃焼が緩やかな場合は燃焼が終了しないうちにエンジン外に排出される事になる。そのためスクラムジェットエンジンの場合は速やかな燃焼を実現する必要がある。そのための燃料としては、現在は主に水素が用いられ、今のところ動作時間は数十秒が限度である(ただしそれでも大きな加速力を得ることができる)。極超音速での動作を目的としており、単段式宇宙往還機 (SSTO) を実現するための要素技術の一つとされる。

採用例
近年、日本を含めた主要先進各国でスクラムジェット機の構想や開発が行われているが、2007年現在で確実な成果を収めているのはNASAの開発したX-43である。X-43はスクラムジェットが動作するまでペガサス・ロケットにより加速される仕組みであり、2004年11月16日にマッハ9.8(時速12,144 km、7,546 mph)というエアブリージングエンジン搭載機としての最高速度記録を打ち立てている。

パルスジェットエンジン

ファイル:Pulse Jet Engine.PNG
吸気・燃焼・排気が間欠的に行われる。

テンプレート:Main 空気取り入れ口に設けられたシャッターを高速で開閉することにより、燃焼過程と排気・吸気が交互かつ間欠的に行われる方式のエンジン。空気の圧縮には燃料の着火により生じる衝撃波の一種(爆轟波デトネーションパルスと呼ばれる)によって発生する高圧を利用する。構造がきわめて単純なために製造コストが安く済むが、シャッターの開閉と燃料噴射・点火のタイミング制御が開発当初は課題となった。間欠吸排気に由来する独特の排気音が特徴である。エンジン全体がU字型をした、シャッター(バルブ)の無いバルブレス・パルスジェットエンジンもある。どちらも振動や騒音が大きく燃費も悪いため、圧縮機を備えたガスタービン型のジェットエンジンの登場と共に開発されることはなくなった。

採用例
第二次世界大戦時のドイツで、V1飛行爆弾(現在で言う巡航ミサイル)という自律巡航爆弾の推進装置として採用・実用された。使い捨てというミサイルの性質と、構造が簡単で安価に作れるというこのエンジンの性質が相まって重宝された。しかし、V1以外での実用例は皆無に近い。

外部動力圧縮ジェットエンジン

ファイル:WRDK.svg
MiG-13のモータージェットの概略図。レシプロエンジン(黄色)はプロペラと圧縮機(緑色)の駆動のために用いられた。ちなみにコアンダ=1910やカプロニ・カンピーニ N.1などはプロペラは備えていない。

テンプレート:Main ジェットエンジンの黎明期に存在した圧縮機を外部動力(通常はレシプロエンジン)で駆動する形式のエンジンで、タービンは持たない。モータージェットサーモジェット(セコンド・カンピニによる命名)と呼ばれた。ガスタービンエンジンの実現が困難であった時期に考案・試作されたが、燃焼ガスにより得られる推力はごく小さく、レシプロエンジン駆動のプロペラ推進に及ぶものではなかったために計画や実験の段階で開発が放棄されたものが多い。

採用例
最初の機体は1910年にアンリ・コアンダが製作したコアンダ=1910であるが、これはまともな飛行を行うことなく事故で失われた。その後、革新技術としてジェットエンジンが希求されるようになってから現れたのがイタリアで1940年に初飛行したカプロニ・カンピーニ N.1である。第二次世界大戦中にも各国でモータージェット機がいくつか計画されているが、一応実機が完成したのは日本の桜花22型ツ11搭載)と旧ソ連のMiG-13Su-5くらいであった。

特殊なジェットエンジン

広義にジェットエンジンに分類できるものを以下に示す。

原子力ジェットエンジン
吸入した圧縮空気を原子炉の炉心で加熱し噴射する方式。1950年代のアメリカにおいて、ジェット推進装置を搭載した実験機X-6の開発が試みられた。しかし遮蔽試験機NB-36Hによる予備的試験のみで計画は終了した。排気に多大な放射性物質が含まれる危険がある事、気体の熱交換効率は液体と比べて小さい事、放射線遮蔽のため搭載機体の重量が増大する事が問題とされた。
恒星間ラムジェット(バサード・ラムジェット)
恒星間宇宙船の動力として古くから考えられているアイデアで、基本はラムジェットである。星間ガスを巨大なラムスクープで集め、推進剤とする。

