暁の円卓
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テンプレート:Portal 『暁の円卓』(あかつきのえんたく、独:Der Kreis der Dämmerung)は、ドイツの作家ラルフ・イーザウによる歴史ファンタジー小説。ドイツ語版は全4巻(1999年 - 2001年)、日本語版は2004年から翌2005年10月にかけて、全9巻で長崎出版より刊行された(訳・酒寄進一)。
1900年1月1日にイギリスの外交官の息子として東京で生まれ、誕生直後から真っ白な髪と100年の命を与えられた主人公デービッドが、人類を滅ぼそうと計画する秘密結社と戦う物語。戦争の世紀ともいわれる20世紀に起こったさまざまな出来事が織り込まれ、歴史上実在の人物も多数登場し、彼らの言動が主人公の視点から検証されていく。
各巻のサブタイトル
- 目覚めの歳月(第一之書 目覚めの歳月、第二之書 狂気の歳月収録)
- 情熱の歳月(第三之書 情熱の歳月収録)
- 暗黒の歳月・前編(第四之書 暗黒の歳月・前編を収録)
- 暗黒の歳月・後編(第四之書 暗黒の歳月・後編を収録)
- 失意の歳月(第五之書 失意の歳月収録)
- 孤独の歳月・前編(第六之書 孤独の歳月・前編を収録)
- 孤独の歳月・後編(第六之書 孤独の歳月・後編を収録)
- 憤怒の歳月(第七之書 憤怒の歳月収録)
- 希望の歳月(第八之書 希望の歳月収録)
各巻に登場する主な実在した人物(日本語版)
- (1900年-1918年):明治天皇、裕仁親王、伊藤博文
- (1918年-1929年):J・R・R・トールキン、裕仁親王、アソール公爵、ヘンリー・ルース
- (1929年-1930年):昭和天皇、パチェッリ枢機卿、教皇ピウス11世
- (1930年-1939年):ヒンデンブルク大統領、アドルフ・ヒトラー、フランツ・フォン・パーペン、クルト・フォン・シュライヒャー
- (1939年-1946年):昭和天皇、アラン・チューリング、ダグラス・マッカーサー
- (1946年-1951年):マハトマ・ガンディー、エリノア・ルーズベルト
- (1951年-1958年):アドルフ・アイヒマン、アルベルト・アインシュタイン、ジーモン・ヴィーゼンタール、ダグラス・マッカーサー
- (1958年-1982年):フランツ・フォン・パーペン、アドルフ・アイヒマン、ジョン・F・ケネディ
各巻で取り上げられる実際に起こった事件(日本語版)
- (1900年-1918年):第一次世界大戦
- (1918年-1929年):昭和天皇即位の礼
- (1929年-1930年):世界恐慌
- (1930年-1939年):ナチズム、水晶の夜、ホロコースト、オリンピック・ベルリン大会、ミュンヘン会談、第二次世界大戦
- (1939年-1946年):第二次世界大戦、太平洋戦争、天皇人間宣言
- (1946年-1951年):インド独立運動、ニュルンベルク裁判、朝鮮戦争、世界人権宣言
- (1951年-1958年):朝鮮戦争、トルーマン・ドクトリン
- (1958年-1982年):アドルフ・アイヒマン逮捕、キューバ危機
- (1982年-1999年):地下鉄サリン事件