藤倉大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Portal クラシック音楽 藤倉 大(ふじくら だい、Dai Fujikura、1977年 - )は、日本の現代音楽の作曲家。
略歴
- 1993年、15歳で単身イギリスに渡りドーヴァーの高校を出たあと、トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックでダリル・ランズウィックに師事。
- 1998年、ポーランドのセロツキ国際作曲コンクールを当時最年少で日本人として初優勝。同年、イギリスのハダースフィールド国際音楽祭作曲コンクールでこれも日本人として初優勝し、同音楽祭でオランダのヴォルハーディングによって初演、のちロンドン・シンフォニエッタによりロンドン初演される。
- 2000年 修士課程をロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックでエドウィン・ロックスバラに師事(PRS 奨学生)。
- 2003年、1月から博士課程をキングス・カレッジ・ロンドンでジョージ・ベンジャミンに師事。同年、武満徹作曲賞で「calling Timbuktu」が第2位を受賞し、東京フィルハーモニー交響楽団によって東京オペラシティで初演、NHKで放送される。
- 2004年、ロイヤル・フィルハーモニック作曲賞。20代の日本人の受賞は初。
- 2005年、国際ウィーン作曲賞(クラウディオ・アバド作曲賞)を受賞している。
- 作曲家であり指揮者でもあるペーター・エトヴェシュは、彼のメンターとも言うべき存在であり、エトヴェシュは 2005年10月のドナウエッシンゲン現代音楽祭でヒルヴァーサム放送管弦楽団およびハインリヒ・シュトローベル記念財団実験スタジオを指揮して、「トロンボーン、オーケストラ、ライヴ・エレクトロニクスのための'Vast Ocean'」を初演した。
- ピエール・ブーレーズもまた、作品を評価し、2005年9月にはルツェルン音楽祭で新作「Stream State」の世界初演を指揮した。アンサンブル・アンテルコンタンポランからはブーレーズの80歳を祝う「code 80」の作曲を委嘱され、パリのシテ・ド・ラ・ミュジックでブーレーズの出席のもと初演された。
- 2006年、BBCのプロムスでBBC委嘱の「クラッシング ツィスター」がBBCコンサート・オーケストラ、チャールズ・ヘイズルウッド指揮によって初演される。
- 2009年、3月現在ロンドン在住。
- 作曲を委嘱する現代音楽アンサンブルやオーケストラも、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、アンサンブル・モデルン、クラングフォールム・ウィーン、BBC交響楽団、マレーシア・フィルハーモニック、ソフィア・フィルハーモニック、I.C.E.、東京フィルハーモニー管弦楽団など数多い。
- 2010年、2月21日 毎日放送のドキュメンタリー番組「情熱大陸」で特集される。同年、エリクソンモービル音楽賞(奨励賞)受賞。
主要作品
- [1]に出版或いは発表作品は全て網羅されている。
- 彼の作品は、BMIC、リコルディ・ロンドン、リコルディ・ミュンヘンから出版されている。
- 2011年現在は、クオリティ的に自らの納得の行かない数作品の旧作が、作品リストから撤回されている。
外部リンク
- Dai Fujikura Home Page
- 所属事務所KAJIMOTOによるプロフィール
- 「藤倉大、師匠ブーレーズと競演」2010年2月20日[2](アサヒ・コム)
- 情熱大陸:作曲家藤倉大(2010年02月21日放送)[3]