北条氏 (宗政流)

宗政流北条氏（むねまさりゅうほうじょうし）は鎌倉時代の北条氏の一族。得宗家から分家した一族で、始祖は北条宗政の子・北条師時である。

経歴

北条宗政は第5代執権・北条時頼の子で、第8代執権・北条時宗の同母弟に当たる。兄・時宗の補佐役として枢機に参政したが、弘安4年（1281年）8月9日に29歳の若さで死去した。その跡を継いだ嫡子の師時は時宗の猶子となる。また時宗の子で第9代執権となった北条貞時の従兄弟に当たり、兄弟のいない貞時に兄弟同然に扱われて幕政の中枢で重用された。正安3年（1301年）8月22日、貞時が執権職から退いたため、第10代執権に任命され、貞時の嫡子・北条高時が成長するまでの代つなぎとされた。しかし応長元年（1311年）9月22日に師時は37歳の若さで早世する。

師時には時茂と貞規という2人の息子がおり、2人とも引付衆にまで任命されているが早世している。また宗政の子で師時の弟達も何人かいたが、これも僧侶となるか早世したものと思われ、師時の系統は貞規を最後に歴史に登場する事は無い。

一族

• 北条師時（第10代執権）
• 北条時茂
• 北条貞規

参考文献

書籍

• 安田元久『鎌倉・室町人名事典コンパクト版』新人物往来社、1990年
• 川添昭二『北条時宗』（人物叢書）吉川弘文館、2001年

史料

川添昭二 著『人物叢書‐北条時宗』吉川弘文館、2001年、p.245

川添昭二 著『人物叢書‐北条時宗』吉川弘文館、2001年、p.246

安田元久 編『鎌倉・室町人名事典コンパクト版』新人物往来社、1990年、p.555

安田元久 編『鎌倉・室町人名事典コンパクト版』新人物往来社、1990年、p.556