テンプレート:出典の明記
道統論(どうとうろん)とは、儒教における聖人の道の伝授に関する議論。宋代、特に語られた。
概要
『論語』堯曰篇に堯から舜への伝授された言葉があり、『孟子』には治乱の歴史と500年のサイクルで王者が現れ、孔子が素王としてそれを継承しているとの説がある。これらにもとづき唐代中期以後、聖人の道の伝授に関する道統論が興った。
韓愈は『原道』で「堯→舜→禹→湯王→文王→武王→周公→孔子→子思→孟子」の系譜を掲げ、また不完全ながら道を伝えたものに荀子・董仲舒・揚雄を挙げ、宋代道統論の先駆者となった。
宋代になると韓愈を信奉する古文家の間で行われ、これに韓愈や王通を加えた。
朱熹は荀子や韓愈らを斥け「…→孟子→周敦頤→程頤・程顥→張載→朱熹」の道統論を唱え、自らの学の正当性を主張した。