小頓別駅

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ファイル:ShoTonbetsu eki.jpg
1977年の小頓別駅と周囲約500m×750m範囲。右が中頓別方面。駅舎を中心に千鳥状の単式ホーム2面2線と駅舎横音威子府側の貨物ホームに引込み線が2本、駅裏に2本の貨物用の副本線を持つ。駅裏には広いストックヤードが広がり、沢山の木材が野積みされている。駅前右横の草生した広いヤードには、この写真の6年前に廃線となった歌登町営軌道の駅前の乗降場の他、貨物線、転車台及び車庫等があったが、既に撤去されている。写真右側の踏切付近から天北線が右上へ向かうが、歌登町営軌道は国道275 号線の下を通って橋梁を渡り、右方先のトンネルを潜って毛登別へ向かっていた。また、トンネルが出来る以前は天北線に沿って少し北上してから国道を横切り、国道沿いに岩手地区まで北上してから東へ方向を変えて迂回路の峠へ向かっていた。それぞれの軌道跡が右端に見える。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

小頓別駅(しょうとんべつえき)は、北海道宗谷支庁枝幸郡中頓別町字小頓別にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)天北線廃駅)である。電報略号トン。天北線の廃線に伴い1989年(平成元年)5月1日に廃駅となった。

天北線廃止時まで運行されていた急行天北」の停車駅であった。

駅構造

廃止時点で、単式ホーム2面2線を有する地上駅であった。ホームが千鳥式に配置された列車交換可能な交換駅であった[1]。互いのホームは駅舎側ホーム西側と対向ホーム東側を結んだ構内踏切で連絡した[1]。駅舎側ホーム(南側)が上り線、対向ホーム(北側)が下り線となっていた[1]。そのほか上り線の音威子府方から分岐し上り線ホームはす向かいの貨物ホームへの貨物側線を1線、本線の音威子府方から分岐し下り線の外側への貨物側線を2線有していた[1]。かつては豊富な林産資源を背景に多くの側線を有したが、末期にはその多くは撤去されていた。また1983年(昭和58年)時点で、転轍機が撤去された専用線が残存していた[1]

職員配置駅となっており、駅舎は構内の南側に位置し両ホームとは通路及び構内踏切で連絡した。

1970年(昭和45年)までは、北海道開拓のため建設された殖民軌道の一つであった歌登町営軌道が接続していたが、路線の一部区間が重複する美幸線未成区間建設促進のため廃止された。

急行天北」の停車は歌登枝幸方面へ向かう乗客の便宜を図ったもので、駅前からは枝幸発着の宗谷バスが連絡していた。

駅名の由来

テンプレート:節stub 当駅の所在する地名より。

利用状況

  • 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は67人[1]
乗車人員推移[2]
年度 1日平均人数
1921 63
1935 80
1953 133


歌登町営軌道 小頓別駅

乗車人員推移[2]
年度 1日平均人数
1921
1935 23
1953 18

駅周辺

小市街を形成している。旧丹波屋旅館(2000年、登録有形文化財に登録)がかつての繁栄の痕跡として残る。

歴史

駅跡

ファイル:Tenpokusen shotonbetsu.jpg
小頓別駅跡地 (2011年8月6日)

1997年(平成9年)時点ではバスターミナルとなっており、貯炭場らしきコンクリートの遺物も残存していた[3]。2010年(平成22年)時点でも引き続きバスターミナルであった[4]ロータリーとなっており[5]宗谷バスが方向転換に使用している。また駅周辺の廃線跡は頓別川の改修工事による流路変更のため、川や河川敷地となった。

また2011年(平成23年)時点では駅跡から南稚内方に行った所に「長屋沢川橋梁」が残存していた[5]

隣の駅

北海道旅客鉄道
天北線
(臨)上音威子府駅 - 小頓別駅 - 上頓別駅
かつて上音威子府駅と当駅との間に天北栄仮乗降場(てんぽくざかえかりじょうこうじょう)が存在した(開業年月日不詳(1956年(昭和31年)11月19日には存在していた)、1965年(昭和40年)10月(日付不詳)廃止)。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:天北線
  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)188ページより。
  2. 2.0 2.1 中頓別町史 平成9年5月発行 P397/8,855
  3. 書籍『鉄道廃線跡を歩くIV』(JTBパブリッシング1997年12月発行)23-24ページより。
  4. 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)15-17ページより。
  5. 5.0 5.1 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)243ページより。