中世西洋音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:Portal クラシック音楽 中世西洋音楽(ちゅうせいせいようおんがく)は、6世紀頃から15世紀にかけての音楽を指す。
概要
単旋律の音楽としては、グレゴリオ聖歌をはじめとするキリスト教の聖歌や、トルバドゥールやトルヴェールに代表される世俗音楽がある。スペインのカンティガは、アラブ世界との関連があり素朴な美しさを持つ音楽である。
多声音楽は、9世紀にスイスで始まったと言われ、12世紀以降、ゴシック期のフランスを中心に発展する。サンマルシャル楽派、続いてノートルダム楽派を含むアルス・アンティクア(13世紀フランスの多声音楽)、アルス・ノーヴァ(14世紀フランス音楽)、トレチェント音楽(14世紀イタリア音楽)、アルス・スブティリオル(14世紀末の極度に複雑な音楽)などの様式が挙げられる。
中世音楽の例
- アンブロジウス聖歌
- グレゴリオ聖歌
- モザラベ聖歌
- ソールズベリー聖歌
- トルバドゥール、トルヴェール、ミンネゼンガー
- 典礼劇(ダニエル劇など)
- カルミナ・ブラーナ(ゴリヤードの唄)
- ヒルデガルト・フォン・ビンゲン
- レオニヌス(ノートルダム楽派、ゴシック音楽)
- ペロティヌス(ノートルダム楽派、ゴシック音楽)
- ギョーム・ド・マショー(アルス・ノーヴァ)
- モンペリエ写本
- フランチェスコ・ランディーニ(トレチェント)
- シャンティー写本(アルス・スブティリオル)
- カンティガ:アルフォンソ10世(1221-1284)編集による聖母マリア讃歌
- モンセラートの朱い本
- カリクストゥス写本
- ラス・ウエルガス写本
中世に使用された楽器
弦楽器
- レベック(弓奏リュート。リュートもしくはヴァイオリン属) en:Rebec
- フィドル(またはヴィエレ。ヴァイオリン属) en:Vielle
- リュート
- ギターン(小型リュート) en:Gittern
- シトル(中世ギター) en:Citole
- プサルテリウム(ツィター属」) en:Psaltery
- ダルシマー (またはドルチェ・メロス。打奏ツィター) en:Hammered dulcimer
- ライアー(またはリラ。竪琴)
- クルース(またはクロッタ。弓奏のリラ属) en:Crwth
- 中世ハープ www.music.iastate.edu : harp
- ハーディガーディ(またはオルガニストルム、シンフォニアとも。)
管楽器
- クルムホルン(オーボエ属) en:Crumhorn
- シャルマイ(またはショーム、ピッファロとも。オーボエ属) en:Shawm (日本にはチャルメラという名で伝わる)
- リコーダー(縦笛。フルート属)
- ファイフ(横笛。フルート属) en:Fife (instrument)
- ゲムスホルン(閉管式の指孔のある角笛。フルート属) en:Gemshorn
- ツィンク(指孔のある角笛。ホルン属) en:Cornett (角笛から木管のコルネット(cornett)が生じたが、現在のコルネット(cornet)とは異なる)www.music.iastate.edu : zink
- サックバット(トロンボーン) en:Sackbut
- トロンバ(またはブイジーネ:中世ナチュラルトランペット) en:Buisine , www.instrumentsmedievaux.org : trompette
- 中世ミュゼット(あるいはコルネミュゼ。バグパイプ属) pa-cabiran.instrumentsmedievaux.org : cornemuses medievales
- オルガン (固定式オルガン、ポシティフ・オルガン)
- オルガネット(手持ちオルガン、ポルタティフ・オルガン) de:Portativ
打楽器
- タンブラン(中世プロヴァンス太鼓)
- タンバリン
関連項目