ペスター
テンプレート:Pathnav ペスターとは、特撮テレビ番組『ウルトラマン』および『ウルトラマンパワード』に登場する架空の怪獣の名前である。別名「油獣(ゆじゅう)」。
目次
『ウルトラマン』に登場するペスター
『ウルトラマン』第13話「オイルSOS」に登場。
海底に生息するヒトデが怪獣化した巨大生物。ヒトデが横に連結したような独特の形態で、中心に青白い炎を吐く顔を有する。オイルを主食としており、中近東で油田やタンカーを襲うが、科学特捜隊中近東支部に警戒されたため日本まで逃げ延び、東京湾から出現する。日本に来てからも次々と油田やタンカーを襲うが、タンクローリーを襲撃した際に酔っ払いに目撃され、通報を受けた科特隊によってオイルでおびき出されて海上で攻撃を受けるが生き延び、日本への上陸を果たす。コンビナートを火炎で破壊するが、ビートルのロケット弾を腹部に受けて炎の中に倒れる。ウルトラマンが消火のために現れると息を吹き返し、倒れたままウルトラマンに対して背後から火炎を浴びせ多少のダメージを与えるものの、すぐさまスペシウム光線で止めを刺される。その後、コンビナートの大火災はウルトラマンのウルトラ水流によって全て消火される。
- 準備稿・決定稿の両方で、ペスターはビートルのロケット弾攻撃で木端微塵になっており、ウルトラマンは製油所の消火作業に終止している[2]。
- 上原正三による『ウルトラQ』の没脚本「OIL SOS」は、同一のタイトルながらストーリーは別物である[2]。第13話の脚本を担当した金城哲夫が同名のタイトルを用いた理由は明らかになっていない[2]。ただし江戸川由利子の台詞の一部が、本作の準備稿においてアキコ隊員のものに流用されている。
- 名前の由来は「Petroleum(石油)Starfish(ヒトデ)」の略[3]。
- 前回登場したドドンゴに続く二人用の着ぐるみである。
- フジ隊員がムラマツキャップらに見せる想像図はデザイン画の流用。
- コウモリの顔の左右にヒトデを1つずつ並べた姿をしている[1]。これはコウモリの羽を似た形のヒトデに置き替えてデザインされたため[4]。
- 『ウルトラファイト』では、ウルトラマンが駆け付けた時は油を飲み過ぎた状態で炎に包まれてすでに虫の息で、ナレーションによると自壊作用を起こしたと説明されている。
『ウルトラマンパワード』に登場するペスター
『ウルトラマンパワード』第10話「二人の英雄」(米国版サブタイトル:DEADLY STARFISH)に登場。玩具などではパワードペスターと称される。
- 身長:50メートル
- 体重:4万6000トン
- 能力:口から火炎を吐く
『ウルトラマン』に登場するペスターと同じく原油を主食とする。W.I.N.R.のデータベースに記録があり、劇中でもペスターと呼ばれる。通常は中心で体を二つ折りにし、ヒトデが直立した形態になっている。その他の形態は初代と変わらないが、吸盤で体表が覆われ、顔も甲殻類の顎が変化したようになっている。普段は海中に潜み、油脈を使って地中を移動、アントニオ湾石油会社の関連施設を次々と襲う。石油を主食とするためか体温がかなり高く、液体窒素弾を受けても平気である。また、口からは紅蓮の炎を吐き出す。
石油を体内に蓄えているために、引火による大爆発を考慮して安易に光線技を使えないウルトラマンパワードを苦戦させるが、誘爆しないように身体の先端部を狙ったストライクビートルの攻撃で怯んだ隙に上空高く投げ飛ばされ、爆発しても周囲に被害が出ない状態で、メガスペシウム光線で花火となって爆破される。
アクアペスター
データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場。
プラズマソウルを取り込んだプラズマ怪獣であるが、通常のプラズマ怪獣と異なり体色が青に変化している。プラズマソウルは鋭利な刃のように尖っており、危険性が高い。3弾のボス怪獣として登場した。
オリハルコンペスター
3弾の期間限定ミッションに登場。プラズマソウルの中でも随一のレア度を誇るオリハルコンプラズマソウルに覆われたアクアペスター。
その他の作品に登場するペスター
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では他の宇宙人により蘇生されエレキング、ゲスラと共に東京湾から出現し、東京を壊滅させるシナリオが予定されていた。「フィギュア王」に掲載された『ゴードの巻』でもバルタン星人達によって蘇生された宇宙連合軍の怪獣軍団の一匹として登場し、セブンを苦しめる。
- 『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』ではウルトラ警備隊の過去のデータファイルとしてモニターに写るシーンがある。
- 『甦れ!ウルトラマン』では怪獣総身撃を予期したハヤタのイメージ映像に登場。
- 『ウルトラマンメビウス』第21話では怪獣墓場に3体漂う姿が描かれている。
- 『ウルトラマンフェスティバル2002』ではウルトラマンダイナと戦うがソルジェント光線で倒される。
- ゲーム作品『PDウルトラマンバトルコレクション64』では、フィールド上の雑魚敵およびプレイヤーキャラクターとして登場。原作では散々炎を吐いて暴れまわるが、本作品では火炎放射が出来ない。そのかわりに青色の怪光線を放つことが可能。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの体を構成する怪獣の一体として初代ペスターの姿が確認できる。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』ではグビラ、タッコングと共にジャックを襲うが、3匹まとめてスペシウム光線で倒される。
- 『大怪獣バトル』の第2弾に技カードとして登場。スキルは13話タイトルでもある「オイルSOS」。
- 『ウルトラゾーン』第2話アイキャッチでは運動会の二人三脚に一人三脚状態で出場している様子が描かれている。第9話ではミニコーナー「怪獣English」に登場。「川島なお美風に言うと『私の体はオイルでできているの』」と例えられる[6]。
その他の補足
- 『ウルトラマン』の前作『ウルトラQ』の未製作エピソードに、石油を食べるオイル怪獣クラプトンが登場する、ほぼ同名のタイトル「Oil S・O・S」が存在し、これがペスターとその物語の前身であったと見られる。クラプトンは造型されていたので、直前で中止されたことが伺えるが、クラプトンは後にボスタングに改造された。
- 1966年『マグマ大使』第42話には、ペスターの絵が映るカットがある。
- 『てれびくん』でのグラビアと漫画で展開された『ウルトラ超伝説』では、ペスターをモデルにした怪獣戦艦ペストリアが登場する(漫画版には未登場)。