川越観光自動車
テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 川越観光自動車(かわごえかんこうじどうしゃ、KAWAGOE Motor Corp.)は、東武鉄道グループのバス事業者で、主に東武東上線沿線やJR高崎線鴻巣駅以南の西側を中心とした埼玉県中央部の団地路線を中心に多数の路線バスや市町村コミュニティバスを手がける。路線バスではPASMOが利用できる(高速バスを除く)。
なお、川越観光自動車という名称は会社名として使われており、同社のバス事業は「川越観光バス」の名称が使われている。
目次
概要
東武鉄道株式会社の連結子会社である。2003年(平成15年)に東武グループの再編が行われ、東武鉄道の子会社としては朝日自動車を統括とした朝日自動車グループに含まれることになったが、車両の塗装や車両の貸出などから両社の結びつきは少なくとも路線バス事業に参入した1998年からある。登記上の本社は東京都墨田区押上の東武鉄道本社内と案内されるが、実際の本社機能は、現在唯一の営業所である森林公園営業所内にある。
元々は社名の通りの観光バス会社であったが、1998年(平成10年)に路線バス事業に参入と同時に貸切大型車は他社へ移籍し、現在は観光バス事業は行っていない(但し、純粋な貸切車両は存在する)。
埼玉県より、国民保護法に基づく指定地方公共機関に指定されている。
沿革
- 1933年(昭和8年)8月3日 - 川越自動車合資会社設立[1][2][3]。
- 1951年(昭和26年) - 松山営業所(のちの東松山営業所)開設。
- 1962年(昭和37年) - 東武鉄道グループ化。
- 1966年(昭和41年)8月4日 - 川越観光自動車株式会社設立。[4][5]
- 1966年(昭和41年)11月1日 - 川越観光自動車と川越自動車が合併[6][7][8]。
- 1998年(平成10年)4月1日 - 一般乗合旅客運送事業(路線バス事業)営業開始[9]。
- 1998年(平成10年)5月14日 - 旅行業事業廃止
- 1998年(平成10年) - 同社初のCNGバス運行開始。
- 2001年(平成13年)3月31日 - 観光バス事業営業終了。[10]
- 2001年(平成13年) - 全国初のCNG中型ノンステップバス運行開始。
- 2001年(平成13年) - 旅行代理店との船車券契約解除。
- 2002年(平成14年)4月1日 - 森林公園営業所開設。
- 2003年(平成15年) - 同社初の路線用ノンステップバス運行開始。
- 2005年(平成17年)5月18日 - 高速路線バス開始。
- 2008年(平成20年)9月13日 - 管内一般路線バスにPASMO導入。
川越観光自動車のルーツは1933年に埼玉県川越市に設立された観光バス会社「川越自動車合資会社」[11][12]で、1962年に東武鉄道傘下となった。一方、1966年には東武鉄道が「川越観光自動車」[13][14]を設立。両社は1966年11月1日に合併している[15][16]。
貸切バス専業時代(観光バス会社)時代は、観光バス事業と旅行業を行っており、川越市仙波町・東松山市箭弓町に営業所・車庫を、東松山駅・鶴瀬駅に旅行案内所を構えており、当時から川越・東松山周辺が営業エリアであった。長らく観光バス会社として運営されてきたが、2000年2月に施行される貸切バス事業の規制緩和によって競争が激化することが危惧されていたため、東武鉄道では東武バスやグループ会社の観光バス事業の縮小を進めることになり、観光バス専業であった川越観光自動車においては規制緩和に先立ち、1998年4月に一般乗合旅客運送事業(路線バス事業)に参入し、東武バスから越生・北本地区の3路線の移管を受けて路線バスの運行を開始しするとともに、観光バス事業を順次縮小させ、2001年3月で観光バス事業は廃止となった[17]。観光バス事業を行っていた時代と現在とは会社の性質が異なっており、当時は自治体や開発事業者などによるいわば補助金によって赤字分が補填される路線が東武バスから移管され運行を行っていたため、東武バスの運行エリア内に路線が存在するなど独自の運行エリアを持たなかった。 その後も東武バスの事業縮小に伴い、東武バスからの路線移管や独自の新路線の開設が行われていたが、2002年4月には東武バス森林公園出張所の移管により森林公園営業所を開設し、同所や周辺営業所などが受け持っていた坂戸市・東松山市・小川町・北本市などの広大な運行エリアを全て受け持つ事により一挙に路線と車両数が増大した。また同時に川越・東松山の両営業所は森林公園営業所へ統合する形で移転閉鎖となった。
