第三京浜道路
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第三京浜道路(だいさんけいひんどうろ)は、国道466号のうち、東京都世田谷区の玉川インターチェンジから神奈川県横浜市神奈川区の保土ヶ谷インターチェンジまでの区間で、東日本高速道路(NEXCO東日本)が維持と管理を行っている自動車専用の一般有料道路である。また、地域高規格道路の計画路線にも指定されている。
略称で第三京浜と呼ばれることが多い。
目次
概要
- 路線 : 国道466号
- 起点 : 東京都世田谷区野毛三丁目
- 終点 : 神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢西町
- 全長 : 16.6km
- 車線/幅員 : 6車線/21.6m
- 指定区間 : 世田谷区野毛三丁目 - 横浜市保土ケ谷区岡沢町
- 最高速度 : 80km/h(一部60km/h)
- 道路管理者 : 東日本高速道路関東支社京浜管理事務所
- 償還完了予定 : 2050年8月15日
歴史
変遷
国道15号第一京浜と国道1号第二京浜に続いての東京と横浜を結ぶ京浜道路として、第三京浜道路が計画された。
元々の計画は、1929年(昭和4年)5月に鎌倉急行電気鉄道が、渋谷駅から藤沢駅を通り鎌倉坂ノ下まで[1]の鉄道事業免許を取得し、その後、自動車専用道路に計画を変更したことが始まりである。また、1954年(昭和29年)3月に東京急行電鉄が、渋谷から江ノ島間に東急ターンパイクの計画をしたが、建設省による整備が決まったことにより、代わりとして田園都市線の計画に変更することになる。
1964年(昭和39年)10月6日に一部区間が開通し、1965年(昭和40年)12月19日に全線開通となる。開通当初は、一般都県道東京野川横浜線とされ国道に指定されなかった。これは当時の法令などにより国道指定が困難であったため、都道府県道とされた[2]。しかしながら、道路の長さを伸ばすことが重視されていた時代のなか、破格なまでの幅員で建設され、日本で初めて「6車線の自動車専用道路」となる[3]。更には、自動車専用道路として初めて全線に水銀灯の道路照明灯も設置されることとなった。今日でも交通の流れはスムーズに保たれ、出口付近以外での渋滞も少ないので便益は高い。
年表
- 1929年5月 : 鎌倉急行電鉄が渋谷 - 鎌倉間の鉄道事業免許を取得。
- 1961年12月28日 : 日本道路公団が第三京浜道路事業許可を受ける。
- 1964年10月6日 : 玉川インターチェンジ - 京浜川崎インターチェンジ間が暫定4車線で開通。
- 1965年12月19日 : 京浜川崎インターチェンジ - 保土ヶ谷インターチェンジ間開通に伴い全線開通。
- 1968年7月5日 : 横浜新道との連絡路が開通(第三京浜道路 世田谷方面と横浜新道 戸塚方面を連絡)。
- 1978年3月7日 : 首都高速神奈川2号三ツ沢線と接続。
- 1985年4月1日 : 三ツ沢ジャンクション供用開始(首都高速神奈川2号三ツ沢線 横浜公園方面と横浜新道 戸塚方面を連絡)。
- 1988年7月29日 : 羽沢インターチェンジ上り線入口供用開始。
- 1993年5月6日 : 国道466号の一部に指定。
- 1995年4月10日 : 都筑インターチェンジと都筑パーキングエリアの供用開始。
- 2005年9月30日 : 国土交通省が全国路線網(ネットワーク型)一般有料道路に指定。
- 2005年10月1日 : 日本道路公団の民営化により、東日本高速道路株式会社管理路線となる。
- 2011年3月29日 : 羽沢インターチェンジ下り線出口供用開始。
路線状況
道路施設
新多摩川大橋
東京都世田谷区と神奈川県川崎市高津区の間を流れる多摩川を越える、第三京浜道路の橋である。 テンプレート:Main
交通量
平日24時間交通量(平成17年度道路交通センサス)(注: IC = インターチェンジ、数値は車両台数)
- 玉川IC - 京浜川崎IC : 77,274
- 京浜川崎IC - 都筑IC : 90,258
- 都筑IC - 港北IC : 96,494
- 港北IC - 保土ヶ谷IC : 113,790
地理
通過する自治体
インターチェンジなど
- 施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。
- 斜体は仮称である。
- インターチェンジなどは略称(インターチェンジ =「IC」、パーキングエリア =「PA」、料金所 =「TB」)で示している。
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点 から (km) |
備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 玉川IC | 国道466号・都道311号環状八号線 | 0.0 | 東京都 | 世田谷区 | |
- | 玉川TB | - | 1.0 | 上り線のみ | 神奈川県 | 川崎市 |
- | 北見方JCT | 川崎縦貫道路(2期) | - | 開通未定 | ||
2 | 京浜川崎IC | 市道二子千年線 | 2.2 | |||
- | 野川IC | 市道野川菅生線(尻手黒川道路) | - | 事業中(2017年3月31日開通予定) | ||
4 | 都筑IC/PA | - | 7.6 | PAは上り線のみ | 横浜市 | |
市道大熊東山田線 | ||||||
市道新吉田線 | 事業中(2014年度接続予定) | |||||
5 | 港北IC/JCT | 市道新横浜元石川線 | 10.7 | |||
横浜環状北線 | 事業中(2016年度接続予定) | |||||
