水戸黄門 天下の副将軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『水戸黄門 天下の副将軍』(みとこうもん てんかのふくしょうぐん)は、1959年(昭和34年)公開の日本映画、時代劇。東映京都撮影所の製作による、月形龍之介主演の水戸黄門シリーズ第12作。美空ひばり・中村錦之助・大川橋蔵・東千代之介・里見浩太郎・丘さとみ・若山富三郎といった東映時代劇を支える若手スター勢ぞろいのお盆向け娯楽大作。劇中では美空ひばりの歌唱シーンが2回ある。配収は2億2581万円で、この年の邦画第8位となった。
スタッフ
キャスト
- 月形龍之介 … 水戸光圀
- 初代中村錦之助 … 松平頼常(高松藩第二代藩主、光圀の実子)
- 美空ひばり … 鞆江(頼常の世話役)
- 東千代之介 … 佐々木助三郎(助さん)
- 里見浩太郎 … 渥美格之進(格さん)
- 大河内傳次郎 … 大田原伝兵衛(水戸家の側用人)
- 丘さとみ … おはる(島田の宿場女)
- 大川橋蔵 … 伊之吉(風来坊で板前、実は公儀隠密)
- 進藤英太郎 … 中川与惣右衛門(大阪の商人らしき謎の旦那)
- 武田正憲 … 空念和尚(高松藩主菩提寺の住職)
- 三島雅夫 … 土岐伊予守(大坂城代)
- 久保雅計 … 松平頼芳(頼常の義理の弟)
- 佐々木孝丸 … 阿部豊後守(幕閣)
- 香川良介 … 戸田山城守(幕閣)
- 若山富三郎 … 徳川綱吉(第五代将軍)
- 阿部九洲男 … 猪鼻の権六(山賊)
- 加賀邦男 … 加藤玄蕃(高松藩士)
- 山形勲 … 佐伯将監(高松藩城代家老)
あらすじ
時は元禄10年。将軍綱吉の後継者争いを嗅ぎつけた水戸黄門光圀は助さん・格さんとともに江戸に入府・登城し、幕閣らの妨げもものともせずに綱吉に兄の子・甲府綱豊を跡継ぎとするよう直言する。水戸家では、庶子であった光圀の亡き兄・頼重が支藩の高松藩主となったが、光圀は兄の子綱條を本家の跡継ぎに貰いうけ、実子・頼常に高松藩の二代藩主を継がせていた。
世情視察ということで神田の「丹前風呂」にお忍びで遊んでいた光圀主従は、大坂の商人・与惣右衛門と名乗る男から、頼常の狂気により高松藩が混乱して周囲が困っていると聞かされる。光圀本人の前と知ってか知らでか、光圀を罵倒する与惣右衛門に憤る謎の板前・伊之吉や水戸家側用人・大田原伝兵衛。
高松藩の難事に、光圀・助さん・格さんと伝兵衛は「水戸屋」一行として旅立つ。