営業所
- 本社 (登記地)
- 東京都墨田区押上1-1-2東武会館
廃止・休止営業所
- 川越営業所 (車庫) - 2002年3月廃止
- 埼玉県川越市仙波町2-9-21
- 東松山営業所 (車庫) - 2002年3月廃止
- 埼玉県東松山市箭弓町1-12-11
- 東松山駅旅行案内所
- 埼玉県東松山市、東松山駅構内
- 鶴瀬駅旅行案内所
エリア
埼玉県東松山市、坂戸市、北本市周辺などを中心とした埼玉県中部の幅広い地域に路線網を持つ。この地域は1970年代以降、東京のベッドタウンとして建設された新興住宅団地が多い地域で、鳩山ニュータウンや高坂ニュータウン、小川パークヒルに代表されるような駅から郊外の住宅団地へ向かう路線が路線網の大半を占めているのが特徴のひとつと言える。また、過去には和光市や上尾市のコミュニティバスも担当していた。
会社名に「川越観光」と入っているが、これは前述の通り貸切専業時代の名残であり、現在川越市内を通る路線は「坂戸・川越 - 成田空港」の空港高速バスのみであり、一般路線バス路線は存在しない。
なお、一部区間では東武バスウエスト(川越営業事務所、坂戸営業所)、国際興業バス(飯能営業所)、朝日バス(加須営業所)、国際十王バス(熊谷営業所)、平成エンタープライズ(加須営業所)の吉見町町内巡回バスと路線が重複する。
臨時バス運行時には、東武バスウエスト(主に川越営業事務所、坂戸営業所、新座営業所)から応援バスが入ることがある。なお、過去には朝日自動車や国際十王交通から応援が来たこともあるが現在は行われていない。
特定輸送では、西武文理学園スクールバスにおいて、鶴ヶ島駅~西武文理学園間において、鶴ヶ島市・川越市・狭山市の3市をまたぐ形で走る。
一般乗合・特定輸送の営業地域
また、高速バス(空港連絡バス)により千葉県の成田国際空港にも乗り入れている。
車両
2013年8月17日現在、乗合車80台(高速乗合車4両含む)[18]、貸切車5台が在籍する。
路線バス
いすゞエルガ KL-LV280L1
日野ブルーリボンシティ KL-HU2PMEA
日野ブルーリボンII PDG-KV234Q2
日野レインボー KK-RJ1JJHK
いすゞエルガミオ PDG-LR234J2
日野ポンチョ
日野セレガ
- 路線バスの塗装デザインは、白地に赤い楕円を施した塗装に川越観光自動車(Kawagoe Kanko Jidosya)の略称を示す「K.K.J.」のロゴマークが描かれたデザインが採用されている。この塗装は1998年に川越観光自動車が路線バスの運行を開始するにあたり、朝日自動車とほぼ同時期に揃って採用したもので、朝日自動車グループ共通塗装といえるものである。現在ではこの2社の他にも同じ東武グループのバス会社である国際十王交通、及び関越交通(群馬県)・日光交通(栃木県)の一部の車両でも採用されている。なお、川越観光自動車に限っては側面後部に書かれた会社名が紺色もしくは黒色で書かれているなど他社と細かい違いがある(他社は斜線文字に銀色)。またこの会社名表記は車体メーカーなどによって「川越観光自動車」と「川越観光」の2種類がある。日野車体製では「川越観光」のみの表記、いすゞ・ジェイバス製車体では「川越観光自動車」の表記となる。
- 車両メーカーは、貸切専業時代からいすゞ自動車製と日野自動車製のバスを主に採用しているが、CNG車はいすゞ自動車製と日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)製が1台ずつ在籍する。
- 路線車は小型車両の一部を除きほとんどの車両行先表示案内器がLED方式となっている。
大型車
- 大型路線車は、社番に1000番台のものが該当する。
- 大型路線車は新車導入数が少ないものの、2003年にいすゞ・エルガが6台(ノンステップバス)と、2005年2月に日野・ブルーリボンシティが2台(ワンステップバス)、2005年に日野・ブルーリボンIIの2台といすゞ・エルガ2台(いずれもワンステップバス)、さらに2006年にもいすゞ・エルガ2台と日野・ブルーリボンII(ワンステップバス)が2台、2007年に日野・ブルーリボンII(ノンステップバス)が1台、2008年に日野・ブルーリボンII(標準床)それぞれ新車として導入され、現在17台が在籍する。
