特撮 (バンド)
テンプレート:Infobox Musician 特撮(とくさつ)は、2000年に筋肉少女帯を脱退した大槻ケンヂが中心となって結成した、日本のロックバンド。
目次
メンバー
- ギター及びサウンドプロデュース担当。東京都多摩地区出身。
- ドラム担当。東京都葛飾区出身。
サポートメンバー
- 佐藤研二(さとう けんじ)
- 長谷川正(はせがわ ただし、生年非公開11月16日 - )
- ベース担当。千葉県出身。Plastic Treeのメンバー。高橋の代わりとして、臨時でライブに数回参加。
旧メンバー
来歴
1999年に筋肉少女帯を脱退した大槻は筋少時代の盟友である内田雄一郎・三柴理と共に新たなバンド特撮を結成することを宣言。その後、メンバーオーディションの結果COALTAR OF THE DEEPERSのNARASAKIが加入、残るドラマー探しは難航したがNARASAKIの紹介で有松博が加入、メンバー全員がそろったのはプリプロダクションの当日であった。(余談だが、大槻は当初両腕に刺青が施された有松が怖かったからとして加入を一時渋った)[1]
2000年初頭、『アベルカイン』でメジャーデビュー、続いて1stアルバム『爆誕』をリリース。NARASAKIのラウドなディストーションギターが主張するような「ジャップ・ハードコア」(NARASAKI談)[2]やモダンなヘヴィ・ロックを基本フォーマットに、三柴の流麗なピアノと有松の柔軟なドラミングによってスムーズ・ジャズ(「美少年で探偵でS」)、ミニマル(「マリリン・マラソン」)、ブルース(あんぜんバンドのカヴァーである「13階の女」)、パワー・バラード(「テレパシー」)などの吸収をも可能とした独特なサウンドと、大槻の不条理かつ猟奇的な詩作が錯綜した「かなりの自信作」となった(大槻は「これ結構いけんじゃねーかな、というメンツが揃い作品が完成した」と自負していた)[3]。当初の動員見込みを大幅に上回り[4]ツアーも大盛況で終了するが、その後、内田が脱退してしまう。
10月には年内2枚目となる2ndアルバム『ヌイグルマー』リリース、前作の路線を引き継ぎつつ、佐藤のプレイを反映するようなファンク(「企画物AVの女」)の他フォーク(「アザナエル」)やプログレ(「ゼルダ・フィッツジェラルド」)的な要素も加わり、クラシックの翻案(アルバート・ケテルビーの「ペルシャの市場にて」)までが収められる。
2001年には3rd『Agitator』をリリース、基調はハードロック寄りの音になり、ヒップホップ調のヘヴィ・ロック(「ヨギナクサレ」)、ジャングル・ビート(休みの国のカヴァーである「悪魔巣取金愚」)、レゲエやブギー(「人間以外の俺になれ」)、「80年代アイドル青春歌謡」(「うさぎ」・大槻談)[5]、「ジャンクでポジパンでお経」(「人狼天使」・NARASAKI談)[6]など、様々な音楽性を取り入れた転換作となる。2002年にはベスト盤『初めての特撮 BEST vol.1』をリリースするが、この作品を最後に徳間ジャパンとの契約が終了、インディーズでの活動に場を移す。
2003年の暮れに2年ぶりとなる4thアルバム『オムライザー』をリリース、この作品から次第にポップな曲調を見せ始め、更にはドラムの有松とサポートベースの高橋竜が作曲したレパートリーが収録されるようになる。
2004年には大槻の詩集付属音源のリマスタリング作を含めた企画盤『夏盤』をリリース。
2005年には6thアルバム『綿いっぱいの愛を!』をリリース、この作品では三柴がボーカルをとる楽曲「さらばマトリョーシカ」もあり、音楽的にも様々な挑戦を試みている佳作となった。
2006年に大槻が筋肉少女帯に再加入してからは、バンドとしての特撮は充電期間に入る。なおこの期間もNARASAKIは大槻のソロ楽曲のサウンドプロデュースに参加しており、三柴は筋肉少女帯にサポートとして参加。またアニメ「さよなら絶望先生」シリーズでは「大槻ケンヂと絶望少女達」名義で同作の出演声優と共に主題歌を発表している。
2011年4月1日午前2時55分に、puku1048というIDでUstreamにアップロードされた動画にて、再始動ライブツアーが告知された。また前述の「…絶望先生」のBlu-ray BOXテーマソング、及び同作者の原作によるOVA「かってに改蔵」の主題歌を発表し、6月には特撮名義では6年ぶりとなるセルフカヴァーアルバム「5年後の世界」をキングレコードから発売された。
2012年12月12日、オリジナルアルバムとしては7年ぶりとなる『パナギアの恩恵』を発表、それに伴う年明けのライヴツアーが決定した。
ディスコグラフィー
シングル
リリース日 | タイトル | 発売元 | |
---|---|---|---|
1st | 2000年1月26日 | アベルカイン | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
2nd | 2000年9月27日 | ジェロニモ | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
3rd | 2001年7月25日 | ヨギナクサレ | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
4th | 2002年11月7日 | パティー・サワディー | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
5th | 2005年5月25日 | 綿いっぱいの愛を! | PRHYTHM |
6th | 2014年1月22日 | シネマタイズ (映画化) | キングレコード |
アルバム
オリジナルアルバム
リリース日 | タイトル | 発売元 | |
---|---|---|---|
1st | 2000年2月23日 | 爆誕 | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
2nd | 2000年10月25日 | ヌイグルマー | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
