池上遼一
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テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:Infobox 漫画家 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 池上 遼一(いけがみ りょういち、男性、1944年5月29日 - )は、福井県越前市(旧・武生市)出身の日本の漫画家。大阪芸術大学キャラクター造形学科教授を務めており、劇画家と紹介される事もある。
来歴
中学卒業後、大阪に来阪し看板屋の仕事をしながら漫画を描き始める。1962年、貸本漫画雑誌に掲載された『魔剣小太刀』でデビュー。その後、いわねこプロに所属し、岩井しげおらの貸本漫画アシスタントをするが生活苦で断念、看板屋の仕事に戻る。1966年、『ガロ』に読切「罪の意識」が掲載、これを読んだ水木しげるが青林堂長井勝一にスカウトを依頼。水木のアシスタントとして上京する。一年半ほど水木のアシスタントとして働いた後メジャーデビューし、以降、劇画漫画の第一線で活躍中。
代表作に『男組』など。作品のほとんどが原作者付きである。『HEAT -灼熱-』で2001年度、第47回小学館漫画賞受賞。
人物
- 1990年代に入ってからは、『ビッグコミックスペリオール』のレギュラー漫画家として定着し、眉目秀麗な主人公、アウトローの世界、裏切りと同盟を繰り返す複雑な人物関係の劇画を確立している。
- 水木しげるのアシスタントになるまで水木の漫画を読んだことはなかった。池上と同じ劇画風な絵を描くさいとうたかをや佐藤まさあきのアシスタントになりたかったが人手は足りているとのことで断わられた。
- 劇画以外の作品にも関心があり、特に高橋留美子を高く評価している。高橋自身も『ガロ』に掲載された池上の漫画に衝撃を受けたことを後に明かしている。
- 2010年の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の倉田圭一(演:窪田正孝)は、池上をモデルとしている。
- 野中英次が池上の絵柄をマネているのは池上も公認済だが、ファンが池上と野中を同一人物と思って「野中さんって、マトモな漫画も描けるんですね。」と勘違いされたという笑い話もある。
- 1990年、『信長』の執筆に際して新府城の復元図を剽窃し、復元図の作者である工業デザイナーに抗議された[1]。『信長』の小学館からの単行本は最終巻が出版されないまま絶版となったが、引用箇所を描き替えた上で2003年にメディアファクトリーから復刊されている[1]。
作品リスト
- I・餓男(アイウエオボーイ)(原作・小池一夫)
- 赤い鳩(原作・小池一夫)
- 陰獣トリステサ(原作・橘外男)
- ウニデス潮流の彼方に
- 王立院雲丸の生涯(原作・広井王子)
- おえんの恋
- オデッセイ(原作・史村翔)
- 男組(原作・雁屋哲、週刊少年サンデー、1974年)
- 男大空(原作・雁屋哲、週刊少年サンデー、1980年)
- OFFERED(原作・小池一夫)
- 怪奇大作戦(小学三年生、1968年)
- 傷追い人(原作・小池一夫)
- 今日子(原作・家田荘子)
- 近代日本文学名作選
- クライング フリーマン(原作・小池一夫)
- 殺愛(原作・小池一夫)
- サンクチュアリ(原作・史村翔)
- ジム
- 修羅雪姫 外伝(原作・小池一夫)
- 人面蝶
- strain(原作・武論尊)
- スパイダーマン(後半から平井和正が原作者として参加。月刊別冊少年マガジン、1970年1月号から1971年9月号)
- 星雲児-聖・少年戦士伝(あかねこか・出渕裕・かがみあきらが制作に参加、池上は製作総指揮も兼任)
- 青拳狼(原作・きむらはじめ)
- 罪の意識
- 天使は舞いおりた くノ一異聞
- 信長(原作・工藤かずや)
- 肌の記憶
- ひとりぼっちのリン(原作・雁屋哲(阿月田伸也)、週刊少年マガジン、1972年):孤児となった主人公が血のにじむような努力の末、競輪選手となっていく過程を描いた熱血スポーツ漫画
- HEAT -灼熱-(原作・武論尊)
- ベステイア
- BOX(原作・狩撫麻礼)
- 舞(原作・工藤かずや)
- モッブ〜死神〜(原作・滝沢解)
- 流月抄
- 覇-LORD-(原作・武論尊)
- SOUL 覇 第2章(原作・武論尊)
- 六文銭ロック(原作・武論尊)
※ 武論尊と史村翔は同一人物のペンネーム
アシスタント
脚注
外部リンク
- 池上遼一・データベース(公認サイト)