- 2003年に導入された車両は当初、前面に「ノンステップバス」の表記があったが、のちに後部のみの表記に書き直されており、同じ共通塗装を採用する朝日自動車グループ他社に比べても控えめな表示となっている。またアイドリングストップ機能がある車両は同様に後部に表記されている。
- 2005年以降に導入したブルーリボンII・エルガのワンステップ・ノンステップ車については、ボタン式オートマチック車となった。1041号車以降については、車内のポールにオレンジポールが採用されているほか、2005年、2006年導入車はいずれもワンステップ車である。2007年には4年ぶりとなるノンステップ車(ブルーリボンII、社番1045号車)が導入された。1045号車は川越観光自動車で初めての標準ノンステップ認定仕様車である。
- 2008年に導入した1046(ブルーリボンII)はホイールベース5.8mのワンステップ車である。車内は右側が2列シート、全席シートベルト付で、前中扉ながらワンロマ仕様となっている。また屋根には前後にベンチレーターが装備されている。
- 森林公園営業所開設時に東武バスから移籍した大型車は当初各地の営業所から集められた低年式車を中心に27台が在籍したが、2008年春に全廃となった。また、2003年に導入した大型ノンステップバスにも廃車が出ており、社1030号車(熊谷200か300)は登録番号のみそのままで2010年に国際十王交通(車番2171)へ移籍している。
- 1038、1039、1040号車は西武学園文理塗装になっており、これら3両は西武学園文理線に集中的に運用に入るが、西武学園文理線運休の日はもちろん、西武学園文理線が運行されている日でも他路線の運用に入ることもある。
中型車
- 中型路線車は、社番に2000番台のものが該当する。
- 2000年(平成12年)以降に投入された中型車は全てワンステップバスとなっている。 日野・レインボーRJ と、いすゞ・エルガミオ が在籍する。
- 森林公園営業所開設時に東武バスから中型車両は15台が移籍し、当初は全車東武バスカラーに「東武バス」のロゴマーク部分に「川越観光」のシールを貼り付けて運行されたが、2002年末頃から川越観光バスカラー(朝日バスカラー)に塗装変更され同時に方向幕もLED表示機に改造された。また、川越観光バスの車両は通常、広告枠は後部のみに用意されているが、これらの元東武車の塗装変更車は側面両側にも用意されており、当初は東武バスからの引き継ぎの広告が掲示されていたが現在はあまり使用されていない。全て日野レインボーRJ低床車 (KC-RJ1JJCA) で、ツーステップ前後扉仕様となっており、前面の細長いバンパーと後扉の折戸が特徴である。2001 - 2011号車が1996年度導入車(ただし2006 - 2011は1997年式)で車内の座席は左右とも1列シート、2012 - 2015号車が1997年度導入車で車内の座席は右1列シートで左はロングシートある。なお、東武バスから朝日自動車グループ各社に移籍した車両の多くはいすゞ車であり、日野車が大量に移籍したのは川越観光のみとなっている。当初は主力車種であったが、2006年頃から順次廃車・除籍が進んでおり、2013年4月現在では日野レインボーRJの2014号車のみとなっている。
- 川越観光バスが1999年以前に導入したツーステップ前後扉車(後扉は引戸)は2013年4月現在、車両代替に伴い、日野レインボーRJ1台(2018号車)のみが在籍する。
ワンステップバスのうち1999年に導入された3台(2022・2024・2025)は中扉が4枚折戸となっており、ドア側のみ側面の「K.K.J.」のマークが中扉より前方に表記されている。また、この車両については循環バスの予備車としても利用できるよう、GPSアンテナを装備している。2000年以降に導入された車両は全て中扉は引戸となったため、川越観光バスにおける路線車両の中扉4枚折戸仕様車はこの3台のみとなった。なお、川越観光が2001年までに導入した路線車は全て当初、側面方向幕が横長の細長いサイズのものが採用されていたが、LED化改造後は縦に長くなった正方形に近いサイズのものが採用されており、それに伴い方向幕下にあった窓は開閉できない1枚窓に改造されている。
