よこはま動物園ズーラシア
テンプレート:動物園 よこはま動物園ズーラシア(よこはまどうぶつえん ズーラシア)は、神奈川県横浜市旭区にある動物園である。正式名称は、横浜市立よこはま動物園[1]。
“ズーラシア (Zoorasia)” という名称は、動物園 (Zoo) とユーラシア (Eurasia) を合わせた造語で、ユーラシア大陸の様に広いという意味である[注 1]。この名称は1996年に市民公募で選ばれた。
目次
概要
1999年4月24日、横浜動物の森公園内に開園。テーマは「生命の共生・自然との調和」で、開園当時最新の展示方法である生態展示に関しては、日本でトップの動物園を目指して建設された(横浜市の説明等に書かれている展示方法は「生息環境展示」)。2003年には「アフリカの熱帯雨林」ゾーンの一部がオープンし、2004年には多目的休憩施設「ころこロッジ」、2006年には自然体験林「わんぱくの森」、2007年には「アカカワイノシシ舎」と「ぱかぱか広場」がオープンした。2009年に「チンパンジーの森」がオープンしたことで[2][注 2]、「アフリカの熱帯雨林」ゾーンについてはほぼ完成となった。最後の整備エリアとなる「アフリカのサバンナ」ゾーンは2013年に一部がオープンしており、完成に向けて現在も増園が行われている。なお、2009年には当時の未開発エリアであった隣接地(サバンナゾーン開発予定地)が開国博Y150「ヒルサイドエリア」の会場にもなっている。
元々は野毛山動物園の動物のほとんどをズーラシアへ移動する予定であったが、横浜市民の要望で野毛山動物園は存続が決まった。野毛山の狭さを解消するために広い敷地を確保した結果(1980年代には既に用地買収が済んでいた)、少々アクセスしづらい立地にオープンする事になってしまったという経緯がある。
- 開園時間:9時30分 - 16時30分(入園門は16時00分に閉鎖)
- ※11-2月の間は、16時00分を過ぎると動物の観覧は一部を除いて出来なくなる。
- 休園日
- 入園料
- 大人(18歳以上)600円
- 中人(高校生)300円
- 小人(小・中学生)200円
- 小学生未満 無料
- (毎週土曜日は、中人以下は無料)
- ※年間12回(横浜市動物園友の会)あり。
- ※ベビーカーや双眼鏡などの有料貸出あり。
特徴
- 動物を世界の気候帯・地域別の7つのゾーンに分け、動物が実際に暮らす地域を再現していることである。このため、その地域特有の植物や形態の似た植物も植えられており、動物の生息地の雰囲気を体感できる。園内の地形も起伏に富んでいる。
- 動物と来園客とを区切っている柵はなく、モートと呼ばれる溝が掘ってある。(鳥類や一部の動物は檻に入っている。)モートの深さや幅は、動物の身体能力を考慮して作られているので、動物がモートを飛び越えてくる心配は無い。ユーラシアカワウソ・フンボルトペンギン・ミナミアフリカオットセイ・ホッキョクグマは、地上と水中の両方の様子を見られる。
- 展示動物は約70種400点で、世界三大珍獣の一つであるオカピを、日本国内で初めて一般展示した動物園である。また2004年末に、横浜市の姉妹都市であるアメリカ合衆国、サンディエゴ市のサンディエゴ動物園からアカカワイノシシ2頭が贈られた。2005年11月2日から、日本初公開であるコンゴクジャクの展示を始めた。また、2007年10月20日から国の天然記念物であるツシマヤマネコの一般公開を始めた。更に、2009年6月7日からテングザルの一般公開を始めた。他にも世界に約300頭しかいないインドライオン、セスジキノボリカンガルー、ヤブイヌ、カンムリセイラン、モウコノロバ等、珍しい動物が展示されている。
- 敷地内には繁殖センターがあり、絶滅寸前の動物を保護、繁殖している。保護対象動物は、カグー、マレーバク、ベアードバク、アメリカバク、カンムリシロムク、ホオアカトキである。
- 日本の動物園では珍しく、日本列島の動物を展示している「日本の山里」と呼ばれる展示ゾーンがある。
施設・動物一覧
動物展示ゾーン
- アジアの熱帯雨林
- 亜寒帯の森(ヒマラヤ、亜寒帯の森・草原・海をイメージ)
- オセアニアの草原(オーストラリアの乾燥した草原をイメージ)
- 主な動物- アカカンガルー、エミュー、セスジキノボリカンガルーなど
- 中央アジアの高地(中国の山岳地帯をイメージ)
