ITストラテジスト試験
テンプレート:Ambox テンプレート:資格 ITストラテジスト試験(アイティーストラテジストしけん、Information Technology Strategist Examination、略号ST)は、情報処理技術者試験の一区分である。試験制度のスキルレベル4(スキルレベルは1~4が設定されている。)に相当し、高度情報処理技術者試験の一つである。
概要
対象者は「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて情報技術を活用して改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステムの企画及び開発を統括し新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者」とされる。
いわゆる超上流工程において、企業のトップマネジメントと共に、事業戦略・事業計画からシステム化計画の立案と実行を主導する戦略家(ストラテジスト)の能力を認定する。IT技術者として高度な知識とコンサルティング能力を持ち合わせながらも、経営者の視点で企業・組織の経営方針を左右する決定能力があることを証明することから、プロジェクトマネージャ試験やシステム監査技術者試験と並ぶ高度情報処理技術者試験の最難関として名高い。
沿革
- 平成6年 (1994年)システムアナリスト試験が秋期から年一回実施。
- 平成8年 (1996年)上級システムアドミニストレータ試験が秋期から年一回実施。
- 平成21年(2009年)両者を統合して年一回秋期に実施。
形式
- 午前I
試験時間50分。四肢択一式(マークシート使用)で30問出題され全問解答。他の高度情報処理技術者試験と共通のスキルレベル3相当の問題が出題される。満点の60%を基準点とし、基準点以上で午前I試験通過となる。基準点に達しなかった場合は不合格で、午前II・午後I・午後IIは採点されない。
- 午前II
試験時間40分。四肢択一式(マークシート使用)で25問出題され全問解答。
- 午後I
試験時間90分。記述式で4題出題され2題を選択して解答。
- 午後II
試験時間120分。論述式で3問出題され1問を選択して解答。
科目免除
下記の試験に合格又は基準点を得れば2年間、午前Iの科目免除が受けられる。
- 応用情報技術者試験に合格すること。
- いずれかの高度情報処理技術者試験に合格すること。
- いずれかの高度情報処理技術者試験の午前Iに基準点以上を得ること。
その他
- 合格又は午前Iに基準点以上を得れば2年間、他の高度情報処理技術者試験の午前Iの科目免除が受けられる。
- 情報処理技術者試験センターは、統計資料の応募者・受験者・合格者の推移表[1]において、システムアナリスト試験及び上級システムアドミニストレータ試験にかかる数値を本試験に計上している。合格率は、平成25年秋季では14.1%という、決して簡単とは言えない試験であることがわかる。
- 科目免除又は任用資格
- 省庁・官庁での階級評価試験として認知されており、国家公務員I種採用試験、公認会計士試験、税理士試験などとともに試験で計ることのできる最難関の試験として評価することが多い。また、難易度は国家試験の中でも非常に高く、公認会計士試験や税理士試験と同程度か、またはそれをも凌ぐと言われている。そのため官公庁のみならず、大手メーカや情報サービス業、金融機関など、報奨一時金、昇格・昇給、採用条件となるなど民間でも評価する企業が多い。
関連項目
脚注
外部リンク
- 情報処理技術者試験センター
- 平成21年度からの試験体系図(新着情報)
- ITストラテジスト試験(IT)(情報処理技術者試験制度 - 制度の概要)
- 日本ITストラテジスト協会(合格者コミュニティ)
- ↑ テンプレート:PDFlink(情報処理技術者試験センター)