兜倶楽部
テンプレート:出典の明記 兜倶楽部(かぶとくらぶ)は東京証券取引所ビルの地下1階にある記者クラブである[1]。
株式相場や企業財務を担当する記者の取材拠点。株式を公開する企業の総務・経理・広報担当者は、兜倶楽部にある投函ボックス(資料を投げ込む棚)に決算短信等の資料を配布する。毎年、企業の決算発表が集中する4月下旬から5月下旬にかけて、企業の担当者や記者の他テレビカメラなども入り交じってごった返すことで知られる。投函ボックスの前の非常に混雑した様子は、企業決算の風物として報道されることが多い。
企業の広報担当者などは、投函が済んだら記者を呼んで記者会見をするわけであるが(実施は任意)、有名企業や不祥事のあった企業の場合は記者の方から取材に来る場合もあるが、それほど注目されているわけではない企業の場合、記者が中々来ない場合が多い。そのときは取材に来てくれるように記者席まで頼みに行くこともある。
兜倶楽部に重点的に記者を配置しているのは専門メディアである日本経済新聞社や、日経QUICKニュース社(NQN)、ラジオNIKKEIなど日経系列各社の他、共同通信社や時事通信社も多くの記者を擁する。また、旧立会場である東証アローズに生中継の拠点(メディアブース)を構える日経CNBCやブルームバーグテレビジョンも兜倶楽部で発表や会見を熱心に取材している。朝日新聞や読売新聞など一般紙も記者は配置しているが、人数が少なく、また、専門分野であり、知識や経験が問われることや、異動などで長期にわたって所属できる環境が得にくいうえ紙面での扱いも小さい。取材内容も企業の発表ベースに準じてしまうことが多い。
兜倶楽部に所属する報道機関を代表として「幹事」は毎月、各社が輪番で担当する。兜倶楽部で会見を開きたい企業や団体は、申し込む時点の幹事社に会見の開催を要請する。