ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー
テンプレート:独自研究 テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』(SOLID STATE SURVIVOR) は、日本の音楽グループであるイエロー・マジック・オーケストラの2作目のアルバム。または同アルバムに収録されている曲。
目次
背景
前作のA&Mミックスの制作した翌月から録音を開始。前アルバムを制作した勢いを維持した状態であった。坂本龍一と高橋幸宏は意識がイギリスにあったこと、高橋が自分の意見を言うようになったこともあり、フュージョンやオリエンタル・ディスコミュージックの要素が一掃され、ニュー・ウェイヴ色が強くなっている。[1]
アルバムには同バンドの代表曲である「TECHNOPOLIS(テクノポリス)」「RYDEEN(ライディーン)」が収録されている。
当初、アルバムタイトルは「メタマー」(突然変異を意味する「Metamorphose」の造語)と付けられていた。
録音
このアルバムでは初めてコンピュータによるオート・ミックスを試みている。しかし、当時は精度が悪く、録音に時間がかかりすぎたこともあり、後のアルバムでは手動のミックスに戻している。当時のトラックシートの24トラック目に「Timing Code」と書かれている曲が多いが、これはコンピュータ・ミックス用の信号のことを指している。[2]
使用機材
- プロフェット5(初期版)
- モーグⅢ-C
- ミニモーグ
- アープ・オデッセイ
- ローランド・MC-8
- ローランド・VP-330(ボコーダー)
リリース
1979年9月25日にアルファレコードよりLPレコード、カセットテープの2形態でリリースされた。
本作のリリース後ワールド・ツアーに出ていたYMOは、ツアー先で日本国内での本作のヒットの報を聞き、驚愕したと後に語っている。
本アルバムは日本でのいわゆるテクノポップ全盛時代をつくり上げ、その後の「YMOチルドレン」と呼ばれる日本のミュージシャンたちが最初にテクノポップに触れたきっかけをつくった。
ツアー
本作リリース後、1979年10月16日のベニュー(ロンドン)での公演を皮切りに、全世界6都市9公演のワールド・ツアー「YELLOW MAGIC ORCHESTRA TRANS ATLANTIC TOUR」を行っている。このツアーでの模様が後にライブ・アルバム『パブリック・プレッシャー』(1980年)としてリリースされている。
収録曲
テンプレート:Tracklist テンプレート:Tracklist
曲解説
A面
- TECHNOPOLIS (テクノポリス)
- 詳細は「テクノポリス (YMOの曲)」を参照。
- ABSOLUTE EGO DANCE (アブソリュート・エゴ・ダンス)
- RYDEEN (雷電/ライディーン)
- 詳細は「ライディーン (YMOの曲)」を参照。
- CASTALIA (キャスタリア)
B面
- BEHIND THE MASK (ビハインド・ザ・マスク)
- 詳細は「ビハインド・ザ・マスク (曲)」を参照。
- DAY TRIPPER(デイ・トリッパー)
- INSOMNIA (インソムニア)
- 詳細は「インソムニア (YMOの曲)」を参照。
- SOLID STATE SURVIVOR (ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー)
- 軽快な8ビートの曲であり、メンバーたちは「デジタル・パンク」と呼んでいた。曲の途中に聞こえる加工された声は当時細野のマネージャーをしていた日笠雅水による「みなさんこんにちわ」「みなさんこんにちわ」「みなさんさようなら」「これが最後の放送です」と発音したものや彼女の咳、およびYMOメンバーの笑い声と咳を、壊れたヘッドホーンをマイク代わりにして口を押しつけて録音したもの[5]。このとき坂本は日笠に「原爆が爆発して地球最後の日、放送中のアナウンサーが煙が入ってきたスタジオから冷静に最後の放送だと告げるようなイメージで」と注文している。ベースラインは坂本によるものテンプレート:要出典。シングル「TECHNOPOLIS」のB面にも収録されている。
スタッフ・クレジット
イエロー・マジック・オーケストラ
参加ミュージシャン
- 松武秀樹 - コンピューター・プログラミング
- 鮎川誠 - エレクトリックギター(「デイ・トリッパー」、「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」)
- サンディー - ボイス(「アブソリュート・エゴ・ダンス」)
スタッフ
- 吉沢典夫 - レコーディング・エンジニア、リミックス
- 小池光夫 - レコーディング・エンジニア
- 鋤田正義 - 写真撮影
- ルー・ビーチ - ロゴ・タイプ
- 羽良多平吉 - アート・ディレクション
- タケヒメ - スタイリスト
- 井浦フミコ - スタイリスト
- ツツミマヨ - スタイリスト
- 高橋ユキヒロ - コスチューム・デザイン
- BRICKS - 衣装
- 本多三記夫 (CLIP) - ヘアー
- 生田朗 - レコーディング・コーディネーター
- 日笠雅子 - レコーディング・コーディネーター
- 村井邦彦 - エグゼクティブ・プロデューサー
- 川添象郎 - エグゼクティブ・プロデューサー
- 細野晴臣 - プロデューサー
認定
1980年の第22回日本レコード大賞において、優秀アルバム賞を受賞している。
また、本作は1982年にCDが発売される前のミリオンセールスアルバム(オリコン集計)4作品のうちの一つである[6]。
リリース履歴
No. | 日付 | 国名 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1979年9月25日 | 日本 | アルファレコード | LP・CT | ALR-6022 (LP)・ALR-1519 (CT) | 1位 | |
2 | 1982年 | イギリス | アルファレコード | LP | ALF 85664 | ||
3 | 1984年4月25日 | 日本 | アルファレコード | CD | 38XA-2 | - | |
4 | 1987年3月25日 | 日本 | アルファレコード | CD | 32XA-139 | - | |
5 | 1992年3月21日 | 日本 | アルファレコード | CD | ALCA-288 | - | |
6 | 1992年 | アメリカ合衆国 | Restless Records | CD | 7 72701-2 | - | |
7 | 1994年6月29日 | 日本 | アルファレコード | CD | ALCA-9039 | - | |
8 | 1998年1月15日 | 日本 | アルファレコード | CD | ALCA-5216 | - | |
9 | 1999年9月22日 | 日本 | 東芝EMI | CD | TOCT-24234 | - | 細野晴臣監修、リマスタリング盤、ライナーノーツ:小池光夫 |
10 | 2003年1月22日 | 日本 | ソニー・ミュージックハウス | CD | MHCL 205 | 42位 | 坂本龍一監修、紙ジャケット仕様 |
11 | 2004年 | カナダ | エピック・レコード | CD | EK 91850 | - | |
12 | 2010年9月29日 | 日本 | ソニー・ミュージックダイレクト | ブルースペックCD | MHCL-20103 | 109位 | 1999年リマスタリング音源、紙ジャケット仕様、スーパーピクチャーCD |
参考文献
- 『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト、2007年
出典
- ↑ 1.0 1.1 2007年、『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト刊より。
- ↑ 2.0 2.1 「YMOマガジン」より。
- ↑ 2010年6月12日Eテレ「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」での放送より。
- ↑ 1999年刊「skmt坂本龍一」より
- ↑ 2011年4月1日日笠雅水のツイッターより
- ↑ そのほかは、井上陽水の『氷の世界』、松山千春の『起承転結』、寺尾聰の『Reflections』である。
テンプレート:イエロー・マジック・オーケストラ テンプレート:日本レコード大賞アルバム大賞
テンプレート:オリコン週間LPチャート第1位 1980年テンプレート:Album-stub