四国開発フェリー
四国開発フェリー株式会社(しこくかいはつフェリー)は、日本の海運会社。瀬戸内海にてフェリーを運航している。
内航貨物船・近海船のオーナー・オペレータである瀬野汽船のグループ企業である。愛称は「四国オレンジフェリー」。
目次
概要
歴史
近年においては、2012年9月までは新居浜・東予と大阪を結ぶ航路については昼便・夜便がそれぞれ1往復と、新居浜と神戸を結ぶ航路については往路が昼便・復路は深夜便として1往復が運航されていたが、同年10月以降は本四架橋など高速道路の料金体系変更(事実上の値下げ)など社会情勢の変化[1]を理由とした減便がなされている(現行の航路詳細は後述)。
沿革
- 1970年(昭和45年)11月6日 - 会社を設立する。
- 1972年(昭和47年) 7月7日 - 就航する。
- 2012年(平成24年)10月1日 - 「社会情勢の変化に伴う構造改革」として、新居浜・東予と大阪を結ぶ航路を減便する[1]。
航路
「おれんじ7」「おれんじ8」については、夜行で運航されている。「おれんじホープ」については上り便は夕方発、下り便は深夜発となっている。なお、定期点検(ドック入り)や気象条件などにより就航船を変更する場合があるほか、おれんじホープは運休日もある。詳細は公式サイトなどを参照。
テンプレート:要出典範囲運航ダイヤが数回にわたって変更されており所要時間が延びているが、運賃値上げはされていない。
- 東予港(愛媛県) - 大阪南港(大阪府、大阪南港フェリーターミナル)
- 運航日:毎日
- 所要時間:上り7時間40分、下り8時間
- 就航船:「おれんじ7」・「おれんじ8」
- 下り便は東予港到着後、午前7時まで船内休憩が可能であるほか、同時間帯もレストランを営業している。
- 新居浜東港(愛媛県) - 神戸港(兵庫県、六甲アイランドフェリーターミナル)
- 運航日:上り便は土・日・祝と祝前日が休航、下り便は日・月・祝と祝日の翌日が休航
- 所要時間:上り7時間、下り6時間40分
- 就航船:「おれんじホープ」
- Sof PICT2372-2.JPG
大阪南港に接岸中の状況
- 四国開発フェリーおれんじ82004.11.13B130344.jpg
船舶
ファンネルマークは、オレンジ地に青・オレンジ・緑色でアルファベットの「S」をあしらったマークが描かれている。
船体の塗装は白地に1本の帯(色は船によって異なる)と、青・オレンジ・緑色のカモメをあしらった絵が描かれている。
就航中の船舶
就航順に記載。
- おれんじ7
- 1993年12月進水、1994年3月竣工、就航。
- 9,917総トン、全長156.0m、幅25.6m、出力27,000馬力、航海速力22.5ノット(最大25.0ノット)。
- 今治造船(今治)建造。
- 旅客定員750名(臨時958名)。車両積載数:トラック122台・乗用車42台。
- 船室
- 特別室・海側(ツイン・3室)
- 特等室a・海側(シングル・4室、ツイン・16室)
- 特等室b・海側(ツイン・20室)
- 1等客室・海側/内側(二段ベッド・21室)
- 2等寝台・内側(二段ベッド大部屋・16室)
- 2等客室・海側/内側(カーペットルーム・17室)
- ドライバーズルーム・内側
- 船室
- おれんじ8
- 1999年4月進水、同年竣工。
- 9,975総トン、全長156.0m、幅25.6m、出力27,000馬力、航海速力22.5ノット(最大25.0ノット)。
- 今治造船(今治)建造。
- 旅客定員750名(臨時948名)。車両積載数:トラック122台・乗用車42台。
- 鉄道建設・運輸施設整備支援機構と共有。
- 船室
- 特別室・海側(ツイン・2室)
- 特等室a・海側(ツイン・16室)
- 特等室b・海側(ツイン・8室)
- 1等客室・海側(二段ベッド・20室)
- 2等寝台・内側(二段ベッド大部屋・34室)
- 2等客室・海側/内側(カーペットルーム・16室)
- ドライバーズルーム・内側
- 船室
- おれんじホープ
- 2004年10月進水、2005年1月竣工、就航。
- 15,732総トン、全長168.0m、幅27.5m、出力25,200馬力、航海速力22.2ノット(最大25.7ノット)。
- 今治造船(今治)建造。
- 旅客定員218名。車両積載数:トラック160台。
- 鉄道建設・運輸施設整備支援機構と共有。
- 船室
- 特別室・海側(ツイン)
- 2等寝台・海側/内側(二段ベッド大部屋)
- ドライバーズルーム・内側
- 船室
過去に就航していた船舶
- フェリーおおさか
- フェリーえひめ
- フェリーおれんじ
- おれんじ2
- ニューおれんじ
- おれんじエース
