スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃
テンプレート:Infobox Film 『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(スター・ウォーズ エピソードツー クローンのこうげき、Star Wars Episode II: Attack of the Clones)は、2002年に公開されたアメリカのSF映画。スター・ウォーズ・シリーズの5番目に発表された映画。
概要
アナキン・スカイウォーカーの青年時代を描く。シリーズで唯一の恋愛映画といわれ、パドメとの禁じられた愛や前作の台詞にも登場した「クローン戦争」が主要なテーマとなっている。本作では『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』と同じく、本編そのものは話が途中のまま終了するという形を取っている。
2013年に3D版が公開される予定だったが、新シリーズ製作のために延期される模様。
ストーリー
遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。
エピソード1より10年後、数千の星系が共和国を離脱、元ジェダイのドゥークー伯爵を中心に分離主義勢力を形成して共和国との間に緊張状態を生じていた。この事態に対して、共和国の軍隊保有の是非を問う元老院議会での投票のためコルサントを訪れたパドメ・アミダラ元老院議員は爆破テロに遭遇、パドメ自身は難を逃れたものの侍従らに犠牲者を出す惨事となった。
パルパティーン最高議長の計らいで、オビ=ワン・ケノービと若きアナキン・スカイウォーカーがボディーガードをする事になり、オビ=ワンとアナキンはパドメを狙った刺客ザムから彼女を守る事に成功。ザムを捕らえて口を割ろうとするや、別の刺客によってザムは殺されてしまった。オビ=ワンはザムを殺した凶器から手掛かりを得て、惑星カミーノへ向かう。
一方コルサントでは、アナキンが初の単独任務として、身を隠すため惑星ナブーへ向かうパドメを護衛するため、同行を命じられていた。ナブーの地に着き一時の平穏が訪れる中、やがてアナキンとパドメは愛しあうようになるがジェダイの掟は、誰かを愛することは執着心を生むとし、それを禁じていた。
オビ=ワンは惑星カミーノで、亡きジェダイ・マスター、サイフォ=ディアスが10年前に極秘裏に生産を依頼していたクローンの大軍隊を視察する。そのクローンの遺伝子ホストであるジャンゴ・フェットこそがザムを消した賞金稼ぎであると判断したオビ=ワンは、ジャンゴの捕獲を試みるも反撃にあい取り逃がしてしまう。オビ=ワンは惑星ジオノーシスへ逃亡したジャンゴを追跡するが、ジオノーシス近くの小惑星帯ではジャンゴの巧みな操船技術に完敗。すんでのところで自らの撃墜を偽装し、ジャンゴをやり過ごした。
以前から母シミが苦しんでいる悪夢にうなされていたアナキンは、パドメの計らいで共に故郷タトゥイーンを訪れる。かつての主人ワトーから、シミは奴隷から解放され、水耕農夫ラーズの後妻となっていた事を知る。ラーズ家を訪れたアナキンだったが、そこで知らされたのはシミが盗賊タスケン・レイダーに誘拐されたという事実だった。アナキンは必死の捜索でシミを発見するが、時遅く彼女は息子の腕の中で絶命、アナキンは怒りのままにタスケンを部族ごと虐殺する。
ジオノーシスに着陸したオビ=ワンは、そこで分離主義陣営のドロイド工場を発見するが、ジェダイ騎士団を脱退したシス卿、ダース・ティラナスことドゥークー伯爵に捕らえられてしまう。それを知ったアナキンとパドメは救出に向かうがやはり捕らえられ、処刑されることとなる。3人が処刑場で追い詰められる中、メイス・ウィンドゥ率いるジェダイ達が救援に現れるがドロイド軍団の圧倒的な物量の前に追いつめられる。そこへ、ヨーダが率いるクローン軍団が降下、ドロイド軍団との壮絶な戦闘が始まった。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
---|---|---|
オビ=ワン・ケノービ | ユアン・マクレガー | 森川智之 |
パドメ・アミダラ | ナタリー・ポートマン | 坂本真綾 |
アナキン・スカイウォーカー | ヘイデン・クリステンセン | 浪川大輔 |
パルパティーン最高議長 | イアン・マクダーミド | 小林勝彦 |
シミ・スカイウォーカー | ペルニラ・アウグスト | 鈴木弘子 |
C-3PO | アンソニー・ダニエルズ | 岩崎ひろし |
R2-D2 | ケニー・ベイカー | |
メイス・ウィンドゥ | サミュエル・L・ジャクソン | 玄田哲章 |
ヨーダ | フランク・オズ | 永井一郎 |
ドゥークー伯爵 | クリストファー・リー | 羽佐間道夫 |