- 日本の山里
- アマゾンの密林(アマゾン川、ジャングル、山岳地帯をイメージ)
- 主な動物- オセロット、コモンウーリーモンキー、ヤブイヌ、メガネグマ、カピバラなど
- アフリカの熱帯雨林
- 主な動物- オカピ、アフリカタテガミヤマアラシ、ニシムラサキエボシドリ、アカカワイノシシ、チンパンジーなど
- アフリカのサバンナ(2013年4月19日に一部公開[3])
- わんぱくの森
- 横浜市繁殖センター(非公開)
- 主な動物- ブラジルバク、ベアードバク、カグー、ホオアカトキ、スバールバルライチョウなど
レストラン
- アクアテラス
- カフェトリエスティーノ(2012年3月にハーゲンダッツカフェからテナントが変更された。なおズーラシアオリジナルのオカピサンデーやぞうさんカップは引き続き販売)
- オージーヒル グリルレストラン
- ジャングルカフェ
売店
- アクアテラス(園外)
- オージーヒル(園内)
イベント
- 夏休みシーズンには、夜の動物の生態が見学できる「ナイトズーラシア」というイベントを行っており、閉園時間は20時30分まで延長される。* ガイドツアー (ズーラシアでは、ガイドによる園内ツアーを行っており、動物の見所等を紹介してくれる。)
- 飼育係のとっておきタイム (飼育係の動物の話や、動物の食事風景、動物の能力が見学できるイベントを毎日行っている。)
- ズーラシア動物教室 (動物の裏話、動物に関するクイズや工作を、毎週日曜日に行っている。)
- 企画展 (アマゾンセンターで、企画展を行っている。)
- ズーラシアンブラス (マスコットキャラクターによる金管五重奏の演奏。)
園内車両
- 園内ではオカピの装飾がされたバス「ズッピ」が相鉄バスにより運行されている(有料。主に週末運行、不定期運休)。
- 園外でも開園時よりPR目的にラッピングバスが運行され、相鉄バスと市営がそれぞれ2台保有していたが、新車への置き換えに伴い2010年度中にいずれも廃車となった。代替となるラッピングバスは2011年時点では存在しない。
所在地
- 神奈川県横浜市旭区上白根町1175番地1 地図 (Mapion)
交通機関
以下の各駅より横浜市営バス・神奈中バス・相鉄バスで15分ほど
- JR横浜線 - 中山駅(市営136系統・相鉄旭13系統)
- 相模鉄道 - 三ツ境駅(相鉄24・25系統)
- 相模鉄道 - 鶴ヶ峰駅(神奈中5系統鶴ヶ峰駅 - 動物園線・相鉄旭10系統<相鉄の一部は横浜駅西口発着>)
- (全路線とも経由地が異なる。また臨時便・直行便・地元向けの早朝深夜便などもある)
- 駐車場:2,200台収容(8時30分 - 17時30分)
- 料金:一般車1,000円、バス2,500円
今後の構想など
- 2008年現在の面積は40.2haだが、全面開園すると最終的には約53.3haになり日本最大級の都市型動物園となる[注 3]。
- 現在、アフリカのサバンナゾーンが建設途上である。[4] 展示予定の動物は、ライオン、キリン、クロサイ、エランド、シマウマ、チーター、ハイラックス、ミーアキャット、リカオンなどである。2015年春完成予定。
- 横浜市営地下鉄グリーンラインの延伸構想では、当園近辺を通過経路としており、駅の設置も予定されている。
関連人物
脚注
注釈
- ↑ ユーラシア大陸に生息する動植物のみを展示しているわけではない。
- ↑ この施設をデザインしたのは大阪芸術大学教授の若生謙二(わこうけんじ)であり、動物園研究の第一人者としてしられる。
- ↑ 面積としては多摩動物公園の約52.3ha(総面積約60ha)、東山動植物園の敷地面積59.58 ha、東京ディズニーランドの約51haに並ぶ規模となる。郊外型の伊豆バイオパークは約150ha、サファリパークの姫路セントラルパークは総面積約190ha、東北サファリパークは約150ha、観光牧場のマザー牧場は約250haである。
出典
外部リンク
テンプレート:日本の動物園- ↑ 横浜市動物園条例
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ テンプレート:PDF(横浜市環境創造局動物園課 平成25年 (2013年) 1月15日)
- ↑ テンプレート:PDFlink横浜市環境創造局公園緑地 整備課