船内設備
※詳細は公式サイトを参照。
喫煙所以外は個室を含めて禁煙である。
- 「おれんじ7」「おれんじ8」共通のおもな共用設備
- レストラン、売店
- 浴室(シャンプー・ボディソープは備え付け、アメニティは等級により無料。)
- 自動販売機(飲料、インスタントラーメンなど)
- ゲームコーナー
- マッサージ機(有料)
- 船舶公衆電話
- コインロッカー
- 2等指定席の施設
- 毛布・マット
- 枕
- 2等寝台の施設
- 寝具一式
- ゆかた
- 小荷物用網棚
- カーテン
- 小型照明(コンセント付)
- Inboard of Orange7 (Entrance) JAPAN.jpg
エントランスホール (7)
- Inboard of Orange7 (Lounge) JAPAN.jpg
スカイラウンジ (7)
- Bridge of Orange8 JAPAN.jpg
船橋(操舵室) (8)
- ※凡例:7 - おれんじ7、8 - おれんじ8
船内サービス
- 貴重品預かり
- まごころトランクサービス(大型荷物預かり) ※個数等制限あり。
セットプラン
新居浜・東予 - 大阪航路が2往復運航されていた頃は、大阪南港を発着する下り2便(昼行便)と折り返しの上り3便(夜行便)を途中下船せず、2等寝台(差額を支払えば上級等級への変更も可)で通し利用できる「瀬戸内ワンナイトクルーズ」と称するプランがあった。同プランは2等寝台往復の料金で3食つきであったほか、希望者に対しては船橋(操舵室)の見学ツアーも含まれていた。
港への交通
※詳細な情報および時刻は、四国開発フェリー公式サイト、せとうちバス公式サイトを参照。
東予港
- 連絡バス
上り便乗船客、下り便下船客用無料連絡バスは次の通り。路線バス扱いとなっているのが特徴。停留所は路線バスのものを併用し、どの停留所でも乗降可能。フェリー利用客は運賃無料となる。フェリーを利用しない旅客も有料で利用できる。下り便接続バスは、乗船手続き時か船内案内所で前夜に配布される整理券が無いと乗車できない場合がある。
下り便下船客用のみ運行される無料連絡バスは次の通り。
- 東予港 → (直行)住友病院前・新居浜駅(1便運行・標記停留所以外は停車しない)
- 東予港 → 壬生川駅(ノンストップ)(着岸後と船内休憩終了時刻である7:00発の2便運行)
上記のバスは、いずれもせとうちバスが運行する。
この他伊予鉄南予バスが運行する松山方面との有料連絡バスがある。[5]
新居浜東港
- 徒歩の場合、新居浜東港からJR多喜浜駅までの所要時間は約25分。
- タクシーの場合、新居浜東港から多喜浜駅までの料金は1,000円弱程度。新居浜駅までの料金は2,000円弱程度。
大阪南港
- 関西国際空港行きリムジンバス
- ユニバーサル・スタジオ・ジャパン行き「ドリームシャトル」(客船)
- いずれも有料。予約制。乗船手続き時か船内案内所で前夜中に予約および乗車券の購入が必要。予約はフェリー乗船予約と同時にも可能(ドリームシャトルとフェリー、朝食のセット券もある。詳細は四国開発フェリー公式サイトを参照)。
- 鉄道利用の場合は、フェリーターミナルからニュートラム・フェリーターミナル駅へ直結。
- 路線バスは、フェリーターミナル駅前から発着。
おれんじ会
- 四国オレンジフェリー・九四オレンジフェリーに共通した会員割引システム。
- 年度単位の会員制度をとっており、年度途中の入会した場合は当該年度末までとなる。乗船当日に申し込んでも即時発行はできない。
- 会員証は青色発色のリライタブルカードで、会員番号、会員氏名、年齢と、割引除外期間(四国オレンジフェリーの繁忙期で車なしの旅客に限る)が記載される。
- 同居の家族会員も一定の条件内で登録可能。
- 名門大洋フェリーでも割引利用が可能(繁忙期は不可)。
- 入会金:無料
- 年会費:1,000円
- 主な特典
- 運賃2割引(旅客のみの利用時は割引除外期間あり)。
- 電話予約の際、会員番号を申し出ることによりスムーズな予約が可能。
※特典や申し込み方法など詳細は、四国開発フェリー公式サイトを参照。
乗り場・事務所
- 東予事務所、東予港フェリーターミナル - 愛媛県西条市
- 大阪支店、大阪南港フェリーターミナル - 大阪府大阪市住之江区
- 新居浜営業所、新居浜東港フェリーターミナル - 愛媛県新居浜市
- 神戸営業所、神戸港六甲アイランドフェリーターミナル - 兵庫県神戸市東灘区
関連会社
- 九四オレンジフェリー株式会社(海運業、四国と九州を結ぶ貨客フェリー航路を運営)
- 長山産業株式会社(陸運業、貨物自動車を運行)
- 石鎚株式会社(飲食業、船内飲食店を運営)