上方落語協会
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公益社団法人上方落語協会(かみがたらくごきょうかい)は、上方噺家などが組織する公益法人。上方落語を中心とする寄席芸能の普及向上、継承・保持を図り、日本の文化の発展に寄与することを目的としている。現会長は6代桂文枝、副会長は笑福亭鶴瓶、理事は2代目桂ざこば、4代目林家染丸、桂春之輔、月亭八方など。
目次
概要
- 法人形態:公益社団法人
- 正式名称:公益社団法人 上方落語協会
- 主たる事務所:郵便番号530-0041大阪府大阪市北区天神橋二丁目1番34号(天満天神繁昌亭の所在地と同じ)
- 創立:1957年4月1日
- 設立:2004年8月25日
- 代表者:会長6代桂文枝(河村靜也)
- 目的:上方落語を中心とする寄席芸能の普及向上、継承・保持を図り、もって我が国文化の発展に寄与する。
- 事業:
- 上方落語の普及、上方落語鑑賞会の推進
- 定席寄席公演の推進
- 上方落語の後進の育成
- その他この法人の目的を達成するために必要な事業
- 所管:内閣府(旧主務官庁・文化庁文化部芸術文化課)
- 加入団体:日本芸能実演家団体協議会(芸団協) 正会員
沿革
- 1957年4月 3代目林家染丸ら18人が上方落語協会を結成。
- 結成時のメンバーは以下のとおり。
- 3代目林家染丸、笑福亭枝鶴(のちの6代目笑福亭松鶴)、3代目桂米朝、旭堂小南陵、桂福團治(のちの3代目桂春團治)、桂小文枝、3代目桂米之助、2代目笑福亭松之助、桂蛾太呂(のちの3代目桂文我)、桂小春(のちの祝々亭舶伝)、桂文光(のちの4代目桂文紅)、桂米治郎、橘家圓之助、笑福亭小つる、笑福亭福三郎、笑福亭福郎、笑福亭福柳、文の家速達。
- 4代目桂文團治、橘ノ圓都、2代目旭堂南陵が第一回公演の挨拶に出ているが、協会には加盟していない。
- 3代目林家染語楼は当時「一・一(かずのはじめ)」として漫談家としての活動をしていたため、桂春坊(のちの2代目露の五郎兵衛)と6代目桂小文吾は宝塚新藝座で役者をしていたため、それぞれ参加していない。
- その他、理由は不明だが当時存命だった3代目笑福亭福松、5代目桂文吾、4代目桂文枝は参加していない。
- 2004年8月25日 民法のもと、文部科学大臣の認可を得て法人格を取得。社団法人上方落語協会となる。
- 2004年9月1日 上方落語協会誌「んなあほな」創刊。
- 2005年6月7日 真打制度復活を見送る。
- 2006年9月15日 天満天神繁昌亭オープン。
- 2008年12月1日 - 民法改正により特例社団法人となる。団体名称は従前通り。
- 2011年4月1日 - 公益法人認定法に基づく内閣総理大臣の認定を得て、公益社団法人へ移行。公益社団法人上方落語協会となる。
歴代会長
- 3代目林家染丸 (在任期間:1957年 - 1968年)(副会長:3代目桂米朝)
- 6代目笑福亭松鶴 (1968年 - 1977年)(3代目桂米朝)
- 3代目桂春団治 (1977年 - 1984年)(桂小文枝(後の5代目桂文枝))
- 桂小文枝(後の5代目桂文枝)(1984年 - 1994年)(笑福亭仁鶴)
- 露の五郎(後の2代目露の五郎兵衛)(1994年 - 2003年)(4代目林家染丸)
- 6代桂文枝(2012年7月15日までは、桂三枝) (2003年 - )(4代目林家染丸・桂春之輔→笑福亭鶴瓶)
所属会員
落語家
笑福亭松鶴一門
- 3代目笑福亭仁鶴
- 笑福亭鶴光
- 笑福亭福笑
- 6代目笑福亭松喬
- 笑福亭松枝
- 笑福亭呂鶴
- 笑福亭鶴瓶
- 笑福亭鶴志
- 6代目笑福亭枝鶴
- 笑福亭伯鶴
- 笑福亭和鶴
- 笑福亭竹林
- 笑福亭円笑
- 笑福亭鶴松
- 笑福亭岐代松
- 笑福亭伯枝
- 笑福亭忍笑
- 笑福亭鶴笑
- 笑福亭鶴二
- 2代目笑福亭松之助一門
森乃福郎一門
桂米朝一門
橘ノ圓都一門
桂文枝一門
- 6代桂文枝
- 桂きん枝
- 桂文珍
- 桂文太
- 桂小軽
- 桂文福
- 桂文喬
- 桂文也
- 桂小枝
- 桂枝女太
- 桂枝光
- 3代目桂あやめ
- 桂坊枝
- 4代目桂文昇
- 2代目桂枝曾丸
- 桂文華
- 桂こけ枝
- 5代目桂文三
- 桂かい枝
- 桂阿か枝
桂春団治一門
露の五郎兵衛一門
林家染丸一門
お囃子
非所属の者
いわゆる上方噺家の全てが所属しているわけではない。 主な非所属の噺家は以下のとおり。
- 脱退
- 桂貴春(再加入無しで落語業復帰)
- 除名
- 未加入
休業
- 2013年現在は休業扱いの噺家は存在しない。桂さろめはブログを不定期に更新しているが、落語家として廃業したのか不明である。
この他、関西落語文芸協会(2012年に死去した3代目林家染三が結成、事実上染三門下のみで構成)所属のセミプロ・アマチュア落語家が何人か存在するものの、現在公の場で活躍が確認出来るのは林家三笑のみであり、また三笑は「林家流どじょうすくい家元」「三笑会講師」として主に河内音頭などの民芸踊りの活動に力を入れており、落語と距離を置いた色物活動に専念している。
- 東京で活躍する上方噺家
- 笑福亭鶴光一門、東京での弟子(鶴光は本協会に加盟し、東京の落語芸術協会にも加盟、芸術協会上方真打)
賞
詳しくは繁昌亭大賞を参照。
その他
社会人落語日本一決定戦(平成21年より各年開催)の特別後援なども行っている。