長湯温泉

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長湯温泉(ながゆおんせん)は大分県竹田市直入(旧国豊後国)にある温泉。世界でも類を見ない炭酸濃度の高さとその効能(飲泉含む)で知られている。

アクセス

平日は1時間に1本運行されるが土曜・休日は便が減るので事前に確認すること。(大分県道47号竹田直入線を経由する。)

泉質

含重炭酸土類泉(炭酸水素塩泉)と単純二酸化炭素泉の二系統[1]からなる炭酸を多く含んだ適温の湯が大量に湧出しており、各施設とも基本的に源泉かけ流しを行っている。源泉中の炭酸成分は、2,970mg/kgであり、成分上は吉川温泉など他の温泉より劣る。だが、浴槽まで炭酸成分が殆ど抜けないため、入浴時に体中に大量の泡が付着する。この源泉成分を分析し、1988年花王が「日本一の炭酸泉」と命名した。命名の理由は、炭酸が抜けやすい高温泉でありながら多量の炭酸が湯船に残っていることによる。但し、日本一という表現はあくまで花王の命名であって炭酸濃度などの客観的な指標に基づくものではない。炭酸濃度だけを比較すると長湯温泉より高濃度である温泉は他にも多数存在する。なお、『権現山と横枕の湯の伝説』が伝わる長湯温泉・横枕にある旅館の中には下記のような泉質を持つ温泉が存在する。

<陽イオン> ナトリウムイオン…812mg/マグネシウムイオン…376mg/ カルシウムイオン…232mg

<陰イオン> 炭酸水素イオン… 4460mg/硫酸イオン…474mg/ 塩化物イオン…220mg

効能

糖尿病胃腸病心臓病など。入湯のほかに飲泉も内臓系に効能が高いが、味は苦渋く、いかにも『胃腸に効きそう』に思われるが、鉄イオンも多いので、飲みすぎると胃炎や下痢を起こすこともある。皮膚に二酸化炭素の気泡がつくことにより断熱効果が発生し、体からの体温の放出が抑制され、保温効果が現れる。比較的温泉の温度が低いにもかかわらず、暖かく感じるのはこのためである。冷え症や下肢循環障害にも効果がある。

効能は万人に対してその効果を保証するものではない。

温泉街

芹川の流れに沿って旅館や国民宿舎の他、公衆浴場共同浴場が点在し、その周辺は田園風景が広がる。ガニ湯周辺には旅館や温泉施設が比較的集中しているが、ネオンサインの類は無い。飲泉所・湧水が点在している。

主要公衆浴場・共同浴場

  • ガニ湯(カニ湯とも言う):芹川の川原にある石組の露天風呂、無料・混浴。脱衣所は無く浴槽も周辺の道路や旅館から丸見えだが、黄白濁のぬるめの湯はのんびり浸かるのに丁度良い。夜は耳元でせせらぎを聞きながら星見の露天が楽しめる。お湯はパイプでの引き湯なので、炭酸は抜けてしまっている。川の汚染が強いので悪臭があるのが残念なところである。
  • 直入町温泉療養文化館 御前湯:直入町は炭酸泉で有名なドイツのバートクロチンゲン市と姉妹都市提携をしており、それにちなんで作られた洋館風温泉館。休憩仮眠所もある。
  • 温泉交流館 長生湯:庶民的な値段(200円)で利用できる公衆浴場。ただし入口は回転扉となっていて、入るには少々コツがいる。
  • 天満湯:ここも庶民的な値段で利用できる公衆浴場。長生湯の対岸に位置する。
  • ラムネ温泉:芹川沿いに建つ木造小屋風の施設。湯は透明の炭酸泉で名の通り(砂糖の入っていない)ラムネであるが鉄分も多いため、沢山飲めるような味ではない。設計は建築家の藤森照信
  • お湯の駅 あすかの湯(正式には竹田市久住に所在):ここも同じく芹川沿いに建つ温泉で大船の湯、久住の湯、黒岳の湯、由布岳の湯、阿蘇の湯、祖母の湯、高崎山の湯、鶴見岳の湯と呼ばれる8つの露天風呂付き家族風呂があって、あすか川の湯と呼ばれる男女別々の共同浴場がある。夏季にはオートキャンプもできる。
  • ながの湯:

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歴史

  • 1978年昭和53年)3月31日 国民保養温泉地に指定される。
  • 2006年平成18年)5月20日 九州初の源泉かけ流し宣言をおこない、街ぐるみで高品質な温泉を訴求した。
  • 2007年(平成19年)5月10日 「日本一の炭酸泉」と謳っていることに対し、「根拠が不明確である」として大分県より行政指導が行われ、謳うのを取りやめる事になった[2]。しかしながら、地元の人間らの努力により同年末に「日本一の炭酸泉」の称号は復活された[3]

関連項目

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脚注・出典

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外部リンク

  • 炭酸泉の特性と長湯温泉(長湯温泉協会公式ホームページ)
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