西海橋

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:橋 テンプレート:Ja Route Sign 西海橋(さいかいばし)は、長崎県佐世保市針尾島西海市西彼町の間にある伊ノ浦瀬戸(針尾瀬戸)に架かるアーチ橋である。完成当時は固定アーチ橋としては世界で三番目の長さを誇り、東洋一と評された[1]

概要

日本三大急潮のひとつといわれる針尾瀬戸により、長い間「陸の孤島」であった西彼杵半島と佐世保市を陸路で結び、半島における産業の振興、開発の促進を目的に架けられた[2]

1951年に着工し、1955年10月に竣工。同年11月より供用を開始した。 総事業費は5億6,000万円(当時)で、完成時には固定アーチ橋として世界で3番目の長さを誇っており[1][3]、我が国の橋として初めて支間長200メートルを超えた長大橋であった。

また、我が国初の有料橋であり、供用開始時より午前10時から午後8時まで(後に午前7時から午後10時までに拡大)バスは500円、普通車が200円の通行料金が徴収され[4]、後に徒歩による通行料として10円が設定された。[5] その後、1965年(昭和40年)頃より、地元住民および橋の利用を増加させ、観光客を誘致したい佐世保市が橋の無料化を要求し、1970年(昭和45年)に無料化された。

同橋の完成により、長崎-佐世保間の陸路による最短ルートがそれまでの大村市経由から西彼杵半島経由となった。 また、西彼杵半島では橋の建設を契機として半島全体の総合開発の機運が高まり、主要道路の舗装・改良工事が進展した。

構造

架橋地である針尾瀬戸の特性と建設資材の運搬、および架設の計画から固定アーチ形式が採用された。

  • 種別 - 鋼道路橋
  • 形式 - 上路式鋼ブレースドリブ固定アーチ
  • 橋長 - 316.26m(アーチ支間:216m)
  • 幅員 - 7.5m
  • 道路:国道202号

沿革

  • 1935年(昭和10年):長崎県議会にて、大串村出身の大串盛多議員が針尾瀬戸への架橋を提案[6]
  • 1940年(昭和15年):伊ノ浦橋架橋の建設予算が県議会で議決[7]
  • 1941年(昭和16年):太平洋戦争勃発により計画が凍結。
  • 1950年(昭和25年)6月:全額国庫負担による国の直轄事業として建設が決定。
  • 1950年(昭和25年)11月:針尾島にて起工式が行われる[8]
  • 1951年(昭和26年):着工。
  • 1955年(昭和30年)10月:竣工。
  • 1955年(昭和30年)11月:供用開始。
  • 1970年(昭和45年)3月1日:無料開放。

その他

周辺

アクセス

  • JR早岐駅から車で20分
  • 西肥バス「西海橋コラソンホテル」行きで「西海橋東口」下車。または「西海橋西口」行きに乗車。

西海橋が登場する作品

  • センチメンタルジャーニー (アニメ) - 第一話「遠藤晶〜少女のためのヴァイオリン・ソナタ〜」でヒロインの遠藤晶がバイオリンを西海橋から針尾瀬戸に投げ捨てる。
  • 空の大怪獣ラドン (映画) - 阿蘇から出現した怪獣ラドンが佐世保に飛来。自衛隊機との空中戦の末、被弾したラドンは西海橋下の海に墜落後、再び飛翔。ラドンの放つ衝撃波により橋は破壊される。この映画に登場した西海橋と阿蘇山福岡市天神地区において、『ラドン』公開後に明らかな入場者数の増加が認められたことから、以後の怪獣映画におけるご当地誘致(当然ながら破壊されてしまうのだが)の伝統の先駆けとされている。
  • 釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪♪ (映画) - 当時、西海橋の隣に建設中だったの第二西海橋(新西海橋)を主人公のハマちゃん(西田敏行)が勤務する「鈴木建設」が施工するという設定になっている。
  • トッキュー!! (漫画) - 主人公の友人、ユリの父が操縦する遊覧船「うーふぁ」がボートと接触し、西海橋付近で沈没寸前にまで陥った所に主人公の神林兵悟が救助に向かう話がある。

脚注

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参考資料

外部リンク

テンプレート:国道202号
  1. 1.0 1.1 『ひらけゆく西彼-変容するまちむら-』長崎県市町村自治振興会編、1973年、P179
  2. 『ひらけゆく西彼-変容するまちむら-』長崎県市町村自治振興会編、1973年、P6
  3. 世界第一位はレインボー橋、第二位はヘンリーハドソン橋(共にアメリカ)であった
  4. 土木遺産in九州-西海橋 社団法人九州建設弘済会、2013年8月5日閲覧
  5. 『西彼町郷土史』西彼町教育委員会編、2003年、P325
  6. 『西彼町郷土史』西彼町教育委員会編、2003年、P323
  7. 景観デザイン規範事例集(道路・橋梁・街路・公園編) 国土交通省国土技術政策総合研究所、2008年 2013年8月5日閲覧
  8. 『西彼町郷土史』西彼町教育委員会編、2003年、P324