ジェットエンジンを応用した高揚力装置

テンプレート:Main ジェット排気の方向を偏向したり、排気流もしくはバイパスした圧縮空気流を翼近傍に吹き付けてフラップの効果を高めるためのいくつかの装置が実用されている。それらは主に翼上面の気流を増速してその剥離を遅らせること(境界層制御)で高揚力を発生させる。代表的なものにジェットフラップ(排気方向を偏向する)、インターナリーブロウンフラップ (Internally Blown Flap, IBF)(圧縮空気を翼上面から吹き出す)、エクスターナリーブロウンフラップ (Externally Blown Flap, EBF)(排気流を翼下面から後縁フラップに吹き付ける)、アッパーサーフェスブローイング (Upper Surface Blowing, USB)(排気流を翼上面に沿って吹き付け、コアンダ効果を利用して後縁フラップ端まで気流の剥離を遅らせる)がある。

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

  1. テンプレート:Harvnb
  2. ジェットエンジンが実用化される前の未熟な時代には、様々な呼称や代替構成要素の実験機が用いられ、例えば、モータージェット機カプロニ・カンピーニ N.1はカンピーニロケットとも呼ばれ、戦前の日本の研究機関では現在で言うところのジェット推進のことをロケット推進と言われた。
  3. テンプレート:Harvnb
  4. テンプレート:Harvnb
  5. この場合、燃料の質量は空気の質量に比べ小さいと仮定し、無視している。
  6. 推進効率 ηは、最終的に機体の推進に使われた仕事率 TV と、エンジンが発生する出力 P との比で表され、
    <math> \eta = TV/P = 2V/(V+V_{\infty})</math>
    と書ける。V := V となるように排気速度を調節してやれば最大の効率 η = 1.0 が得られるように思えるが、このとき推力は
    <math>T = \dot{m} (V_{\infty} - V) = \dot{m} (V - V) = 0</math>
    となるので現実には達成できない。プロペラ推進の場合は η = 0.8 程度が限度であり、ジェット推進の場合はそれより低くなる。
  7. 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 見森昭編 『タービン・エンジン』 社団法人日本航空技術協会、2008年3月1日第1版第1刷発行、ISBN 9784902151329
  8. 8.0 8.1 8.2 テンプレート:Harvnb
  9. 仮にコアエンジン部分に取り込まれた空気のすべてを燃料と均質に混合すれば希薄すぎて燃焼しない。
  10. アニュラ型の燃焼缶は厳密には内外2枚のライナの上流部はカウルと呼ばれる覆いになっている。
  11. 松岡増二著 『新航空工学講座8 ジェット・エンジン(構造編)』 日本航空技術協会 ISBN 4-930858-48-8
  12. アフターバーナーとはもともとゼネラル・エレクトリックでの呼称で、特許商標としての競合を避けるためにロールス・ロイスではリヒートプラット・アンド・ホイットニーではオーギュメンターという名称が使用されている。
  13. レシプロ機関と異なりジェットエンジンでは、吸い込んだ空気の25%程しか酸素を利用していないため、排気中には75%ほどが残っている。
  14. デフューザーによってガスの流速を落とす。ノズル内にはフレームホルダーも備える。アフターバーナーを使用しない間は、ノズルは排気ダクトとして働く。
  15. 「逆噴射装置」とも呼ばれるが、エンジン内の圧縮機とタービンが逆回転して吸気口と排気口が入れ替わるわけではない。
  16. テンプレート:Harvnb
  17. 17.0 17.1 テンプレート:Harvnb
  18. 未来型航空機技術の研究(JAXA 航空プログラムグループ)
  19. テンプレート:Harvnb
  20. The heart of the SR-71 "Blackbird" : The mighty J-58 engine
  21. Pratt & Whitney J58 Turbojet
  22. テンプレート:Harvnb