スコットランドヤード (ボードゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox game スコットランドヤード (Scotland yard) は、ドイツのボードゲーム

ロンドン市内に潜伏し逃走する怪盗Mr.Xを、スコットランドヤードの刑事たちが捕まえられるか、Mr.Xが逃げ切れるかという戦略ゲーム。

交通情報や、目撃情報を元に追い詰める。

Mr.X役のプレイヤー1名と、その他の刑事役プレイヤーチームとの勝負となる。

1983年ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)受賞。

「20周年記念バージョン」も発売された。(金属ケース、Mr.X の野球帽付き)

ゲームの概要

ボード上には、ロンドンの町並みが細かく記されており、名所やテムズ川も書き込まれている。

それぞれのマスは、タクシーだけ止まるものと、バスも止まるものと、地下鉄まで止まるものの三種類あり、それぞれ特定の移動カードを使って移動する。

移動するたびに刑事はカードを費やすので、後半になるほど移動手段は限られる。

Mr.Xにカードの制限はないが、移動するたびに移動手段(タクシー、バス、地下鉄、テムズ川の船)などを示す。(船はMr.Xしか利用できない)

また、ゲーム途中に規定の回数、Mr.Xは姿を見せなければならない。(居場所を公開する)

刑事4~5人(プレイヤーがそれ以下の場合は複数担当もしくは合議制で動かすこととなる)は、Mr.Xの進路を見極めながら協力して追い詰める。

Mr.Xは二回連続で動けるなどの特殊技能もあり、これをいかに有効に使って逃げ切ろうとするかが鍵となる。

ターンは時間ごとに区切られており、24時間(24回の手番)以内にMr.Xが捕まれば刑事側の勝ち、逃げ切ればMr.Xの勝ち。

駆け引きが面白いゲームである。

ロンドン以外のマップ

ニューヨークチェイス (N.Y.Chase)
  • スコットランドヤードの続編となるボードゲームで、そのタイトルの通りニューヨークが舞台となっている。
  • 新たな要素として、刑事側にヘリコプターによる移動と封鎖マーカーによるマスの封鎖が加わっている。
  • ヘリコプターは自由に好きなマスへ移動できるが、目的のマスに到着するためには、「移動」と「着陸」の2ターンを要する。
  • 封鎖マーカーは、移動前に使用することで現在いるマスを封鎖できる。
  • スコットランドヤードでは刑事個々の持ち物だった移動カードが、刑事全員共同の持ち物となっている。
  • Mr.Xにも移動カードの枚数制限が存在するため、逃走はより難しくなっている。
ミスターX (Mister X)
  • ニューヨークチェイスの続編となるボードゲームで、スコットランドヤードシリーズの3作目に当たる。
  • 特定の都市ではなく、ヨーロッパ全土が舞台となっている。
  • ゲームシステムが大幅に改変されており、続編というよりも新作の色合いが濃い。
  • Mr.Xの勝利条件が、「指定された目的地への到着」に変更されており、定期的な出現や24ターンの制限などが撤廃された。
  • 移動カードが、様々な特殊技能を使用するためのカードを兼ねているなど、カードの取扱い方も大きく変化している。
  • 刑事側の特殊技能の使用には、複数の刑事(技能によっては全ての刑事)の協力が必要なため、プレイヤー同士の連携がより重要となっている。
スイス版 スコットランドヤード
  • スイス国内でのみ販売されており、日本国内では入手不可能。
  • 乗り物は鉄道(SBB)・バス(Post Bus)・飛行機(Swiss air)が使われている。
  • Mr. X専用の乗り物として船がある。
  • ルールはオリジナル版にほぼ準拠しているが、x2カードを使うことでスキー場からの緊急避難が可能となる。

コンピュータゲーム版

ゲームボーイ版 スコットランドヤード
ニンテンドーDS版 スコットランドヤード
  • ニンテンドーDS用ソフトとして、ドイツのみで発売されている。
  • 日本のニンテンドーDS本体でも問題なく動作するため、並行輸入などでソフトを入手すればプレイは可能である。
Windows版 スコットランドヤード
  • Windows95/98対応ソフトとして発売。2000年にメディアクエストから完全日本語版が発売された。
  • シングルプレイのほかにLANやインターネットを使用したマルチプレイが可能になっている。

類似ゲーム

エピソード