ドイツ連邦議会

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テンプレート:Infobox Legislature ドイツ連邦議会(ドイツれんぽうぎかい、テンプレート:Lang-de)は、国民から選挙される議員から成るドイツ連邦共和国議会。ドイツではこの連邦議会と各州政府の代表から構成される連邦参議院二院制をとっている。立法機関としては地位も権能も国民の直接選挙で選ばれる連邦議会に優位がおかれ、このためにドイツの国会は一院制と見ることもできる。国会議事堂内は連邦議会の議場のみ所在し、上院に相当する連邦参議院の議場は、この国会議事堂になく、旧プロイセン貴族院 (Preußisches Herrenhaus) に置かれている。

議会の沿革

選挙制度

ドイツ連邦議会は小選挙区比例代表併用制を採用している。これは日本の「小選挙区比例代表並立制」とは異なるもので、比例代表制を主に、小選挙区制の要素を加えた制度である。その詳細は以下の通りである。

まず全国で比例代表として法定定数全議席の598議席を設定する。またドイツの16の連邦州に、人口に応じて法定定数の半分の299の小選挙区を配分し設定する(例えばバイエルン州45議席、ベルリン12議席など)。各連邦州に配分された小選挙区は、人口を考慮して州内で区割りが行われる。

有権者はそれぞれの小選挙区での立候補者に投じる票と、比例代表で政党に投じる票の各1票、計2票を持つ。

議席の決定は以下のように行われる。

まず比例代表で政党に投じられた票を集計する(集計単位は連邦全体)。この結果をもとに各政党に議席が配分される。このとき、連邦全体での得票率が5%以上であるか、3つ以上の小選挙区で勝利した政党のみに議席が配分され、それらを満たさない政党は計算から除外される(阻止条項)。

また小選挙区で得票が1位となった者は、無条件に当選者となる。

比例代表で議席を獲得した政党は、連邦全体集計で獲得した議席を各連邦州での獲得した票数に応じて各連邦州に再配分される。そして各連邦州の政党支部ごとに作成した比例名簿を参照するのであるが、このとき比例で配分された議席数に、まず小選挙区での当選者を割り当て、足りない分は比例名簿の上位から補充する。ただし以下に解説するような「超過議席」が発生した場合、比例代表の配分議席に加えて議席が与えられる。こうして最終的な当選者が決定する。 2011年10月14日の選挙法改正で、連邦全体集計での配分が廃止され、各連邦州での投票者数に応じて州ごとの議席数が決められることとなった。

具体例としては、2005年の選挙ではベルリンでドイツ社会民主党は選挙区で7議席、比例では8議席が割り当てられたので、小選挙区当選の7人と比例名簿から1人の8人が当選となった。また同じベルリンで自由民主党は小選挙区で当選は無かったが、比例で2議席を得たので比例名簿から2人をあてることとなった。一方、ハンブルクにおいてドイツ社会民主党は小選挙区で6議席を得たが、比例では5議席しか得られなかった。この場合は小選挙区の6議席がそのまま当選となり、比例よりも多くなってしまった1議席が超過議席と呼ばれる。

上の例のほか、比例代表で議席を得られなかった政党や無所属の候補が小選挙区で当選することもあり得る。これらも超過議席となる。このため、法定議席の598を上回ることが多い。

選挙権および被選挙権が付与されるのは18歳以上のドイツ国民である。議員の任期は4年で、基本的には4年間の任期満了をもって選挙となる。例外は連邦首相の信任決議案が否決された場合であり、この場合は首相の助言により連邦大統領が議会を解散して早期の選挙となる(ドイツ連邦共和国基本法第68条)。

政党と議席数

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1949年から2013年までの各党の得票率の変動。グラフの中ほどに書かれているのはその時の政権与党

議席は現在630議席(2013年9月現在:前回総選挙で超過議席が24議席発生したので法定定数598とは異なる)

2013年総選挙後の結果。色は各会派のシンボルカラー。

2013年9月実施選挙後の会派別議席数
会派名 改選後議席 改選前議席 増減
テンプレート:Colorドイツキリスト教民主同盟キリスト教社会同盟 (CDU/CSU) 311 239 +72
テンプレート:Colorドイツ社会民主党 (SPD) 192 146 +46
テンプレート:Color左翼党 (Linke) 64 76 -12
テンプレート:Color同盟90/緑の党 (B90/Grüne) 63 68 -5
テンプレート:Color自由民主党 (FDP) 0 93 -93
合計 630 622

権限

  • 法案の先議権は連邦議会にある。
  • 連邦首相を選出する。
  • 議会の解散権は連邦大統領にある。ただし要件は建設的連邦政府不信任案の可決(この場合、議案で後継の連邦首相を指名することが必要であり、後継の連邦首相候補に連邦議会の過半数の支持が得られなければ、連邦政府不信任案は廃案となる)か連邦政府信任決議の否決時などに限られており、容易には解散できないようになっている。連邦議会解散は過去に3回ある(1972年、1983年、2005年)。

関連項目

歴史的なドイツの議会

外部リンク

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