国道385号
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国道385号(こくどう385ごう)は、福岡県柳川市から佐賀県神埼市を通り、福岡県福岡市博多区に至る一般国道である。
福岡市と大川市・柳川市を結ぶ国道であるが、近年までは坂本峠をはじめ未改良区間が多くその役割は持っていなかった。しかし、近年随所で路線改良が進められており、福岡市中心部と福岡県西南部の都市間を結ぶ大動脈としての役割が期待されているテンプレート:誰。
概要
- 陸上距離:86.0km
- 起点:福岡県柳川市三橋町(国道208号交点)
- 終点:福岡県福岡市博多区東光(国道3号交点)
- 政令による重要な経過地:大川市、佐賀県神埼郡千代田町(現神埼市)、同郡神埼町(現神埼市)、同郡三田川町(現吉野ヶ里町)
- 指定区間:なし
沿線
柳川市から大川市までの区間は現在バイパス整備が進められている。起点は国道208号と接続する蓮蒲池(れんがまち)交差点である。有明海沿岸道路の供用開始前は柳河小塚交差点(国道208号交点、福岡県道733号筑後柳川停車場線終点)が起点であった。起点と有明海沿岸道路柳川西ICの間は4車線である。旧道との交点である東蒲池交差点から大川市の国道442号交点までは未整備となっており車の離合が困難な狭い道である。国道442号重複区間を抜けると整備された区間となり、やや交通量が多い。青木中津大橋にて筑後川を渡り佐賀県千代田町から吉野ヶ里町までの区間は新旧の経路がある。旧道は国道とは思えないほど狭く、民家の軒先をすり抜けるような道である。
国道34号との交点である吉野ヶ里町田手交差点を過ぎて長崎本線の下を抜けると左手に吉野ヶ里遺跡がある。吉野ヶ里町役場東脊振庁舎の前を通り、東脊振インターチェンジを経て長崎自動車道の下を抜け、脊振山系を越える。麓から改良済みの道路(東脊振バイパス・愛称「さざんかロード」)となる。麓から中腹にかけて降格した国道385号の旧道が山道として残っているが、通行車両は少なく、荒廃が進んでいる。千石山の中腹で、坂本峠を越える現道と、東脊振トンネルへ向かう有料バイパスに分岐するが、有料区間はトンネルの前後のみなので、バイパス側にある道の駅吉野ヶ里へは無料で通行できる。坂本峠区間は、2トン積み以上の大型車通行止めの、1車線程度の急勾配の山道である。付近には日本の茶の発祥地である霊仙寺跡がある。東脊振トンネルの開通までは、山道の割には交通量が多く行き違いに難渋していた。またこの峠は豊富な地下水により路面が濡れているため、滑りやすい。坂本峠を越えると再び福岡県に入り、トンネルを通過したバイパスの取り付け道路と合流する。東脊振トンネルの取り付け道路の先で、福岡県道・佐賀県道136号入部中原停車場線と交差している。
坂本峠の属する脊振山系の周辺での県境は、概ね山系の尾根沿いである。その中で、蛤岳(佐賀県)周辺の県境は、その麓の那珂川沿いまで福岡県側に張り出している。五ヶ山および松隈付近では、那珂川および国道385号は福岡県および佐賀県境沿いとなっている。この地域では、蛤岳の「蛤水道」の故事がある。(蛤岳参照)
県道136号入部中原停車場線および那珂川沿いには、かつて福岡県那珂川町大字五ヶ山字東小河内および佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈字小河内の各小集落があった。五ヶ山ダムの工事進行に伴い、これら付近の集落も含め多くの村人は立ち退いて移転した。そのため、これら集落は ほぼ廃村状態となっており、残っている住人はわずかである。小河内地区の山祇神社には杉の巨木がある。神社から同県道沿いに北西方面に行くと、ほどなく福岡県福岡市早良区大字板屋地区(付近には脊振ダム、脊振山登頂口・航空自衛隊専用道路がある)に辿り着く。そこから更に進み板屋峠を越えると同早良区脇山に至る。
