前説
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前説(まえせつ)とは、劇場での公演、またはテレビ番組の公開放送などにおいて、本番前に観客に行う説明のこと。
観客に対する諸注意(見学マナー、携帯電話の使用など)、拍手や笑い声のタイミングの説明をしたり、会場の雰囲気を良くする為に漫才やコントなどを行うこともある。また、若手芸人にとっては芸のアピール、実力のテストができ、腕試しの出来る登竜門的な場でもある。
若手芸人による前説
- 基本的には番組のADが行うが、特にお笑い番組、バラエティー番組では、まだ番組に出られない若手のお笑い芸人がフリートークなどを行うことが多い。
- 「笑い」が必要な番組では、彼らは自動車で言うアイドリングの状態にさせる役割となっている。最近の若手芸人のほとんどが多くの前説経験がある。
- 基本的に前説の芸人は収録本番には出演しない。しかし、収録時のトークなどで話題にあがったり裏方でカメラに映されたりする事もたまにある。
特異な例
芸人が司会の番組の場合、その芸人の事務所の後輩が務めることもあり、いわゆる「オープニングアクト」とほぼ同じである。
- テレビ朝日系列
- 雨上がり決死隊のトーク番組 アメトーーク!(雨上がり決死隊) - ガリットチュウ
- 爆笑問題の検索ちゃん(爆笑問題) - 5番6番
- ナニコレ珍百景(ネプチューン) - Wエンジン、EE男など
- 日本テレビ系列
- また、レギュラー出演するタレントの所属事務所に芸人が所属している場合、その事務所の芸人が前説を務めることもある。
- 「オンバト+」及びその前身の「爆笑オンエアバトル」ではスタッフによる説明の後に前説の芸人がネタを披露する。一般審査員が書くアンケート(ジャッジペーパー)には前説芸人の感想や評価を書く項目もあり、評判がよければ本選に出演できる場合もある。
- また、例外として、デビュー数ヶ月でTV番組にレギュラー出演するようになったオリエンタルラジオや、一時期に複数の先輩芸人が事務所を離れその穴埋めで舞台本番に繰上げ出演となったアメリカザリガニなどの様に、個々の事情は様々であるが、前説として踏んだ場数が極端に少ない芸人もいる。
- 前説として複数の番組に出演する芸人もおり、特にビッキーズは前説王と称されていた(現在は解散)。
- 前説以外に「中説」「後説」等も存在する。これは収録中のセットの用意や出演者の準備などに時間を要する場合、観覧客を退屈させない・飽きさせない為の時間稼ぎの役割もある。
- 『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』での前説は代々、山崎邦正(元TEAM-0)とココリコが務め、前説からレギュラーに出世した。トークから企画になり、前説は公開収録の時のみだが、トークを開催した時は前説を現在前説のライセンス→ココリコ→山崎の順で前説を務めている。