ベイル・プレスター・オーガナ | ジミー・スミッツ | てらそままさき |
ジャンゴ・フェット | テムエラ・モリソン | 金田明夫 |
ボバ・フェット | ダニエル・ローガン | 田谷隼 |
クリーグ・ラーズ | ジャック・トンプソン | 田村勝彦 |
ジャー・ジャー・ビンクス | アーメド・ベスト | 田の中勇 |
シオ・ビブル | オリヴァー・フォード・デイヴィス | 阪脩 |
ドルメ | ローズ・バーン | |
キャプテン・タイフォ | ジェイ・ラガーイア | 小山力也 |
ザム・ウェセル | リーアナ・ウォルスマン | 勝生真沙子 |
デクスター・ジェッスター | ロン・フォーク | 滝口順平 |
クワイ=ガン・ジン | リーアム・ニーソン | 津嘉山正種 |
侍女コーデ | ヴェロニカ・セグラ | |
ナレーター(日本テレビ放映時) | 小川真司 |
スタッフ
- 監督:ジョージ・ルーカス
- 製作:リック・マッカラム
- 製作総指揮:ジョージ・ルーカス
- 脚本:ジョナサン・ヘイルズ、ジョージ・ルーカス
- 撮影:デヴィッド・タッターサル
- VFX:ILM
- VFXスーパーバイザー:ジョン・ノール、デニス・ミューレン
- 音楽:ジョン・ウィリアムズ
- コンセプトデザイン監督:ライアン・チャーチ
- 字幕:戸田奈津子
- 吹替翻訳:平田勝茂
- 吹替演出:蕨南勝之
作品解説
この作品からヨーダも完全CGIで表現されるようになった。また長編映画では初めて、全編HD24Pによるデジタル撮影が行われた[1]。このため、生身の人間が出演するシーンは全て、グリーンバック合成が行われた[2]。また、全6作中唯一視覚効果としてのズームインが用いられている。
エピソード
- アナキンを演じるヘイデンはジョージ・ルーカス曰く「ダークな雰囲気を持っている」ことが理由で選ばれた。
- ジェダイ一人一人に異なる剣術スタイルを作り上げるため、あらゆる格闘技や剣法のテクニックを組み合わせる方法を取った。殺陣担当のニック・ジラードは20人に及ぶ剣道家の道場やファイトクラブを訪ね、500人以上の剣道家に話を聞いた。最後には、あまりに攻撃的だという理由で競技会への参加が禁止されているグループを探し出して面談した[3]。
- ジェダイの乗るスターファイターは意図的に帝国軍のスター・デストロイヤーを想起させるデザインになっている。
カメオ出演
カメオ出演として、ジョージ・ルーカスの娘はナイトクラブのシーン、息子はジェダイの図書館でオビ=ワン・ケノービが惑星カミーノの情報を探しているシーンに登場する。 また、C-3POを演じるアンソニー・ダニエルズがナイトクラブのシーンに登場している。
その他
- ジオノーシスでのパドメの白い衣装は「ジェダイの帰還」でのレイアの奴隷の衣装をパドメ用にアレンジしてイメージアップさせたもの。
- ドロイド工場でパドメが巻いているマントのような衣装が、捕らわれた後は無くなっている[4]。
受賞歴
- サターン賞
- 受賞:最優秀衣装賞、最優秀特殊効果賞
- ノミネート:最優秀監督賞、最優秀主演女優賞、最優秀若手男優賞、最優秀作曲賞、最優秀SF映画賞、最優秀DVD特別版発売賞
- MTVムービー・アワード
- 受賞:ベスト・ファイト賞
- ノミネート:最優秀アクションシーン賞、最優秀バーチャル演技賞
- ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)
- 受賞:最低脚本賞、最低助演男優賞
- ノミネート:最低作品賞、最低監督賞、最低助演女優賞、最低リメイク・続編賞、最低スクリーンカップル賞
玩菓
本作の日本における商品展開で特筆すべき点は玩菓である。日本ではポピュラーなものだが、アメリカにはこのような種類の商品がない。そこで日本における『スター・ウォーズ』の代理版権窓口として契約していた小学館の小川健は、ルーカスフィルムにいくたびに玩菓をお土産として持っていった。5年の努力の結果、本作の玩菓における商品化が決定した。ルーカスのスタッフには「ガンカ」で話が通じるとのこと[5]。
脚注
- ↑ 当初、ルーカスは「上映もDLPによるデジタル上映以外認めない」と公言していたが、DLPの普及が進まず撤回された。ちなみに、本作の公開時に、自身の作品の全編デジタル撮影の可能性について尋ねられたスティーヴン・スピルバーグは、「デジタル上映が可能な映画館の絶対数がまだ少ないので、私は当面はやるつもりはない」と答えている。
- ↑ 北米盤DVDの特典映像より。
- ↑ 劇場版パンフレット
- ↑ 未公開シーンのドゥークーに尋問される場面や死刑宣告される場面でも身に着けていないため、身体検査で奪われたと思われる
- ↑ マーチャンダイジングライツレポート2002年7月号
関連項目
外部リンク
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