- 桶川市循環バス(べにばなGO)用としていすゞエルガミオCNG(天然ガス自動車)ノンステップバス(2067号)が使用されている。現在の車両は2009年に登場した2代目で、初代に使用されていた日産ディーゼル(当時、現「UDトラックス」)製(車体は西日本車体工業製)CNGノンステップ車両(2027号車)は2009年に路線塗装へ変更のうえ現在は一般路線に使用されている。CNG車は当初、上尾市内循環バス用の車両も4台存在していたが上尾市内循環バスの東武バスへの移管に伴い車両も移籍した。
- 同社に所属していた日野・レインボーワンステップ車(2028、2029、2035、2036、2038)は、国際十王交通2166~2170号車として移籍した。
- 2003年(平成15年)の排気ガス規制強化に伴う東武移籍大型車の代替として中型車両が多数導入された。この導入以降、中型車はすべてオートマチック・ワンステップ車となっている。当初、中型車は日野・レインボーワンステップを導入していたが、ジェイ・バス統合後導入の中型車はいすゞエルガミオワンステップとなり現在では同社で最も台数が多い主力車種となった。
- 2007年後期以前に投入された車両は元東武車を除き屋根上のベンチレーターが省略されていたが、この年以降からはベンチレーターを装備する仕様に変更されている。また、2008年に投入された一部の車両では、右側が2列シート、全席シートベルト付で、前中扉ながらワンロマ仕様となっている。
- 2009年より、中型車でも一般路線用にノンステップバスを導入開始した。いすゞ・エルガミオ及び日野・レインボーII(いずれも標準ノンステップ認定仕様車)の2068~2086号車が該当する(2014年5月現在)。
小型車
- 小型路線車は、社番に3000番台が付与されている5台が該当する。小型貸切車については貸切バスの項目を参照のこと。
- 東松山市内循環バス用に日野・ポンチョロングボディのノンステップバスが3台在籍する。新3001・新3002・新3003号車が該当する。但し、車輌に表記されている社番とフロントに表示されている社番が異なる。
- この東松山市内循環用については、運行開始当初は専用の日野リエッセ2台が東武バスで運行されていたが、2000年4月に市内循環バスが川越観光バスへ移管されたと同時に車両も移籍し、3001・3002号車となった。
- 2007年4月にコース増設に伴い増車のうえ、従来の初代3001号車は除籍、初代3002号車については、梨のペイントを剥がし、現在は貸切登録の上、予備車になっている。
- 3013号車は、鳩山町内循環バス用として、国際十王交通より2010年に移籍してきた日野・レインボーノンステップ7m車である。車体カラーには専用塗装が施されている。
- 3014号車は朝日自動車より移籍した日野リエッセで白1色(登録番号 熊谷200あ353)。鳩山町内循環バス予備車として通常は車庫内で待機していることが多い。行先方向表示器については初代3002号車と共に2013年4月現在数少ない方向幕式車両となっている。またフロントには貸切専業時代見られた筆記体ロゴが付けられている。
高速バス
- 高速車は、社番に5000番台のものが該当する。
- 塗装は東武グループの貸切バスの共通塗装で、社名表記は貸切観光バス時代と同じ二段重ねでの「KAWAGOE KANKO」と表記されているが、正面及び後部の表記に限っては貸切観光バスの在籍した筆記体ロゴと異なり「K.K.J.」と表記されている。
- 2005年(平成17年)5月の成田空港高速バス開業に合わせ、日野セレガR・スーパーハイデッカーが新車2台と予備車1台(東北急行バスより移籍)が投入され、東武グループ貸切色の川越観光の大型貸切車両が久々に復活した。
- 2005年(平成17年)12月26日の増発に合わせ、新型日野セレガ1台ハイデッカー、5004号車が導入されている。
- 2007年(平成19年)9月に、前述のいすゞ・スーパークルーザーのU-LV771、社番は5003号を除籍。それに伴い新型いすゞガーラ1台ハイデッカー、5005号車が導入されている。
貸切バス