横浜環状北西線 | 事業中(2021年度接続予定) | |||||
6 | 羽沢IC(入口) | 市道17号環状2号線 | 14.3 | 上り線入口 | ||
- | 保土ヶ谷TB | - | 14.8 | 下り線のみ | ||
6 | 羽沢IC(出口) | 県道13号横浜生田線 | 14.9 | 下り線出口 | ||
- | 保土ヶ谷PA | - | 15.0 | 下り線のみ | ||
7 | 保土ヶ谷IC | 国道1号横浜新道(有料道路) | 15.3 | |||
国道1号横浜新道(一般道路、常盤台方面のみ) | 16.0 | |||||
県道13号横浜生田線・市道山下長津田線 | 16.6 | |||||
首都高速神奈川2号三ツ沢線 横浜公園方面 |
- 当初、IC番号の設定が無かったが番号が設定され、新設案内標識には付加されている。
- 都筑ICは横浜市港北区、港北ICは横浜市都筑区に所在する。
- 保土ヶ谷インターチェンジ付近の第三京浜道路と有料道路横浜新道を結ぶ道路は、第三京浜道路の分岐支線[4]であるが、東日本高速道路の管理上では横浜新道の一部としての扱いになっている[5]。
- 三ツ沢ジャンクションについては、保土ヶ谷インターチェンジを参照。
- 下り線多摩川大橋の川崎側には、東日本高速道路関係者出入口が設置されている(その出入口は橋桁下を走る市道幸多摩線(多摩沿線道路)と接続している)。
その他
料金
各料金所にはETCシステムが設置されているが、ETCマイレージサービスを除くETC割引制度は適用されない。
全線通行時の料金
通行券について
- 通行券を発行しない入口
- 玉川インターチェンジ(下り線入口)と、保土ヶ谷・羽沢インターチェンジ(上り線入口)では、発券所・料金所が無く、通行券を発行しない。このため、出口料金所でそれぞれの入口から各出口までの利用として徴収が行われる。
- 通行券を発行する入口
- 前記以外のインターチェンジでは通行券が発行され、出口料金所にて区間料金として徴収される。京浜川崎インターチェンジから玉川インターチェンジは、かつて一般ブースでは入口で料金を支払い、領収書をもらって、玉川インターチェンジ出口で出口券を渡す方式だったがテンプレート:いつ10月頃から発券機で通行券をとって出口の精算の方式に変わっている。)
ハイウェイラジオ
- 保土ヶ谷(港北IC - 保土ヶ谷IC)
路線バス
数系統の路線バスが運行している。ただし、現在運行中の路線はバス停留所を第三京浜道路内に設置していない。(注: IC = インターチェンジ)
運行路線
- 新横溝口線(東急バス) 京浜川崎IC - 港北IC
- 羽田空港(一部は成田空港)を結ぶ空港リムジンバス
- 深夜急行バス高速新横浜線(東急バス) 玉川IC → 京浜川崎IC(下り方向のみ)
- 深夜急行バス平塚駅行き(神奈川中央交通) 玉川IC → 保土ヶ谷IC(下り方向のみ)
この他、路線バスではないものの、港北IC付近の家具店(IKEA)のシャトルバスが玉川ICとの間で通行する(詳細)。
廃止路線
- 京浜線(東急バス) 玉川IC - 港北IC : 1982年9月16日廃止
- 第三京浜道路上に、川崎バスストップ、野川バスストップ、東山田バスストップ、大熊バスストップの4停留所を設置
- 95系統(横浜市営バス) 港北IC - 保土ヶ谷IC : 2007年3月31日廃止(路線再編成)
- 第三京浜道路上にバス停留所は設置していなかった。
- 羽田空港とを結ぶ空港リムジンバス
第二東海自動車道
第二東海自動車道の基本計画は、国土交通省の資料[6]によると玉川インターチェンジとなっており、さらに東京外かく環状道路に接続とされている。第三京浜道路の玉川インターチェンジも国土交通省の図表[7]では東京外かく環状道路に接続する予定となっている。国土交通省の資料だけで比較すると第三京浜道路を第二東海自動車道に転用するかのように見える。しかし、国土交通省が第三京浜道路を第二東海自動車道に転用する計画を持っているかどうかに関しては資料が存在しないため不明のままである。日本高速道路保有・債務返済機構の資料[8]では東名高速道路と横浜新道及び第三京浜道路の概ね中間を通り、東京都内にて東京外かく環状道路に接続するように記載されているが、具体的に中間を通ると決まっているわけではない。
ギャラリー
- DaisanKeihin 02.jpg
保土ヶ谷料金所を望む
- DaisanKeihin 03.jpg
第三京浜と分岐する
横浜新道との連絡路
脚注
参考文献
- 建設省三十年史編集委員会編集『建設省三十年史』
- 日本道路公団三十年史編集委員会編集『日本道路公団三十年史』
- 内務省道路改良会発行 『道路の改良』1920年(大正9年)-1944年(昭和19年)
- 第16巻第3号(P169) 地方通信『東京市渋谷・神奈川縣鎌倉間専用自動車道計画』 1934年(昭和9年)3月
- 横浜市『横浜市道路台帳』
関連項目
テンプレート:ウィキポータルリンク テンプレート:ウィキプロジェクトリンク テンプレート:Sister テンプレート:Sister
京浜国道
外部リンク
テンプレート:第三京浜道路- ↑ 計画線の一部が、第三京浜道路のほぼ全線と同じ行程である。
- ↑ 第三京浜道路の性格に関する建設省提示案
- ↑ 比留間豊(日本道路公団元理事)の談話として「(第三京浜が)6車線なんて頭がおかしいのでは」とまで言われた。/日本道路公団三十年史 P.17
- ↑ 道路法における道路台帳上。
- ↑ この道路は便宜上「連絡路」と称されるが、特に道路名は指定されていない。
- ↑ 「高規格幹線道路に関する点検について」平成19年11月、国土交通省 道路局
- ↑ 「3環状9放射ネットワーク構想(図表)、国土交通省 東京外かく環状国道事務所
- ↑ 全国高速道路路線網図