大崎上島町
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2003年4月1日に、東野町、大崎町、木江町の対等合併により発足した自治体である。国立広島商船高専や中国電力大崎火力発電所、東邦亜鉛契島製錬所がある。竹原、安芸津からのフェリーで約30分の芸予諸島の中程に位置する。造船業が盛んで、島内浦々に造船所がある。みかん、レモン、ブルーベリーの栽培に力を注いでいる。
目次
地理
瀬戸内海に浮かぶ芸予諸島の大崎上島にある。気候は温暖で降雪も少ない。平地は少なく、切り立った斜面が多い。柑橘類の栽培に適した環境である。また、周辺には多数の無人島が点在し、漁業振興を目的とした保護水面もあった。昭和期には、真珠の養殖も行われていた。
- 東野地区
- 本州に最も近い島の北東部一帯を占め、大崎上島の玄関口である。有人無人の大小の島を持つ。この地の夕日に映える多島美は絶景である。
- 大崎地区
- 島の西部一帯を占め、島内の干拓平地のほとんどを有する。故に人口がもっとも多い。
- 木江地区
- 神峰山系の切り立った南側斜面にあり、愛媛県との県境に面する。
現在の大崎上島の平地は、埋め立てにより建設されたところが多い。伊能大図を参考にすると、大崎地区原下、大西、原田、大串界隈の海岸線が内陸にあることからも理解できる[1]。
なお、大崎上島の伊能大図は行方不明であったが、2004年に発見され、これにより、行方不明になっていた伊能大図が全て明らかになった。
海上を隔てて隣接している自治体
歴史
- 近代の大崎上島は、島のおよそ3分の1の面積を占める北東部に東野、島の西部に中野、原田および大串、島の南部に木ノ江、明石および沖浦の地区から構成されていた。
- 本州(竹原)に最も近い東野地区には、伊能忠敬などの逗留が記録されている。
- 厳島神社は畿内より木江に遷宮されたのち、宮島へ遷宮された。
- 中野、西野(原田および大串)地区が合併し旧大崎町が、東野の一部(岩白)、木ノ江、明石および沖浦が合併し旧木江町が誕生した。
- 東野地区は合併せず、旧東野町となった。
- 平地が少ない木江町と東野町は、柑橘栽培と造船産業が盛んであり、櫂伝馬など祭事に共通点が多い。
- 2003年4月1日 大崎・木江・東野各町が対等合併して成立した。なお、庁舎は、竹原方面への玄関口である旧東野町の庁舎を利用し、町政のほとんどの機能がここに集中している[2]。
- 2012年現在も「豊田郡」を名乗る唯一の町である(かつて「豊田郡」を名乗っていた安芸津町は東広島市に、本郷町は三原市に、瀬戸田町は尾道市に編入されたため)。
- 映画「東京家族」のロケ地に選ばれた。
産業
- 柑橘類
- 栽培漁業および近海漁業
- 中型鋼船の建造日本一の実績
- 鉛精錬
特産品
歴史
電気
1912年(大正元年)8月才賀藤吉が事業許可[3]をえると1915年(大正4年)3月木の江電気を設立[4]し東野村に発電所(瓦斯力、30kw)を建設。1916年(大正5年)5月事業を開始した。供給区域は豊田郡東野村、大崎中野村、大崎南村、西野村であった[5]。1920年(大正9年)6月広島呉電力に合併した[6][7]
姉妹都市・提携都市
国内
地域
人口
教育
- 広島商船高等専門学校
- 広島県立大崎海星高等学校
- 町立大崎上島中学校
- 町立大崎小学校
- 町立木江小学校
- 町立東野小学校
交通
港
道路
路線バス
航路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・観光スポット
- 大串海水浴場・キャンプ場
- きのえ温泉
- 神峰山
- 大崎上島 海と島の歴史資料館
祭事
- 住吉祭
- 十七夜祭
- 八幡神社秋祭
- 産業祭
催事
- 大崎上島1周駅伝
- ビーチバレー大会
- アイランドカップ
郵便番号
郵便番号は以下の通りとなっている。2006年10月16日の再編に伴い、変更された。
- 白水郵便局:725-02xx
- 大崎郵便局:725-03xx、725-04xx
出身者
その他
脚注
外部リンク
- ↑ http://members2.jcom.home.ne.jp/4052788301/inohdaizu.htm
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 『電気事業要覧. 第〔6〕回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 『日本全国諸会社役員録. 第24回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 『電気事業要覧. 第10回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 『電気事業要覧. 第13回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 『感想録 : 広島電気沿革史 姉妹篇』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)