- 以前は社名の通り貸切専業バス会社として大型貸切車両も保有していたが、森林公園営業所発足を前に路線バス事業をメインとすることから大型貸切車両は全て廃止されたものの、現在も純粋な貸切車として大型車2台(社番830・831号車)、中型車1台(社番829号車)、小型車2台(社0827・3002号車)が在籍している。
- 貸切専業時代の0から始まる4桁の社番付与方式で唯一残っているのは日野リエッセ・トップドアの0827号車である。
- 2009年には小型貸切車の日野リエッセ・トップドアが久々に導入された。社番828号車(登録番号:熊谷200あ326)と、この車から純粋な貸切車についてそれまでの0から始まる4桁の番号付与方式ではなく、3桁の番号付与方式となったが、2013年に除籍された。
- また2009年には中型貸切車両、社番829号車日野セレガ(ショート・9m、登録番号は熊谷200か960)も1台導入された。塗装は東武グループ貸切共通カラーをまとっている。フロント右側のロゴ部分だけにはかつての貸切専業時代に使われていた筆記体ロゴが採用されている。側面及び後部のロゴ表記はゴシックでの二段書きで「KAWAGOE KANKO」。車内はサロン仕様となっている。中型貸切車両は2001年の観光バス事業廃止以来久々の導入となる。
- 旧東松山市内循環用として乗合登録で使用されていた初代3002号車は貸切登録となったが、ICカード対応改造を受け、現在も各循環バスの予備車として使用されている。0827・829号車及び乗合3014号車同様、フロント部分に貸切専業時代使われていたロゴ筆記体表記が見られる車両でもある。また、行先方向表示器について現在3014号車と共に方向幕式車両となっている。
- 2013年8月には観光バス事業廃止以来12年ぶりに大型貸切車2両が導入された。いずれも特定輸送用で、社番830号車日野セレガRU3FSA(熊谷200か1208)及び社番831号車いすゞLV771スーパークルーザー(熊谷200か1210)が導入された。
社番の付与方法について
- 社番の付与方法については、2002年の森林公園営業所発足前と発足後では異なる。
- 森林公園営業所発足前、旧川越営業所と旧東松山営業所に在籍した貸切車については2桁、路線車については当初3桁の100番台が付与されていた。[19]しかし、その後路線バスには1000番台の社番が、一部の大型貸切特定(西武文理線専用車など)・小型貸切車については0から始まる4桁の番号を付与することとなる。この体制は貸切営業が終了する2002年(平成14年)3月まで続いた。
- 2002年4月の森林公園営業所発足後は、前述の通り、大型車が1000番台、中型車が2000番台、小型車が3000番台、高速車が5000番台のようにほとんどが統一されることとなる。但し、2009年に導入された中型貸切車829号車及び小型貸切車828号車、大型貸切車830・831号車の項目でも記載の通り、最近は貸切車へ3桁の番号が付与されるようになっている。
除籍車両
- 東武バス森林公園出張所は全車日野車が配置されていたが、移管時には所属していた大型車の多くが転出し、代わりに低年式の車両が他の営業所から集められたため東武バス森林公園出張所所属車で川越観光に移籍した大型車は28台中わずか7台であった。東武バスから移籍した大型車は日野車(全車日野・ブルーリボン・U-HT2MMAA)といすゞ車(全車いすゞ・キュービック富士重工7E車体・U-LV324L)が半々程度だったが、中型車は東武バスからの移籍車両が全車とも日野車に揃えられた。移籍後は東武バスカラーに東武バスのロゴマーク部分に「川越観光」のステッカーを貼り付けて対応したが、大型車は後述の0321~0324号車を除き全車ともに廃車まで塗装変更はされなかった。なお1027号車に限っては東武バス時代に森林公園営業所エリア内のラッピング広告車であったため、同年式前後の所属車両が東武バスの他営業所に転属したなかで川越観光バスに移籍した異例の存在である。比較的年式が新しかったこともあり移籍大型車の中では唯一、方向幕をLED表示器に改造され他の大型車が置き換えられていく中、2006年にラッピング広告が解除となった後も、2008年春まで活躍した。