那珂川町から終点福岡市までの経路は、ほぼ那珂川に沿っている。南畑ダムを過ぎて暫くすると、勾配は次第に緩やかになり、那珂川町郊外の田園地帯に辿り着く。那珂川町道善付近からは、道路は4車線となり福岡市南区に入る。その途中では、福岡高速5号線の野多目ランプに接続している。西鉄大橋駅付近では日赤通りに入る。清水四ツ角からは きよみ通りを通る。博多区に入った後では、百年橋通りそして竹下通りを経由して博多駅(筑紫口)前を通過する。その後は、空港通りを通過する。最後に、本道路は東光2丁目交差点で国道3号と接続することにより終点になる。
歴史
- 1975年4月1日:路線指定。福岡県道・佐賀県道16号柳川神埼線と福岡県道・佐賀県道14号福岡那珂川神埼線の2路線を統合したものである。
- 1982年3月:筑後川を横断する青木中津大橋(福岡県三潴郡城島町(現久留米市) - 佐賀県神埼郡千代田町(現神埼市)間)が開通。同時に城島町青木島と城島町浮島の区間を結ぶ渡船「青木渡し」(ディーゼル船・無料)が廃止された。九州最後の国道渡船であった。この廃止により浮島地区は城島町の中心部と渡船でも橋でも直接連絡していない飛地となった。
- 2006年3月21日:坂本峠の狭隘区間を解消する東脊振トンネル有料道路が開通。積雪・凍結時の交通障害が軽減された。
- 2013年2月1日:五ヶ山ダム建設に伴う付替道路の五ヶ山バイパスが開通。
通過する自治体
接続路線
- 福岡県
- 国道208号(柳川市、蓮蒲池交差点)
- 有明海沿岸道路柳川西IC(柳川市、柳川西IC入口交差点)
- 国道442号(大川市、三百交差点)
- 国道442号(大木大川バイパス)(大川市)
- 福岡県道99号大川大木線(大川市)
- 福岡県道47号久留米城島大川線(久留米市城島町)
- 佐賀県
- 佐賀県道・福岡県道19号諸富西島線(神埼市)
- 佐賀県道・福岡県道15号佐賀八女線(神埼市)
- 国道264号(神埼市、城東橋交差点)
- 国道34号(神埼郡吉野ヶ里町、吉野ヶ里町田手交差点)
- 佐賀県道31号佐賀川久保鳥栖線(吉野ヶ里町)
- 長崎自動車道東脊振IC(吉野ヶ里町)
- 佐賀県道46号中原三瀬線(吉野ヶ里町)
- 福岡県
- 福岡県道56号福岡早良大野城線(那珂川町山田 - 那珂川町道善)
- 福岡県道49号大野城二丈線(福岡市南区老司)
- 国道202号(福岡外環状道路)、福岡高速5号線野多目出入口(福岡市南区、がんセンター入口交差点)
- 福岡県道31号福岡筑紫野線(福岡市南区大橋)
- 国道3号(福岡市博多区、東光2丁目交差点)
バイパス
- 三橋大川バイパス 柳川市三橋町柳河の起点から大川市大字下木佐木の国道442号交点までの区間。第3種2級、設計速度60km/h、全長3860mの計画で、そのうち起点から東蒲池交差点までの780mは2008年に供用され、同時に旧道が降格している。残る区間は2010年度の完成を目標に事業中である。完成すると狭隘区間の解消とともに、国道442号との重複区間も解消し、起点から国道34号交点までの整備が完了する。
- 三田川バイパス 神埼市千代田町下坂の国道264号交点から吉野ヶ里町(旧三田川町)吉田の国道34号交点までの区間。全長5.2km。政令で指定されている重要な経過地である旧神埼町を通らないルートである。2005年に全区間供用されているが、旧道は降格せずに重複経路となっている。
- 東脊振バイパス 東脊振トンネルを参照。
- 五ヶ山バイパス 東脊振トンネルの福岡県側出口から南畑ダム付近またはそれより先まで(2010年竣工として事業中の五ヶ山ダムとの関連もある)、高設計速度で計画されているバイパス。那珂川町大字五ヶ山付近の現道は、五ヶ山ダムの完成時には水没し、五ヶ山バイパスが取替道路となる模様。[1]
有料道路
- 東脊振トンネル(佐賀県)