東京神学大学
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テンプレート:Infobox 東京神学大学(とうきょうしんがくだいがく、テンプレート:Lang-en)は、東京都三鷹市大沢三丁目10番30号に本部を置く日本の私立大学である。1949年に設置された。大学の略称は東神大(とうしんだい)。
目次
概観
大学全体
- メインライン(主流派、エキュメニカル派)プロテスタントの合同教会たる日本基督教団立の神学校である。
- 特徴としてドグマ重視の教会的神学を掲げる。神学の座として教会を据え神学研究を続けながら、同時に伝道者育成を行う。キリスト教福音派からは神学的リベラルの立場に立つ神学校とみなされるが[1]、日本基督教団内では神学的保守とみなされることもある。教理的には改革派・長老派の影響を強く受けている。
- いわゆるリベラル・アーツに相当する学的営みである広義の神学と専門職たる牧師を養成するプロフェッショナル・アーツとしての神学の両方を兼ね備えた重厚なカリキュラムを学生に課す。卒業・修了に必要な単位数も、一般大学・大学院に比べてやや多めである。こうして、アカデミックであると同時にプラクティカルな研鑽を積んだ卒業生に信仰的確信をもって牧会・教務へと赴かせることを可能としている。
- 学外向けの講座として、信徒伝道者、教会役員、教会学校教師などに神学基礎教育を提供する目的で、公開夜間神学講座が東京銀座の日本基督教団銀座教会で開講されている。ただし、これを受講しても東京神学大学の単位とはならず、純粋に教養として学びたい人のためのものである。
- 国際基督教大学、ルーテル学院大学とは地理的に近く提携関係にあるが学生間の交流は現在ほとんど行われていない。編入学・大学院進学する人の中にはこの2つの大学出身者も多い時期もあったようだが、現在はルーテル学院大学に代わって、国際基督教大学と青山学院大学からの編入が主である。
- 受験資格は、一般の大学の受験資格に加え、プロテスタント教会で洗礼(バプテスマ)を受けて1年以上教会生活を送っていることと、所属する教会からの推薦を受けられることが必要である。入試においては、学力というよりも召命感が重んじられているということで、たとえペーパーテストの成績が良かったとしても、伝道者を目指す目的が明示されないと入学が許されないこともあるという。社会人を経て受験する人も多い。
- 2011年5月1日現在の在学生:学部1年7名、2年2名、3年28名、4年27名、大学院1年23名、2年21名、後期10名。1年、2年生が少ない理由は、本学では他大学を卒業して編入学、学士入学するケースが多いため。[2]2008年5月1日現在の在籍学生数が同ウェブサイト上で発表された。この発表で、3・4年生の学生数31人・25人に比べて1・2年生はそれぞれ6人・5人と極端に少ないことが明らかになった。学部の収容定員は125人で、そのうち在籍学生は67人、在学生比率は0.54である。2007年大学基準協会に対して「自己評価報告書」が提出され、2008年同協会が定める大学基準に適合すると認定された[3]が、学生の受け入れにおいて「重大な問題を抱えていた」と指摘され、収容定員の充足率が大きな課題となっている。
- 私立大学の中では初年度納入金が最も安い。テンプレート:要出典
沿革
略歴
- 1949年に新制大学として設立される。
- 直接の前身は、日本基督教神学専門学校と日本基督教女子神学専門学校(1943年に設立された日本東部神学校・日本西部神学校・日本女子神学校の3校が1944年に改組)であるが、その流れは、日本神学校(1930年設立)、東京神学社(1904年植村正久が設立)、明治学院神学部(1887年設立、1930年の日本神学校設立に伴い廃止)、東京一致神学校(1877年設立)、そして1873年(明治6年)に宣教師S.R.ブラウンが横浜に設立したブラウン塾にまで遡ることができる。また、青山学院大学文学部神学科(旧制時代、1894年に設置された青山学院神学部は1943年から1949年まで閉鎖、同年新制大学文学部基督教学科として再開、1961年神学科に改組された後1977年廃止)の流れも継承している。
- したがって、日本基督教団が戦後再結集する形で諸教派の合同教会として成り立っているのと同様な意味合いで、合同神学校(ユニオン・セミナリー)であるといえる。
所在地
〒181-0015 東京都三鷹市大沢三丁目10番30号
教育および研究
組織
学部
- 神学部
- 神学科
- 学部4年生・博士前期課程1年生は、日本全国の教会に5-6週間派遣され、夏期伝道実習に参加することが義務づけられている。
大学院
- 一定の成績と学士(神学)の学位を取得した学生は、原則として全員、博士前期課程に進学することになっている。1955年に博士課程(現・博士後期課程)の設置が認可されている。博士の学位を出せる大学としては日本最小規模である。現専任教員数は14名、非常勤講師22名。
付属機関
- 図書館
- キリスト教神学専門のものとしては本邦唯一の大学図書館に、神学・宗教学・哲学を主とした11万冊近い蔵書があり、広く学内外の研究者に利用されている。
- 総合研究所
- アジア伝道研究所
- 日本伝道研究所
学生生活
小規模大学なので学生食堂がない。隣接する国際基督教大学、国際基督教大学高等学校、ルーテル学院大学の食堂を利用するか、あるいは学生ラウンジで持参の弁当を温めるなどして食べることになる。
正門とは反対側の鬱蒼たる林の中に隣りの国際基督教大学へ通じる小径が通っている。この道は、国際基督教大学側から東京神学大学へ向かうとき「出家の道」、逆方向のときは「還俗の道」と冗談で呼ばれる。
教師も学生も日曜日は教会で奉仕をするので、月曜日は選択科目が2コマあるだけである。
チャペルでの学内礼拝は、火曜日から土曜日まで毎朝行われる。説教は、教授陣と学生がこれに当たるが、学外からのゲストを説教者に迎えることもある。パイプオルガンの奏楽も主として学生が奉仕する。学内礼拝は、教室における学びと並んでこの学校での生活の要である。
通常最終学年である博士前期課程2年次の学生は、後期学期は牧会の現場に備えて「実践神学研修課程」に専念する。そのため、修士学位論文は9月中に提出する(審査・合否発表は年内に行われる)ので、多くの場合前期学期は論文指導・執筆が唯一の履修科目となる。いきおい、ほとんどの博士前期課程の単位は同1年次のうちに取得しておかなくてはならないことになる。
大学関係者と組織
大学関係者一覧
- 浅野順一 - 聖書学者(旧約聖書神学)、牧師、青山学院大学名誉教授
- 浅見定雄 - 聖書学者(旧約聖書神学)、宗教学者、評論家
- 大木英夫 - 神学者、聖学院理事長・院長
- 加藤常昭 - 神学者(説教学他)
- 川村輝典 - 神学者(新約聖書神学)、東京女子大学名誉教授
- 北森嘉蔵 - 神学者(神の痛みの神学)
- 近藤勝彦 - 神学者(組織神学)
- 宍戸達 - 牧師
- 土肥隆一 - 衆議院議員、牧師
- 碑文谷創 - ジャーナリスト
- 深町正信 - 神学者、前青山学院院長
- 山内眞 - 聖書学者(新約聖書神学)
- 山北宣久 - 青山学院院長、日本宗教連盟理事長、牧師
出身者
- 池田守男 - 資生堂相談役、元社長、資生堂美容技術専門学校理事長、東洋英和女学院理事長・院長
脚注
- ↑ ケアンズ『基督教全史』
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