- なお、森林公園営業所発足時直前に国際ハイヤー(現国際十王交通)から2台のU-LV324Lが移籍し(いずれも元東武バス車両)森林公園営業所開設に伴う乗務員訓練用車両として使用された後、1028、1029号車として在籍していたが、予備車としての性格が強く1年足らずで廃車となった。
- 西武学園文理高等学校スクールバス専用車も存在していた。以前の川越営業所が存在していた時代、東武バスから移管された路線をスクールバス路線として引き継いだ際に導入し、東武バスから移籍したLV314の前中扉車が4台在籍(社番0321 - 0324号車)していたが、こちらもすでに引退済み。ただし、この専用車は、0324号車を除いて朝日グループカラーを纏っていたがバンパーが黒色になっているなど異端な存在であった。主にスクールバス運用に対応しており、0324号車については、西武文理学園オリジナル塗装を纏っていた。また、スクールバス運用以外にも、越生駅 - 黒山線などの多客時輸送やイベント輸送に用いられることもあった。上記4台も、排気ガス規制による置換えで引退している。
- 和光市市内循環バスの運行について東武バスから移管を受けたことがあった。この時運用されていたのは、日産ディーゼル・RN(KC-RN210CSN)7m級ワンステップバス3台であった。しかし、2002年以降、東武バスウエスト新座営業所の敷地を借りて留置いたことなどから2003年(平成15年)に車両を含め再び東武バスへ移管している。
- 上尾市市内循環バス(ぐるっとくん)用に日産ディーゼル製(車体は西日本車体工業製)CNG車4台(2020・2021・2026・2030)が在籍していたが、2006年10月1日に東武バス上尾営業所へ移管されたことに伴い車両も譲渡された。
- 東松山市内循環バスのリエッセ、3001号車が平成19年4月に置き換えられた。3002号車については、梨のペイントを剥がし、フロントには貸切時代の「KAWAGOE」と表記されている。なお、下地は従来の色である。
- 主に目白台団地循環線に使用されていた小型路線車、日野リエッセ3003号車も廃車となった(同車は以前東松山市内循環用の予備車として運用されることもあった)
- 中型路線車にも廃車が出ており、川越観光が路線バス事業を開始した際導入されたいすゞKC-LR333J(富士重工ボディ・1998年式)2台(2016・2017)が2007年7月に除籍されているほか、1999年に導入した2023号車(いすゞジャーニーK)も2013年3月に除籍されている。
- 移管時に東武バスから移籍した中型車(全車日野KC-RJ1JJAA)や、初期の中型ATワンステップバスも廃車や他社移籍が進んでいる。
- 高速バスの坂戸・川越 - 成田線運行開始時に予備車として導入された、東北急行バスより移籍したいすゞ・スーパークルーザーU-LV771、5003号車は2007年に除籍されている。
- 貸切専業時代に導入され専業時代の社番付与をされていた0825号車及び、2009年に3桁社番で導入された828号車(いずれも日野リエッセ・トップドア)も除籍されている。
ワンマン機器
- 運賃箱及びICカードリーダーは全て現在小田原機器製で統一されている。
運賃箱
1998年の川越観光路線バス参入時は三陽電機(現・レシップ)製であったが、2001年の入西団地線移管時からバス共通カード対応の小田原機器製RX-LCに順次切り替わった。 2002年の東武バス森林公園出張所移管時、当時の東武バス車両では小田原機器製の運賃箱RC-LCを使用していたが、そのまま引き継ぎ、運賃箱は移管時点で小田原機器製に全て統一されることとなる。
2006年頃から現在使用しているRX-FANへ順次更新を行ったが、これは周辺他社に先駆けての更新で、ICカード導入を見据えての更新だった。[20]
現在は東松山市内循環バス用を除く運賃箱搭載車全てがRX-FANで統一されている。尚、東松山市内循環バス用車両では、RX-LCがICカード対応改造を受け引き続き使用されている。
高速バス車両に運賃箱は搭載されていない。
- 前述の西武学園文理高等学校スクールバス専用車であった0321~0324号車の一部は、越生駅~黒山線での臨時運転などに備えてRX-LC運賃箱が備え付けられたことがあった。但し、バス共通カードには非対応のままであった。また、東武バスから文理学園スクールバス移管当初、運賃箱とは異なるスクールバス利用券入れが備え付けられていた時期もあった。
