郵便局巡り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
郵便局巡り(ゆうびんきょくめぐり)とは、日本郵便株式会社の郵便局、ゆうちょ銀行の本支店、簡易郵便局を巡回し、各局の消印等を収集する趣味である。略称は、「局巡り」「巡局」「局めぐ」「局メグ」。
概要
郵便局巡りは、日本各地に2万4000局以上ある郵便局、ゆうちょ銀行本支店、簡易郵便局に行き、そこで行われている各種サービスを受けるものである。 旅行貯金に関する文章を多く著している種村直樹は、郵便局に行くことを目的としていることから、朱印集め(集印)、鉄道駅・道の駅スタンプラリーといった趣味に似通っていると分析している。
目的
郵便局巡りを行う者は、主に次の3点を目的としている。
- 郵便局の郵便窓口またはゆうゆう窓口において、切手・エコーはがきの購入や風景印といった消印を押印してもらう。
- 郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行本支店窓口において、ゆうちょ銀行貯金口座への出入金を行い、郵便局名・ゆうちょ銀行本支店名の入ったゴム印を通帳に押印してもらう。旅行貯金と呼ばれる趣味に類似している。また、郵便局で貯金回数をポイント化して競う郵貯ラリーというのもある。
- 郵便局の貯金窓口またはゆうちょ銀行本支店窓口において、定額小為替を発行してもらい、為替印を押印してもらう。
このほか、局舎の写真撮影、レシートやATM明細票収集、前島密肖像の掲示状況の調査、局長と対談して名刺交換など、その目的は多岐にわたる。
参考文献
- 種村直樹(1995年):旅のついでに3334局 日本縦断「郵便貯金」の旅、徳間書店、ISBN 4-19-860276-X
- 種村直樹(1997年):ただいま3877局 気まぐれ郵便貯金の旅、自由国民社、ISBN 4-426-88500-0
- 別冊宝島編集部編(1999年):郵便局があぶない、宝島社文庫、ISBN 4-7966-1658-6
- 永岡茂治(2001年):郵便の経営学 21世紀の戦略、郵研社、ISBN 4-946429-00-X
- 現行切手満月印の会監修(2002年):現行消印ハンドブック2002、鳴美、ISBN 4-931422-48-9
- 小橋邦彦(2002年):全国の「郵便局めぐり」を楽しむ本―ぱるラーと郵便局長・局員の必携バイブル、プロスパー企画、ISBN 4-938695-65-0
- 藤原和正(2002年):月から太陽への旅―郵便局を訪ねて25 年、3000局、群羊社、ISBN 4-906182-44-5
- 古沢保(2003年):風景印散歩 東京の街並み再発見、日本郵趣出版、ISBN 4-88963-629-3
- 原田透(2004年):特定郵便局の真実―日本最古にして最大のネットワーク、ダイヤモンド社、ISBN 4-478-19048-8
- 町田徹(2005年):日本郵政 解き放たれた「巨人」、日本経済新聞社、ISBN 4-532-35176-6
- 小橋邦彦(2006年):“ぱるラ~小橋”の─ビジネスマナー・中級講座─全国の郵便局めぐり旅日記、郵研社、ISBN 4-946429-74-3
- 武田聡編(2006年):全国郵便局名録2006、鳴美、ISBN 4-931422-82-9
- 日本経済新聞社編(2006年):郵便局―民営化の未来図を読む、日本経済新聞社、ISBN 4-532-35193-6
- 有田哲文、畑中徹(2007年):ゆうちょ銀行~ 民営郵政の罪と罰 ~、東洋経済新報社、ISBN 4-492-68128-0
- 佐滝剛弘(2007年):郵便局を訪ねて1万局 東へ西へ「郵ちゃん」が行く、光文社新書、ISBN 978-4-334-03406-1
- 今村公一(2013年):郵便局へ行こう!、文芸社、ISBN 978-4-286-13211-2