陸前国
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陸前国(りくぜんのくに)は、東北戦争終結直後に陸奥国から分立した、日本の地方区分の国の一つ。東山道に位置する。領域はほぼ現在の宮城県にあたるが、宮城県南部の亘理郡、伊具郡、刈田郡、角田市、白石市を欠き、岩手県南東部の気仙郡、陸前高田市、大船渡市、釜石市南部を含む。
沿革
- 「旧高旧領取調帳」の記載によると、明治初年時点で、陸奥国のうち後の陸前国内は、栗原郡有壁村・片馬合村が一関藩領、残り全域が仙台藩領であった。
- 慶応4年9月24日(1868年11月8日) - 戊辰戦争後の処分により仙台藩が廃藩。
- 明治元年
- 明治2年
- 1月14日(1869年2月24日) - 戊辰戦争後の処分により一関藩が減封。国内の管轄地域が宇都宮藩取締地となる。
- 3月22日(1869年5月3日) - 宇都宮藩取締地が栗原県、土浦藩取締地が涌谷県を称する[1]。
- 7月20日(1869年8月27日) - 高崎藩取締地に桃生県を設置。
- 7月22日(1869年8月29日) - 白石藩が盛岡藩に再転封。
- 8月7日(1869年9月12日) - 旧白石藩領に白石県、涌谷県および栗原県の一部に登米県を設置。
- 8月12日(1869年9月17日) - 栗原県の残部が胆沢県の管轄となる。
- 8月13日(1869年9月18日) - 桃生県が石巻県に改称。
- 8月18日(1869年9月23日) - 花巻県が江刺県に編入。
- 11月27日(1869年12月29日) - 白石県が角田県に改称。
- 明治3年9月28日(1870年10月22日) - 石巻県が登米県に編入。
- 明治4年
- 明治5年1月8日(1872年2月16日) - 仙台県が宮城県に改称。
- 明治8年(1875年)11月22日 - 水沢県が磐井県に改称。
- 明治9年(1876年)
郡名 | 幕末 | 明治元年 | 明治2年 | 廃藩置県 | 第1次府県統合 | 第2次府県統合 | 現在 |
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柴田郡 | 仙台藩 | 白石藩 | 白石県→角田県 | 仙台県→宮城県 | 宮城県 | ||
名取郡 | 仙台藩 | 仙台県 | |||||
宮城郡 | |||||||
黒川郡 | |||||||
加美郡 | |||||||
玉造郡 | 一関県→水沢県→磐井県 | ||||||
志田郡(西部) | 仙台県→宮城県 | ||||||
志田郡(東部) | 土浦藩取締地(涌谷県[1]) | 登米県 | |||||
遠田郡 | |||||||
登米郡 | 一関県→水沢県→磐井県 | ||||||
栗原郡(東部) | 宇都宮藩取締地(栗原県[1]) | ||||||
栗原郡(西部) | 胆沢県 | ||||||
栗原郡(2村) | 一関藩 | ||||||
本吉郡 | 仙台藩 | 高崎藩取締地 | 桃生県→石巻県 | 登米県 | |||
牡鹿郡 | 仙台県→宮城県 | ||||||
桃生郡 | |||||||
気仙郡 | 松本藩取締地(花巻県[1]) | 江刺県 | 一関県→水沢県→磐井県 | 宮城県 | 岩手県 |
国内の施設
神社
また、陸奥国一宮・鹽竈神社(式外社、現在は志波彦神社に隣接)が陸前国内に在る。
地域
郡
人口
明治5年 (1872年) の調査では、人口53万4609人を数えた。
脚注
参考文献
- 角川日本地名大辞典 4 宮城県
- 旧高旧領取調帳データベース