整理券発行機
運賃箱と同じく当初は三陽電機製のインク式整理券発行機を搭載していたが、東武バス森林公園出張所の移管に際し、当時森林公園出張所で整理券発行機は三陽・小田原の2社製が併用されていたことから、感熱式整理券発行機への更新まで、移管分を含めて三陽・小田原製2社のインク式整理券発行機が使用され続けていた。 しかし運賃箱の更新と時を同じくして小田原機器製SAN-VTN感熱式整理券発行機への更新が開始されると、三陽製のインク式整理券発行機は大多数で姿を消したが、現在もごく一部の車両で残っており、現在使用されているのはいずれも小田原機器製の感熱式、インク式(SAN-V)、三陽電機製のインク式と3パターンが存在する。判別は容易で、小田原機器製の感熱式整理券発行機の外観は白色、インク式整理券発行機の外観は黄色、三陽電機製のインク式整理券発行機の外観は銀色である。
バス共通カードリーダー(磁気カードリーダーユニット)
2001年の入西団地線でバス共通カードの取り扱いを開始する際に導入した。こちらも小田原機器製で、東武バス森林公園出張所の移管引継の際全て小田原機器製で統一されていたため、これらの機器類もバス共通カード廃止まで使用され続けた。2010年7月のバス共通カード廃止後は、カード挿入口に封がなされていたが、順次取り外しが行われ、2011年9月1日現在、搭載されていた全車両から入口部分に設置されていたカードリーダーと、運賃箱の磁気カードリーダーユニット共々撤去されている。
ICカードリーダー
2008年9月のICカード乗車券取り扱い開始に併せて取り付けられた。これも小田原機器製で統一されている。高速バス用を除く全ての一般路線バス車両と、東松山市内循環用車両に搭載されている。
運賃表示器
全て小田原機器製で統一されている。
音声合成案内機・車内放送装置
クラリオン製で統一されている。以前は東松山市内循環バスでクラリオン製のテープデッキが使用されていたが、こちらも全て音声合成装置に統一された。
行先表示器
正面・最後部・側面ともに全てオージ製LED表示器を採用している。かつて方向幕表示器は東武バスからの移管分を含めて三陽・オージの2社が併用されていた。また、3002号車・3014号車に残っている方向幕表示器もオージ製である。
降車ボタン
ほとんどオージ製で統一されているが、一部車両及び一部座席でレシップ製の降車ボタンも存在する。これは当初、川越観光が路線バスに参入した際に導入した車両の降車ボタンが三陽電機製(現・レシップ)であったため。現在も2025号車などを中心にレシップ製降車ボタンが残っている車両がある。
共通乗車券及び回数券について
PASMO
- 2007年(平成19年)3月に首都圏の交通事業者で導入される共通のICカード乗車券サービス「PASMO」は、2008年9月13日に森林公園営業所管内路線バス全路線(高速路線を除く)、及び東松山市内循環バスに導入された。なお、川越観光バスのPASMOの基幹事業者は東武バスセントラルとなり、利用履歴には「東武CE」と表示される。
バス共通カード
- 1998年4月の路線バス事業開始時にはバス共通カードは使用できず、東武バスから移管された路線においては移管によりバス共通カードが使用できなくなった路線もあったが、2001年4月に東武バスと共同運行を行っていた北坂戸駅-入西団地循環線限定でバス共通カードの取り扱いを開始、その後2002年4月の森林公園営業所開設時にコミュニティバスを除く全路線で利用可能となった。
- 2005年5月に開設された高速バス路線でもバス共通カードの廃止まで利用可能対象外路線であった。
- 川越観光バスで発売されていたバス共通カードの発行事業者は東武バス(東武バスセントラル)であった。
- バス共通カードの廃止等に関する取り扱いについても、東武バス・朝日自動車系列と足並みを揃えて行われ、予定通り2010年7月31日をもって取り扱いを終了した。このため、払い戻しについても東武鉄道または東武バス発行のバス共通カードに限っての取り扱いとなる。
回数券
回数券については川越観光自動車が路線バス事業に参入した1998年から販売されていたが、2002年4月の森林公園営業所開設時に発売を中止した。[21]但し、既に購入済みの回数券については発売中止後も利用可能となっているほか[22]2013年現在、川越観光自動車で発売した回数券の利用停止については告知されていない。 なお、2013年現在も、東京電機大学理工学部鳩山キャンパス及び山村学園短期大学の学生向けに限り特殊割引回数券が発売されている。後者については、オープンキャンパス来訪者にも渡される。[23]
