貨物時刻表

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貨物時刻表(かもつじこくひょう)とは、公益社団法人鉄道貨物協会が年1回(ダイヤ改正ごとに)発行している貨物列車専用の時刻表である。定価は1冊2,400円(税込み、鉄道貨物協会会員に対しては400円引きの2,000円で販売。郵便振替による購入の場合は送料別)。

特徴

現行の鉄道貨物協会の発行する『貨物時刻表』は1980年(昭和55年)に発行を開始して、2010年(平成22年)には創刊30周年を迎えている。それ以前は日本国有鉄道(国鉄)貨物局が発行していた。

貨物列車の荷扱いを行う駅を掲載している。貨物列車の荷主用に作られた時刻表であり本来は事業者向けである。

このため発行部数は少なく、ISBNISSN雑誌コードなどの識別コードが付かない刊行物であり、取扱書店は限定されている。

個人で購入するのは貨物列車を撮影したり、その運行を調べたりする一部の鉄道ファンに限られる。

内容

  • ヤードによる貨車搬送が廃止されるまでは、主要ヤード貨車継送予定表が全体ページ数の2割ほどを占めていた。
  • 地域間急行貨物列車が設定されていたダイヤ改正号には、詳細な貨車継送図が各急行貨物列車ごとに掲載されていた。
  • 日本貨物鉄道(JR貨物)が運行するすべての貨物列車をはじめ、臨海鉄道自動車トラック)代行便の時刻を掲載。
  • 2006年3月改正分から私鉄三岐鉄道西濃鉄道小坂鉄道(廃止)、岳南鉄道(貨物廃止)。秩父鉄道は2007年版より)の貨物列車時刻も掲載された。
  • 日本全国で運用するJR貨物の機関車・貨車・コンテナの種類がすべてわかるほか、主要貨物駅の構内配線図も掲載。
  • この時刻表でいう「停車」の定義は「編成の解放・連結着発線荷役作業を行うこと」を指し、機関車交換や運転士交替のみで解結・荷役作業を行わない停車は「運転上の停車」と称しており、時刻表上ではカッコ書き時刻で表記する。
  • 表紙写真に投稿作品を採用したり、荷主には関係のない機関車の運用や配置、投稿写真コーナー、各路線ダイヤグラムなど趣味者向けの部分も増えている。
  • JR貨物は2009年度以降、新製・転属・廃車など車両の動向を鉄道雑誌に公表していないが、貨物時刻表へは例外的に毎年2月時点での機関車配置表を掲載している。

話題

2004年4月16日にテレビ朝日系列で放映された深夜バラエティ番組タモリ倶楽部』の企画「ダイヤ改正記念!貨物時刻表でダイヤを確認しよう!?」で使用したところ版元に問い合わせが殺到し、2004年版は発行以来初めて重版となった。このことは新聞記事になり「乗れない時刻表完売」と掲載された。

関心の高まりとともに一般から購入も増え、書店には発売前から予約が殺到するようになり、例えば2008年には旭屋書店本店では用意した19000部が完売、売り上げで一般書部門9位に入った。

2010年3月、交通新聞社は『復刻版 昭和43年10月貨物時刻表』を発売した。これは1968年10月の国鉄ダイヤ改正ヨンサントオ)に合わせて、国鉄貨物局が発行した「貨物時刻表」を復刻したものである。

外部リンク