3rd | 2001年9月27日 | Agitator | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
4th | 2003年11月27日 | オムライザー | PRHYTHM |
5th | 2004年6月30日 | 夏盤 | PRHYTHM |
6th | 2005年6月29日 | 綿いっぱいの愛を! | PRHYTHM |
7th | 2012年12月12日 | パナギアの恩恵 | キングレコード |
ベストアルバム
リリース日 | タイトル | 発売元 | |
---|---|---|---|
1st | 2002年11月21日 | 初めての特撮 BEST vol.1 | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
2nd | 2006年5月24日 | ロコ!思うままに | PRHYTHM |
セルフカヴァーアルバム
リリース日 | タイトル | 発売元 | |
---|---|---|---|
1st | 2011年6月29日 | 5年後の世界 | キングレコード |
映像作品
リリース日 | タイトル | 発売元 |
---|---|---|
2001年4月11日 | FIGHTING! NUIGULUMAR TOUR | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
2002年11月21日 | 初めての特撮 P.V.4+X | 徳間ジャパンコミュニケーションズ |
2004年12月17日 | ライブ盤〜めんどうなこと言うなら、もう帰る!! | 音画工舎 |
2012年1月21日 | 特撮復活ライブ2011! 5年後の世界 | キングレコード |
参加音源
- KYU-BOX./大正九年(2002年4月17日)
- 大正九年と特撮のコラボレーション楽曲『ネットで叩いてやる!』を収録。
- 対自核自己カヴァー/大槻ケンヂ(2002年8月7日)
- 大槻ケンヂによるセルフカヴァー・アルバム。筋肉少女帯のカヴァーである『カーネーション・リインカネーション』と『風車男ルリヲ』は、二曲とも特撮メンバーによる演奏。
- 花火/大槻ケンヂ(2003年6月14)
- 大槻ケンヂの歌詞集。付録CDに特撮による『花火』『ロードムービー』『海上プラネタリウム』の三曲と、デモ曲『やってんだかわからない美術館』を収録。
- GALACTiKA 19(2006年1月21日)
- 音楽DVDマガジン。メトロノームやLAB.(LAB. THE BASEMENT)と共に、特撮のライブ映像が収録されている。
- ROCK THE ULTRAMAN(2006年5月10日)
- マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝 ORIGINAL SOUND TRACK(2006年8月2日)
- 映画『マスター・オブ・サンダー 決戦!!封魔龍虎伝』のサウンドトラック。特撮の楽曲がNARASAKIの手で映画BGM用に編集され「movie-mix」として収録されている。
さよなら絶望先生関連
- 人として軸がぶれている/大槻ケンヂと絶望少女達(2007年8月22日)
- 絶望劇伴撰集(2007年10月24日)
- アニメ『さよなら絶望先生』のサウンドトラック。『人として軸がぶれている』のテレビサイズ・ヴァージョンを収録。
- 空想ルンバ/大槻ケンヂと絶望少女達(2008年1月23日)
- アニメ『俗・さよなら絶望先生』主題歌。メンバーや構成などは、前作『人として軸がぶれている』と同様。当初、楽曲タイトルは歌詞の一部から取った「俺の値段を誰が決めた」というものであったが、NARASAKIとの相談の結果、現在のタイトルに決定した。また、タイトル変更が決まった後も、大槻はしばらくの間「幻想ルンバ」に変えたと思い込んでいたという[8]。
- 俗・絶望劇伴撰集(2008年3月26日)
- アニメ『俗・さよなら絶望先生』のサウンドトラック。『空想ルンバ』のテレビサイズ・ヴァージョンを収録。
- 絶望大殺界(2008年5月14日)
- アニメ『さよなら絶望先生』『俗・さよなら絶望先生』の主題歌・挿入歌・キャラクターソングなどを収録したアルバム。『人として軸がぶれている』『空想ルンバ』を収録。また、大槻が男性ヴォーカルを担当したユニット・大槻ケンヂと木村カエレによる『豚のご飯』では、作詞・作曲とプロデュースをNARASAKIが担当している。
- メビウス荒野〜絶望伝説エピソード1/大槻ケンヂと絶望少女達(2011年4月23日)
- アニメ『さよなら絶望先生』Blu-ray BOXテーマソング。過去の主題歌3曲(特撮とはメンバーが異なる『林檎もぎれビーム!』を含む)のフレーズが曲中に含まれている。C/Wには特撮の単独名義では5年ぶりとなる音源『アングラ・ピープル・サマー・ホリディ』のセルフカヴァーを収録。
- かってに改造してもいいぜ/水木一郎と特撮(2011年4月23日)
- OVA『かってに改蔵』主題歌。表題曲は水木単独による歌唱。C/Wは特撮のセルフカヴァーである『ヌイグルマー』で、こちらは『特撮と水木一郎』名義で大槻と水木のツインボーカルの楽曲である。なお大槻と水木は過去に筋肉少女帯の楽曲『221B戦記』でも共演している。
脚注
外部リンク
テンプレート:キングレコード- ↑ 『オーケンのめくるめく脱力旅の世界』の一章「音楽雑誌が書かないロックバンドの日々」より。
- ↑ 再発盤封入の自作解説より。
- ↑ 『オーケンのめくるめく脱力旅の世界』の一章「音楽雑誌が書かないロックバンドの日々」より。
- ↑ 『オーケンのめくるめく脱力旅の世界』の一章「音楽雑誌が書かないロックバンドの日々」より。
- ↑ 再発盤封入の自作解説より。
- ↑ ベストアルバムの自作解説より。
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