その他
- 2003年(平成15年)に、国土交通省関東運輸局主催の、『関東・乗合バス100選』に、小川町駅~白石車庫線と、越生駅~黒山線が選ばれている[24]。
- 2003年、和光市コミュニティバス運行を東武バスウエスト新座営業所へ移管。僅かな期間ではあったが、朝日バスカラーの東武バス車両が走るという異例の事態となったことがあった。
- 2004年に公開された映画「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」のワンシーンに、川越観光自動車の中型車が出演している。
- 2006年(平成18年)10月から、上尾市内循環バス「ぐるっとくん」のうち、川越観光自動車にて運行していた路線は、東武バスウエスト上尾営業所へ移管されている。
- 2007年(平成19年)3月1日に、小川町駅~白石車庫線の運行をイーグルバスに移管。
- バス停留所の会社名標識デザインが東武バスグループや朝日自動車系列と異なる独自デザイン及び形状をしている。また、西武文理学園スクールバスの停留所を含め、バス停・バス車内の掲示物類等についても独自デザインのものが多用されているのみならず、車内の一部掲示については、近隣他社ではあまり見かけない『御乗客各位』など独特な言い回しも見られる。さらには2004年頃からバス停名部分の英文併記を推進したり、近年では交通エコロジー・モビリティ財団の標準案内記号によるピクトサインを組み合わせた掲示物[25]も見られるようになった。
- 上尾市内循環バスを運行していた時代には、乗車人数が100万人・200万人達成時にオリジナルチョロQを、300万人達成時にはルービックキューブを発売した。また、桶川市内循環バスの200万人達成時にも共同運行会社である協同観光バスとともにオリジナルチョロQを発売した。
- 2008年に公開された映画「キズモモ。」の主なロケ地である高坂駅でのシーンにて、川越観光自動車の路線バスが出演している。
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:バス共通カード テンプレート:朝日自動車グループ- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 1ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 1ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 平成21年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2009年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 1ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 1ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 1ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 平成21年度版 川越観光会社概要 2ページ 川越観光自動車 2009年4月
- ↑ 平成25年度版 川越観光会社概要 3ページ 川越観光自動車 2013年4月
- ↑ 平成10年度版 川越観光会社案内 川越観光自動車 1998年10月
- ↑ 『運賃箱が順次新しくなります』川越観光自動車 2006年4月
- ↑ 『回数券発売中止のお知らせ』川越観光自動車 2002年3月
- ↑ 『回数券発売中止のお知らせ』川越観光自動車 2002年3月
- ↑ 『山村学園短期大学保育学科ガイドブック be natural』山村学園短期大学 2012年
- ↑ 関東地方バス100選 国土交通省関東運輸局 2003年10月
- ↑ TOBU GROUP volume08 2013新緑号 25ページ 東武鉄道広報部 2013年6月6日